Web特集
2008年04月08日
屋根用・遮熱塗料特集2008 メーカー動向(顔料・塗料・ツール)
ハイパフォーマンス無機複合顔料で世界ナンバー1のシェアを誇るシェファードカラー社とシェファードケミカル社の日本法人・シェファードジャパンは遮熱塗料用顔料「ARCTICシリーズ」を展開している。 国内での本格的な販売に乗り出して5年が経過する。「ヒートアイランド現象から屋根、道路、屋上防水など幅広く遮熱効果が求められており、塗料を中心に引き合いも多い」とコメントする。 一方、CO2の問題から消費エネルギーの低減への取り組みが進む中で、「無機複合顔料に対するニーズが高まっている。これまでの欧・米・日本にとどまらず中国、東南アジア、更には東欧へとマーケットの広がりを見せている」状況。
グローバル展開の進展に伴い、環境問題からクロムフリーのニーズが日本同様に欧州からも出てきている。「現在、三価クロムを使用しているが、完全にクロムを抜いてほしいとの声が強く、本国において鋭意開発を進めている。今年中にはクロムフリーのブラックを上市する予定」ということだ。 既にブラック以外の製品に関してはクロムフリーに移行している。しかし、ブラックに関しては道路用など日本独特の仕様があり、この基準値をクリアするのが難しいようだ。 同社はPCM関連において高いシェアを有しているが、今後遮熱塗料の規格化によって採用が広がるとともに、新規分野での用途開発に期待を寄せる。
遮熱塗料市場向けに重金属フリーの黒色高反射顔料を開発した戸田工業。得意とする酸化鉄の湿式合成技術を駆使し、グレー色(N6)で日射反射率50%以上の性能付与を実現した。既に塗料メーカーに対してサンプルワークを始めている段階にある。 一般的に黒色顔料は低コストで着色力の高さからカーボンブラックが多用されているが、可視光及び赤外線領域ともに反射性がないのが特徴。遮熱塗料には不向きであることから、同社は酸化鉄とレアメタルを複合化することで、日射反射率を高めた黒色顔料の開発に成功した。これにより濃色対応ができる他、酸化鉄の強みである耐候性を保持。また重金属フリーと環境対応としてのメリットを有する。更に800℃の耐熱性を持つことから同社は塗料、セラミックス、フィルムへの適応を期待する一方で、水系塗料、粉体塗料、樹脂混錬への展開を図り建材、自動車、太陽電池パネルなど用途展開を図っていきたいとしている。
課題はコストダウン。「一般的に遮熱顔料としてはkg当たり数万円のペリレン系、数千円レベルの鉄クロム系があるが、価格帯としては鉄クロム系レベル」。複合物質であるレアメタルが高価であることから、代替物質での開発も順次進めている現状にある。 この他酸化鉄にカーボンやマグネタイト、ヘマタイトなどをコーティングした黒色酸化鉄粒子を開発。複合化技術により、メリットを引き出し、デメリットを抑えることが可能なことから用途展開も積極化させている。
テイカは優れた遮熱性能を持つ機能性酸化チタン「JR-1000」を開発、塗料メーカー各社へ供給している。「まだまだ母数は小さいものの、遮熱塗料の伸張率と同歩調で推移。建物の遮熱塗装に加え、ヒートアイランド対策の実効性で注目されている遮熱舗装用途への広がりなど今後の推移に期待している」とコメント。 遮熱酸化チタンの「JR‐1000」は、暑さの元となる太陽光中の近赤外線(熱線)を効率よく反射し、塗料に遮熱性能を付与する。ポイントは粒子コントロールと界面制御技術。 酸化チタンは粒子径によって反射する光の波長を変える特質がある。例えば紫外線領域を反射する超微粒子は化粧品などのUVカット製品に、また0.2‐0.3μmの粒径は可視光領域を効率よく反射することから、ピグメントとして用いられ発色と隠ぺい性に寄与、塗料の基礎マテリアルとして活用されている。
一方、暑さの元となる近赤外線を反射させるには粒子径を大きくする必要がある。同社では酸化チタンメーカーとしてのこれまでの蓄積から近赤外線を最も効率よく遮蔽する粒子径を設計。独自の特殊な焼結法により粒子径1μmと顔料級酸化チタンの4倍に成長させることに成功し、遮熱酸化チタンを開発した。それとともに特殊な表面処理技術で界面制御を施し、塗料中における均一な分散性を確保、塗料メーカー各社による遮熱塗料の製品化に大きく寄与した。
日本特殊塗料は遮熱塗料を柱とした機能特化戦略を進めている。遮熱機能を屋上・床(舗装を含む)・外壁に対応した塗料システムに導入し、ユーザーが複合して効果を高めることを可能にした。更に同社独自の断熱・防音という機能の複合化を実現。「工場から戸建住宅までの内部環境のアメニティー(快適性)を高めるコンセプトをアピールしていく」(企画担当者)と積極的姿勢を見せる。 昨年央には遮熱塗料体系を完成。他社を製品ラインアップでリードした。完成した遮熱塗料体系は屋根用として「パラサーモ」「水性パラサーモ」「パラサーモシリコン」「パラサーモシールド」を揃えた。ウレタン系からシリコン系の耐候性性能でカバー。
