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Web特集

2007年06月25日

床用・木床用塗料特集2007 メーカー動向(木床用)

水性2液ウレタンの投入を視野 大阪塗料工業

木工塗料専門メーカーの大阪塗料工業は水性ポリウレタン樹脂塗料「ウォルタ床用」を上市。同品を前面に押し出した販売展開を行っており、水性仕様を指定する自治体物件を中心に着実に実績を重ねている。同社では更に飛躍させるべく2液タイプの上市を視野に入れる。性能面での充実を図ることで溶剤形からの置換を推進する方針を打ち出している。

依然として溶剤形が根強い需要を抱える。担当者は「2003年の建築基準法の改正で水性の採用は高まったが、最近になってコスト要求が一段と厳しくなり需要が減少している」と市場を見極める。木床用では、湿乾型並びに油変性タイプのいずれもラインアップ。特に湿乾タイプでは、1液タイプのポリウレタン塗料「NTXウルトラック895」を上市。F☆☆☆☆を取得し、トルエン・キシレン並びに重金属を含まない環境対応型製品を開発し、市場ニーズに対応する。

主力の「ウォルタ床用」は水性1液タイプながら溶剤系塗料同等の肉持ち感があり、耐ラバーマーク性、強靭性、耐摩耗性に優れた塗膜性能を発揮する。体育館や店舗、一般住宅の木質フロアーの他、強度を要する木質建材に適する。 施工は素地調整後、ポリッシャー研磨を挟み同品の3回塗り仕上げ。更に耐久性を要する際は4回塗りを推奨している。乾燥時間(23℃)は下塗り後4時間、中塗り後16時間、上塗り後16時間。塗布量は80-100g/m2

水性2液タイプを開発、上市間近 大谷塗料

木床用塗料として、湿乾型ウレタン、油性塗料、水性ウレタン塗料をラインアップする大谷塗料。体育館など大面積物件においてコスト要求が一段と厳しくなる中で、湿乾型ウレタンクリヤー塗料を発売。荷姿を1斗缶限定にし、コスト対応と販路を広げたことが奏功し、売上増に寄与した。また水性タイプも「前年比で1.5倍から2倍の伸び」(担当者)と順調に推移している。水性2液ウレタンタイプの上市も具体化させ、水性タイプの販売展開を強化していく方針を打ち出す。

水性タイプとしては現在「水性VATONフロアー」を上市している。同品は1液タイプのウレタン塗料で、溶剤形を超える滑らかなツヤ消し仕上げが特長。耐アルコール性、耐薬品性に優れ、傷つきにくい塗膜を形成する。ツヤ感はツヤあり、半ツヤ消し、全ツヤ消しとバリーエーションを揃え、有機溶剤がネックとなる学校、住宅、店舗、病院などの施工に適している。

施工は素地調整後、着色工程として「水性バトン(各色)」を塗布・拭き取りし、その後刷毛、ローラー、スプレーで同品を下塗りとして2-3回塗布する。仕上げは研磨作業を経て、同品の1回塗り。塗装間隔時間(25℃)は4時間以上。 今後の展開としては、市場からより強靭な塗膜を求められていることから水性2液ウレタン塗料の投入を予定する。既にVOCの少ない無溶剤イソシアネート硬化剤を採用するなど溶剤形同等の品質を確保。機能性水性塗料として展開していく意向を示す。

現場施工のUVコーティングシステム 玄々化学工業

玄々化学工業は新築、改修のマンションや戸建住宅のフローリング材、ショールームのピータイルの床面にUV照射で仕上げる現場施工型のUVコーティングシステムを展開している。 同社は新築、改修にとどまらず現場施工でUVコーティングを行うことで防水・耐摩耗性・防滑などの機能を付与することができることから、付加価値の高いコーティングシステムとして事業展開を進めている。

同システムでは基材との密着性を考慮しプライマー3種類を揃えるとともに、水性タイプのUV塗料とTXフリーの溶剤タイプのUV塗料をラインアップし、基材の劣化診断から現場におけるUV照射方法までの手順を施工業者に指導するスタイルで行ってきた。「差別化できるコーティングシステムとして取り組む業者が増えつつある」と手応えを感じている様子だ。続いて「水性タイプはプライマーも水性の関係から密着性にやや難がある。環境対応から優れた水性プライマーの開発に注力している」と明かす。 今年に入り、自動車の展示のショールーム400を同UVコーティングシステムで施工した。「従来のピータイルの上に施工することで滑り防止機能を付与した」とコメントする。ガラス板硬度で7H、光沢劣化もなくユーザーからは好評なようだ。

