Web特集
2007年06月25日
床用・木床用塗料特集2007 メーカー動向(塗料・塗り床)
企業の設備投資の回復で量的には需要が旺盛な塗り床市場だが、反面で価格は軟化傾向にある。塗り床材最大手のエービーシー商会は、主力のエポキシ系「ケミクリート」シリーズをベースに高付加価値品へのシフトを強めており、「前年比2桁近いアップ」(担当者)と好調をキープしている。 特に半導体関係の需要に強い同社、この分野で新設需要が活発に動いていることから、低アウトガスや帯電防止などの機能性床材が活発に動いており、付加価値品へのシフトを後押ししている。
一方、食品工場や厨房などをターゲットとした水性硬質ウレタン樹脂系床材「タフクリートMH工法」での展開を強化している。 1)100-120℃とヒートショックへの耐性が高い2)酸やアルカリ、有機溶剤など幅広い耐薬品性3)水性、低臭、F☆☆☆☆で改修にも安心して使用4)防滑性能の異なる2種類のタイプを用意―などの特長を備える。 「新築、改修を問わず安定的に施工が可能で、機械的強度と下地への密着性が抜群。コンクリートの強さと硬質ウレタンの塗膜物性を兼ね備える床材」(同)と自信作。
ただ施工においては「一定レベルの管理が必要である」(同)ことから管理商品と位置付け、特約施工店への研修を強化。「"良い床つくり"をコンセプトに施工組織の再強化を図るなど磐石の体制で市場に臨む」(同)と塗り床材の大手が積極策を打ち出した。
SRIハイブリッドは、住友ゴム工業の産業品事業部が分社化されて設立された。塗り床材においては戦後、船のデッキ材の採用をきっかけに業容を拡大。得意とする高分子技術を駆使し、塗り床材市場ではトップメーカーのひとつとして位置付けられている。 同社の強みは、製造、販売、施工を一貫した体制でシステム化しているところ。製品の技術開発及び企画は同社が担い、営業は子会社である住ゴム産業が担当。施工は全国各地に擁する同社の責任施工部隊「住友ゴムGC会」が行う。3者それぞれの機能を特化することで、人的パワー並びに技術レベルで優位性を確立している。
現在、工場床を中心とする新設物件を多く手掛けているが「今年のボリュームは前年以上」(担当者)と今後も増大が期待される改修物件の取り込みを積極化させている。中でもターゲットに見据えるのは、食品工場の新築及び改修物件などを用途とした水系硬質ウレタンの拡充。 水系硬質ウレタンとしては、膜厚4mmの流しのべタイプの「グリップコートU-35」(平滑仕上げ)と膜厚7mmタイプのウレタンモルタル床材「グリップコートU-45」(防滑仕上げ)の2製品をラインアップ。「これまで施工環境の影響により品質に多少の問題があったが、材料の改良、施工に工夫を凝らすことで安定してきた」(担当者)と本格展開に踏み切る意向を示す。
今後の展開としては、橋脚補強やトンネルの剥落防止など土木分野への展開でも新たな需要開発に挑む。
エスケー化研は塗り床用として「アーキフロアーシリーズ」をラインアップし、幅広いニーズに対応。その一方で「水性型ミラクフロアー」「速乾型ミラクフロアー」「導電型ミラクフロアー」を加え、更に「SKセラミフロアー」「サニーテクトフロアー(無溶剤)」と充実。 速乾型ミラクフロアーは2液タイプのエポキシ樹脂系で、学校、病院、一般工場などで採用。導電型ミラクフロアーは床や人体の帯電を解消する機能材。静電気を嫌う施設やエレクトロニクス工場などの床で実績を伸ばしている。
SKセラミフロアーは特殊セラミック変性樹脂系で樹脂構造内にシロキサン結合を持つため、無機下地との化学密着性が高い。また熱や光に対する強い抵抗性がある。プライマーが不要なため工期短縮が可能。マンションの外廊下、階段、エレベーターホール、工場、倉庫に採用。 サニーテクトフロアー(無溶剤)は無溶剤型エポキシ樹脂系で、厚塗りタイプだがローラーで施工が可能。シンナー希釈が不要なため、施工の作業性が良く簡便に耐久性の高い床面を実現する。主に病院、厨房、食品工場での採用が目立つ。
