Web特集
2008年03月21日
内装マーケット特集2008 メーカー動向(木部用/ツール・副資材)
トーヨーマテリアはシッケンズ木材保護塗料・屋内用のニューバージョン「セトールBLデコール」をこのほど発売した。同品は顔料既調合の屋内木部用水性塗料でF☆☆☆☆品。建具やトリム、家具など屋内木部全般に使用でき、木部のデザイン性と保護機能を高める。 同社では従来、屋内木部用で「同インテリア」を展開していたが、製造元のアクゾノーベルの仕様変更に伴い、改良版として「セトールBLデコール」を今月から発売したもの。
主な改良点は、脱グリコールで環境・安全性が更に高まった他、日本市場に合わせた色のモディファイ、刷毛捌きが良くなるなど塗りやすさがアップした。特に色に関しては従来品の32色に対して、今回は日本市場で人気の高いブラウン系、ホワイト系20色に絞った格好だが、独自でモディファイを行い、ナチュラル、カジュアルといったデザイン指向によりマッチさせるよう工夫した。 更に屋外用の主力製品である「セトールHLS」と色の整合性を持たせたことで、屋内外の統一感が取れ、需要獲得の面でも相乗効果が期待できる。価格、容量、仕様に関しては従来品と同じに設定した。 また同社では昨年末、「屋内用 ツヤ消しクリアー」を投入。塗膜感を感じさせず、完全なツヤ消しに仕上がり木材の素材感を損なわない。濡れ色もほとんど付かないので白木の造作などに最適。もちろん、BLデコールの上塗りにも使用可能だ。
日本オスモが内装木部用クリヤーとして展開している「オスモカラー ウッドワックス#1101 エキストラクリヤー」は昨年、日塗工自主管理F☆☆☆☆を取得した。これまで同品は建築基準法の対象製品に該当しない告示対象外として販売していたが、自主管理要綱の改定により天然系塗料が設けられたこともあり取得に動いた。販売店やユーザーから好評を博しており、出荷量を伸ばしている。
同品は、塗りやすく汎用性が高いのが特長。1回塗りで木目や木質感を生かしたツヤ消し仕上げが得られる他、優れた撥水性、防汚性を保持する。主成分はひまわり油、大豆油、アザミ油といった植物油とカルナバワックス、カンデリラワックスの植物ワックス。これらの植物原料が浸透性を保持しながら、塗装の膨れや剥がれ、割れに強い塗面を形成する。 用途は床面を除いた内装木部全般。集成材、ハードボード、OSB、コルクなどにもプライマーなしで塗装できる。施工は通常刷毛塗りだが、工場塗装向けにディッピング塗装、スプレー塗装に対応。乾燥時間は12時間。
一方、木部床用としては「オスモカラー フロアクリアーラピッド」が市場で評価を得ている。同品は乾燥時間4‐5時間と速乾性が特長で、1日2回塗りと油性系塗料でありながら短工程化を実現した。ツヤ消し、3分ツヤを揃え、木の温かみを生かしつつ、撥水性、耐摩耗性に優れた機能を発揮する。 用途は無垢フローリング、コルク、OSB床材など。
インターナショナルペイントは昨年から屋内木部用ステイン「IP水性ウッドカラーシステム」を展開している。同品は着色剤となるステインベースの「IP水性ウッドカラー」とクリヤーベースの「IP水性ウッドクリヤー」を組み合わせることで現場調色を実現。少量の調色も可能で、好みの色を部位に応じて柔軟に付与することができる。 少量調色を可能にした要因としてキャップの工夫にある。ステインベースのキャップには、洗濯用液体洗剤にも使用されている逆流弁付きの計量キャップを採用。5ccごとに目盛りが付いており、必要な分だけ吸い取り、クリヤーベースと混合・攪拌する。定量のステインを供給できるため定量調色にも寄与する。
原色となるステインカラーの常備色は、マホガニー、イエロー、チーク、ブラウンの4色。一方、クリヤーベースはクリヤーと半ツヤを揃える。 基本的には屋内用として展開しているが、高耐候性アクリルを採用し、耐候性、耐久性に優れるため、外部での使用も可能としている。その他、防カビ、防藻、防虫機能を付与。F☆☆☆☆取得。標準仕様は刷毛、スポンジローラーで同品の2回塗り仕上げ。乾燥時間は2時間以上。 その他の製品として1液自己架橋型アクリルエマルション塗料「IP水性メタルコート」が好評。同品は鉄部、カラートタン、アルミなどの金属面にプライマーなしで塗れるのが特長。SOPやFEなどの油性ペイントの水性代替として認知度を高めている。
