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Web特集

2008年02月13日

シリーズ: ペンキ屋から塗装ビジネスへ

ペンキ屋から塗装ビジネスへ ‐年商3億円への歩み‐(14)

アルカス 真仲一成

第13章 社内管理が重要に(年商1億円時代〔1〕)

私はさらに年商を上げようと、当時職人14人体制で月21件の現場をこなしていました。この辺になると、10人も15人もあまり変わらないと感じましたが、ストレスは人数に比例し、そして売上に比例します。また、もう少し売上を伸ばすため、凝りもせずまた営業を雇いました。しかし、今回もまた失敗。やはりうまくいかないものかと感じました。 組織体制は2階建てにし、私がトップであとは全員職人。現場の問題、仕事の打ち合わせ、段取り、休みまで一括して私に電話がかかってきました。1日にどれだけの数の電話が鳴ったのか覚えていませんが大変な数だったと記憶しています。一時は電話恐怖症になったかと思いました。別に悪いことをしていないのですが、電話が怖くて怖くて仕方がないのです。今でも、電話に対しては多少恐怖感を持っていますが、今思うとちょっと危ない時期だったかもしれません。

朝はみんなが来る前、6時には会社に行き、段取りをしていました。職人は当時7時に来ていましたから、ゆっくり1時間は落ち着いて仕事が出来ました。なんと言っても、朝は電話が鳴りません。もし職人と同じ時間に出勤している方がいるのでしたら、1時間とは言わず30分でも早く会社に行くことをお勧めします。職人よりも遅く出勤している方、私は軽蔑します。きっとうまくいっていない会社だろうと思います。 実際年商1億円の規模を1人でこなしていくのはなかなか厳しいです。できれば監督を雇い、ある程度管理させていく方が良いのでしょう。とにかく電話・FAX・現調が多くあります。それで、給料計算も多くなり、お金の出入りもそれ相当にあります。現場だけの目に見える仕事だけではない仕事が急速に増えていく段階になります。

書類の整理も請求書も材料の発注・在庫管理、職人、置き場すべてが今までと変わります。まったく違う会社になると思ってもらってもよいかと思います。 私の場合、まず会社が狭くなりましたので引越ししました。350坪の場所から2,000坪の場所へ。山林を2,000万円ほどで買い、ユンボ・ダンプを仕入れて自分たちの手で開拓しました。そこにコンテナハウスを建て、コンテナを置きました。塗装工事店としては業績が良い方でしたので、すべて現金で購入しました。 そんな2,000坪の土地も毎日職人が14人くらい各自車で来社するとあっという間に狭くなる始末。職人の車を置くだけでも、結構な広さが必要になります。しかも、軽トラが10台、トラックが3台あるとなると、引っ越してもごじゃごじゃしていました。

また人が多いと昼食の包装、ジュースの缶など馬鹿にできないくらい大変なごみの量が出ます。ペンキの缶も大量にあり、缶をつぶすのも結構な時間を取られました。 この時は下請けでしたので、とにかくたくさんのペンキが余りました。元請けの仕様とは使用する塗料メーカー、種類が違うことが原因です。ペンキの整理整頓だけで大変な苦労をした覚えがあります。 気になる売上としては、外壁塗装(足場込み)で1棟約45万円。月21棟で月商約945万円、年商にして約1億1,340万円です。年収は2,116万8,000円。(大体で計算しています。正確な数値ではありません。あくまでも目安になります) 年収もついに2,000万円を突破します。当然ですが、年商1億円だからといって年収2,000万円ではありません。使用している職人の人工、土地を借りている場合の家賃、FAXなどのリース、車などすべての内容が各会社によって違います。中には、年商1億円でも年収1,000万円の人もいれば、年収500万円の人もいるでしょう。あくまでも、当社の実績として参考にしてください。もっと努力すれば年収2,500万円くらいは狙えると思います。

この時期に問題になったのは、職人の塗装技術レベルの低下です。色々な職人が入ったり出たりしたので、本来重要な技術が伝達できません。色々な親方がそれぞれに色々なことを言って、勝手に仕様を変更したりしていました。会社としての最低限やってほしいことが曖昧になり、そのため多くのクレームを抱えることになりました。クレーム処理に、完全に毎日1人が追われるようになってしまったのです。この影響で、「クレームが出てもあいつが直すからいいや」みたいな風潮が出ていたのです。このクレームの数は年商7,000万円の時に比べても多くありました。 もうひとつ問題が起こりました。それは税務調査です。私の会社は、順調に毎年売上が増加していました。そんな事も影響あるのかと思います。当時の私は、「あ~、ついに入ったか」と感じました。周りの話では「何百万取られた」など良く聞きます。ただ私は大丈夫となぜか安心していました。 当日、税理士も入っていませんので私が調査員と話しました。結局、しっかり帳簿をつけていましたし、ごまかしがなかったので数十万くらいの修正申告ですみました。修正したのは、私が売上を反対に記入したところだけでした。(簿記を知っている人ならわかるかと思います)これは、単なるケアレスミスです。これだけで、あとは何にも問題がありませんでした。

ただ、ひとつだけ話が長くなったのは、職人のことです。職人は毎月月末〆の10日払いで現金支給でした。この現金というのが怪しかったみたいです。この業界では当たり前ですが、もしかしたら架空の人間を申告しているのではないかと、突っ込まれました。運よく、私の会社ではタイムカードを採用していましたので、きちんと履歴があったのでお咎めはありませんでした。 でも、何人かの職人の裏を取ったみたいです。私が支払ったお金と申告が違う職人がいたみたいです。でも運が良いのかその職人の所へは何もなかったようです。会社がしっかり申告していてもそれを受け取る人が申告していなければ当然会社も疑われます。当社では、タイムカードという証明できる物があったのでよかったと思います。

この1件で税務署対策は特にしなくても良いと思いました。なぜかと言いますと、ありのままそのまま申告すれば恐れることはないからです。 私の場合は、自分の記帳ミスだけでした。飲食なども仕事で使用した領収書だけを使用していますし、変な領収書やお金の流れがなければ特に恐れることはありません。ただ、時間だけみっちり2日間取られますが。ということで申告は正確に。 とにかく忙しい。これがこの年商1億円のステージだと思います。でも、これは1人ですべて管理していたからです。次回は、同じ年商1億円でもまったく変わります。お楽しみに・・・。

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