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Web特集

2008年03月06日

内装マーケット特集2008 メーカー動向(塗料・塗材)

機能付与で短工程、作業性を向上 大日本塗料

昨年リニューアルした防カビ・強膜アクリル樹脂系水性塗料「水性ビルデック」が順調に出荷量を伸ばしている。 その要因となっているのが、シーラーなしの2回塗り仕上げでありながらヤニ止め機能を有し、かつ現場でツヤ調整ができる点。独自の樹脂開発技術により水に溶けやすいヤニの流出を抑え込むことに成功した。またツヤ感に関してはツヤあり、ツヤ消しを混合することで、ツヤ消し・3分・5分・ツヤありと段階的なツヤ調整を可能に。天井、壁をツヤ消しに、腰壁、建具、手すりなどはツヤありと同品1つで内装仕上げができる。現場調色にも対応し、短工程化と作業性を1ランクアップさせた内装塗料として担当者は「最高級の水性ペイントと位置付けている」と自信を見せる。

適用下地は、コンクリート、モルタル、スレート、ビニルクロス面、木部、鉄部、亜鉛メッキ面など幅広く、内外部に対応する。鉄部、亜鉛メッキ面の塗装の際は、下塗りとして「アロナEPO」を使用する。 施工は刷毛、ローラー、スプレーに対応し、最小塗装間隔時間(20℃)は3時間。 内装空間の意匠性付与には、環境対応形高意匠内外装塗材「ノボクリーン・デコ」を上市。ゼロVOC設計を施し、臭気や室内環境に配慮しながら、反応硬化形エマルション樹脂の採用により強靭な塗膜を形成する。ローラー、各種コテ、吹付ガンを使用することで、風紋や黄砂、水紋、石調などさまざまなウォールデザインを付与。

Zolashopでブランド戦略 関西ペイント

関西ペイントは内装市場でのブランド力で、建築汎用分野の活性化を図る。「クロスにないペイントの持つ高い意匠性をアピールしていく」とのスタンス。 昨年7月上市した「水性Zola-coatⅡ(ゾラコートⅡ)」が好調だ。幅広い客層へのアピールの中から、特に20‐30代の若い層での反応が出た。「室内空間のオリジナル性を求めるニーズが強まっていることが分かった」(担当者)としている。 ブランド戦略としての「Zolashop」の展開がスタート。ビジネスモデルとしては2つある。ひとつはクライアントと同社のカラープランナーが一体となってオリジナルデザインを作り込む方向。もうひとつはCD-ROMを使ってクライアント自らがオリジナルデザインを作り、ペイントを発注するスタイル。いずれも市場のカスタムカラー指向に対応したシステム。

水性ゾラコートⅡの魅力は多彩模様の表現力。現在標準色は25色設定されているが、Zolashopを介してカラーデザインすればカラーバリエーションの意匠性は自由かつ無限に拡大する。着色顔料と明度をコントロールし、それを配合に落し込むことができる。 更にCD‐ROMを浸透させることで、意匠設計のプロから工務店、リフォーム業者、更には生活者までも囲い込むチャンスがある。Zolashopの展開次第では新しいインテリアペイントの世界が誕生するかも知れない。担当者も「未知の分野からの反響に期待したい」とコメントする。

トップの品揃え、水性多彩が人気 エスケー化研

エスケー化研は市場拡大ゾーンとして内装市場への対応を強める。カラープランニングのソフト対応の他、商品ラインの拡充を進める。現在、同社の内装用塗料・塗材はフラット系7種、高意匠性10種と競合他社に比べ圧倒的に充実。差別化を更に強化する方針。 幅広い内装用ラインアップの中で、フラット系の代表格として人気の商品が水性多彩模様塗料「マルチファンシーDX」。同品は独自の水性架橋技術を導入し、多彩模様の完全水性化に成功。TVOC1%未満で防火認定材料。とりわけ人気はその多彩模様にある。標準色は36色を設定しているが、調色するカスタムカラーも可能。 クロスにないオリジナル空間を求めるクライアントが着実に増加しており、「テイスト感ある表現力が広く評価されてきた」(担当者)とマルチファンシーファンが増加中。 また、SPローラー、吹付での施工が可能なため、作業性を高めることができる。

