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Web特集

2007年11月12日

建築塗装特集2007 メーカー動向(塗料・副資材ほか)

ハイポン、省エネ向上へ 日本ペイント

日本ペイントは「ハイポンダブルガード」を上市した。省エネにつながる工法として展開する。 同品は防食性と付着性を合わせ持つ下上兼用塗料。従来の変性エポキシ樹脂系(下塗)、ポリウレタン樹脂塗料(中塗)、ポリウレタン樹脂塗料(上塗)の3層システムに対し、独自設計した変性エポキシ樹脂塗料(下塗)を導入することで、上塗(シリコン系、ウレタン系)の2層システムを実現した。下塗塗膜は60μm、上塗は50μm。 メカニズム的にはエポキシ基で付着性、防食性を付与。これに溶解樹脂によって防食性を更にアップ。そして高耐候NAD樹脂で耐候性を担保する。耐候性レベルは同社の弱溶剤タイプのシリコン樹脂系を上回る。 建築鉄部、鉄骨の他、各種プラント設備、屋根用として用途展開を進めていく。

一方建物塗替え用として同社は水性無機のニューフェイスを上市。「シェラスターMK」は無機の成分に有機をハイブリッド化することに成功。このため無機の基本性能である耐久性、不燃性、硬さのレベルを高めた。これと同時に有機の可とう性、光沢保持性、貯蔵安定性も確保。硬くて割れにくい水性無機塗料の決定版として展開していく。 改修市場について担当者は「今の市場の状況は最悪。行き着くところまで行かないと悪循環から抜けられない。メーカーとしては製品品質を高め、施工に関しては協力関係を強めていくことで改善していくしかない」と話す。

コストダウン、性能アップを実現(樹脂) ローム・アンド・ハース・ジャパン

ローム・アンド・ハース・ジャパンが国内市場での展開を開始した次世代アクリルエマルション「AVANSE(アバンセ)」が好評だ。 アバンセはナノ技術の粒子コントロールにより均一に顔料を分散させることを可能にした。その結果、塗料の隠ぺい性、耐摩耗性、発色性が向上する上、優れた汚れ除去性やバリアー性も付与する。また、塗料原料間の相互作用を効率よく活用することができ、エマルション及び酸化チタンの使用量を低減できるというメリットをもたらす。

日本市場向けには3製品をラインアップしている。内外装用でツヤ消し・ゼロVOC設計を可能にする「Exp‐412」は塗料コストの削減につながり欧州市場では実績を高めているが、「国内市場では低VOC需要がまだ少ないように感じる」として市場動向を見ながら展開を図る。「Exp‐3826」は外装用として紹介。「市場ではシリコンが重視されており、オールアクリルは合わないのが現状」とコメント。今後、弱溶剤塗料の水系化への切り替えとして提案を進めていく。 商品展開として最も進んでいるのが、防錆塗料用の「MV-100」だ。汎用的な工業用や船舶分野での引き合いが強くなっている。この分野では水系システムの対応の需要が増えており、環境対応のメリットの他、初期グロスが低下しない、優れた硬化性といった特長が高評価を得ている。 同品を使用することによる塗料コストの削減、塗膜性能の向上をアピールし市場での展開を進めていく。

高耐候性ニーズ強まる トウペ

トウペは高機能微弾性塗替えシステム「トアアクセス21システム」を展開している。「市場では単層弾性が減って、微弾性フィラーが一般化する」傾向が続いており、トアアクセス21システムの展開に注力している。 同システムは各種旧塗膜に付着性の優れた下塗り材の水系微弾性フィラー「トアアクセス21フィラー」と超耐候性、低汚染性などさまざまな特長を持った7種類の上塗り塗料を組み合わせた塗替えシステムとなっている。 上塗りでは水性と弱溶剤をラインアップしており、水性システムではポリウレタン樹脂塗料、シリコンアクリル樹脂塗料、ハルスハイブリッド樹脂塗料、ふっ素樹脂塗料を揃える。弱溶剤システムとしては、ポリウレタン樹脂塗料、シリコン樹脂塗料、ふっ素樹脂塗料を展開している。