全社的に水系化を進める和信化学工業。建築用木部塗料では油性系が多勢を占める中にあって、水性タイプではトップシェアを誇っている。 このほど同社は、更なる環境対応を図るべく水系1液型木部用ウレタン塗料3製品を新たに上市した。既に同種品として「アクレックス№3400 クリヤー」を筆頭に3製品を販売展開しているが、新製品はいずれもTVOC1%未満とVOCを極限に抑え、かつ溶剤系塗料並みの作業性を確保したのが特長。ネオシリーズとして売り出し、今後拡大すると見込まれるメンテナンス市場をターゲットに圧倒的製品力で他社との差別化を図りたいとの狙いがある。
新製品として投入したのは、ツヤあり、半ツヤ、ツヤ消しを揃えた「アクレックス№3940 ネオクリヤー」「アクレックス№3942 ネオフラット半ツヤ」「アクレックス№3945 ネオフラットツヤ消」の3製品。今後ますます塗装仕様において環境安全性が望まれることに対応し、TVOC1%未満の塗料化に成功。塗料性能としても乾燥時間(20℃)2‐4時間と速乾性を有し、かつ肉持ち感に優れた強靭な塗膜を形成する。 用途は屋内木部全般に適用し、既に先行発売している着色剤「アクレックス№3900 ネオステイン」と合わせることでオールTVOC1%未満の着色仕上げが可能となった。 荷姿は16kg石油缶、4kg角缶。「ネオクリヤー」の設計材料価格は16kg・3万3,000円、4kg・9,200円。
大谷塗料の自然系木部用浸透型着色剤「VATON(バトン)」は、「水性バトン」「バトンカラーオイル」とラインアップに厚みを加えている。最近では木目調仕上げそのものが付加価値となり、高級リフォームとしてスペックインされるケースも目立っている。 昨年実施した日塗工の自主管理要綱の改定では、競合品が継続、撤退に揺れる中で同社は天然系塗料として再登録、F☆☆☆☆表示を維持した。「F☆☆☆☆表示を維持したことで助かったという声を頂いた」(担当者)と根強いファンがいることを改めて浮き彫りにさせた。
同社が天然系塗料にこだわるのは、環境安全性と塗料性能の両立にある。「天然系塗料を極めることで新たな付加価値を付与し、確固たる地位を築きたい」とのスタンス。その一方で、「水性バトン」「バトンカラーオイル」を開発し、時代ニーズに柔軟に対応しようとしている。 「水性バトン」は水と天然系樹脂のハイブリッド塗料で、水性タイプ特有のケバ立ち、継ぎムラがないのが特長。耐候性、耐久性も優れる。まだまだ溶剤系が占めるが、水性ニーズの高まりに呼応して堅調に売上を伸ばしている。 また昨年投入した「バトンカラーオイル」は植物油の種類を変え、かつ天然樹脂成分を増やした高級仕上げ向けの着色剤。粘度を高くすることで、塗装回数に応じて、塗りつぶし仕上げ及び木目仕上げの両方に対応する。「木目仕上げ」では、重厚感のあるアンティークな仕上げを実現する。
大阪塗料工業はこのたび、屋内木部用ウレタン塗装システム「NTXウルトラック木匠不燃シリーズ」を開発した。同品は国土交通省認定の不燃材料規格NM‐1833を取得。難燃薬剤を注入した不燃木材にも塗布できるとあって、用途開発も含めた販売活動に注力していく。F☆☆☆☆認定品。 同品の最大の特長は、不燃材に塗布できる点。水性タイプの不燃塗料は既に市場に出回っているものの、木材内部に含浸している薬剤成分が析出し、白化するという難点を抱えている。そこで同社はあえて2液タイプの溶剤系として塗料化することで、難燃成分の析出を止めることに成功した。
シリーズのラインアップとしては、中塗りとして「NTXウルトラック木匠サンディング不燃」、上塗りに「同木匠不燃」を上市。いずれも2液型ポリウレタン樹脂をベースにしており、ツヤあり、5分ツヤ、全消を揃える。フラットで滑らかな塗膜を形成し、かつ着色仕上げも可能なため、難点とされていた不燃材の意匠付与及び表面保護を低コストで実現することが可能となる。 当面は同社の強みである木部向けを中心に展開していく意向だが、難燃剤との販売をセットにした基材開発も進めていく方針。また外部への対応も具体化させつつある。その一方で、将来的には合板や金属など木部以外への展開も視野に入れており、用途拡大にも挑んでいくとしている。 同品は3月4日に開幕した「建築・建材展2008」に出展した。