外壁用は「パラサーモ外壁用」「水性パラサーモ外壁用」「NTダンネツコート」。「NTダンネツコート」はアクリルシリコン系の弾性エマルションタイプの断熱塗料で、塗料中の特殊中空バルーンを配合し、これが太陽光線を反射・断熱する効果を発揮。加熱ヒーターによる断熱性能テストでは、従来の単層弾性タイプに比べ表面温度が平均7.9℃低下し、室内の結露抑制や省エネにも貢献する。 屋上用は同社の培った防水ノウハウが導入され、「プルーフロン遮熱NC‐301遮熱工法」「プルーフロンGRトップ遮熱」「ノンリークコート遮熱」に加え、4月から「塩ビシート屋上防水材リフレッシュ工法」をラインアップ。「ほぼすべての屋上防水に遮熱機能を付与することができる」とシステム基盤作りが完了。 舗装材用としては「ユータックシリーズ遮熱」の上市で、公園や遊歩道、学校関係での実績を伸ばしている。
同社が遮熱展開で差別化のポイントに置くのが防音機能。防音技術は自動車向けの制振・防音材で培った厚い技術蓄積があり、これを内部空間にもアプリケーションしようというもの。製品としては「パラサーモシールド」を上市。この製品は中空バルーン層が熱と音を遮断し、上塗料の遮熱層との組み合わせで遮熱と防音のダブル機能を発揮する。 その性能は裏面温度を16℃ほど低下させることに加え、屋根材から1m離れた空間の温度を1℃から1.7℃低下させる効果を実証。「1℃下がるということはエアコンの効果を速め、トータルな省エネに直結する」と担当者はコメントする。防音に関しては鋼板屋根で7dbA、新生瓦で3dbA騒音レベルを低下させる。
防音は隠れた公害ともいわれ、騒音トラブルも意外と多いとの実態がある。このため同社は簡便な防音対策用として「防音くん」を上市。鉄骨階段の騒音対策用、窓からの音の侵入を防ぐカーテンやパネル状の防音材をラインアップ。広い分野から注目を集めている。 今後ベースとなる商品体系の完了を受け同社は市場展開の中でよりきめ細かい展開を進め、パラサーモを核としたスペシャリティとファンクションに特化したブランド構築に注力していきたい考え。
「ヒルム(HIRM)A」のブランド認知が一気に高まっている。マスコミなどがヒートアイランド対策用として取り上げたことにより、各方面からの問い合わせが同社に殺到した。 例えば「しゅんせつ船」に使えないかとの問い合わせから、クレーンのコックピット全体を熱から守るシールドコーティングに採用。漁船の一部での採用も実現。こうしたところから大型タンカーのデックの歩道ルートへの採用も可能ではないかと検討を始めた。 しかし「ヒルムA」の当面のターゲットは公園、テーマパーク、駐車場などに絞り込む。鈴鹿サーキットに付属したテーマパークの大規模採用では継続的に遮熱効果のデータ取りが行われ、施主からは「幼児や子供、車椅子の障害者など、弱者に優しい効果がある」との評価。採用箇所も拡大、3期目のヒルムA施工に入った。
また鹿児島の公園のケースは、桜島のビューポイントの階段テラスに「ヒルムA」を採用。コンクリート素地で熱を持つため、夏季には恋人たちが長い時間腰をかけていられない状態を解消する狙いがある。 同社は昨年から今年にかけて「ヒルムA」のテスト施工を広げていく戦略。「数平米のテストでも実施して遮熱性を体感してもらうのが、遠回りのようだが普及のための一番の近道」(販売担当者)との考え。既にテスト施工は70件を超え、予定を加えると110件を超える。塗料販売店、施工業者と同社の全国の営業マンがテスト施工のタネをまいている。
アトミクスは「アトム遮熱バリアルーフ」を上市している。下塗りに変性エポキシ系、上塗りに弱溶剤アクリルウレタン樹脂系のシステム。遮熱による省エネに加え、長期に屋根を保全するというコンセプト。 屋根用では実績がある同社がポイントに置くのが「防食性能あっての遮熱機能」(担当者)との設計思想。このため屋根用塗料で蓄積した技術ノウハウを防食性向上に注入した。 防食性は下地処理で決まるため、特殊変性したエポキシ樹脂系プライマーを開発。この「アトムエポガードプライマー」は主剤5に対し硬化剤2の2液タイプ。金属用屋根の改修に適用。一方「アトム#800TYプライマー」は主剤1に対し硬化剤1の同じく2液タイプでスレート屋根用。
遮熱機能は赤外線の波長域を特殊顔料が反射する。同社のデータによると、侵入する熱量の約70%を削減する効果がある。このため天井温度で約10℃低下させ、室内温度が上昇するのを抑制し、エアコンの熱効率を高める。 施工性についてもこだわった。従来の屋根用の塗膜は130‐150μmの厚みを3工程で仕上げていたが、「アトム遮熱バリアルーフ」は2工程で160~170μmの膜厚を確保。工期の短縮を実現するとともに、耐久性と光沢ある肉持ち感を付与。また弱溶剤のため旧塗膜を侵しにくく、改修に最適のシステム。カラートタン屋根や波形スレート屋根の塗り替え用として実績をあげつつある。標準色はナイスブルー、ニューブラウンなど8色。