「改修マーケットの需要は大きく、そこでは相手の要求性能を理解して対応することが大切。最近では高耐久性ニーズの高まりを強く感じる」との見方を示し、同社でもふっ素樹脂塗料の伸びも進んでいる。 低溶剤形弱溶剤ふっ素樹脂塗料の「ニューフッソ21DC」は、2液反応形であり硬化塗膜は強固な3次元網目構造を形成するため、従来の強溶剤タイプのふっ素樹脂塗料と同等の耐候性を有する他、耐薬品性、耐水性、耐溶剤性などにも優れている。 また、親水性で塗膜表面強度が高いため汚染の原因物質である排気ガスや煤煙に含まれているタール質との親和性が小さく汚れの付着を防ぐ。

ビルデックの評価を軸に 大日本塗料

大日本塗料は「建物用といえばビルデック」とまで言わしめたブランドで差別化を図る。ビルデックシリーズは性能の安定性と高品質が評価された同社の定番。ビルデック時代を再び目指す。 その代表が「水性ビルデック」。ビルデックの遺伝子を受け継ぎ、水性ならではの環境・安全性に配慮した設計を導入。同社の独自テクノロジーである反応硬化技術を駆使して水性強膜を形成する。 水性の常識を打ち破る10の性能として、高い隠ぺい性、落ち着きのあるツヤ消し仕上げ、汚染除去性、ヤニ止め効果、低VOC、F☆☆☆☆、低臭、防藻性、防カビ性などを発揮する。 同品のコンセプトは「優しさと機能の両立」とし、環境に優しいデザインリフォームの世界でブランドの定着を図る。

この他、改修市場向けの主力製品としては「DNTビューウレタン」(水性)、「ノボクリーンウォール」(水性)、「Vシリコンマイルドシリーズ」(弱溶剤)をラインアップ。 またDNT外装リフレッシュシステムである「ビューリフレッシュシステム」は、下地材に「DNT弾性フィラー」「一液テクトMAX」「水性マイティーシーラーマルチ」のいずれかと「DNTビューフッソ」「DNTビューシリコン」「DNTビューウレタン」「DNTビューアクリル」を組み合わせるシステム。特にフッ素で先行した同社であるため、ビューフッソが一番人気の状況。

機能特化で突破 日本特殊塗料

日本特殊塗料は大規模改修に対して機能システムに特化した展開で差別化を図っていく。「スペシャリティーという性能を差別化の前面に出していく」(担当者)と方向性は一貫している。 とりわけ省エネ・遮熱シリーズがその機能特化を代弁するもの。他社に先駆けて遮熱塗料をラインアップし、実績的にもトップランナーの1社と高い市場ポジションを占める。 現在遮熱シリーズは各種屋根から外壁、屋上防水、カラー舗装分野までをカバー。オール遮熱システムが同社の強みとなっている。 外壁改修については「パラサーモ外壁用」(ウレタン樹脂系非水ディスパージョン型)、「水性パラサーモ」(アクリルシリコン樹脂系エマルション)、「NTダンネツコート」(アクリルエマルション樹脂系外断熱システム)と充実している。

「水性パラサーモ外壁用」は注目株。パラサーモの実績をベースに水性の環境・安全性を付与。反射率の高い着色顔料を採用することで、淡彩から遮熱効果が低下するとされていた濃色にも対応できる。シリコン樹脂を含み高耐候性を発揮する。 同社では「水性パラサーモ」と「NTダンネツコート」との組み合わせを推奨している。オール水性で遮熱・断熱のダブル機能を付与することができる。 「コスト的には厳しい状況にあるが、これに流されるだけでは機能性塗料は死んでしまう。当社は機能特化に突破口を見出していく。これがブレることはない」(担当者)。

