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Web特集

2008年05月02日

自動車補修用塗料特集2008 ケーススタディ(KR商会、エアロクラフトKAZE、みのわモータース)

ディテイリングを積極展開 カーケア、地域トップ目指す KR商会(群馬)
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工場前景

KR商会(群馬県多野郡、社長・木村孝氏)は市場に蔓延する停滞感を感じさせない安定した入庫状況を見せている。 同社の設立は平成13年と新しい。木村社長自身はカーメンテナンスや板金塗装など27年の経験を持つが、折りしも当時はバブル崩壊後の不況が続いた時期。それでも「これ以上悪化することはない」と資本金300万円を元手に現在の土地を入手し、設備を導入した。ボディコーティングを始めたのもちょうどその頃。たまたま訪れたボディコーティングメーカーの飛び込み営業に「これだ」と触手が働いた。

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木村孝社長

しかし、ボディコーティングがどういうものか、どれくらいの性能があるのか全く未知数の世界。「すぐには扱えるものではない」と、当時自身のマイカーだったカローラにコーティングを施し、変色やひび割れなどを確認しながら施工技術を高めていった。 木村社長は「磨きの技術がなければボディコーティングはできない」と言い切る。同社では5工程に及ぶ磨き工程に加え、バフを2~3回交換する徹底ぶり。ボディコーティングの品質を左右する下地施工にこだわる。

結果的にそれらの取り組みが評価され、取り扱いメーカーの指定技術センターとしての役割を任され、同業者に対しても磨きとコーティング技術を伝えていった。 と同時に木村社長が力を入れたのは、ボディコーティングの価値訴求。当時、まだまだボディコーティングに対して認知が低く、アジャスターと呼ばれる損害保険会社の査定人などに対し、ボディコーティングの付加価値とコストに対する理解を求めていった。その甲斐あって、カーディーラー、中古車販売会社、一般顧客と受注が拡大。口コミが口コミを呼び、現在月15台程度をコンスタントに受注する状況となっている。

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磨き作業の様子

使用するガラスコーティング剤は単価に応じ数製品を使い分けるが、現在ハイグレード仕様に据えるのがガラス系コーティング材のグラステックコート(販売元グランドスラム)。材料の性能とアフターサービスが良かったのが採用の理由。レクサスを購入した客が納車後、そのまま依頼するケースや中古車の販売回転率が上がるなど、ユーザーの評価を勝ち得ている。 また品質にこだわる一方で、アフターフォローも重視。「何かあったらいつでも言って下さいと伝えており、時には無償でサポートする場合もある」とウォータースポットの修正のみならずユーザーが気になる部分に対しても、要望があった時点で自社のキャリアカーで回収に向かうなどなど即応体制を整えている。更に自社が施したメンテナンスに対してはステッカーを貼ることで、車の持ち主となったエンドユーザーに対してもアフターケアに応じている。

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施工車にはステッカーを貼付

ただガラス系、ポリマー系を含めて多数の製品が出回る中で、差別化が難しくなっているのも事実。数万円から10万円程度のボディコーティングが存在する中で、単価下落に歯止めがかからない。「これだけ製品が出回っては付加価値を維持できない」と同社では新たなコーティング材の採用を視野に入れている。 その中で現在、実用化に向けて準備を進めているのが、「ペルマガード」(ペルマガードジャパン)。反応性樹脂を採用したポリマー系コーティング材で、ヨーロッパからの輸入製品。船舶や飛行機などにも実績を有し、「ガラス系に代わるコーティング材として期待している」と新たに設備を導入し、販売していくとしている。

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月3台は全塗装の依頼も

木村社長は「自動車に関わる仕事は何でもしていく」とのスタンスから現在ボディコーティング、洗浄、脱臭、消毒、カーフィルム、板金塗装、ウィンドリペア、自動車販売、車検、自動車整備を手がけ、月3台ペースで全塗装の受注を受けるなど事故車需要に依らない事業領域を確立。またその一方で、住宅の美装クリーニングや浴室・浴槽のクリーニング事業も行うなど、地域に根ざした総合メンテナンスショップとしての存在を際立たせようとしている。