この他下地シリーズとして水溶性油面クリーナー「ミラククリーナー」、2液反応硬化型エポキシプライマー「ミラクフロアーMHプライマー」、エポキシパテ「SKコークH」、エポキシセメントモルタル「SKウェットフィラー」が用意されている。
関西ペイントは水性路面用遮熱塗材「HIRM A(ヒルムA)」の拡販に注力している。主なターゲットは駐車場、遊園地などの敷地内路面、遊歩道など。 ヒルムAはH=Heat、I=Island、R=Reduce、M=Materialの略。鈴鹿サーキットのモビリティランドで採用され、「夏場の日陰のない歩道に施工したところ、来場者が遮熱効果を体感し、採用が拡大」と大きな成果を得て昨年から展開を加速している。
ヒルムAの高い遮熱性能は、赤外線を効率的に反射し、路面の蓄熱作用を抑制するところにある。塗膜中に含まれる中空状バルーンにプラスし、反射性特殊顔料が赤外線を効率的に反射する。データによると、アスファルトの路面をアスファルト近似色のヒルムAで塗装したところ、100レベルの蓄熱エネルギーが68-69に低下した。夏場の路面上昇を約10-15℃抑制することが可能。 また同品は水性タイプで安全性が高く、子供や高齢者が多く利用する路面での遮熱付与の他、プールサイドや駐車場などをターゲットに展開していく。 標準色はホワイト、グレー、クリーム、ブラウン、ブルー、グリーンの6色。
同社にとって路面分野は「市場性が高く、魅力ある分野。参入企業も多いが、当社のスタンスである技術での差別化、性能での差を実証していけば、ヒルムAがこの分野のトップブランドになる」(担当者)と自信を見せる。
キューケンは硬質ポリウレタン樹脂「ピューマフロア」をメインに据え、食品工場床に的を絞った展開を指向。「エポキシ系やMMA系にはない塗り床材としての画期性に着目」(永松喜一郎社長)して英国より導入、早い段階(99年)から国内での展開を始めた。 耐熱(100-120℃)、耐薬品、強靭性などの各種物性に加え低臭気、速硬化、湿潤面への施工性など食品工場床のソリューションを図れる塗り床材として川下への指定活動を積極化。一方で責任施工体制を構築して施工品質の確保に努めるなど、性能本位で顧客の信頼を得た。大手コンビニ関連の食品工場床での採用が相次ぐなど、マーケットの一角を占めるまでに成長した。
この分野での競争力を高めるため新たな製品も投入した。耐熱、耐薬品、強靭性といった硬質ウレタンの持つ特性に加え、銀系抗菌剤を含有させて永続的な抗菌性を付与した抗菌塗床材「フローフレッシュ」がそれだ。
銀イオンを絶えず放出して床面に付着する細菌を死滅させ、床の寿命が続く限りその性能は持続する。O-157や黄色ブドウ球菌、MRSA、SARSなどグラム陽性菌やグラム陰性菌、更にウイルスも死滅させるなど適用範囲が広い。 温度、湿度ともに過酷な環境下にある東南アジア各国の食品工場床で多用されその実力を証明、満を持しての投入となった。硬質ウレタン塗り床材に抗菌の付加価値をプラス、食品工場などへの提案力が高まるアイテムとしてオープンでも販売を始める。
久保孝ペイントは「アスコントップシリーズ」を塗り床材製品のブランドに据え、アクリル、エポキシ系、ウレタン系を主力に展開する。特に水系では「アスコントップ 水エポ」を筆頭に長年の実績を有する。1液形水系アクリル樹脂塗料「同 水カラーHG」が自動車メーカーで採用されている他、一昨年には低温下での乾燥性を高めた「同 水エポSD(スーパードライ)」を上市。2けた増の伸長を見せるなど、水系製品の拡販に弾みをつけている。