リベルマイスター、性能アップ 関西ペイント

関西ペイントは「リベルマイスター工法」のバージョンアップを図る。同工法は高耐久・高機能の外壁防水工法(JIS A6909)の評価を得ているが、厳しい施工単価の中で苦戦を強いられている。 リベルマイスター工法はオール水性システムでありながら、高い光沢保持性とともに厚膜化を可能にした(約1.4倍の膜厚が確保できる)。 主材(リベルマイスター)と上塗り(リベルトップ)の組み合わせは、防水形複層塗材RE耐候性1種に合格。上塗塗料には水性2液を導入し、溶剤形ウレタン系やアクリルシンクに匹敵する光沢、耐候性がある。厚付けにより防水機能を付与し、長期保護性能を実現した。 リベルマイスターは下地性能も抜群。アクアブロック反応硬化形の高弾性下地保護材を導入し、微弾性フィラーに比べ数倍の伸び率があり、クラックの追従性はトップ水準にある。

現在リベルマイスター工法による指名活動に加え、研修を受けた施工業者によるセミクローズによる展開を行っている。「大きく採用(スペック・イン)が拡大する状況にはないが、ハイグレード工法としてのポジションは維持していきたい。バージョンアップして性能・品質の向上を更に図り、いたずらな施工単価競争とは異なった次元で実績をつくっていく」と担当者はコメント。 また同社は「アレスアクアセラシリコン」(高弾性水性2液アクリルシリコン系)を上市している。

木材用防火塗料の認知度を上げる 玄々化学工業

玄々化学工業が今年2月に上市した、表面塗布型防火塗料「ファイヤーディレーF4」に木材建築にこだわる設計士から問い合わせが増えている。 同品は木材や合板の防炎処理を目的とした水性塗料で、屋内外に使用が可能となっている。以前はF☆☆として展開していたが、F☆☆☆☆化して新たに販売を開始した。実績としては内装8割、外装2割といった状況で、屋外使用の場合には上塗りに水性アクリルウレタンエマルション塗料「ユートンAQUA」の塗装を推奨している。

防炎のメカニズムは、塗膜が燃焼する際に炭化が起こり被膜(断熱層)を形成し、空気中の酸素と触れるのを防ぐことで基材を燃えにくくする。更に塗膜が燃焼するタイミングで成分の脱水反応が起き水蒸気の発生とともに吸熱する仕組み。5.5mmのベニヤ板に原液で100g/m2塗布した試料は、日本防炎協会の防炎合板の規格に合格した。国土交通大臣認定を取得しており、F☆☆☆☆適合品となっている。 「誤解を受けることがあるが、この塗料を塗れば木材が不燃材になるわけではない。そのため防火地域で不燃材料が指定されている場合では適合しない。あくまでも燃えにくくするというもの」(担当者)。軒天、暖炉の周辺、木製の外灯など木材建築にこだわるオーナーに使用されている。 「HPからの問い合わせも多く、木材ニーズはある。直接ユーザーさんへのアピールが大切だと考え、HPの充実、来年は建材関連の展示会にも出展して認知度を上げたい」としている。

大型物件の実績作りに注力する 水谷ペイント

水谷ペイントが展開している地球温暖化対策壁用塗料「ナノコンポジットW」が戸建や商業施設の塗替えを中心に順調に伸びている。 同品の特長である超低汚染性、ツヤ消しでありながら優れた耐候性を発揮する点がユーザーからの好評価を得ている。リピートする施工店が多く、パートナー施工店は700社となった。 同品は塗料メーカーで初めて今年7月に井上春成賞を、5月に工業技術賞を受賞した。「ナノコンポジットエマルションという新規材料を実用化した点や、地球温暖化防止機能・耐汚染機能といった革新性が評価された」としてラベル表示などでアピールしていく。