赤外線反射顔料とシラスバルーン層を配合した厚膜型の遮熱塗料「CPエコ」を展開する中央ペイント。責任施工体制を主力とした販売展開を行っているが一部汎用販売を視野に入れ、ユーザーの拡大を図っている。また上市して10年以上が経過し、「リピーターの採用率も高い」と過去の実績も差別化の1つとなっている。 競合他社の参入、価格競争が厳しさを見せる中で、同社は材工設計価格4,800円/m2と高グレード遮熱塗料としての販売スタンスを崩さない。「具体的かつ確実に性能を説明し、採用を頂くだけ」とシンプル。シミュレーションデータを用いたアプローチに徹底することで採用を確保してきた。
その中で同社は新たな差別化として、トップコートにシリコン樹脂系を投入する準備を進めている。アクリル系、ウレタン系が占める中にあって、高耐久性での付加価値化を図るのが狙い。「中空層が柔らかいため、トップコートも可とう性が必要だった」と鋼板の収縮、中空層との密着性を確保するという技術的課題をクリアし、弾性機能の付与を実現した。 一方で、需要動向には厳しい見方を示す。「遮熱塗料に対するユーザー認知度は高まってきたが、屋根の塗装は営繕の最後の部分。収益の差が拡大しており、予算的に厳しい企業も出ている」と説明する。とはいえ、石油タンクでの採用や関西ペイントと共同開発した路面用遮熱塗料「ヒルム」の上市と新たな用途展開を積極化させており、市場の成長性に期待感を見せている。
遮断熱塗料「クールサーム」で厚膜タイプの遮熱塗料市場のトップシェアを誇る大高商会。企業物件を中心に実績を積み重ね、累計の施工実績は300m2を突破し、昨年も年間で約50万m2の施工実績を有するなど、実績が実績を呼ぶ状況となっている。その中で現在、更なる需要拡大を図るべく用途拡大を視野に入れた新製品の開発を積極化させている。 「クールサーム」はNASAが開発した4種類の特殊セラミックを配合したエマルジョン塗料。塗膜中に可視光線の反射、近赤外線の反射、遠赤外線の反射、熱伝導の抑止とそれぞれの機能特性を持つセラミック微粒子を混合させたことにより、屋内への熱伝導を抑止し、省エネ効果に寄与する。
販売に関しては、材料販売にも対応しているが、基本的には全国15の施工ネットワークを生かした責任施工がベース。需要拡大の牽引役として期待される住宅分野に関しては、「効果の発現が難しく、不向きだと考えている」(野尻社長)とのスタンスに立ち、あくまでも省エネ効果の大きい金属系素材が多用されている工場や倉庫などの企業物件を中心に展開している。ただ「最近では屋根向けの他、石油備蓄タンクなどプラント関係での採用も増加している」と用途も拡大。4月以降の工事案件も抱え、好調ぶりを見せている。 その一方で同社は、断熱技術を生かし200℃、400℃の耐熱性を持つ断熱塗料を上市し、印刷関係の乾燥炉で採用。また、道路向けも実用化に向けて開発を進めている現状にある。
前年比30%増の伸張を続けている」(担当者)と好調な「ガイナ」。それとともに、「屋根ばかりでなく住宅の外装、内装向けが急増してきた」(同)と多様な広がりを見せている。 同品は宇宙航空開発機構(JAXA)からロケット用の塗布型断熱材技術のライセンスを受けて開発。断熱性能を発現する特殊セラミックビーズの種類、粒径、配向性など核心部分でJAXAの技術を応用している。 中空ビーズ含有の厚膜タイプの遮熱・断熱塗材は工場屋根などに採用されるのが一般的。それに対してガイナは「住宅での需要が多い」のが特徴。屋根や外壁塗装による遮熱性能に加え、外に熱を逃さない断熱性、防菌、消臭、防露、マイナスイオン放出などの機能を期待し、内装に用いられるケースが急増しているという。公立の小学校で夏場の冷房、冬場の暖房効率を高める目的で既にトライアルが始まった。 また、住宅の外装でも全国ネットワークを持つ工務店グループがALC外壁板の仕上げに同品を採用。ガイナ仕上げによる住宅が次々と建ち始めている。
一方、工場屋根系ではJR東海の新幹線車輌基地で採用され、著名物件での実績も増加。マーケットの信頼性確保に寄与している。 更に首都大学東京が一般住宅からのCO2削減を目的に進めている産学共同プロジェクトにも参画。夏場は断熱効果、冬場は保温効果を持つセラミック系建築材料として、プロジェクトでの主役を担っている。