キャピタルペイントは昨年、木部用難燃塗料として展開している「モーエンシリーズ」に新たに「モーエンアクア プライマー」を加え、今年から本格販売を開始している。 「モーエンシリーズ」は、木部用難燃塗料として開発。難燃2級に合格した溶剤系のウレタン難燃クリヤー塗料「モーエン」に始まり、難燃1級並びに国土交通省の不燃材料認定を取得した水性難燃塗料「モーエンアクア フラット」「モーエンアクア サンディング」を開発するなど、環境対応と機能強化を図りながらラインアップの充実化を図ってきた。
今回投入した「モーエンアクア プライマー」は、木材、合板の防炎処理向け塗料。「モーエンアクア」は塗膜そのものが燃えにくいのに対し、「モーエンアクア プライマー」は木材や石膏ボードといった基材そのものを燃えにくくする効果がある。同品を下塗りに「モーエンアクア」を上塗りといった塗装仕様を組むことで、より効果の高い防炎機能を付与することが可能になった。同品は消防法が定める防炎製品及び防炎物品の規格に適合。担当者は、「既存建物の改修の際、防火対応で何らかの仕様変更が迫られた場合に対応できる可能性がある」(担当者)と説明する。 一方、主力の「モーエンアクア」は、店舗や大規模面積の物件を中心に実績を重ねている。クリヤータイプの他、半ツヤ、ツヤ消しの3タイプの上塗りを揃える。また難燃1級に合格した木部用着色剤「ワンダー水性1液型」を塗布することで着色仕上げも可能。
ターナー色彩は屋内木部用の自然系塗料「ESHA(エシャ)」を販売している。F☆☆☆☆表示は外したものの「販売動向に影響はない」(担当者)とコメント。 ESHAではスタンダードな「オイルフィニッシュ」、着色タイプの「カラーオイルフィニッシュ」を始め、ツヤと塗膜感が得られる「グロスフィニッシュ」、蜜ロウや米ヌカなど各種ワックスまでユーザーの要望にあわせて幅広くラインアップしている。また最近では「クイックドライ」や「クラフトオイル」といった新製品を投入、製品群の充実を図っている。
「クイックドライ」はその名の通り、速乾性が持ち味の自然系塗料。2度塗り仕様でもワンデイフィニッシュが可能で、オイルフィニッシュの弱点である乾燥の遅さを克服し、撥水性も格段に向上した新タイプのオイルフィニッシュ。また「クラフトオイル」は、塗装中におけるオイルのもどりが少なく作業性に優れる上、塗布後の水などによる輪染みができにくいなど自然系塗料の2大欠点を大幅に改善した。 どちらの製品にも、化粧品グレードで安全性の高いポリシロキサンを微量配合することによって、劇的な効果をもたらすことに成功。使いやすさを進化させたオイルフィニッシュが完成した。 更に建材用途で素材として圧倒的ボリュームを占める合板に対して、木口や接着層でのムラを軽減する新製品開発にも着手しており、更なる需要獲得へ向けた展開を加速している。
玄々化学工業は木部を中心とした内装仕上げとして、次世代水性塗料「eLF(エルフ)シリーズ」を展開している。発売から3年目に入り学校関連などで認知は浸透しつつあるが、「売上は微増といった状況でまだまだPRが足りない」(担当者)として、エコマーク取得などの特長をアピールして拡販を図っている。 主力製品の木部内装用はツヤあり、半ツヤ消し、全ツヤ消しをラインアップしており、グロスからサテン、マット仕上げなどさまざまなイメージに調和が可能。また、着色タイプと併用することでその効果は更に向上する。
その他には、壁紙、クロス、木質ボード・プラスターボードなどの一般内装素材向け「壁・クロス用」、白木・内装建具全般向け「屋内白木用」、着色タイプ「エクステカラー」、床塗替えフローリング用「フロアー用」を揃える。 この分野ではまだまだ溶剤タイプが多いのが現状。その理由として、完全硬化するまでの乾燥性、刷毛捌き性などで水性塗料の方が劣っていることが挙げられる。ただ、「性能は同等レベルにあり、環境に関心の高い施主は確実に増えている。そうした需要を開拓するために設計関連や役所への営業を強化している」(担当者)。実際HPへの問い合わせも増えているという。 また、3月には内装用の着色タイプでエコマーク認定品を発売する。現在のエクステカラーは屋外用として特化していく。新商品は3月4日から東京ビッグサイトで開催された「建築・建材展2008」で初披露した。
