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Last Updated: 2008年10月21日 08:57  RSS 2.0
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Web特集

2008年03月12日

シリーズ: ペンキ屋から塗装ビジネスへ

ペンキ屋から塗装ビジネスへ ‐年商3億円への歩み‐(16)

アルカス 真仲一成

第15章 年商3億円を実現!NPO設立へ(年商3億円時代)

会社としてはどんどん業績が上がってきましたが、監督・職人のモチベーションは最悪な状況になりました。そんな中で、私は変化しないといけないと思いました。今までだらけていた分だけ取り戻そうと・・・。そこで考えたのは私の仕事量を増やすことでした。 まずは自分の意識改革です。経営書をたくさん読みあさりました。それぞれ良いと思ったことをひとつずつ実行して行きました。どの本を読んでも良いことが書いてあり、経営書はとても楽しい読み物になっていました。とにかくたくさん学ぶことが多かったので朝5時半までには会社に行っていました。そして、私は現場に行くことがないので、そのまま会社に職人が帰ってくるまで、経営の勉強やチラシ作りなどを連日続けました。 そこで、元請けとしてもう一度考え、職人をこれ以上増やすことなく外注を積極的に採用すべき考えました。

まず、会社を4つに考えました。1 つめは今までと同じ下請けとして、2つめは元請けとして、3つめは外注の積極的採用、4つめはリフォーム工事です。  これを実行するのに、営業の募集と職人の募集、外注の募集を求人広告で募りました。意外ですが、外注は求人広告でも集まります。不思議ですね。営業をまず1人、またもう1人と少しずつ増やし、合計営業を6人ほど集めました。監督を含めて7人体制です。 人だけでなく元請会社としての用意もしました。まずは広告のデザイン・配布先・配布方法などです。当時では反響のよかった方法を取り入れて営業展開しました。冊子営業です。結果はまずまずのでき。営業6人の経費もどうにかペイラインに達成しました。実はこの時、営業は固定給で働いてもらいました。ですので、何件取ればペイできるというのが比較的簡単に計算できました。 教育についても今まできちんと行っていなかった分しっかりと行いました。当然、営業だけでなく、監督そして職人すべての人を対象に勉強会または会議を行っていました。大体、週一度位を目安にしていました。営業は月曜日、監督は火曜日、職人は水曜日という感じです。時間は、仕事が終った7時くらい約2時間程度行いました。その時は、営業面を強くするのが大切だったので営業会議は夜中12時を過ぎることもしばしばありました。 会社の空気は今までと変わり、だいぶよくなって来ましたが、やはり問題も多発してきました。それは、意外なことですがジェラシーです。教育の比率は、営業:監督:職人=7:2:1だったからです。私として平等に接しているのですが、職人からすると営業ばかり気にかけているとなるのです。要するに面白くないのです。時間をかけている=かわいがっていると解釈してしまうのです。でも、「勉強するから夜明けといて」と、言うと嫌な顔をしますが・・・。

この時期には、元請けとして軌道に乗せるために営業に重点を絞って教育していました。だから営業会議に時間を費やしていましたし、普段の会話も営業との話が多くなっているので面白くなかったのでしょう。当時の私ではどうすることも出来ませんでした。 また、これまで職人の中に派閥がありましたが、営業の中にも同じように派閥が出来ていました。そうなると当然抗争もあります。「あいつが陰口たたいている」、「朝挨拶したのにシカトした」など。人間関係が今まで以上にうまくいきませんでした。 営業、監督、そして職人それぞれ仕事内容が違いますので考え方も違います。当然というと当然なのですがうまくかみ合うことが出来ませんでした。 トラブルがあった時は私が仲介に入り、力づくで納得させていました。一方的に私の意見・主張を押し付けていました。そんな社風の中でも、業績はうなぎのぼりに上がっていきました。元請けとしても下請けとしてもうまくいっていました。外注の採用についても思ったよりうまく行き、塗装工事のついでに出るリフォーム工事もある程度受注できるようになりました。下記はこの時期の業績です。 元請としては、1棟約90万円で月12棟こなし、月商は1,080万円。年商では、1億2,960万円です。さらに細かく分けると、1棟当たり材料費10万円、人工21万6,000円、諸経費5万円とすると、1件施工して53万4,000円、月収は640万8,000円。年収では、7,689万6,000円となります。でも、これは本当の年収にはなりません。 下請けでは、1棟当たり約45万円 で月12棟こなし、月商は540万円。 年商は6,480万円です。こまかく分けると、材料費10万円、人工21万6,000円、諸経費5万円で、1件施工して8万4,000円となり、月収は100万8,000円、年収は1億2,096万円となります。

下請けとして、外注に出してたのは1棟約45万円で月15棟こなし、月商は675万円、 年商は8,100万円です。1物件に付き5万円くらい抜いていましたので15棟×5万円=75万円、年収は900万円です。 リフォームは、1棟約55万円で月3棟こなし、月商は165万円、年商は1,980万円です。1物件に付き約20%を見込んでいましたので、収入は1棟11万円として3棟×11万円で33万円は、年収396万円です。 年商では、元請け1億2,960万円、下請け6,480万円+外注下請け8,100円、リフォーム1,980万円の合計で2億7,540万円となりました。約3億近くまで達しました。 実際の年収とは言いませんが、月利益849万6,000円、年利益 1億195万2,000円となります。当然営業の給料や広告費はこの中から支出されます。 営業・監督が7名×給与400万円だとすると2,800万円、広告費月100万円、1,200万円で合計4,000万円。1年の利益が1億だとすると、残りは6,000万円になります。 えっ?すると6,000万円が年収?。そんなわけがありません。給料と広告費だけでなく、その他目に見えない税金や保険料、事務所、電話、ガソリン代その他もろもろ含めると、2,000万円くらいはかかっているでしょう。そうすると年収は4,000万円くらいになります。