意匠性塗材のひとつ「サンドエレガンテIN(アイエヌ)」は内装用土壁調セラミック系。天然の土、砂、石といった素材感が表現でき、自然回帰のトレンドに合った新タイプの装飾仕上塗材だ。 標準意匠パターンとして、テーマ、ニューランダム、ヘアーライン、ラフ、トラバーチンの各仕上げに加え、色味としてホワイト‐グレー、ベーシック、ディープの3種が用意されている。調湿機能があるため、健康・安全性へのアピール度も高い。

色彩提案力に直結「HIP」 カラーワークス

カラーワークスのオリジナルペイント「HIP」がインテリア市場で認知度を高めている。1,488色のカラーバリエーションの特色に加え、インテリアアイテムの必須条件である色の再現性が高く、安全性、超低臭性の他、抗菌性などが評価されているためだ。 「HIP」はカラーワークスがこれからのインテリアペイントとして必要な条件を満たした設計思想を導入し、独自に開発。1488色のカラーバリエーションは彩度と明度から構成されるブライト・ミューテット・シェード・ニュートラルの4つにトーン分けされている。この4分類方法もオリジナルに編み出された。クライアントの欲しいイメージから色への落とし込みがスムーズになる。

同社の用賀のショールームには壁面ディスプレイとして、HIPのカラーサンプルを展示。イメージと色味の相関を見て比較できる体感ツールとなってクライアントにアピール。このカラーディスプレイはカラーサンプルに磁石が付いており自由に脱着できる。このツールもオリジナル製。 HIPシリーズの内容は水性プライマー「HIPプライマー」、「HIPフラット」、「HIPエッグシェル」、「HIPセミグロス」で構成。容量はそれぞれ0.9リットル、3.8リットル。標準で約5m2/リットル(2回塗り)。 カラーワークスはインテリアペイントを市場に初めて認知させるなど、インテリア市場への浸透度が高い。ブランド「シャーウィン‐ウィリアムズ」「ファロー&ボール」と品揃えも充実。

VOCフリー防汚・除染塗料開発 神東塗料

神東塗料は1月、建築内部用特殊エマルション樹脂系艶消し塗料「シルキークリーン」の本格販売を開始した。独自開発したコア・シェル型エマルション樹脂をベースにした同品の最大の特長はVOCフリータイプでありながら、防汚性及び除染性を付与した点。JIS K 5663 2種という汎用性を有しながら、1ランク上の機能性内装ペイントとなっている。 特に開発のポイントとなったのが、汚染除去性を保持しつつ実現したVOCフリー化。造膜助剤やツヤ消し剤といった残存モノマーが懸念される添加剤の使用をやめ、樹脂そのものでの機能発現に注力した。 そこで開発したのが、コア・シェル型エマルション樹脂。固い層で囲まれたエマルション樹脂により、樹脂同士の架橋は柔らかくスムーズにさせる一方で、塗膜表面には固い連続した塗膜を形成する。更にツヤ消しのため体質顔料を配合することで、汚れに強いきめ細やかな仕上がり感を実現した。

塗膜表面は汚れが付きにくいとともに、除染性も優れる。同社が行った試験では、油汚れ、ドロ汚れ、手垢汚れ、水性ペン赤、水性ペン黒の汚れに対して、中性洗剤を染み込ませたガーゼできれいに拭き取ることができた。 その他の特長としては超低臭、防カビ性、タッチアップ性に優れるなど。可塑剤によるブリードがないため、クロス改修にも適用する。またオプションとして、日塗工ガイドラン対応の抗菌性の付与も可能としている。