中央ペイントは昨年、大手塗装会社の竹延とメーコーの3社でパテ向けのダンボール容器を開発した。パテ材はビニール梱包されており、そのまま使用・廃棄するため、石油缶に比べて産廃物の大幅削減に寄与する。また1パレット60缶と石油缶同等の積載量を保持する。同社ではメーカー、ユーザー双方にメリットの高い産廃削減策として供給を広げていきたいとしている。 当面、ダンボール容器に充填したパテ製品としては、これまで竹延にOEM供給していた軽量目地パテ「竹延ポイントパテ」、軽量仕上げパテ「竹延パーフェクトパテ」の2製品の汎用販売を実施。順次、ラインアップを拡充していく方針を打ち出している。
製品動向としては、「アスベスト問題からケイカルボードの需要が増えている」(担当者)と、ケイカルボードに適応した「ケイカルベストシーラーⅡ」が伸びている。 同品の特長としては、優れた浸透性を発揮し、ケイカルボードのほか耐火被覆材、プラスターボードなど幅広い基材への塗装を可能としている。乾燥時間は標準2時間。 パテ材では、内部用仕上げパテとして「スターパテⅡ」、「ヤセント」などを上市。「スターパテⅡ」は超軽量中付兼用仕上材として工程短縮に寄与。既調合のためそのまま使用でき、仕上がり肌が良く、上塗りの伸びを良好にする。指触乾燥時間(23℃)は1時間。 「ヤセント」はクロス下地用パテで、クロス糊との付着性に優れ、耐水性、耐アルカリ性を保持する。
大塚刷毛製造は内装関連製品の品揃えを強化している。これまでは刷毛・ローラーは内外装という分け方は特にしてこなかった。「セグメント(市場細分化)をもっと明解にすることによって、製品のアピール度を上げるばかりでなく、ユーザーの使い勝手、ひいては作業性の向上につながる」(担当者)とのスタンスだ。 刷毛に関しては、水性反応硬化型塗料にマッチした「水星」、超速乾水性塗料対応の「みずき」の各シリーズ。また白毛のスタンダード品「白熊 厚口」の他、1液ウレタン塗料に最適の「はやて」、滑らかな塗り味の「天空」などをラインナップ。
内装用ローラーは、クロス・コンクリート・石膏ボード・天井用の「ウレタン中毛」「WAKABA13mm」、木部用として「エクセレント」「WAKABA8mm」がある。 マスカーに関しては、紙テープを使い、デリケートな内装養生に最適な「カミテープ付コロナマスカー」があり、テープサイズ15mm、シートサイズ(300・550・1000mm)のタイプを用意。 更に内装関連製品では、アクリル系ノンブリードシーリング材「スーパーコークノンブリード」、プラスチックヘラ「ラバーヘラ」、模様付けローラー「パターンローラー」などを揃える。 担当者は内装市場の見方について、「塗装の未開拓市場として魅力があるばかりでなく、高い意匠性と環境・健康・安全面でのレベルの高い配慮が求められるので、関連品を充実させ、市場のボトムアップに寄与したい」と言う。
日本ルナファーザーはドイツ・エアフルト社の塗装用下地壁紙「ルナファーザー」を展開している。国内でも既に30年以上の実績を持ち、塗装用下地ペーパーの代名詞ともいえる存在だ。 ルナファーザーは紙パルプ及び再生紙などの天然素材でつくられたエコ素材。紙質は再生紙に木材チップを漉き込んだ「チップス」とバージンパルプを素材とした「フリース」の2種類がある。チップの大きさやエンボスのパターンにより20種類ほどのテクスチャーが用意されている。特に「フリース#741」はフラットな"ペイント壁らしさ"を表現するとして人気が高い。 素材はポーラスなため透湿性があり、結露やカビの発生を抑え、室内をクリーンに保つ。更に「ルナファーザー自体が持つ質感とペイントカラーが組み合わさることによって柔らかみのある空間を形成。この空間を経験した人はビニルクロスに戻ることはない」(担当者)と、インテリア仕上げとしての完成度の高さに自信を示す。
本国のドイツを始めヨーロッパ各国ではポピュラーな塗装下地紙+ペイントによる内装仕様。国内でもシックハウス問題を機に内装素材を見直す機運が高まり、選択肢のひとつとして注目が高まってきた。事実、ハウスメーカーやディベロッパー段階での再評価が進み、仕様に組み入れられるケースが増加してきた。ここでは環境・健康といった側面とともに、内装仕上げの多様化、高級化志向の中でルナファーザーが創出する質感が多くの施主に支持されているためだ。