Web特集
2007年10月23日
シリーズ: ペンキ屋から塗装ビジネスへ
ペンキ屋から塗装ビジネスへ ‐年商3億円への歩み‐(9)
アルカス 真仲一成
周りを見渡すと大体ですが、年商1,000万円くらいの塗装工事店の親方の年収は500万円くらいです。当然、企業努力をしての結果です。取れていない人は、むしろこのくらいは取れるようにしたいものです。私の場合は700万円でした(年商が1600万円だったこともあります)。200万円の差はどこにあるかと言いますと、下請けとして1円でも多く工事を請ける、1日でも早く終らせる、材料を節約するに尽きます。勘違いしてもらいたくないのは、塗料を大切に使ったり、ローラー、刷毛、マスカーも必要最小限に抑えることです。その他、もろもろ節約できるところを節約すれば700万円も夢ではありません。朝8時から夕方6時まできっちり仕事をすれば人工も大分節約できます。
この段階で重要なことは、下請けになるにもテクニックがいることです。ただ単に元請けを訪問して仕事を下さいといってもダメです。行くにも時期があります。よくある間違いが暇な2月、8月に「仕事下さい」ということです。暇な時期に、仕事をもらいに行くことは、冬にザリガニを釣りに行くようなものです。まず、取れませんよね。 1番良いのは、忙しい時に行くことです。例えば3‐5月、9‐11月です。そこそこの会社でしたらこの時期は忙しいので普段使っている職人では間に合わなくなるからです。そのため、その時を狙っていけば案外簡単に下請けになることができます。特別なセールストークはいりません。ポイントは自分が忙しい時には周りも忙しく、自分が暇な時は周りも暇であるということです。
もうひとつだけテクニックがあるとすれば、嘘をつかないで本当のことをきちんと伝えることです。今でも当社に「下請けにお願いします」とあいさつに来る社長や親方が自分をよく見せようと誇示する表現を使うことがありますが、それが嘘であるか否かについては大体わかります。嘘であれば、いくら良いことを言っても意味がありません。本当に「ここで仕事をしたい」という熱意を素直に伝えれば良いのです。しかし、90%以上の人が嘘や誇大表現を使います。
年商1,000万円の塗装工事店の特徴とすれば、親方1人に職人1人で月3棟こなす感じです。どちらかと言えばアットホームな塗装工事店で、夫婦や友達同士で、兄弟で経営している方が挙げられます。 またこの時までは、元請けからお金がもらえないと言う問題はあまり起こりません。親方は元請けをしっかり見ていますし、変な冒険もしません。よって確実にお金をもらえる元請けと付き合う傾向にあります。 この時期に、変なブローカーから仕事をもらったりするととんだ目にあうようです。気をつけてください。よくあるのが、「○○ペイントをやめて独立しましたのでよろしくお願いします」の類です。ほぼ潰れますのでお付き合いする場合は、お金払いが良い時だけの付き合いにしてください。できれば、避けるのが良いと思います。月に3棟くらいの工事量なので、たくさんの元請けは必要ありません。ですから、会社を大きくする気がないのでしたら、固い経営をしている元請け会社と長く付き合っていったほうが良いでしょう。
今振り返れば、この時が職人として1番輝いていた時だった時かもしれません。しかし、問題を挙げるとすれば、下請けなのに金額を気にすることなく、自分の技術におぼれ人工をかけて仕事をしていたことです。よい工事をしている満足感はありましたが、会社としてお金の余裕がない状態となりました。その問題を解決する方法として考えたのは...。次号に続きます。
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