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Web特集

2008年01月11日

日塗工・平成19年度塗料製造業実態調査 経営資本圧縮、改善効果へ 原材料コスト更に上昇圧力

日本塗料工業会(会長・小林正受氏)は「平成19年度塗料製造業実態調査」をまとめ発表した。それによると塗料売上高は過去5年間で9ポイント増加し7,899億円、生産量はわずかながら低下し185万8,000トンとなった。売上原価は前年度比0.6ポイント上昇したが、営業費が0.9ポイント低下するなど、内部コストの抑制でカバーしている姿がうかがえる。しかし原材料費の上昇は平成14年度55.6%に対し、18年度は61.8%と大幅にアップしており経営を圧迫。その一方で収益性の改善が進んでいるが、企業間格差もより鮮明になっている。

1.塗料製造企業の規模
資本金1億円超は44社、そのうち塗料部門の割合が50%以上は33社。これら33社は全企業に対し資本金63.4%、総売上高36.6%、従業員43.5%、塗料売上高78.9%、塗料生産量72.0%を占める。
総売上高60億円超は40社、そのうち塗料部門の割合が50%以上の30社は全企業に対し資本金62.6%、総売上高38.4%、従業員44.6%、塗料売上高81.7%、塗料生産量78.0%を占める。
全企業のうち従業員300人超の企業は19社、そのうち塗料部門の割合が50%以上の企業12社は全企業に対し資本金53.3%、総売上高28.5%、従業員32.2%、塗料売上高60.8%、塗料生産量55.1%を占める。
総売上高規模別企業分布の状況は、この5年間に総売上高15億円以下の企業は3社減、15~30億円以下の企業は5社減、30‐60億円以下の企業は4社増、60億円超の企業は43社のまま変化がなかった。

2.貸借対照表
1)借方:集計企業の資産合計のうち流動資産及び固定資産の構成比は、平成17年度に比べ流動資産の構成比が0.6ポイント上昇した。継続企業でみるとA規模企業において流動資産の構成比が低下したが、B・C・D規模企業においては上昇している。
A規模企業(61.2%→59.7%)
B規模企業(56.9%→62.3%)
C規模企業(59.9%→61.4%)
D規模企業(44.1%→44.5%)


2)貸方:集計企業の純資産(資本)比率は50.1%と17年度より2.1ポイント低下した。これは負債の増加(17年度比11.5%増)が純資産(資本)の増加(17年度比2.4%増)を大きく上回ったことによる。
A規模企業(32.6%→30.1%)
B規模企業(32.3%→39.6%)
C規模企業(51.7%→47.9%)
D規模企業(54.8%→52.2%)


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3.損益計算書
売上純利益率は22.6%で、平成17年度より0.7ポイント低下した。A規模企業15.8%、B規模企業18.3%、C規模企業25.5%、D規模企業22.5%。A・B規模企業の利益率がC・D規模企業の利益率より低いが、この傾向は15年度から変わっていない。
販売費及び管理費は売上高比で17年度より1.1ポイント低下し18.0%となった。人件費は17年度より1.0ポイント低下。営業利益率は4.6%となり17年度より0.3ポイント上昇。当期純利益率は3.0%と0.2ポイント低下。その他費用に含まれる研究開発費は2.1%と17年度からやや低下気味であった。
製造総費用に占める材料費率は80.0%と平成17年度より1.5ポイント上昇した。労務費率は10.0%と1.0ポイント低下した。
総資産は平成14年度を100としたとき、18年度は119.8と大幅に増加。資産のうち流動資産は増加し、18年度は14年度比117.1となった。有形固定資産は減少が続いているが、無形固定資産及び資産などが大幅増加となり、固定資産は14年度比122.5となった。


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◎損益計画書:総売上高は平成14年度を100とすると18年度は113.1と5年連続で上昇した。17年度よりも7.0ポイント上昇している。売上総利益が14年度比98.7と低下しているのは、総売上高の上昇が113.1%にもかかわらず売上原価の上昇が118.2%と大幅に上昇したことによる。
販売費及び管理費の対売上高比率は、14年度の21.6%から18.0%と低下。これは人件費率が10.0%から7.9%へ、荷造り梱包費・運賃率が3.0%から2.7%へ低下したことによる。その結果営業利益率は14年度4.3%が18年度4.6%と上昇している。支払利息の減少による営業外収支の改善などにより当期純利益率は14年度の2.0%から18年度の3.1%に上昇した。
継続企業の製造価格は過去5年間で材料費率が平成14年度より32.5ポイントと大幅に上昇した。一方労務費率は正規従業員数の減少により14年度から7.8ポイント低下。減価償却費率は14年度比で3.8ポイント低下した。


◎収益性:平成14年度比で1企業当たり売上高は121、総利益は105といずれも上回った。営業経費は横ばい。営業利益率は130、純利益は191とどちらも売上高より大幅に高い指数となった。
A規模企業=売上高、総利益の指数は14年度比規模別企業で4番目の水準だが、営業経費の指数は最も減少している。
B規模企業=売上高が14年度比規模別企業で1番の水準だが、営業経費が増加したことで営業利益の伸びは最も低かった。
C規模企業=総利益は14年度比規模別企業で2番目、営業利益は1番だが、純利益は唯一減少している。
D規模企業=総利益は14年度比規模別企業で3番目の水準であるが、営業経費の減少比率は2番目であり、営業利益の増加比率は2番目、純利益の増加比率は1番である。


◎生産性:全企業の従業員1人当たり年間生産高は14年度の39,494千円から18年度47,669千円に増加し、従業員1人当たり加工高も14年度の20,207千円から18年度21,014千円に増加。従業員1人当たり月平均人件費は14年度の693千円から18年度654千円に減少、従業員1人当たり機械装備額は14年度の2,896千円から18年度2,978千円に増加。


◎損益分岐点:継続企業の損益分岐点売上高はA・C・D規模企業は平成17年度に比べ増加しているが、B規模企業は減少している。変動費比率は全規模企業が14年度比で上昇しており、D規模企業の上昇が6.0ポイントと大きい。固定費比率は全規模企業で14年度比は低下、B規模企業の低下が5.7ポイントと大きい。限界利益比率は14年度の37.3%から18年度に32.9%と継続企業合計は4.4ポイント低下した。その中でD規模企業の低下が6.0ポイントと大きい。
損益分岐点売上高比率は14年度に比べ全規模企業合計で3.4低下しているが、その中でB規模企業が13.1ポイントと大きく低下しており改善が顕著。

規模別企業分類
A規模企業:従業員50人以下
B規模企業:従業員50人超‐100人以下
C規模企業:従業員100人超‐300人以下
D規模企業:従業員300人超
※回答は121社(87.7%)、継続企業内訳はA規模企業39社、B規模企業21社、C規模企業29社、D規模企業19社の計108社。


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