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Web特集

2007年10月04日

粉体塗装の設備投資旺盛に 環境対応から粉体塗装の裾野拡大(粉体塗料・塗装特集2007から)

粉体塗装への設備投資が旺盛だ。昨年度のガン出荷は過去最高を記録。今年度に入ってもその勢いは衰えず、機器メーカー各社は繁忙を極めている。出荷も輸出関連にも支えられ半期で7‐8%の伸長。コストダウンの要請、価格競争が厳しい中で各塗料メーカーはボンディングメタリックや低汚染形など差別化に取り組むとともに、低温硬化、ノンヒュームに対しHAAタイプのポリエステル粉体塗料の製品化を進めている。

今年度上期の粉体塗料(熱硬化)の出荷は前年比7‐8%のアップにあるようだ。輸出関連製品は依然中国、東南アジア、EU向けが好調。米国が一時的に停滞しているものの秋口以降は国内が需要期に入ることから昨年並みの出荷が見込めそうだ。特に昨年度は粉体塗装設備が旺盛で、国内の出荷数量はガンベースで過去最高を記録。その勢いは今期に入っても衰えていない。従って需要は旺盛と判断できる。
粉体塗料の出荷増に大きく貢献しているのがスチール家具の粉体化率が高まっていること。大手ユーザーの一部はオール粉体化を志向するなど業界動向に影響を与え、「今後、中小メーカー更には下請業者にも波及していく」と関係者。また工作機械、建設機械、産業機械などでも一部の部材に粉体塗装が採用され始めている。その他、配電盤、ケーブルラック、二輪などでも採用が進み、裾野が広がりつつある。


このように旺盛な需要に対し各塗料メーカーの生産キャパシティーはタイトになっている。日本ペイントは設備の更新を順次行い、生産能力を現状の1.5倍に引き上げる計画。神東塗料は昨年設備増強を図り年産2,400トンに引き上げ、更に今年の夏にライン増強を進め年産5,000トンにした。またナトコはこの秋口の稼働を目指し設備の増強を図っている。これによって同社の年産能力は1,800トンになる。更に大日本塗料も現状の年産キャパシティー6,000トンが限界に近づきつつあり、ボンディングメタリックの生産と併せ設備増強の検討を始めている。
市場ではコストダウンの要請、価格競争が厳しい中で、塗料メーカー各社は意匠性・デザイン性を高めた粉体塗料や機能性を付与した粉体塗料の開発に注力している。


意匠・デザイン性ではメタリック粉体塗料を差別化に据え展開を進めている。既に国内では日本ペイント、大日本塗料、関西ペイント、久保孝ペイントがボンディング製法によるメタリック粉体塗料を上市し、デザイン提案と絡めて営業展開を図っている。また神東塗料はデュポンからのOEM供給を受けて紹介を進めている。
また模様粉体塗料はサテン、リンクル、ハンマートーンなど1回仕上げで模様が得られる手軽さから人気は高い。
機能性を追求した粉体塗料としては発泡抑止、エッジカバー性、滑り防止などが上市されている。更にはシリケートを親水化剤に独自の処方で作り上げた低汚染タイプが注目されている。


低温硬化、ノンヒュームタイプとして注目されているのがHAAタイプのポリエステル粉体塗料。樹脂メーカーが専用樹脂を開発するとともに、高耐候性タイプやツヤ消しタイプも揃え、製品ラインアップも充実しつつある。
先行する塗料メーカーは戦略的に開発を進め、用途開発にも力を注ぐ。メーカーによって温度差はあるものの「VOC対策にとどまらずCO2の低減、省エネといった総合的な観点から捉えて開発を進めている。既に150℃×20分を可能にした。また耐水性においても特殊な前処理剤を併用しなくても済む」(関西ペイント)レベルにあり積極的な展開を進めている。


昨年から今年にかけて粉体塗装の設備投資が旺盛だ。「活況を呈している」(業界関係者)というように多忙を極めている。1億円を越す物件も出るようになり一頃とは様変わり。各社の売上高は前年比で1.5‐2倍と大きく伸長しているものの収益では価格競争から厳しい環境が続いている。
昨年度(2006年4月‐2007年3月)の国内におけるガンの出荷数量は前年比26.4%増の1,941ガンと過去最高の出荷数となった。内訳はオートガンが1,118ガン(27%増)、ハンドガンが823ガン(25.6%増)とともに大きな伸びを示した。特にハンドガンの占める割合が高まった。これは溶剤塗装を行っている下請関連の業者が粉体塗装の必要性からハンドガンを導入したものと思われる。


メーカーのシェアは日本パーカライジングが22.1%、ホソカワミクロンワグナー(日本ワグナースプレーテックを含む)が20.4%、旭サナックが19.7%、ノードソンが18.5%、ランズバーグ・インダストリーが17.0%、アネスト岩田が2.3%と推計される。
ガンの開発においては使いやすさを追求しデジタル制御で電圧、電流を任意に設定でき、DDFポンプに代表される低速エアーで塗料を搬送し、低圧で塗装するソフトスプレーを志向する。
「塗着効率の向上と静電反発を避け付き回り性、貫入性をより高めるような仕組みとなっている」(業界関係者)と傾向を説明する。


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