民間物件では着実に実績を重ねているものの公共物件に対してはまだまだ少ないのが実状だ。担当者は「フッ素やシリコンなどの採用が広がる中でナノ技術の塗料は分野として確立しておらず、採用に至りにくい」と分析、分野確立を期待するとともに認知度・実績への取り組みに注力している。 実績作りとして中・大型マンションや新築の著名物件へのアプローチを強化している。実績を作ることで大手ゼネコンでの使用に結びつけたい意向だ。 発売から3年が経ち、リピートオーダーする施工店が増えている。「この製品は特に使ってもらって初めて良さが分かるので、まずは使ってもらわなければ始まらない。認知度をもっと上げて採用物件を増やしていきたい」としている。昨年からは日塗装のペインテナンスキャンペーンの協賛企業に参加するなど認知活動を強化する。

戸建塗替えの必需品「タスペーサー」(副資材) セイム

セイム(茨城県守谷市)が開発、製造、販売している屋根塗装時の縁切り部材「タスペーサー」が、戸建改修の分野で飛躍的に出荷を伸ばしている。"縁切り"という工程にあえてスポットを当て、確実に行える方法を提示することで、施主の信頼度が高まり受注率を高めるとして塗装店などでの利用が高まっているためだ。 同品はコロニアルなど平板屋根の塗装時に用いる、ポリカ製厚さ1.7mm、40mm角大の縁切り専用の部材。シーラー塗布後に同品を屋根の重なり部に挿入することで1.7mmの隙間が確保され、雨水などを排出するための縁切りが簡単かつ確実に行える。

コロニアルなどの塗装時には内部に侵入する雨水などを逃すため、屋根材の重なり部を覆った塗膜をカットする縁切り作業が必要。通常はカッターや皮スキを使って行われるが、一旦仕上がった後の作業となるため、汚れや破損、危険性などが伴う上、足場費や人件費もかかる難儀な付帯作業であった。 タスペーサーはシーラー塗布後に屋根材の重なり部に挿入するだけ。その後上塗りを行っても、同品の厚み(1.7mm)分の隙間が確保され、自動的に縁切りが行える。作業自体は30坪ほどの住宅で、1人で1時間もあれば終了する簡単作業。戻り作業が必要なく、縁切りのための人件費、足場の延長に伴うコストをセーブできる。 加えて、縁切りの必要性と確実な対応手法を提示することで、施主の信頼獲得に貢献。戸建改修の必須アイテムとなっている。

抜群の意匠表現力「ハイウォール」 みはし

モールディング(廻り縁)など建築装飾部材の総合メーカー・みはし(埼玉県和光市)は、独特の意匠表現を発揮する内装用水性ペイント「ハイウォール」を英・アーマーコート社から導入、国内展開に乗り出した。メタリック、マルチカラー、スエードトーンなど高級感とオリジナリティーに溢れた室内空間を演出する。 今回導入した水性壁面塗装材「ハイウォール」は「明輝」「華麗」「高貴」のシリーズ3種類。 「明輝」はメタリック調のシリーズ。シルバーやゴールドのパールラメを用い、エレガントな輝きの中にも繊細で落ち着いた表情を与える。淡彩からビビットな色域まで全96色を揃える。  多色斑点模様の「華麗」は、専用のスポンジゴテをランダムに押し当てることで色の組み合わせや光と影の変化を利用してマルチトーン効果を生み出す。カラーは全24色。 「高貴」シリーズはスエードや織物感覚のソフトで繊細なタッチが味わえる。なめらかな手触りで暖かい雰囲気をつくり出す全36色。

それぞれのシリーズを仕上げるためのパターニングツールやスポンジゴテ、幅広刷毛など専用ツールを揃えるとともにマニュアルも整備されている。 「設計・指定活動を中心に展開を強化していく。塗料・塗装ルートは当社にとってもまだ新しい分野だが、ペイントだけでなくメインの装飾部材との相乗効果で高度なデザイン提案ができ、競争力が高まる」(担当者)とし、塗料・塗装ルートにも注力していく構え。