AGCコーテックは大手ゼネコンの大林組と共同で太陽熱高反射率フッ素樹脂塗料「ボンフロン サンバリア」を開発、上市した。 フッ素樹脂ベースの高耐候性とともに、従来の屋根用反射率塗料の課題であったクロムフリーを実現。更に低汚染性のクリヤー塗装を行うことで太陽熱の反射を妨げる汚れ防止を施した。既に鳥取県の独立行政法人・産業技術センターの屋根約6,000m2に採用された他、住宅でも実績を高めている。 現在、建物の屋根を中心に太陽熱高反射率塗料の採用が進んでいる。しかし、屋根用で好まれる濃色系の塗料にはクロム系顔料が用いられている他、塗膜の経年劣化や汚れにより反射性能を損なうといった点が指摘されている。
今回、共同開発した「ボンフロン サンバリア」はこれらの問題点を克服するとともに、フッ素樹脂塗料の耐久性能と高級反射顔料との相乗効果によって長期にわたって遮熱性能が持続するといった特長を有する。 大林組との共同開発による検証では熱反射の比較において一般的な反射塗料に比べ表面温度で14℃前後低く、クロムフリー顔料を用いながらも従来品を大きく上回る熱反射性能を確保。また低汚染性にすることで、経年の塗膜表面の汚れによる太陽熱の反射性能の低下が改善されたことを確認している。 同社では低汚染性にクリヤーコートを入れて4コート仕上げを標準仕様にしているが、今後、コスト・性能面から3コートで低汚染性が発現できる塗料開発を進めていく方向だ。
トウペは遮熱塗料として「トアスカイコートシャネツシリーズ」3製品をラインアップし用途に応じた提案を行っている。従来の一般屋根用に比べて遮熱塗料は「まだまだ出荷量としては少ない」(担当者)とは言うものの、市場的には「最終的には屋根のスタンダードになるだろう」との見方を示し、販売強化を進めている。 弱溶剤高耐候性ポリウレタン樹脂系の「トアスカイコートシャネツU」は従来の「ニューウレタン」の遮熱タイプとなっており、金属系及び窯業系屋根材に対応する幅広い適応性を持つ。北海道や東北地方を中心に戸建てなどで使用されている。 工場など比較的大面積で効果を最大限に発揮しているのが、水系1液形厚膜タイプの「トアスカイコートシャネツMO」。厚膜に塗装できるため、表面温度を下げるだけでなく熱伝導率も下げる効果がある。同品の上に水系高耐候性低汚染形ハルスハイブリッド樹脂タイプの「トアスカイコートシャネツW-HALS」を塗ることで遮熱効果を更に向上させた仕様としても提案する。
また、遮熱塗料以外としても豊富なラインアップで展開している。アクリル、ウレタン、シリコン、ふっ素など幅広いグレードを揃え、特にアクリル樹脂系「スカイコートAC」や1液シリコン樹脂系「スカイコートSi‐t1」などの採用が多い。 同社では「最終的にはすべて遮熱タイプにしたい」としており、中空バルーンを配合した厚膜タイプの検討も視野に入れ屋根用塗料を進化させる。
屋根用塗料を主力とする水谷ペイントは昨年末、長年の実績を有する水系アクリル樹脂塗料「水系ポリマ」を廃番にし、屋根用水系塗料ではシリコン樹脂系に一本化した。 その要因となったのが一昨年に発売した「水系ナノシリコン」の存在。同品はこれまで不可能とされていたアクリル成分とシリコン成分の均一融合を、独自のシリコン樹脂開発技術"リアルシリコンテクノロジー"により実現。シリコンの性能を最大限に引き出し、高い耐久性、光沢保持率を付与した。 屋根用塗料に対する最近の市況を担当者は「ツヤ感、光沢感から2液タイプに対するニーズは根強い。またシリコン系が増えていることもあり、性能に対する要望は高い」と説明。同社にとっては「水系ナノシリコン」を上市したことで、水性シリコン樹脂系では汎用タイプの「カスタムシリコン」と、性能、コストを兼ね備えた「水系ナノシリコン」、最上級グレードの「水系シリコン」の3製品をラインアップ。そのため、これまで水系製品の代表格として長年にわたって採用されてきた「水系ポリマ」に関しては廃番にし、シリコン系の販売を強化していくとしている。
一方、太陽熱高反射率塗料では、「水系ナノシリコン」に遮熱色8色を揃える他、弱溶剤2液型のシリコン系「快適サーモSi」、ウレタン系「快適サーモU」を上市し、水系、弱溶剤系と厚みを加えた展開を見せている。その他、モニエル瓦、洋瓦向けの「乾式洋瓦塗り替えシステム」も伸長している。
神東塗料は遮熱塗装システム「遮熱・断熱サンカット工法」を販売している。比較的効果が体感しやすい工場での採用が多くなっている。 サンカット工法は特殊処方により太陽光の赤外線を反射し室内温度上昇を抑制する。上塗り塗料には特殊シリコン樹脂を採用しており、高耐候性を有し遮熱効果を持続させる。更に粘着性が少ないため高い低汚染性を可能にした。同社では、オール水性仕様と弱溶剤仕様を持ち、用途やニーズに合わせた仕様を提案している。 また、中塗りに「水性サンカットダンネツ」を組み合わせた遮熱・断熱塗装システムも提案する。特殊バルーンを配合することにより、熱伝導率の低い塗膜を形成し、熱を持った屋根や外壁から室内への熱の伝導を抑制する。 担当者は「遮熱塗料は価格が課題で、今のところは高級塗料の位置付けとして提案している。省エネ効果などランニングコストでメリットが出しやすい工場関連で実績を重ねながら市場で普及させていきたい」と述べる。