水性の性能進化を追求 日本ペイント

同社がラインアップしている各種内装向け塗料の中で、特に動きが活発化しているのが「水性ケンエース」及び「オーデコートGエコ」だ。 水性ケンエースはその使い勝手の良さから施工業者の常備アイテムとなったケンエースの水性版。 多種多用な下地への強力な密着、ヤニ止め効果、汚染除去性能など水性の弱点を次々と克服、ケンエースの特性を引き継ぐとともに、つや消しの落ち着いた表情、膨れや剥がれの防止効果など使いやすさとグレードを更に高めた。TVOC1%以下、F☆☆☆☆といった環境適性は折り紙つき。壁、天井などの内装、トリム、開放廊下、軒裏などワンアイテムでオールラウンドな用途に応える。 オーデコートGエコは、VOC含有量を極限まで低減し、環境適性、塗膜性能の両面で水性つやありの評価を格段に高めた。

「安全・環境面で水性塗料の普及が進んでいるが、一方で塗膜性能など水性に起因するデメリットが指摘される場面も増加している。真の意味でその両立を図るのがメーカーの使命」(担当者)とのスタンスで両製品を開発、市場における評価の高まりとともに出荷が伸張している格好だ。 同社では更に、水性スペックの一般化により擦傷性や耐久性、汚染性など特に問題が顕在化している鉄部の上塗りにおいても、油性はもとより溶剤系ウレタンにも遜色のないレベルを目指し開発を急いでいる。

ドイツ発の内装用光触媒塗料 シュトージャパン

シュトージャパンは昨年、紫外線を必要とせず、可視光のみでVOCや不快臭除去などの光触媒効果を発揮する内装塗料「シュトークリマサンカラー」を発売した。 同品はドイツの大手仕上塗材メーカー・シュトー社が開発した内装用アクリルエマルション塗料。室内環境の改善に役立つ塗料を開発するため日本発の環境改善技術・光触媒に着目、ヨーロッパの照明で主流の白熱灯に対応させるため可視光で反応する特殊な酸化チタンを開発、室内用塗料に応用した。 可視光のみで効果を発揮するため、従来の光触媒塗料のように一定の紫外線量を確保する必要がなく、照明環境での制約がなくなる。また他の可視光型に比べ、反応する波長のレンジが広く効果の確実性が高まるなどの独自性がある。光触媒コーティングで一般的なクリヤーと異なり、エナメルタイプで効果を発揮するのもポイント。通常のEPと同様に取り扱え、汎用的に使える。塗り回数は標準2回。カラーバリエーションは淡彩を中心に80色。

有害なVOCや臭いの分解・除去性能については顕著な効果があるとドイツ、日本双方の公的検査機関で証明されている他、光触媒機能により抗菌・防カビ、汚れ除去効果にも優れる。 既にマンションや輸入住宅の内装用として採用されている他、千葉県で行われているケミレスタウンプロジェクトにも採用され、評価が高まっている。住宅を始め、病院、学校、老健施設など環境改善を望む用途に積極的に働きかけていく。

商空間へのアプローチ強める ターナー色彩

ターナー色彩は画材メーカーとして培った「色」の開発技術に自信を持つ。このため色やテクスチャーで製品の特徴づけを行い、意匠の面から内装需要の取り込みを図る。特に高度なカラーデザインや意匠が求められる商業空間で自社の独自性が発揮できるとし、「ターナー 商環境ペイントシリーズ」を体系化するなど、商空間へのアプローチを強めている。 シリーズのうち、活発な動きを見せているのが「水性メタリックペイント」だ。同品はメタリック調の12色を標準色として揃えるが、サテン地のようにシルキーで上品なメタリック感を表現するのが特長。メタリックの躍動感を楽しませながらも、落ち着きと高級感のあるインテリア空間を醸成する。「塗り板見本の要請先ではほとんどが本採用される。他社メタリックペイントとの比較で意匠的に優位な他、独自のメタリック感がデザイナーの感性をくすぐっているのではないか」と自信を示す。

一方、住宅など汎用分野に向け展開しているインテリアペイント「Jカラー」だが、「住宅メーカーやビルダーなどリピートが定着してきた」ものの、出荷は微増程度。クロス対抗市場のため難しい面があるのも事実とした上で、「Jカラーならではの特徴づけを鮮明にしていく必要がある」との考え。具体的には先ごろ発売した「グレインペイント」のような立体的テクスチャーの付与やジャパニーズトラディショナルカラーの充実などを検討。Jカラーも商空間への展開を強めたい意向。

