Web特集
2007年09月20日
注目アイテムclose-up 健康塗り壁「ダイアトーマス」 "ビニルクロスを超えたい"
地方の工務店が自らシックハウスに冒されつつ"本当に健康のためになる住宅とは何か"を考える中から、新しい塗り壁材「ダイアトーマス」(商品名)を開発、注目度が全国的に高まっている。しかし販売当初はクレームの嵐が吹き荒れ、厳しい状況下にあった。クレームは製品そのものの性能に起因するものではなく、施工によるものであった。このため施工マニュアルを整備し、扱う代理店に研修を義務付けるなどの対策をとり、ハードルを超えた。
この間、実績による性能評価が口コミなどを通じて広がり、全国から問い合わせが殺到。ホームページへのアクセスで施主からの直接注文が増えるなど、今度は供給体制がネックになってきた。
このため同社は業種を限定せず「ダイアトーマス」の性能を理解し、施工できる責任者を最低1名置く条件を設け、地区代理店づくりに着手。全国の有力な塗料販売店数社が参画を希望するなど、塗料チャンネルの構築もスタートした。
「ダイアトーマス」は骨材として「ケルザイム」を使っている。「ケルザイム」はアメリカの特定地域でしか産出されない化石。カルシウムと大量のミネラル成分を含んでいる。既に化粧品原料の他、サプリメント、土壌改良剤などに採用されている。
主成分として「ケルザイム」を使うことで「ダイアトーマス」の健康塗り壁のコンセプトが確立できたといえる。バインダーにはBASFの「エコバインダー」の他、可とう性を良くするためマイクロセラミックが成分に含まれている。
「ダイアトーマス」は塗料と塗り材のハイブリッド製品。原液は従来の壁材よりも粘度がソフト。専用コテを使うと天井面でもタレることはない。ソフトなため塗りやすさがある。このためプロの左官業者でなくとも簡便に使いこなせる。
開発コンセプトでこだわったのは健康・安全と同時に、ビニルクロスに代替できるコストと生産性。これまで工務店の大工としてハウスメーカーの住宅建設に携わってきた。ビニルクロスから放散される可塑剤とカビの問題に体をさらすことになり、自分の免疫力が低下するなど体調を大きく崩すことになってしまった。プレハブメーカーの都合によって作られた不健康な工業製品であることを実感したという。しかしビニルクロス代替のネックはコストと作業性。ここから工法への挑戦が始まった。
吹付用のカップガン、吹付機の導入により、施工性は飛躍的に改善された。1人の塗り手で1回200‐250m2の施工も可能で、生産性が上がることでコスト的格差もかなり圧縮できることが証明された。
またコテばかりでなく、刷毛やローラーでの施工も可能にしており、左官から塗装までのプロセスが使える材料とした。
最近こだわっているのが意匠表現。塗り壁そのものの質感に加え、カラーコーディネートできるカラーバリエーションを用意。ステンシルシートなどによる模様付けなど「ダイアトーマス」の意匠塗材としてのグレードを向上させてきた。
市場展開ではビニルクロスに替わる塗り壁材のコンセプトを打ち出すとともに、既存の珪藻土塗り壁材を上回る性能・作業性、更に健康・安全性のレベルでの差別化にポイントを置く。
健康・安全に関しては医師との連携でデータ蓄積を図りつつあり、市場の本物志向に合致した決定版として普及させていく。
日本夢・ファクトリーの代表・柴田憲氏に聞いた。
クロスに代替できる塗り壁材でなければ意味がありません。塗り壁材は高級というイメージがありますが、機器の導入による効率化、専門業種を選ばない施工性など、コストの大きな壁はほぼクリアしました。
私は長年プレハブメーカーの下請けとしてクレーム処理とその原因調査をしてきました。昭和45‐46年ごろから急速に湿式の塗り材からプリント合板、そしてビニルクロスの乾式仕上げに変わりました。この仕事に関わることで私自身体調を崩し、無呼吸症候群で入院、手術をすることになり、身をもって不健康な製品であることを実感しました。ここがすべての出発点です。
もともと工務店の大工ですから、いわば素人。そこで日本に30年近く住み、商社としての人脈があるスタンレイ・ジョンソン氏に相談し、アメリカの開発元、そしてケルザイムを紹介してもらって、開発の道が拓けました。
これからの展開については。
色材としての意匠性材料としてコンセプトを強めた。健康・安全はベースですが、住空間の空気質を変えると同時に、より個性のある空間づくりにも寄与していきたい。そのためにはカラーに強い塗料チャンネルや塗装業者さんの内装分野開発の材料として活用できるのではと期待しています。
問い合わせ054‐257‐9119
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