また、遮熱以外の屋根用塗料としては、かわら用自己架橋形水系アクリルシリコン樹脂塗料「水性ハイテンルーフ」が主力となっている。新設ではセメント瓦やスレート、塗替えではセメント瓦や新生瓦(コロニアル、カラーベストなど)に適している。下塗り次第では鉄部にも使用が可能になる。 その他、1液弱溶剤形アクリルシリコン樹脂塗料「マイルドシリコンフール」、アクリル樹脂塗料「かわらルーフィング」などが使用されている。
NTTアドバンステクノロジは水系1液型高反射率(遮熱)塗料「サーフクール」を展開、通信関連など金属ボックスでの引き合いが増えている。 同品は太陽光の近赤外線(熱線)を効率良く反射させる特殊顔料を使った水系の遮熱塗料で、樹脂は変性アクリル系を配合している。グレー色の日射反射率は52.5%となっている(日本塗料検査協会測定)。 最近の傾向として、「ボックス内の機器の障害を防ぐために、外部からの熱を遮るとともに内部発熱を放出する機能が求められている」(担当者)ため、断熱機能を持つ厚膜タイプではなく高反射タイプの同品が評価を受けている。NTTグループ企業ではなく、ゼネコンなど外部からの注文が多くなっている。 金属ボックスでの需要増を受けて改良品を4月頃より新発売する。従来品はもともとアスファルトやコンクリート向けをメインに開発。踏むことを前提としていたため、金属ボックスで求められる光沢性は有していなかった。新製品は弱溶剤タイプで光沢性を持たせ、耐候性も向上するなど全面的に機能を充実させる。「金属ボックス向けはもちろん、屋根用としても拡販を図る」(担当者)意向だ。
現在、同社の展開としては、外部向けはHPのみの営業で材料販売している。加えて、NTTグループとしての強みを生かした豊富な営業チャンネルを持ち市場での存在をアピールしていく。金属ボックスで一定需要を見込む一方で、今後は舗装・路面など潜在需要の大きな分野での展開に注力していく。
日本ペイントは工業用から汎用までの幅広い分野で遮熱戦略を展開している。このうち屋根用としては「塗り替えクール宣言」をキャッチフレーズにした製品をラインアップ。屋根改修をチャンスに遮熱機能を付与していく方向を強める。 ラインアップは「水性シリコンベストⅡクール」「ファインシリコンベストクール」「スーパーシリコンベスト」が3本柱となっている。 いずれもシリコンタイプで「シリコンベストクールシリーズ」のアイテム。従来の屋根用塗料に比べ、屋根表面温度を7℃低下させ、最大で約15℃の温度差となり、遮熱性能が実証されている。 この性能は日射反射率の高い塗膜に加え、耐UV(紫外線)強化剤によりUVを吸収し塗膜耐久性をアップ。更に「ニッペ1液ベストシーラー」「ニッペファイン浸透シーラー」が脆弱な下地を補強する。 上塗り用は周期がマイルドな弱溶剤タイプを採用。 用途は化粧スレート・波形スレート屋根の塗り替え用。
また同社は遮熱顔料の組み合わせを制御することで高反射性能を確保しつつ塗料コストを低減する光処理最適化技術「日射反射率予測システム」を開発。これは現有する顔料の反射・吸収性能を測定解析し、ライブラリー化したうえで、そのデータをコンピュータ処理し塗料設計するもの。遮熱性能とコストのバランスをユーザーに明示できるメリットがある。
太陽熱反射塗料「クールトップシリーズ」をラインアップするスズカファイン。1979年にガラスビーズを塗膜中に配合し熱反射率を高める技術において特許を取得するなど、30年余りに及ぶ技術蓄積が武器となっている。 「クールトップシリーズ」は1液タイプを基本に弱溶剤アクリルNAD系「クールトップα」、水性アクリル系「クールトップNシリーズ」(淡彩色)、防水層用遮断熱保護塗料「クールトップ#5000 セラミック」、水系反応硬化形アクリルシリコン系「クールトップSi」(濃色)、「クールトップSi」をベースに更に反射性能を高めた「クールトップSiスーパー」(淡彩色)を揃える。用途、性能、コストに応じた豊富なラインアップを揃えることで幅広いユーザーニーズに対応していくのが狙い。
なかでも「クールトップSiスーパー」は高耐候性と環境対応を両立した高グレードタイプの太陽熱反射塗料として展開。顔料の含有量を増やし、淡彩色4色を揃えるなど、省エネ効果を最大限に引き出した塗料設計を施した。鋼板屋根向けとして工場や倉庫などの企業物件に対しての販売を強化する一方で、明るさを引き出す効果として内装分野での採用も提案している。 また高性能ニーズに対応するべく、昨年末に塗布型制振防音材「シャオンクール」を発売。制振、防音、断熱機能を有した同品を中塗りとして塗布し、トップコートに太陽熱反射塗料を塗布することで、多機能型遮熱塗料として差別化を図っている。