外装の高級感にリセラリフォーム(資材) 玉川窯業

玉川窯業は外壁塗装の上に直接施工できる超軽量外壁タイルを用いた「リセラリフォーム」を展開している。 自社開発の軽量タイルは重さが1枚125‐130g、比重が0.85と水に浮く重さだ。更に1,250℃で焼成させたセラミックスレンガ調なので非常に耐久性能に優れるといった特長を有する。 更に「スレート鋸で簡単にカットできるので現場における加工の手軽さも従来のタイルとは異なる」とこれまでのタイルのイメージを凌駕する素材だ。 接着剤は変性シリコーン系1液弾性接着剤をメーカーと共同開発、厚さ2mmを塗布することで強固な接着層を形成。剥落などの心配はない。

ここ数年の間に建材商社を通して工務店などで2万棟の実績を有し、戸建住宅の玄関、窓枠、コーナー部などのデザイン的なワンポイントして採用されている。同社は塗装との絡みで付加価値提案ができることから塗料流通を生かした展開を図っていく意向だ。 また同社はタイル施工の大規模修繕用に対応した少量改修タイル「セラシスト」の受注生産をスタートさせた。 タイル仕上げの建物が多い中で、改修工事の際にタイルの割れや浮きからタイルの交換を求められるが、少量のため改修しにくいケースが起きている。 同社では自社の生産システムを活用しこれらのニーズに対応した少量改修タイルの受注生産を開始した。タイルは45二丁サイズ(95mm×45mm)に限られるが、蓄積された「釉薬・無釉カラーデータベース」から現状タイルの近似色を選定することができる。

屋上防水との相乗効果も 恒和化学工業

新生・恒和化学工業が本格的に動き出した。ウレタン系防水材大手で、この分野のパイオニアメーカーでもあるダイフレックス傘下に入り、総合的な建物改修とのスタンスを強く打ち出している。 このため屋上の防水から外壁面までのトータルな改修診断を武器として、スペック提案をしている。専門の診断要員を拡充。 改修システムでは「ビフレッシュサポートシステム」「ビフレッシュメンテ工法」を展開し実績がある。また躯体劣化工法として定番の「セメンシャス工法」を保有しており、ワンポイント補修として採用が増大。 担当者は「施工単価が厳しいため、より独自性と付加価値のある工法を提案しないとビジネスとして成立しにくくなっている。土木で実績の多いセメンシャス工法を大規模改修にも部分的に適用する提案をしていきたい」と話す。

外壁改修の差別化のポイントとして同社が重視しているのが「ダイヤスーパーセラン」。上市して5年になるが、著名物件で採用されるなど、徐々に認知度が高まっている。

同品は無機の縮合反応と無機結合剤と反応性有機樹脂間の反応、更に反応性有機樹脂間の反応によるハイブリッド効果が特長。無機系でありながら可とう性、フレキシブル性を発揮する。複層仕上げ、塗替え仕様として伸ばしていきたい意向。 「今後、屋上防水とのシステム化など、塗膜防水との相乗効果も狙っていきたい」と担当者はコメント。

ボンフロン落書防止クリヤー AGCコーテック

AGCコーテック(旧・旭硝子コートアンドレジン)が20年以上の実績を誇るフッ素樹脂塗料「ボンフロン」に、新たに落書き防止用機能を付与した「ボンフロン落書防止クリヤー」を上市、展開を進めている。 長期耐候性を維持し、超撥水性の性質により強い落書き防止性を保持、かつ簡単に落書きを消すことができる。「塗膜表面に浮いた撥油性特殊添加物が落書き成分をはじき、更にフッ素樹脂を高架橋にすることによって落書き除去効果を向上させる」とメカニズムを説明する。 既に実績としては東京都豊島区立明豊中学校の1000m2に打ち放しクリヤー工法が採用された他、大宮サッカー場の3000m2にACドライ工法が採用されている。