同社は粉体塗料など工業用分野に特化していることから、工場ユーザーを多く抱える。そのため営業活動の際に、床改修を推奨するというセット提案ができるのが強み。ユーザーである工場の従業員による塗り替え施工が多いため作業性が高く、汎用性に優れた製品開発にこだわってきた。若令コンクリートでは溶剤形が占めるものの一般床材では水系タイプが主力。塗り床分野の水系化率は50%近くに迫っている。
「同 水エポSD」は2液タイプの水系超速乾エポキシ樹脂塗料。最大の特長は、従来の水系エポキシ樹脂塗料では実現し得なかった低温下(5℃)での塗装を可能にしたこと。乾燥時間は5℃時で指触2時間、歩行可能時間8時間。23℃時でも指触1時間、歩行可能時間7時間と格段に乾燥性を高めた。夏冬と製品特性が変わらないことから在庫の面でも優位だ。 その他の特長としては、有機溶剤臭がなく、火気危険性がないため安全性に優れ、耐水性、耐薬品性を保持している。
クリテック・ジャパンはドイツ・Sto社と国内独占販売契約を締結し、耐震補強、断面修復、表面保護、ひび割れ補修などヨーロッパの高いコンクリート補修・補強技術を国内に普及させようと実績拡大に努めている。施工は完全責任施工制。地方ゼネコンを中心に全国の施工代理店を組織し、物件の受注・施工を行っている。
塗り床材では「フロアコーティングシステム」としてアクリル、エポキシ、ポリウレタン樹脂系をラインアップ。また産業用、導電性、駐車場、住宅用と用途ごとに施工仕様を確立している。ドイツの高い環境基準をクリアし、揮発成分や臭いが少ないのが特長。製品中の樹脂分が多いためヤセや変色が少なく、15年耐久を可能にするなど安全性に加えて高い機能性を保持している。800色のカラーバリエーションも魅力のひとつとなっている。 同社が事業展開を始めて6年が経過。既に食品工場向けでは口コミ的に採用が広がっているという。「中間層に国内にはない丸みのある硅砂を用いている」(担当者)と、血糊が付着する環境下でも高い滑り止め性を発揮する。
現在同社が販売に注力するのは、静電気導電性フロア「ESDフロアコーティングシステム」。水蒸気を透過するタイプや機械的耐性及び化学的耐性の程度によって薄層から厚層まで6種類の仕様を揃える。また下地適応性を有した3種類のシーリング材が導電機能を大幅に向上させる特長を持つ。「狭い面積で導電性を有するのは当社のみ」(担当者)と性能に自信を見せる。
コートテック(横浜市青葉区)の現場施工用UVシステム「ノーワックスUVシステム」が店舗床などワックスによるメンテナンスからの置き換えで実績を伸ばしている。 同システムは現場施工用に設計されたUV硬化塗料とハンディタイプのUV照射装置からなる。優れた光沢を持続し、耐キズ性や耐薬品性など耐久性に優れた塗膜がUV照射により瞬時に得られる。ワックスに比べメンテナンスのインターバルが飛躍的に伸びる他1)塗膜が緻密で汚れが取れやすく、日常清掃で美観を長期間維持2)臭気が残らない3)超短時間施工のため店側の営業ロスが生じないなど評価が高い。
店舗関係を中心に実績を伸ばしている他、新築住宅(フローリング)のオプションコーティングでディベロッパーなどでの採用が相次いでいる。 木質、Pタイル、CF、大理石など素材に合わせた塗料をラインアップ。また歩行頻度差などで生じる補修需要に対応したリコート材を揃えているのも同社の強み。 更に7月末ごろをめどに新たなUV照射装置をラインアップする。従来のシステムが本体38(ハンディライトは1)であったのに対し、本体重量4と超軽量化に成功。現場施工用としての機動性を格段に高めた。100V電源・メタハラランプによる1KWの高出力という仕様は変わらない。 「床メンテ市場にUV施工という新たなビジネスモデルを構築していく」(咲間毅社長)とし、同社のシステムを活用した施工店が各地で活躍中だ。
塗り床材の課題のひとつである臭気の問題。ジャパンカーボラインはこの点に徹底的にこだわり、限りなく無臭に近い超低臭タイプの無溶剤エポキシ系「グリーンノンソル」を発売した。 密閉された空間の地下駐車場、臭気を嫌う食品工場や公共物件、半導体関連でのアウトガス対策など超低臭の製品コンセプトを生かせる分野をターゲットに提案活動を強化する。