年商3億円でもそんなもんです。もっとすごいと思いませんでした?でも、年収4,000万円を取るのはなかなか難しいですけどね。年商1億円の時に年収2,000万円でしたから、年商3億なら6,000万円と行きたい所ですけどね。でも、現実的には年収4,000万円くらいだと思います。 これだけの年収を稼ぐには実際苦労はとてもします。今までの倍以上です。精神的にも大分やられます。休みは年に10日取れればいいのでは。「365日朝から晩まで」と言う表現があっています。年商1,000万円の会社が30社分、年商3,000万円の会社が10社分、年商1億円の会社が3社分ですから、こう考えると大変なことだと改めて実感します。 ここで、誤解がないように話しておきます。いつも年収000万円と書いてありますが、実際には会社の利益の取り方によっても変わります。会社の利益を0円とした場合の数値になりますので実際には、社長の年収は会社の利益の取り方によって変わります。簿記をある程度理解している人にはおわかりになるかと思います。このように、ある程度簿記について知らないと、あとあと苦労しますので出来るだけ時間を割いて優先的に勉強することをお勧めしています。 そしてこの平成15年には、今まで個人事業として成り立っていた塗装工事店を有限会社に変更しました。それと、内部にあった研究会をNPO法人化にしました。また、今までの経験をより多くの塗装工事店に伝えたいことからコンサルティング会社を設立しました。この平成15年は私にとって革命的な時代になりました。

この3社の法人化の背景をお話します個人事業だった塗装工事店はそろそろ法人化したほうがかっこいいのかなぁそんな理由でしたが、他の2つの法人については、また違った思惑がありました。 それは、今まで下請けメインの仕事を元請メインにシフトしてきた背景があります。下請け時代はあまり胸を張って言える仕事をしていませんでした。特に最初の頃から比べると申し訳ないくらい工事品質が落ちているのを痛いくらいわかっていました。そのような反省から一般消費者にきちんとした塗装工事に関する情報を提供しようとNPO法人を設立しました。 NPO法人では社会的使命を掲げました。そして一般消費者に対して正しい塗装の知識を提供します。例えば「塗装工事はこういう所に気をつけてください」、「塗装工事店の選び方は」などです。現役塗装工事店であればなんてことないことです。本当のことを本当に伝えるだけの事ですから。 広義になりますがこの部分がお客さんの集客になります。いかに塗装工事に関心がある消費者を費用対効果良く集めることが大切になりました。その最適な方法としてNPO法人の設立は最適な選択となりました。 同時に消費者に伝えたことをそのまま職人に実行させる必要もあります。その為に職人の技術・知識についても教育していく狙いもあります。

そしてコンサルティング会社設立の背景は、今現在20組位が当店から独立しましたが、きちんと今でも塗装工事店としてとして成り立っているのは5組しかいません。しかも、経営上うまく出来ているかと言えば?です。独立した塗装職人も今でも現役の塗装職人をやっているかと言えばやっていません。当社にいる時にきちんと独立の方法も教えてあげれば良かったなど反省点があります。気まずい雰囲気の中での独立も多く、うちを辞めてから連絡も付き合いもしていない人も多くいます。 このような現実の中、これからどうするのかと考えました。社会の状況を見極めた上でこれから先塗装工事店がより効率よく経営できるのか?考えた結果は・・・。コンサルタント会社の設立でした。 自分が年商3億円まで経験したので条件を年商3億円未満の塗装店を対象にそして、一般住宅の塗装を行っている塗装工事店に標準を絞りました。大手コンサルティング会社では伝えていない情報を提供する事にしました。全ては自分の経験ベースです。当然恥ずかしくて人に言えないような失敗も隠さず事例として紹介し、当たった仕組みはそのままお伝えしています。

塗装専門のコンサルティングを行うことで業績も考え方もすばらしい塗装店を見つける。そして、NPO法人の考え方に賛同していただけるのであればぜひ参加していただきたいと考えたのです。 仕事があれば仕事を目当てに参加してくる塗装工事店は多くいます。それでは良いパートナーにめぐりあうことは出来ません。そこで、コンサルティングをすれば親方・社長の考え方もわかりますし業績もわかります。良いパートナーを見つけるのに最適な方法と考えました。 ここで、NPO法人できちんとした一般消費者を集め、コンサルティングできちんとした塗装店をあつめ、そして工事を消化していく仕組みができました。 当然ですが現場を離れてしまうとピントがずれてしまうので塗装工事店もそのまま継続します。塗装工事店では新しい塗料の実験や、新しい工法、職人・置き場の管理などいろいろ日夜試しています。その中で、良い結果が出たものをNPO法人そしてコンサルティング会社にフィードバックしています。 塗装工事店では私の思ったことを実際に出来るか実践しているので、職人さんには大変な思いをしてもらっています。詳しくは省略しますが、職人に独立するとしたら何が必要かと調べさせて行動を調査したり、会社の仕組みについての勉強会や、工事ごとの工事台帳の管理、給料の仕組み、税金の対策など、職人の仕事以外の事もやってもらっています。最初はめんどくさいと思っていた職人も今は楽しそうにがんばっています。

今現在は、NPO法人、コンサルティング会社、塗装工事店の3つの組織を同時にこなしている状態です。3つの会社それぞれの長所短所を生かしてうまく循環する仕組みを作ることが私の使命とは言いませんが理想です。 ここまでで、まったく何もないところから年商3億円までの道のりでした。めでたしめでたしと、言いたいところですが実は・・・。次の年にとんでもないことが起こりました。

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