主な特長は1)高架橋のフッ素樹脂と特殊な撥油性添加物との相乗効果により、優れた落書き防止性能と落書き除去性能を発揮する2)従来の他社製品に比べ、落書き防止・除去性の繰り返し耐久性に優れる3)溶剤系フッ素塗料としての優れた耐候性能と物性を長期にわたって維持する4)ボンフロンC工法、ACドライ工法などの溶剤系硬質型各種ボンフロン工法にオーバーコート材として適用でき、効果的な落書き防止機能が働くなど。 街中で落書きの被害が多発しており、社会問題にもなる中で、さまざまな工夫がなされている。同社ではフッ素樹脂塗料による高耐久性と落書き防止を兼ね備えた決定版として拡販を進めていく考え。

"人と環境と色彩"を直接的に訴求 菊水化学工業

菊水化学工業は"人と環境と色彩"をキャッチフレーズに直接的にコンシュマーに企業イメージを訴えていく方針だ。そのためのプロモーションビデオの製作やホームページのイメージチェンジ、更にはPR用のコマーシャル画面を通して"人と環境と色彩"がイコール菊水化学に結びつくようなイメージ戦略を進めていく意向。 「長年培ってきた下地調整材やポリマーセメント系の無機材など改修向けにマッチした製品はたくさんある。コンシュマーに受け入れて頂ける素地はあるので、企業イメージを通して菊水化学を知って頂き、企業の認知度を高めることで製品に結びつけていく」と説明する。

そして製品も環境、デザインといった切り口から改修向けに製品ラインアップの強化を進めている。そのひとつがアレルギーフリーの製品。北欧・スウェーデンから輸入しオープンスタンスで販売していく。「求めている人に直接手に入るような販売ルート、販売方法を検討している」とコメントする。 更にデザイン性からは超軽量・高耐久性セラミックレンガを手掛け始めた。 戸建住宅の玄関周りや壁面のコーナー部にワンポイント的に使用することで住宅のイメージを変えるというもの。「ヨーロピアン調のレンガのイメージが醸し出せ、塗料とセットで展開を進めている」という。住宅向けにパネル、タイル、貼りものと製品的には充実した。また機能性塗膜として2液タイプの超低汚染無機コーティング剤も上市し販売活動を進めている。

性能面で差別化、需要拡大に期待 イサム塗料

建築分野ではアクリルシリコン樹脂塗料「ネオシリカシリーズ」に特化した展開を行っているイサム塗料。高耐久性、低汚染性といった性能にこだわり、競合ひしめく汎用販売とは一線を画し、同社の責任施工グループである「イサムエラストマー会」を通じ、品質による差別化を図っている。 フッ素樹脂塗料や光触媒塗料などが最高級グレードとして謳われている中で同社は「実物件においてはアクリルシリコン系が最も適している」(担当者)と長年の実績に裏打ちされた施工性と塗膜性能のバランスの高さに自信を見せる。現在、「ネオシリカシリーズ」の外装向けのラインアップとしては、強溶剤系2液タイプ「ネオシリカ21C」を筆頭に水性2液タイプ「エコシリカ21C」、弱溶剤系2液タイプ「ネオシリカ21Cライト」、弱溶剤系1液タイプ「ライトシリカ」を上市。「強溶剤系と水性がほぼ同じ」と2分した荷動きを見せている。

また同社は今年、防水材とネオシリカのノウハウを生かしたタイル壁面改修工法「タイルガード」を開発。同工法は既存タイルの意匠や風合いを残したままタイル壁面の美装、保護、機能付与を可能にしたクリヤー工法。これまでタイル壁面の劣化に対してはタイルの貼り替えや塗りつぶしなどの処方しかなかったが、弾性でかつ防水性を持たせた主材と高耐久・低汚染性機能を持ったトップコートを開発したことで塗装による改修を実現した。新たな需要が期待されており、エラストマー会の加盟社も飛躍的に伸びたという。