他社にない差別化商品の開発を得意とする同社。グリーンノンソルの開発に当たっては、エポキシ樹脂塗料の臭気のもととなる硬化剤のアミン臭の除去をテーマに塗料を設計。自社開発により溶剤型エポキシに比べ4分の1、弱溶剤ウレタンの3分の1、水系塗料に対しても2分の1以下という超低臭塗料の開発に成功した。更に無溶剤、F☆☆☆☆と環境面に配慮した安全・安心設計。塗り床材の臭気トラブルが発生した都内の高級マンションで同品を施工しトラブルを解決するなど、超低臭の実力を示し始めている。
一方、機械式駐車場の車路専用塗料として展開しているのが「車路コート」だ。立体パーキングのゴンドラ車路部の防食を目的としたもので、施工後2時間で入庫が可能と超速乾タイプ。駐車違反の取締り強化など、立体パーキングの使用頻度が高まっており、営業時間のロスをなくしたいとする施主側に非常に説得力がある。また0.8-1と厚膜仕上げのためタイヤによるすり減りを保護、車路のたわみに追従し耐久性が高いなどの特長がある。市場をセグメントした展開も強化する。
神東塗料は床用分野においては品揃えを充実させることで、屋根及び外壁を含めた物件トータルの対応力を特徴とした展開を行っている。2年前に上市した帯電防止材「ユカトップドーデン」もその1つ。静電気対策を講じる精密機械工場や電子部品工場の改修工事を中心に、引き合いが増えている。 「ユカトップドーデンシリーズ」は薄膜タイプの溶剤形2液エポキシ系「ユカトップドーデンE」と厚膜タイプ(膜厚1.5)の無溶剤形2液エポキシ系「ユカトップドーデンE-NS」の2種類の仕上材をラインアップ。また「同E-NS」施工時は溶剤形2液エポキシ系プライマー「ユカトップドーデンプライマー」を専用導電プライマーとして揃える。「同ドーデンE」の施工は、湿潤面用プライマーを塗布後、「エポフロー#200」と専用骨材の塗布・散布。その後ローラーで同品の2回塗り仕上げ。
超硬質ウレタン樹脂系では、無溶剤形の「ユカトップUハード」を上市。エポキシ樹脂の硬度、光沢、仕上がり感を保ちつつ、ウレタン樹脂の柔軟性、耐摩耗性を兼ね備えた製品に仕上がった。シームレスでレベリング性が高く、高光沢の仕上げを実現。また酸、アルカリなど耐薬品性も備える。用途は自動車整備工場や機械工場、食品工場の床面。平滑仕上げ、防滑仕上げともに膜厚2.0。
今後は厨房向け製品の投入も検討している。「下地性能の確保が課題」としながらも厚膜エポキシ、厚膜ウレタンの充実を図っていく意向を示す。
床用塗料を主力に据える大同塗料は、豊富な製品ラインアップを生かし、2ケタ増と活発な動きを見せている。製品開発においては、環境対応の流れが加速する中で、「性能を落とすことはできない」(担当者)とあくまでも機能性を最優先に掲げるが、速乾タイプや環境対応型プライマーを上市するなど、既存製品の作業性並びに環境面での改善に努めている。
同社は責任施工体制を設けていないものの営業マン自らが下地判断から仕様提案まで行う施工管理能力に強みを持つ。「物件の施工管理を通じて、その後の汎用リピートにつなげていく」ことが同社の長年のスタイルとなっており、今後も堅持していく方針。同社がメインとしている改修物件も順調に増加しており、荷動きは堅調に推移。それに伴い、コテ塗りのニーズも増えており、技術サービスに対するニーズが一段と高まっている。
製品開発においては、機能性塗り床材の開発を強化する一方で、低臭・速乾プライマー、無溶剤系エポキシプライマーなど下塗り剤塗料の開発をテーマに掲げる。また遮熱用舗装塗料の投入も視野に入れるなど用途展開も積極化させている。 主力製品としては、帯電防止用塗料「ユカクリートドーデン」の他、防塵床用塗料「床美人」、耐薬品性、耐熱性に優れた無溶剤型エポキシ樹脂塗り床材「タイネツ」、水系硬質ウレタン塗り床材「タイネツUW」など。機能性、美粧性、コストなど幅広いニーズに対応した品揃えも同社の強み。