コンシューマへの商流を作る 菊水化学工業

エマルションだけでなく多種にわたる塗材を展開している菊水化学工業は、設計関連などに対して色彩提案を行っている。「クロスで表現できない色彩が塗料・塗材では可能になる。新築・リフォーム工事で設計士やインテリアデザイナーに色戦略は受け入れられやすい」(担当者)との見方を示す。 今年からはコンシューマへの提案に注力していく方向。「これまでに進めてきたカラー提案はプロ向けだったが、これからはB to C展開を本格的にスタートさせる」として、メーカー主導で需要開拓を進めていく。 その方向性でひとつの役割を担うのが今年の2月より本格展開を開始した「MILLTEX(ミルテックス)5」だ。同品は環境先進国であるスウェーデン・ALCO社の環境対応型アレルギーフリーの水系塗料で、有害物質は一切含まないツヤ消しタイプとなっている。

同社はミルテックス5に関して、環境配慮を全面にアピールするのではなくインテリアペイントとして展開していきたいとしている。同社の調色システム1200kabecolorと連動させており、マットな仕上がりが求められる内装の壁や天井向けに提案する。「インテリアや環境にこだわるユーザーに直接提案できるような商流を構築していきたい」。 また、その他の製品として、汎用タイプの「ビュートップEP」、ゼロVOC「ビュークリーンV」などをラインアップしている。塗り材でも、けいそう土100色、漆喰風仕上げ「グラナダシリーズ」などバリエーションは豊富。

クレイペイントの動きが活発化 縄文

縄文(東京台東区、代表・山本博氏)が展開しているドイツ・エコテックス社製の自然粘土塗料「クレイペイント」が軌道に乗ってきた。輸入住宅メーカーや各地のビルダーでスペックされ、リピート採用が増えている他、臭いなど室内環境改善を望む各種施設でも実績が増加。またドイツ本国が積極的にバックアップしており、国内のドイツ関連施設のリフォームに用いられるなどマーケットが広がってきた。 同品は天然の粘土や鉱物をパウダー状に微粒化し、セルロースで固めた限りなく自然に近い水性内装仕上塗料で、内容成分の98%は天然物質。通常の水性塗料と同様に刷毛、ローラー、スプレーで塗装でき、特殊なテクニックは必要ない。ボードや合板の他、ビニルクロスにもシーラーなしで塗布できるので、リフォームにも適している。 人体に有害な物質が含まれていない上、VOCや臭いなど有害物質の吸着性、調湿機能など粘土素材の持つ特性を発揮。更に粘土質特有のマット感や天然鉱物の色合いが落ち着きと高級感を醸し出し、合成樹脂ベースのペイントでは表せない独特の表情を与える。

室内環境改善面に加え、クレイペイント特有のデザイン性が評価され、各種物件での採用が相次いでいるもの。「一度使用していただければリピート採用される確率が非常に高い」(山本氏)と自信を示す。 内装業、ドライウォーラー、エコカンパニーなど代理店も全国に増加中で、動きが活発化してきた。

21世紀の漆喰材を展開 アヴィオントレーディング

アヴィオントレーディング(さいたま市、代表取締役・宮澤修治氏)は、「天然石を超えた塗り壁材」>と銘打ったベネチアン漆喰材「アンビエンテ」を展開している。長い年月を経た本物の鉱物を使用することで、天然石材に匹敵する質感・美観を醸し出し、豪華な仕上がりを実現する。 製品は消石灰、大理石粉末、ドロマイト、酸化鉱物顔料などで構成されており、ここに最先端ポリマーや添加物を加えることで、21世紀のニーズに合わせた新たな漆喰材料とした。 二酸化炭素の吸収と固化、カビ・細菌や臭気の低減、調湿効果など消石灰をベースとした漆喰材の特性に加え、特殊鉱石の混入によりマイナスイオン、遠赤外線、光触媒など、近年居住性の向上で注目されている各種機能を付与することに成功した。 更に仕上がり感は本物の石材に匹敵する風合い、豪華さを演出する。石貼りに比べ、下地の種類や形状を選ばず施工も容易でコストも軽減。パターン付けやカラーリングなど任意に行え、デザインの幅もグンと広がる。