同社としては現場施工のメリットを生かし、かつ機能塗膜を付与することで差別化を図っていく方向にあり「潜在需要を顕在化させ、床用需要の拡大を進める」考え。

溶剤系に勝る性能、水性2液に注力 大東ペイント

体育館などの木部フロアのトップメーカーである大東ペイントは無黄変水性ポリウレタン樹脂塗料「ウレテイト水性二液」の販売に注力している。 同社の出荷量での水性化率は約4割。「4年ほど前からシックハウスやシックスクール症候群が大きな騒ぎになり水性指定が増え始めたが、それも落ち着いて新たな水性指定は増えていない。水性塗料はツヤや磨耗性で課題があるというイメージを持たれている」(担当者)との見方を示す。

「ウレテイト水性二液」は足にフィットする適度なすべり性と弾力性を有し、密着性、無黄変性など優れた特長を持つ。また、光沢は溶剤系と同等の性能で、耐摩耗性は溶剤系より優れているという。「性能に関しては溶剤系に比べ同等以上」と自信を持つ。 同品の4回塗りを高耐久仕様としているが、現在は3回塗り仕様で提案している。「工程(量)を減らすことで施工単価を下げ、少しでも溶剤系に近づける」と、性能アップと環境対応をアピールし受注拡大を図る。また、教室などはUV工場塗装などが増えており、密着性の優れる水性塗料はメンテナンスとしても需要は増えているという。

その他の水性塗料として、作業性の優れる1液タイプの「ウレテイト水性スーパー」及び常温乾燥型ポリウレタン樹脂系塗料「ウレテイトアクア」(ツヤ有り・半ツヤ・ツヤ消し)も販売している。「同スーパー」は体育館や教室などの木床面、「同アクア」はフローリング材など木部の保護とツヤ出し、補修用に展開している。

ワックス代替に現場施工UVを展開 中国塗料

中国塗料は現場施工型UV塗装「オーレックス・プロ」を開発、市場マーケティングを終え、夏以降の本格展開に向けて準備が整った。ワックスの代替品として耐久性や耐磨耗性をアピールし、店舗やオフィスビルの塩ビ床やフローリング向けに展開していく。

床仕上材として多く使用されているワックスは、通常3カ月に1回の総剥離や1カ月に1回はバフ磨きで光沢を出すなど、メンテナンスに手間がかかっている。更に店舗では営業時間が拡大しており、メンテナンス時間の短縮も大きな課題となっている。また、剥離汚水に亜鉛やアルキルフェノールが含まれるといった廃水処理問題も出ている。一方、同システムであればメンテナンスは半年から1年間は不要。日常の清掃も乾拭き、必要に応じて水や中性洗剤も使用できる。 同社では1年半ほど前から店舗などに施工を実施、現場の要望に対応して改良を加えてきた。ここにきて「技術の開発がひとつの段階に達した」(担当者)ことから本格展開に動き出す。同シリーズは塩ビ用、木質用を揃え、硬度もいくつかのバリエーションを予定。照射機は電源100V(ハンドタイプ)、200V、100V×2灯式を揃える。

市場では材料販売ではなく責任施工システムで展開を進める。現在5社ある認定業者を、今後は各県で3-5社にして施工ネットワークを構築する。「ビルメンテナンス業者にとっても、このアイテムを扱うことで他社との差別化につながる」として、業者との連携で展開していく意向。

塗膜を感じさせない仕上がり トーヨーマテリア

アクゾノーベルの建築用塗料「シッケンズ」ブランドの販売を手掛けるトーヨーマテリアは、木質フロアー用塗料として「水性フロアー」を上市している。 同品はアクリル-ウレタン樹脂を主成分とし、耐衝撃性、耐摩耗性を擁する屋内床、階段、カウンターなどの用途に適している。無色透明のクリヤーの塗膜が木材本来の色調を生かした仕上がりを実現する。光沢は中間光沢。

特長は低臭タイプで塗装間隔時間4時間と速乾性を保持。引っかき抵抗性に優れ、木材の黄変防止にも寄与する。 施工は刷毛塗りで同品の2-3回塗仕上げ。標準塗布面積は約13m2。また着色する際には、屋内木部用水性塗料「セトールBLインテリア」を塗布する。同品は32色のカラーバリエーションが特長で、高級感のある仕上がりを実現する。

「水性フロアー」を上市して4年が経過する。これまで戸建住宅、幼稚園、保育園などを中心に実績を積み重ねてきた。「塗膜を感じさせない仕上がりが評価されている」(担当者)と素材感にこだわるユーザーの間で人気を博している。 シッケンズ塗料を擁し木材保護塗料市場での販売拡大に努める同社は、屋外用には耐久性、防腐・防カビ性に優れた「セトールHLS」など溶剤系タイプを投入。屋内は「水性フロアー」、「セトールBLインテリア」と水性タイプを投入することで、屋内外それぞれの機能性、環境ニーズに応じた製品展開を図っている。