大日本塗料は水系ウレタン、エポキシ樹脂系を販売の中心に据える一方で、弱溶剤系及び無機系などを視野に入れた製品開発に着手している。かねてから進めていた路面用遮熱塗料も本格化の兆しを見せており、ラインアップの充実を図ることで、塗り床材分野を強化する意向を示す。
現在主力とするのは特殊アクリル樹脂塗料「水性床コート」。同品は工場、倉庫、事務所の一般床の他、遊歩道、駐車場のアスファルト面と幅広い用途性が特長。アスファルト面に塗装してもブリードがなく、耐水性、付着性、耐摩耗性に優れた性能を発揮。塗料の伸展性が高いため、刷毛、ローラーでも塗りやすく、平滑でムラのない仕上がりを実現する。乾燥時間(23℃)は指触20分以内、半硬化1時間以内。
「レジフロアー」は2液タイプのエポキシ系耐薬品・耐摩耗用床用塗料。腐食による劣化や衛生保持が求められる化学工場、食品工場、研究室に適する他、ガレージ、倉庫、給油所、暗室など耐衝撃性、耐洗浄性、スリップ防止を有し、さまざまな用途に適応。 施工は「マイティエポシーラークリヤー」を塗布後、同品の2回塗り仕上げ。標準膜厚は200μm。刷毛、ローラー、コテ塗り仕様のコーティング工法と充填骨材を散布・塗装するノンスリップ工法を揃える。更に強い耐薬品性、重歩行を要する際は、完全無溶剤形の「レジフロア-NS」で対応する。 今後は弱溶剤系、無機系、水系2液など機能性を有した環境配慮形製品を上市することで、販売拡大を狙う。
タイムケミカルは工場補修のノウハウを生かした提案力で、「オッシャーコート」をメインに塗り床材の販売及び施工を展開している。 もともと溶接関連のケミカル製品を製造販売している同社は、そこから派生して油液吸着剤を、更に14年前から塗り床材の展開を開始した。そのため「工場全体についての知識が豊富で、床全体のメンテナンスが可能。また、施工も行うので補修方法をマニュアル的に教えられるのも当社の強み」と、他社との差別化を意識した展開。
最近は企業の業績回復に伴い、床のメンテナンス工事が増え始めている。「段差やヘコミなどの原因から事故になったら労災の問題が大きい。作業環境としても床の位置付けは大きい」という。同社では現場の要求レベルを把握した提案を行っている。 同社では「オッシャーコート」を展開、薄塗り防塵、厚塗り平滑、穴理凹凸処理、防滑、帯電防止などさまざまなニーズに対応した工法をラインアップしている。
一般工場向けで主力となっているのはエポキシ樹脂系タイプで、耐油性、耐摩耗性を有し、コスト面でもニーズに対応している。また、食品工場などで最近採用が増えているのがウレタン樹脂系タイプで、耐熱性、耐薬品性を有する。更に食品工場は稼働が止められないため、低臭、速乾性を有する同タイプが採用に結びついている。 同社は材料販売だけでなく、全国に40-50社ある塗り床専門業者とともに展開を図っている。
トウペは床用塗料として、薄膜タイプの「フロアーメイトシリーズ」、厚膜タイプの「フロアーマスターシリーズ」を揃え、多彩な素材や幅広い用途に対応した展開を図っている。担当者は「床用はマーケット自体が毎年伸びており、両シリーズの売上もコンスタントに出ている」との見方を示す。 「フロアーメイトシリーズ」の上塗りは溶剤形3種類(1液アクリル樹脂系、2液エポキシ樹脂系、2液アクリル樹脂系)と水性(1液アクリル樹脂系)をラインアップしている。シーラーにはエポキシ樹脂系の溶剤形と水性があり、油面には特殊ウレタン溶剤形で対応している。
市場動向に対しては「薄膜、アクリル樹脂系、溶剤が主流となっているが、工場などは徐々に水性に移行してきている」との見方を示し、「フロアーメイトスイセイ」の販売に注力する。 厚膜タイプとしては「フロアーマスターE♯1000」「フロアーマスターU」を展開。シーラーには標準タイプの他に湿潤面用などを揃える。