多種多様な部材の塗装を可能に インターナショナルペイント

インターナショナルペイントは水系塗料に特化し、かつ現場サイドに立ったユニークな製品開発に定評を持つ。 水系1液自己架橋型アクリルエマルション「IP水性マルチコート」は、その名の通り、金属の他、硬質塩ビ、亜鉛、スレートなどプライマー処理を要せず、多種多様な部材に直接塗装できるのが最大の特長。鉄部、カラートタンの他、アルミ、電気亜鉛メッキ面においても高い密着性と柔軟な塗膜を形成し、かつ自己架橋反応タイプのため強固な塗膜を形成。また高純度アクリル樹脂の配合により超促進耐候試験192時間(自然暴露7‐8年相当)で光沢保持率60%以上と耐候性、耐久性にも優れる。 施工の際も水系のため旧塗膜を侵すことなく塗装ができ、防カビ・防藻性も付与。色はホワイト(ツヤ消し、ツヤあり)の他、淡彩色から濃色まで調色可能で、シルバータイプも揃える。低VOCタイプでF☆☆☆☆取得。

用途は亜鉛、アルミ、金属、硬質塩ビ、石膏ボード、スレート、モルタル、コンクリート、木部及び各旧塗膜の内壁・天井面。亜鉛面・金属に塗装する際は素地調整後、2回塗り仕上げ。乾燥放置時間(20℃)は2時間。 水性1液アクリル・シリコンエマルション塗料「IP軟質塩ビコートSi」は塩ビ鋼板専用塗料として開発され、塩化ビニル素材に対して高い密着性と高耐候性を発揮する。樹脂を特殊変性することで可塑剤の影響を抑え、塗膜表面のベタツキ及び乾燥不良を防いだ。ツヤありとツヤ消しタイプを上市。

総合力発揮でリード エスケー化研

エスケー化研は超低汚染・低汚染シリーズである「水性セラタイト」「水性セラミシリコン」「クリーンマイルド」が改修システムとして安定した地位を確保し、他社の追随を許さない。 特に同社の強みは水性2液で先行した点にある。これに独自のテクノロジーで親水膜を形成することで、耐汚れ性を飛躍的に高め、超・低という名を不動のものとした。 同シリーズのセラタイトは15件以上の特許が成立し、外壁改修の材料の歴史を塗り替えるほどのインパクトがあった。しかし定番商品であるがゆえに商品ライフサイクルのピークから下降局面に入りつつあるのも事実。このため同社ではスーパー超低汚染のニューバージョンの開発に入っている。 超低汚染の看板を維持しつつ、新しい水準の性能を確保するのが狙い。これが上市されれば、シリーズ全体の販促効果も期待できる。

その一方で低VOC対応として「エコフレッシュシリーズ」「水性エコファン」をラインアップ。省エネ・機能性塗料としては「サーモシャット工法」「クールタイトシリーズ」、更に同社が注力しているものに新意匠性塗材「ベルアートシリーズ」がある。 改修市場には総合力で臨んでおり、材料、スペックでの差別化から、塗り板見本、調色などのスピーディーなサービス力で他社に勝っている。「改修市場はコスト割れが当たり前になる中で、逆にスピーディーで高いサービスレベルが要求されており、これに対応していきたい」(担当者)とコメント。

改修を支えるシリーズ品(副資材) 大塚刷毛製造

大塚刷毛製造は秋の塗装シーズンに対応したマルテー製品の拡販に注力する。 塗りの原点である刷毛では、水性反応硬化型塗料がスムーズに塗れ、持ちの良い「水星シリーズ」が伸びている。また化繊刷毛の常識を超えた超速乾水性塗料用の「みずきシリーズ」も好評。ウェーブ繊維を初めて導入したニューフェイス「塗来」も注目されている。 白毛のスタンダード「白熊厚口」、滑らかな塗り味と作業性の良い「はやて」(1液ウレタン塗料に最適)、ムラのない塗りには「天空」、「しまうま」は2液型塗料など。 鉄部には「WAKABA」の他、「無泡ローラー」、刷毛では「鉄鋼一番」「新鉄骨」など。