恒和化学工業は遮熱塗装ニーズに対して、太陽熱防御被覆工法「ダイヤダンネツシステム」として商品体系を整備し、マーケット対応を図っている。 同システムは、上塗りに遮熱特性が高い「シャネツコート」、中塗りに断熱機能を有する「シャネツウォール主材」及び「シャネツボウスイ主材」からなり、各種の下地素材に合わせた下塗り材を組み合わせて仕様を組む。外壁面、屋上コンクリートスラブ面、スレートや新生瓦、鋼板屋根などさまざまな部位、素材への対応が可能だ。
上塗りの「シャネツコート」は赤外線反射率の高い遮熱顔料を使用し、一般塗料に比べ屋根の裏面温度で10~20℃、室内温度で約10%の温度低下が認められた。水系及び弱溶剤形の環境対応とともに、汚れにくい樹脂系の採用で汚染物質の蓄積による性能低下を防ぐ。また、無機中空ビーズを配合した「シャネツウォール主材」及び「シャネツボウスイ主材」と組み合わせることにより、30mm厚発泡ポリエチレン断熱材と同等の高次元なパフォーマンスを発揮するのが特長だ。 同システムの最大需要地は沖縄県で、年間35万m2の実績を誇る。東京の1.6倍の日射量という過酷な環境下での実績が性能評価を物語っている。 今後は「当社が得意とする壁面での展開を強化していきたい」(担当者)とし、第一弾として中空バルーン配合により断熱機能を持たせた単層弾性塗材「ダイヤシャネツウェーブ」を商品化。更なる高機能品の開発にも着手するなど、展開を加速させる。
エーエスペイントは日本ペイントグループとして強力な販売網を有する一方で、屋根用塗料では瓦用に特化する形で自社ブランド製品を上市する。 セメント瓦・洋風コンクリート瓦の塗替え専用塗料として「Sun瓦シリーズ」を展開。上塗りとして1液型水性シリコン樹脂塗料「Sun瓦Sトップ」、2液形ポリウレタン樹脂塗料「Sun瓦Uトップ」、アクリル樹脂塗料「Sun瓦Aトップ」をラインアップ。また溶剤型エポキシ系、カチオン形水性アクリルシリコン系、カチオン形厚膜水性エポキシ系を下塗りに揃え、瓦の劣化状況に応じた塗装工法を確立している。
更に昨年には弱溶剤シリコン変性樹脂塗料「Sun瓦 Xトップ」を発売。2液タイプでシリコン樹脂系と性能を重視するユーザーニーズへの対応を図った。なかでも弱溶剤タイプでありながら、速乾性を付与したのが特長。「ターペン可溶とは別の溶解力が少なく乾燥性が高い専用シンナーを採用した」と相反する技術的課題をクリアし、塗り重ね乾燥時間(20℃)2時間以上と速乾性を実現し、工程の短縮化に寄与する。また専用色として銀黒系6色をラインアップ。「仕上がり感の良さから外壁に採用する例も増えている」と自補修技術をベースとしたメタリックを配向した仕上げも同社の武器となっている。 瓦用塗料としては、四国や九州と地域が限定されるが、最近では洋風コンクリート瓦向けの需要も増加。カラースラリー層を強固にする専用のシーラーを揃えるなど、販売拡大を目指す。
ロックペイントはシリコンウレタン樹脂塗料「シャネツロック」を主力に弱溶剤型、水性タイプの2製品を5年前から上市している。 2液タイプの弱溶剤型は高反射率顔料を配合した薄膜タイプの高反射率塗料。太陽光中の近赤外線領域を効率的に反射させることで、屋内温度の上昇を抑制し、省エネ、環境負荷低減に寄与する。また色も黒系や茶系など濃色8色を揃えるなど住宅分野を視野に入れ、コンクリート系屋根、セメント瓦、スレート瓦、新生瓦、アスファルトシングル、金属系屋根材の新設及び塗り替えと幅広い適応性を有する。 特長としては、シリコン樹脂の配合により従来の弱溶剤型ウレタン樹脂塗料と比べて耐候性、耐汚染性に優れ、防藻・防カビ性を保持。特に「可とう性を持たせることに苦労した」とシリコンとウレタンと相反する樹脂に可とう性を持たせることで屋根材の収縮に追従できる塗料設計を施した。
一方、1液タイプの水性タイプは、中塗り層に熱遮蔽性、結露防止機能を持たせたベース層を中塗りに塗布し、高耐候性、低汚染性、熱遮蔽性を持たせた上塗りを塗布する厚膜塗装仕上げ。熱伝導率を抑えており、外壁に塗装することで熱遮蔽効果による省エネ効果を発揮する。同社では高性能の遮熱塗装システムとして、付加価値展開を図り、フッ素仕上げも揃える。 また同社は現在、下塗りを含めた水性仕様の高グレード化に着手。金属系屋根材への水性置換を図ることで更なる需要拡大を見据えている。
屋根用塗料を得意とする大同塗料は今年、弱溶剤1液型シリコン変性樹脂塗料「屋根クールシリコン」を投入した。弱溶剤系遮熱塗料シリーズとして展開する「屋根クールシリーズ」に新たにシリコン系を加えたことで、住宅塗装分野への拡充を図る。 同品は日射反射率に優れた遮熱顔料とシリコン変性樹脂との組み合わせにより、遮熱機能と高耐候性を付与。アクリル系、ウレタン系が主流を占める中で、シリコン系を投入することで性能面での差別化を図る。またターペン可溶タイプのため、旧塗膜が活膜であればリフティングすることなく直接塗装できる特長を有する。