「同♯1000」は2液無溶剤形エポキシ樹脂系塗り床材で、エポキシ樹脂の特性である耐薬品性・耐摩耗性に優れた塗膜を形成。一般工場などには平滑仕上げ(1厚)、防滑性能には粗面仕上げ(1厚)、駐車場向けにはレジンモルタル仕上げ(3厚)などニーズに合わせた仕様を提案している。 その他厚膜タイプとしては、防水タイプのウレタン樹脂系「シールフロアーU」を販売し、一般屋上やバルコニーなどで採用されている。
日本特殊塗料は塗り床用においてスペシャリティー(特殊機能の特化)を追求する方向を強める。汎用グレードでの競争を避け、高いレベルの品質や機能で差別化を図る。 塗り床用に遮熱機能を付与した「ユータックロードトップ遮熱」「水性ユータックAS遮熱」を上市。昨年から市場展開を開始し、感触の良い滑り出し。今年から本格展開している。
ユータックロードトップ遮熱は速乾タイプのため、幅広い用途が見込める。駐車場から歩道まで適用でき、夏場に高温化するアスファルト面の温度上昇を抑制。また舗装面の耐久性を高める。カラー着色によるロードマーキングの機能を付与することもできる。 担当者は「遮熱性への認知が広がりつつあるので、まずターゲットを絞って実績を増やしていきたい。特に評価されているのは速乾性。工事で使用できない時間を短縮できるため、歩行者の多い路面でも採用されている」とコメント。
水性ユータックAS遮熱はアスコン面カラー舗装材「水性ユータックAS」に遮熱機能を付与。水性タイプのため環境・安全性が高く、遊園地や学校などでの採用が目立つ。 この他「NTキッチンガード」の動きが活発化している。無機系粉体の他、水性樹脂、無溶剤形樹脂を配合しているため、施工中・施工後の臭気がほとんど発生しない。 「水性ユータックUエコ」、プールサイド用「プールエース」など、同社の塗り床用のラインは充実している。
水系硬質ウレタン塗り床材のトップブランド「ユークリート」を展開。摩耗、衝撃に強い強靭性やほとんどの化学薬品に対する耐薬品性など水系硬質ウレタンの特性に加え、コンクリートの機械的特性を併せ持つことから過酷な耐熱性(100℃)を求められる食品・飲料関係の工場床で実績を伸ばした。 特に改修用途で、下地が湿潤状態でも施工でき、1度で厚膜(6-9mm)が得られるなど施工時間の短縮化は操業時間のロスを少なくしたいとする施主のニーズにマッチ。更に極めて低臭なため製品への移臭が防げる安全・安心な床材として定着した。「顧客の性能評価が進み、この4-5年は改修に加え新設需要も旺盛」(担当者)とし、開発メーカーとしての性能グレード、市場実績で差別化を更に鮮明化していく。
ユークリートの横展開で現在注力しているのが帯電防止床の「同MF/AS」だ。強靭性や耐薬品性などユークリートの特性を保持しつつ、帯電除去や静電スパークを防止する。粉体加工や有機溶剤を取り扱う場所などをターゲットに展開、実績が出始めた。
一方、エレクトロニクスなどの帯電防止向けに水系ウレタン樹脂系の「マスタートップTC409 W-ESD」を投入した。水系でありながら安定した静電気拡散機能を持ち、耐摩耗性に優れるなど環境適性と機能を両立。ローラー施工ができ、既設帯電防止床のメンテナンスや既設床(エポキシ系、硬質ウレタン系)の帯電防止床への改装が簡便に行える。需要旺盛なエレクトロニクス分野へ向けた有望株だ。
東日本塗料はこの5月2日に環境マネジメントの国際規格であるISO14001の認証を取得した。製造業では主に工場が対象になるものの、同社では全事業部において同時取得を達成した。既にISO9001は2年前に認証取得している。このように品質、環境への対応を強めている同社は主力の防水・床材においてもTXフリーから水性塗料の開発へと大きく軸足を移してきた。「環境対応が急速に求められており、ここ1年で床材においても弾みがついてくる」とマーケットを分析する。