外装改修の主役はローラー。リシン、タイル用「ウーローラーB」の他「砂骨材ローラー」は弾性塗料に対応、スタッコ、ブロック用は「デラックスウーローラーDA」、更にサイディング、コンクリート、スキン(石材調)、破風、軒天に対応し、塗料の飛散を抑制する「WAKABA」が成長株。 内装用としては「エクセレント」(木部)、「WAKABA」「ウレタンくん中毛」など品揃えが充実。 その他マスキングテープ、マスカーの各種下地処理システム、「NEWマルチガン」など、マルテーならではの厚い品揃えが特長。 その中で「マルテー塗装用一本足場」が安全性とシンプルな設計で評価。効率的な足場架設に威力を発揮する。

刷毛の再生利用を可能に(メンテナンス) 好川産業

好川産業及び東京ヨシカワが販売を開始している刷毛洗い専用液「ハケクリン」が内外の注目を集め、引き合いが高まっている。発売元はトライスタージャパン。 同品は非有機溶剤系の刷毛洗い専用液で、溶剤で落ちない高機能塗料も綺麗に落とすことができるのが特長。これまでの有機溶剤系のような塗料を溶かすタイプではなく、同品に含まれている界面活性剤が刷毛と塗料の隙間に入り込み、くっつこうとする力から分離する力に変えることで、汚れを完全に遊離させるというもの。主成分はポリ(オキシエチレン)アレキルフェニールエーテル、水軟化剤(アルカリ剤)。同品に使用直後の刷毛を浸け、揉みほぐすように洗うと、塗料と毛の間に同品が効果的に割り込み、塗料の付着力を奪い、更に二度と刷毛に戻らないようにする性質を有している。 適用塗料はラッカー、エナメル、ニス、オイルステインなど。また時間が経過して固まった刷毛でも、1液タイプの水性反応硬化形塗料であれば回復が可能だという。

使用法は、同品を入れた容器の底面や縁に刷毛の毛を押し当て、揉みほぐすように洗う。やがて塗料が完全に遊離した後は水ですすいで洗うだけ。残った液体も沈殿物を濾して除去すれば、繰り返し利用が可能だという。 人体や環境に対しても悪影響がなく、刷毛の材質も傷めることがないなど環境安全性に優れる他、刷毛の再生利用が可能になるなど、コスト削減に寄与する。

水系タイプの最高級グレードを投入 神東塗料

神東塗料はこのほど超耐候性超低汚染性水系有機無機ハイブリッド塗料「水性ハイテンセラ」を開発した。JIS K 5658(建築用フッ素樹脂塗料)に準ずる性能を最大の特長としており、水系塗料の最高級グレード品として差別化を狙っている。 同品は特殊無機成分を配合したオルガノポリシロキサン系樹脂エマルション(基剤)とエポキシ変性シリコンオリゴマー(硬化剤)で構成する2液タイプの反応形塗料。無機系塗膜の特長である耐久性、難燃性を特長としている他、耐汚染性に優れ、従来の無機系塗料に比べ、耐アルカリ性、耐屈曲性、耐クラック性を保持する。またこれまで水系上塗材では困難とされたセメント系主材や光触媒コーティング材のバリヤーコートとしての利用も可能にしている。

用途はマンションやビルなどのセメント、コンクリート、モルタル面の新設及び改修。施工の際、適用する下塗り塗料は「シントー水性Mシーラー」「リフレッシュプライマー」など。また可とう形改修塗材RE仕様の際は、「シントーダンエポ」、可とう形改修塗材Eの際は「リフレエース」を下地調整材として適用するなど、立地環境及び劣化状況に応じた塗装設計が組めるバリエーションの豊富さも強みとなっている。 有機・無機のハイブリッド塗料という規格を有しない塗料系だが、同社では「性能面では溶剤系シリコンよりも上」(担当者)と、市場評価を勝ち得たいとの意気込みを見せている。

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