古くからの材料である漆喰に新たな機能を付加し、石材仕上げ需要に代替するマーケティング性が認められ、国交省の平成18年度モデル事業認定企業にも選ばれた。これを受け、同社では昨年から指定活動など展開を本格化。商業店舗、病院、リラクゼーション施設、住宅など実績が増えてきた。今後、施工代理店の組織化にも着手し幅広い普及を図っていきたい考えだ。

手軽に高度な意匠を表現 みはし

モールディング(廻り縁)など建築装飾部材の総合メーカー、みはしは昨年、独特の意匠表現を発揮する内装用水性ペイント「ハイウォール」を英国アーマーコート社から導入、本格展開を始めた。メタリック、マルチカラー、スエードトーンなど高級感とオリジナリティーに溢れた室内空間を演出する。 同品は「明輝」「華麗」「高貴」のシリーズ3種類で構成される。「明輝」はシルバーやゴールドのパールラメを用いたメタリック調の仕上がりで、エレガントで落ち着いた表情を与える。淡彩からビビットな色域まで全96色を用意。「華麗」は多色斑点模様塗料で、色の組み合わせや光と影の変化を利用してマルチトーン効果を生み出す全24色のシリーズ。「高貴」はスエード調のソフトで繊細なタッチが味わえ、なめらかな手触りで暖かい雰囲気をつくり出す全36色。その高度な意匠表現力から、本国の英国では高級ブランドショップやハイエンドな住宅向けで支持されている。

同社ではパターニングツールやスポンジゴテ、幅広刷毛など専用ツールを揃えるとともに詳細な施工マニュアルを整備。最大の特長である意匠表現力を確保するため、施工の標準化に向けた取り組みも行っている 「現在、商空間の設計や内装関係を中心に営業展開をかけている。販促用のDVDを作成するなど、最大の特長であるデザイン性を理解していただくため視覚に訴えた手法も導入、引き合いが活発化してきた」(担当者)と反応が出始めた。

標準スペックの実績始まる 樫野

樫野が製造販売している塗布型しっくい「カシヌール SOFT」は、石灰の持つ天然の環境浄化パワーをしっかりと受け継ぎながら、簡単・スピーディーかつ低コストで本格的な漆喰壁を施工できる現代にマッチした塗り壁材。 これまで難しいとされていた漆喰の液状化に成功。漆喰の持つマットで上品な仕上がり感を維持しながら、刷毛やローラーなどによるペイント感覚での施工を実現、より使いやすいものへの進化させた。 同品の主成分である消石灰はアルカリ成分を含み、各種細菌の生育・増殖を阻むため、抗菌機能やカビの発生防止に効果的。更に室内を適度な湿度に保ち結露を防ぐなど調湿効果にも優れる。消石灰の持つこうした天然の環境浄化パワーは、古くはピラミッドで使用されているようにその効果は歴史が実証してきた。

同品はこれらに加えて、ホルムアルデヒドを始めとした有害なVOCの吸着除去機能、タバコやペット、トイレ、生活臭などの消臭機能、不燃材としての防火機能など現代の住空間に求められるさまざまな機能を付与。更に漆喰の特性として、塗膜が経時的にCO2を吸着固化する性質があり、社会的な関心事である温暖化防止にも貢献するなど、時代性へのアピール度も高い。 「設計段階での関心が高い。またハウスメーカーや大手ビルダーのモデルハウスで使用されてきた他、地域の工務店レベルでは標準スペックでの実績が出てきた」(担当者)と、動きが出始めた。