今回新たに上市した2液水性ウレタン樹脂床用塗料「フローンクイックF」は1時間(23℃)で上塗りが可能な速乾タイプであるとともに、防滑・遮熱の機能も合わせ持つ。用途は開放廊下の改修から歩道・アスファルト駐車場遮熱舗装及びゴムチップ舗装のトップコートに最適というもの。 更に2液水性エポキシ樹脂床用塗料「フローンアクアエポ」は臭気を気にする工場、倉庫の床や室内廊下及び駐車場向けの耐久性能(耐摩耗性、耐薬品性、耐油性、防塵性など)に優れるといった特長を持つ。
また両製品の下塗り用とともに、強化コンクリート面や磁器タイル面にも強固な密着性を有する2液水性反応硬化型下塗り材「フローンエコプラ速乾」。同品は金属サイディング、硬質塩ビ、アクリル板を除くほとんどの基材に密着する。更に「水系、溶剤、無溶剤など広範囲の上塗り塗料に使用できる。15-23℃における環境下での可使時間は2時間」と速乾性を強調する。
美州興産は耐火れんがなど各種セラミック材料を製造販売する美濃窯業のグループ会社。国内では数少ない無機材専門メーカーとして自前で研究施設を保持するなど、無機材の強みを生かした製品開発に取り組んでいる。 塗り床材の分野では、無機系並びに樹脂系製品を各種ラインアップ。責任施工、材料販売の両面で対応し、「タフコン」(無機系)、「セラレジン」(樹脂系)は50年以上の実績を有する。特に地元である愛知県内では、自動車関係企業を安定需要家として抱えており、「工場の建設が活発で、無機系塗り床材では前年比で50%の伸び」(担当者)との好調ぶり。県内では、無機系、樹脂系ともトップシェアを誇る。ゼネコン、道路会社との取引関係も広く、本社、東京、大阪、松本の4拠点を軸に、実績を積み重ねている。
現在、同社が販売拡大に注力するのは水性エポキシ樹脂系タイプの「セラレジン アクアベース」と「アクアカラー」。同品は下地コンクリートの乾燥時間を不要にした画期的製品で、独自開発の特殊無機フィラーと2液反応型エポキシ樹脂エマルションを混合することで実現した。若令コンクリートや湿潤面に対して強い接着性を発揮し、工期の大幅な短縮にも寄与する。
用途は駐車場や工場床の防滑仕上材に適する他、各種塗り床及び防水・防蝕のベースコート、ピットの背面水対策など下地材としての採用も拡大している。 この他遮熱骨材も上市し、舗装用への展開を積極化させている。
水谷ペイントは用途・ニーズに応じたラインアップを確立する一方で、営業マンすべてが下地判断のスキルを持つなど現場対応力を武器にした販売活動を得意としている。 環境対応においても積極的に着手しており、2年前に床用塗料全製品で鉛・クロムフリー化を実施。また昨年には一部の特殊製品を残しほぼ全製品で、TXフリー化を実現した。
需要動向としては、改修物件を中心に堅調に推移。「張りものでは難しい用途を塗り床材で対応していく」(担当者)と耐薬品性、耐重量性、耐熱性など用途拡大のための製品開発を強化。依然として薄膜タイプが主流を占める中で、環境安全性と機能性を併せ持つ中膜タイプから厚膜タイプ製品を投入することで、需要拡大を図る。
中膜タイプでは、ハイソリッド系エポキシ樹脂塗料の「ボウジンテックス エポワイド」を上市。溶剤臭が少なく、旧塗膜の種類によってはプライマーなしで塗装できる汎用性が特長。高光沢で優れた耐久性を発揮し、防滑仕上げや抗菌仕様も可能。塗り替えの際は、1回のローラー施工でハイビルドな塗膜を形成する。 食品工場・厨房向けには厚膜形水系ウレタンコンリート塗り床材「ボウジンテックス Uコン」を上市。耐熱水性を有し、100℃の熱水が常時かかる床面での使用に適している。その他冬場での施工性を高めた「水系ボウジンテックスアルファ」、帯電防止塗料「ボウジンテックス#2700DG」など多種多様の機能性製品を揃えている。