同社の遮熱塗料市場への展開としてはNAD型特殊アクリル樹脂塗料「屋根クールネオ」が主力。遮熱機能に加え、下塗りに特殊顔料による厚膜化と防食性を付与、上塗りに自己洗浄性を付与し美観維持を発揮する。同社では長期防食太陽熱遮断塗料として位置づけ、同社の強みを生かし工場、倉庫、学校施設などを中心に豊富な実績を有する。特に先般実施された東京都のクールルーフ事業では、トップの施工実績を誇るなど今後の展開に弾みをつけている。 その一方で汎用製品の遮熱対応も積極化。昨年には水系屋根用塗料の主力である「水系パーマフッソ」「水系パーマシリコン」にそれぞれ遮熱色6色を追加した。汎用分野においても高耐候性並びに遮熱ニーズが高まると見ており、水系2製品、弱溶剤系1製品と品揃えに厚みが加わった。
インターナショナルペイントは屋根用塗料として「IPメタルコート」「IPビルトップ」「IP軟質塩ビコートSi」など用途、要求性能に応じた現場サイドに立った製品開発を得意としている。 中でも水系1液型シリコンアクリル樹脂塗料「IPシリコンルーフ」は「IPグロス瓦」を進化させた製品として開発。シリコン樹脂とアクリル樹脂の双方の性能を引き出し、耐候性、光沢感、光沢保持、耐水性、メタリック感と1ランクアップさせた製品として位置づけている。また光沢が少ないシックな風合いを持つカラーベストに対しても、特殊パウダーを添加することで、塗料性能を落とさずに意匠再現をすることができる特長を持つ。その他、防藻性をシーラーともに付与し、素地に隠れている藻や上塗り塗膜に対する付着をシャットアウトする。
更に同社ではこの「IPシリコンルーフ」を高グレード化した製品として「IPシリコンルーフNEO」を開発した。同品は高純度のシリコン樹脂とUVカット機能を付与した水系1液型シリコン・UVハイブリッドエマルション樹脂塗料。シリコン樹脂とアクリル樹脂を高次元で融合させ、かつUVカット機能のダブル効果により長期間にわたって塗料性能を維持する。色相の違いによる耐候性のバラツキを軽減させる他、光沢保持、耐水性、耐酸性を発揮する。 カラーベスト、アスファルトシングルの塗り替え、セメント瓦、スレート波板屋根材の新規、塗り替えに適する。
エスケー化研は遮熱機能を屋根用や屋上防水分野への参入チャンスと見て商品体系の拡充を図っていく方針。「建築外装、内装に次ぐ有望市場と考えている。商品力を高め市場評価を得ていきたい」(担当者)というのがスタンス。 既に屋根用としては「水性ヤネフレッシュ」をシリーズ化し、フッ素系のバージョンも加えて拡充。これに遮熱用として「クールタイトシリーズ」を揃え、屋根改修ニーズへの全方位対応を整えた。 「クールタイトHI工法」は防水と遮熱機能の両立を図った。中塗り層にウレタンゴム系の塗膜材を組み込み、上塗りにはセラミック系をセットした。同社の屋上防水工法としては初のシステム化だ。
「サーモシャット工法」は、遮熱と断熱のダブル機能を付与。中塗り層に中空バルーンを含有し、上塗り層で遮熱し、侵入した熱を断熱層でシャットアウトする2層バリヤーの発想。 水性ヤネフレッシュシリーズで本格的に屋根用に参入した同社にとって、「既存の競合メーカーと同じコンセプトで商品作りをしても意味がない。屋根用というと耐久性の面から水性化を躊躇するメーカーが多いが、独自の架橋型エマルション技術で克服した」とコメント。これを突破口として第2弾となるのが「クールタイトシリーズ」の展開。「遮熱性能に関しては開発の余地が多くあり、用途も広がりを見せているので、今後更に商品力の充実に努め、エスケー化研イコール遮熱と評価されるまでに持ち込みたい」という。
遮熱塗料「エコクールシリーズ」を上市する大日本塗料。「一昨年と比べて売上は倍増している」との好調ぶりを見せる。ヒートアイランド対策の促進事業として国や自治体の補助事業なども重なり、「市場はフォローの風」と更なる市場拡大に期待感を示す。 「エコクールシリーズ」は、豊富な品揃えを武器としている。ウレタン、シリコン、ふっ素の各樹脂系に加え、水系、弱溶剤系と各種ラインアップ。その他、中空バルーン層を中塗りに用いた厚膜タイプのウレタン樹脂系遮熱塗料「ケーデーエコクール」、責任施工として展開する路面用にはMMAタイプとアスファルト系を揃える。需要としては太陽熱反射タイプが8割を占め、汎用的な広がりを見せている。