アイテムとターゲットを洗い直し B.M.ジャパン

米国のベンジャミンムーアペイントを主力に、早い時期からインテリア市場の開拓に乗り出していたB.M.ジャパン。地道な設計活動、壁装材最大手のサンゲツとのコラボ、テーパーボードを使った本格的なドライウォール工法の普及など、絶えず精力的な活動を行ってきた。「塗装には下地づくりの精度と手間が要求されますが、以前に比べゼネコンさんや設計さんの理解が随分進んできました。また個人のお客様でもホームページからの引き合いが増えるなど、全体的に関心の高まりを感じています」(担当者)とコメント。 商品群に関しては一昨年投入した「パール&メタリックカラー」や「テキスチャーサンド」といった表現力の高いアイテムが、サンゲツ経由で順調に出荷を伸ばしている。一方、既存品に関しては、商品ラインアップとターゲットとの洗い直しを始めている。例えば、塗装中の塗りやすさ、また乾燥後の清掃など手入れのしやすさを究極まで高めた「リーガルシリーズ」を、ペイントへの関心が高まってきた一般消費者向けにプロモーションし直すなどの戦略。

そうした中で最近好調な売れ行きを示しているのが「チョークボードペイント」だ。国内の黒板用塗料と異なり、少しスモーク掛かったつや消しの黒が「デザイン的に受けている」。しかも水性で、短毛ローラーで簡便に塗れる。メニューボードなどインテリアのワンポイントとして店舗設計・施工など業務用のユースからDIYユースまで人気が高まっている。

内装下地ネックを解消 安全塗料

安全塗料のオリジナル塗装下地ペーパー「ワンダーペーパー」が広がりを見せている。主要ハウスメーカーの展示場のモデル住宅の下地用としての採用から、マンションディベロッパーでの実績に結び付いてきた。 ワンダーペーパーは内装分野に塗装が浸透する最大のネックである下地問題のソリューションとして開発された。ボードの接合部分から発生するクラックなどに対応するため、下地をペーパーで補強する必要があった。しかし、施工性が高く作業性の良い下地ペーパーがなく、同社が製紙メーカーとタイアップして独自開発した。 開発のポイントはボードの動きを吸収できる性能とともに、下地ペーパーとペイントとの相性の問題。ヘアークラックを抑制する性能を付与し、更に下地ペーパーはペイントの乗りが良いため、仕上がり品質が大きく向上した。特に色相に落ち着きが出て、しっとりした質感に仕上がると好評だ。今年度は下地ペーパーの施工実績を5万m2にまで高めたい考え。

同社はワンダーペーパーとセットでICIペイントのインテリアペイント「デボー」を展開する。若手設計士グループとコラボしたオールペイント住宅のプロジェクトも実現させたいとしている。溝口一成社長は「ペイントカラーやその質感のある意匠のニーズが強まっているが、塗料業界はいまだに外装の方にしか目を向けていない。当社のような小規模企業がどうあがいても限界があり、業界全体が内装分野に真剣に取り組む必要がある」と話す。

"安全と暖かみ"ニーズに対応 トウペ

トウペは「トアVフリーシリーズ」の展開に注力している。同シリーズは上塗り5種類、シーラー2種類、プライマー2種類の商品体系で、VOCを配合上ゼロにした環境配慮形水性塗料。従来のエマルション塗料をはるかに凌駕した安全性をアピールした展開を進めている。上塗りはツヤあり、ツヤ消し、高隠ぺい性などユーザーのニーズに対応できる製品を揃える。 しかし、内装市場ではクロス仕上げが先行しており、コストの課題もある塗装仕上げは「残念ながら市場拡大に向けて決め手がない」(担当者)と苦戦している。それでも、高級志向のマンションなど限定的ではあるが、塗装仕上げを好む需要は増えているという。「クロスと違って暖かみがある塗りを好む生活者は増えている」(担当者)。

その他の内装用塗料としては「スイセイヒスイ」を販売している。同品は水性反応硬化形エマルション塗料で、VOC1%以下、F☆☆☆☆等級、超低臭、ヤニ・シミ止め、低汚染形といった特長を有している。塗替えであれば、下地処理の後にシーラー不要の2回塗りで仕上げることができる。 また、意匠性を提供できる内装材としては「トウペ蝦夷シラス健康一番」を展開している。主成分のシラスバルーンや体質顔料、パルプなど自然素材を生かした設計であり、調湿機能や消臭性に優れている。"深呼吸する温もりのテクスチャー"として、市場でも評価が高く、住宅メーカーのスペックにも入っている。「クロスに対抗できるのは意匠性」(担当者)として拡販を図る。

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