速乾タイプのオイルクリヤー好調 日本オスモ

日本オスモは昨年、1日2回塗り仕上げを可能にした木床用塗料「オスモカラー フロアクリアーラピッド」を投入した。天然植物油を原料としながらも高い施工性と仕上がり感が評価され、順調に売り上げを伸ばしている。 同品はひまわり油、大豆油、アザミ油などを配合した天然植物油塗料。無垢フローリング、コルク、OSB床材、未塗装木質フローリングに適し、木の温かみを感じさせるしっとりとした仕上がり感を演出する。また床用で求められる耐水性、耐摩耗性も保持。ワインやコーヒーなどの汚れに対しても、シミにならない特性を持っている。

これまで木床用としては、「同 フロアクリアー」を上市していたが、同品との最大の違いは乾燥性。従来は8-12時間だった乾燥時間を4-5時間と大幅に短縮。そのため、1日2回塗り仕上げを可能にし、工期の短縮、コスト削減に寄与する。その結果、市場での人気を集め前年比10%増と床用分野の成長を牽引した。ツヤ感は同品の3分ツヤに加え、全ツヤ消しタイプの「同 フロアクリアーラピッドマット」も揃える。施工には専用の「オスモワイドブラシ」が便利。柄つきのため、立ったまま塗装ができる。

その他大面積塗装用には不揮発分99%の高ハイソリッド塗料「同 HGプラス」を上市。同品は「オスモマイスタークラブ」による責任施工での販売を行っており、施工には専用ポリッシャーを使用する。オイルが深く浸透し、自然な風合いに加え、土足歩行を可能にする強靭な仕上がりを実現する。

湿気タイプが主流、水性は改良進める ユニオンペイント

ユニオンペイントは木部床向けに1液性ポリウレタン樹脂塗料「ウレタンフロア」を展開しており、湿気硬化タイプが主力製品となっている。 同品は湿気硬化タイプの「同M」と油変性タイプの「同F」があるが、乾燥スピードなど作業性の面から、現在は「同M」が主力となっている。特長としては、1液タイプのため塗装作業が簡単で木材に対する密着性が良く肉持ち性や光沢性も優れている。また、塗膜は硬く丈夫ですべりにくく床用として安全に設計されている。住宅、店舗、体育館など木部フロアー向けとして幅広い物件で実績を重ねる。

「木部床の物件は全国的に見て増えておらず、関東圏に集中してきているように感じる」と需要動向を見ており、設計士への指定活動などを強化する。 水性に関しては、「アクアフロアーベスト」を販売している。同品はホルムアルデヒドやクロルピリホス、PRTR規制物質も含まず環境配慮に対応している。更に低粘度、優れた消泡機能とレベリング機能により作業性が優れている上、塗膜は平滑で高光沢の仕上がりが得られる。また、樹脂は水性ウレタン樹脂のため、強靭な膜で耐ラバーマーク性にも優れる。

学校や役所での水性塗料の指定物件はまだまだ少なく、「水性塗料は思ったほどは出ていない」という状況。乾燥の遅さや物性の課題から、施主や業者にとってはF☆☆☆☆・TXフリーであれば溶剤で問題ないとの考えが多い。同社としては肉持ち感やツヤ、硬度など物性の改良に注力していく。

 
水系普及を本格化、品揃えで強み 和信化学工業

和信化学工業は木部用塗料の水系普及に向けて全社的な取り組みを見せている。環境対応型木部用水系塗料として各種製品を揃えた「アクレックス」の市場認知度を高め、水系市場を牽引していきたいとの姿勢を明確にする。 現在、同社の木床向けの水系化率は3割程度。溶剤系に比べて、コストの問題が立ちはだかる。ただ、ダンスフロアーなど民間スポーツ施設の需要は増えており、「人が住んでいたり、出入りしている場所では溶剤系の使用は難しい」と改修物件を水系普及の鍵と位置付けている。

木床用塗料で主力とするのは、水系1液ウレタン塗料「アクレックス №3500 フロア」。体育館や店舗など広範囲の木床に適した仕上げ塗料。耐ラバーマーク性に優れ、スポーツフロアに求められる強靭な耐久性を保持するのが特長。施工は同品の3回塗り、高光沢の仕上がりを実現する。 その他同社は業界初となる水系1液型ライン用エナメル塗料を開発し、オール水系システムを確立。また肉持ち感を向上させるサンディングシーラーや、ナラ材などのアク汚染を抑制するアク止めシーラーなど、現場ニーズに応じた豊富な品揃えも同社の強みとなっている。

水系2液ウレタンも既に上市しており、体育館など高い物性面が要求される現場で採用されている。しかし、コストが課題となることが多いため「下塗り、中塗りを1液タイプで塗装することを提案している」と仕様組みでコスト対応を図る。

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