その一方で用途拡大も顕著となっている。これまでの実績として、開閉式の「ホームズスタジアム神戸」の鉄骨レール部分に金属の収縮を抑える効果として採用された他、タンクなどのプラント施設、高速道路のサービスエリアの路面に採用された。また試験塗装として実施している自社のワニスタンクの塗装では「夏場はワニスの熱を下げる必要があるが、その作業が省力化できる」と上々の評価。熱の影響を抑えることで寄与する未開発の用途も多いことから、用途展開にも積極的な姿勢を打ち出している。 一般屋根用塗料として展開する「ルーベンシリーズ」では、新たにふっ素樹脂塗料「フッソルーベン」を投入。高耐候性を武器に高まる性能ニーズに対し、ふっ素樹脂系で差別化を図る。
日立化成工材の水系太陽熱反射塗料「ハイスター遮太郎」が工場施設で実績を重ねている。2004年の発売当初は日立グループ会社を中心に採用されていたが、ここにきてグループ外での実績も増え、「発売当初と比べて30~50%の伸び」(担当者)を見せる。 同品は水系の1液型アクリル樹脂をベースとしており、塗料中に配合された特殊な赤外線反射顔料が遮熱機能を発揮し、日射による室内の温度上昇を抑制する。更に水系のためVOC含有量が5%未満と極めて少なく環境配慮に適した塗料となっている。
また、水系塗料で懸念される乾燥時間は一般の水系塗料と比べ非常に速く、作業性も向上させている。仕上がり外観に関しても、平滑で砂埃などの付着を少なくすることで遮熱機能の持続化を図っている。 ここ最近は積極的な指定活動の成果からグループ外の工場施設の採用が増えている。その際、評価ポイントとなっているのが優れた遮熱効果。建材試験センターの測定試験では日射反射率90.6%を示し、「国内トップレベルの指標」(担当者)と自信を持ち、温度低減から省エネ効果を提案している。 「ISOを取得している企業では省エネ効果に関心が高い。加えて、環境に配慮した水系であることも高評価になっている」と担当者。錆止めを含めた下塗りの水系化も進めており、年内には上市を予定し、オール水系として展開していく意向だ。また、今後の方向性として、「遮熱だけでなく、高耐候性化など他の機能も考えている」。
東日本塗料は遮熱塗料の豊富なラインアップを持ち、工場や集合住宅をターゲットに展開。前年比で大幅な伸びを見せており好調を維持している。 スタンダードとなっているのが、超耐候性ハルスハイブリッド型トップコート「スーパートップ遮熱」。遮熱効果に加え、ハルスハイブリッド樹脂のため優れた超耐候性を発揮する。更に樹脂の特性から物性の出現が速く、汚れがつきにくい非汚染性を持つ。 同品に置き換わりつつある程の伸びを見せているが、2液水性ハルスハイブリッド型上塗材「エコトップ遮熱」。耐候形1種に相当する優れた耐候性を発揮。環境対応型として、日本ウレタン建材工業会の品質基準及び環境基準に相当する物性を有している。
その他、1液水性反応硬化型・遮熱アクリルシリコン樹脂屋根用塗料「シリコンクール」、1液弱溶剤反応硬化型シリコン変性樹脂塗料「遮熱シリコンデフィー」、特殊エポキシ樹脂錆止め塗料「遮熱サビ止めプライマー」などを揃え屋根だけでなく外壁、路面用と幅広い分野での遮熱効果を提案している。 好調な要因として製品販売から技術フォローまでのトータルサービスが挙げられる。「営業マンすべてが技能士の資格を持っており、現場に合った製品・仕様を提案できる。販売して終わりではなく技術面でもサポートできるのが強み」と担当者は解説する。 同社の方向性としては「遮熱」と「水性化」と明確だ。年内には新たな水性製品を上市予定で、バリエーションを増やした新たな遮熱提案を図る。
同社が製造・販売している屋根塗装時の縁切り専用部材「タスペーサー」の出荷が急伸している。戸建住宅の塗替えマーケットで品質の確保に向けた動きが定着してきたためだ。 カラーベストやコロニアルなど住宅の屋根材としてボリュームを占める平板スレート屋根材。素材劣化があることから塗替えによるメンテナンスが必須だが、ここで重要になるのが屋根材の重なり部に通気のための隙間を設ける「縁切り」作業。重なり部を塗膜で覆ってしまうと、内部に侵入した雨水や湿気が排出されず、雨漏りの原因になるばかりか、野地板や構造材の腐朽につながる恐れがある。
従来は皮スキやカッターで塗膜をカットして縁切りする方法が一般的であったが、塗膜の再融着による通気性阻害、一旦仕上がった屋根上での作業による汚れや破損のクレームなど問題点があった。 これを解決したのがタスペーサーだ。ポリカ製で厚さ1.7mm、40mm角大の同品をシーラー塗布後に屋根材の重なり部に差し込むだけで、通気に必要な隙間が確保され、縁切りが確実に行える。 このことは、施主に対する"品質の見える化"に貢献し、信頼性を確保する上での大きな武器となっている。 こうしたことから、戸建て塗替えを手がける塗装店の必須アイテムになるとともに、同品を標準仕様にしたハウスメーカーやリフォーム会社も急増、出荷を伸ばしている。同社ではタスペーサーの原理を応用した新たな屋根カバー工法の開発にも取り組んでいる。