Web特集
2008年02月20日
業種別販売で「建物」が大幅下落 日塗商 平成19年度経営活動調査報告書
日本塗料商業組合は平成19年度版「塗料販売店の経営活動調査報告書」をまとめ、発行した。前回の調査(平成17年)で、バブル崩壊後の環境悪化を乗り越え業績回復の傾向が明らかになったが、売上・利益など全体的な経営状況に関してはその傾向が続いている。しかし、販売先口座数の減少、過当競争、回収リスク、人材など構造的な問題は改善が見えない状況。
この調査は日塗商が2年に1回アンケート形式で行っているもので、昨年10月に調査を実施。組合員数の減少などが影響しているためか、回答数は401票と前回に比べ70票減少した。
「過去1年間の売上額の変化」では「増加」が31.4%で前回(32.5%)に比べやや減少したものの、「減少」は30.2%と前回(29.3%)に比べ増加。「横ばい」の36.9%と合わせ、前回調査と大きな違いは見られなかった。
しかし販売先の業種ごとで見ると「建物」で売上高が「増加した」販売店が19.7%で前回(30.5%)より10.8ポイントと大幅に下落。反対に「減少した」は33.4%と前回(22.9%)より10.5ポイントも増えており、需要低迷、価格競争、異業種の販売への参入など建築市場の厳しさが浮かび上がる構図。
一方、販売先業種の中で唯一「機械」だけが、「増加した」(16.7%)が「減少した」(12.5%)を上回っており、設備投資や海外需要の好調さを裏付ける格好。最大販売先の推移で見ても、建築(24.4%)が前回(27.6%)から3.2ポイント下げているのに比べ、工業生産者(30.3%)は前回(29.1%)に比べて上昇している。
仕入価格の上昇では、値上げ幅が最も大きい溶剤で、前回調査時に「20%以上」と回答した販売店が41%あったのに対し、今回は13%。その他の分野でも「5‐10%以下」が最も多く、少し落ち着いたと分析。ただ、今回の調査時(10月)以降の急激な原油高騰が反映されておらず、予断を許さない状況にある。価格転嫁については、仕入上昇分をスライドできないケースも多く、概ね10%程度が販売店共通の基準と分析している。
営業上の悩みに関しては、過当競争(53.4%)、売掛金の回収(39.2%)、人材育成(35.2%)など従来からの構造的問題に加え、特に今回は「諸経費の増大」(45.6%)が前回(13.8%)に比べ31.8ポイントも上昇した。石油の値上がりがさまざまな分野へ波及し、諸経費の上昇として表れていると分析、今後更に増大するとの見方を示す。
また前回の調査時から加速度的に進行しているのが従業員の高齢化。前回が平均年齢37.1歳だったのに対し、今回は42.9歳で2年間で5.8歳も高齢化が進んだことになる。若年者の離職、定年後の再雇用、高齢者の中途採用などが理由と見られる。高齢化は日本の縮図であり、短期的に解決できる問題でないことから、高齢化を受け入れながら、生産性の向上、新しい技術の開発、熟練の継承などに取り組んでいくことが重要と提言している。
![]()
![]()
![]()
![]()
« 前のWeb特集 | Web特集アーカイブ | 次のWeb特集 »