カードレスアップはもっと進化 エアロクラフトKAZE(千葉県)
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エアロクラフトKAZE(千葉県館山市、代表・野倉弘次氏)はボディパーツの製作・販売をメインに事業展開。クルマ好きのカーオーナーのドレスアップニーズに応えるかたちで、フロントやリアバンパースポイラー、エアロボンネット、リアウイング、サイドステップなどオリジナルなエアロパーツの製作を得意としている。特にMITSUBISHIのGTOやFTOファンの間では有名な存在で、「エアロクラフトKAZE」は愛好者たちの間でひとつのブランドとして確立されている。

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代表・野倉広次氏

エアロパーツの製作で用いる素材はFRPがメイン。「バイクが趣味で、破損したカウルを自作するためにFRPを使って試行錯誤しながら製作したのが始まり。そこからどんどんのめり込み、クルマのエアロパーツに広がった」(野倉氏)と経緯を語る。それまでの銀行系の仕事から脱サラし、12年前に創業した。 現在の年商は4,000万円ほど。受注のうち6割ほどが自動車部品の卸やショップからの注文で、残り4割ほどがカーオーナーからの直接注文。「例年出品している東京オートサロン、またインターネット環境の向上でカーオーナーからの直接受注が増加傾向にある」と野倉氏。インターネット時代を象徴するように海外からの注文も増えていると言う。

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FRPで製作

人気の秘密は同社が提案する先進的、挑戦的なドレスアップ提案。野倉氏が考案した各パーツを量産して販売する他、カーオーナー個々と打ち合わせしながら全くのオリジナルパーツを製作するパターンも。「どのような注文にも絶対NOとは言わない」のがポリシーだ。因みに塗装に関しては、未塗装で出荷するパターンと同社で塗装を行い出荷・引渡しを行うパターンがある。特に外回りのほとんどをエアロパーツでドレスアップする場合、オールペン(全塗装)になるケースが多く、月に2~3台の割合で発生するという。 「若者の間で以前に比べクルマへの価値観が変化してきているとの指摘もあるが、こだわる人は徹底的にこだわる。いわば2極化がハッキリしてきた感じだ。こだわり派に対しては、インターネットなどの情報環境の整備により、カスタマイズの実現にストレスが減少するとともに、選択肢が広がってきた。ドレスアップ、カスタマイズは進化していく」との見方を示す。

銀鏡仕上げで新たなビジネスモデル創造 みのわモータース(神奈川県)
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みのわモータースは昨年6月に銀鏡塗装システム「nano Ag SYSTEM」を導入し新たな事業展開を図っている。 同社は神奈川県津久井郡を拠点に自動車販売、車検整備、板金塗装を業務として展開し、月に20台ほどの入庫車を処理している。その内95%が直需として受注している。

箕輪理氏は「当社で販売した車のオーナーさんがリピーターになったり、その紹介であったりとお客さんはさまざま。補修の仕上がりだけでなく、お客さんと顔を合わせながらのやりとりが信頼につながっている」と述べる。タイヤ交換やカーナビの備え付けなど細かな顧客対応をモットーに展開を進めている。 同社では作業工程ごとに写真を撮りそれを請求書と一緒にオーナーに提出している。「品質を上げるにはある程度時間をかけることは必要。それを理解してもらうためにもこうしたサービスを行っているし、お客さんに安心を提供できる」と箕輪氏。スタンドックスの認定工場で、マイスターBPとして品質にこだわりを持っている。

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SUZUKIの文字を銀鏡仕上げ

そんな同社は「nano Ag SYSTEM」を導入して新たなビジネスモデルを模索している。同システムは手吹きのスプレー塗装で銀鏡皮膜が得られ、優れた意匠性が大きな特徴。更にトップコートに着色タイプを使用することでカラーメッキも可能になり、仕上がりのバリエーションも豊富。 現在は同システムの代理店から自動車・バイク及びインテリア関連の試作品などの塗装を請け負う形で作業を行っている。通常の塗装と比べて工程が増えるため、通常作業の合間に銀鏡塗装を行う形で、「週に3回ほど」のペースで行っている。独自で技術研究を続けながら作業を重ねるうちに作業性や仕上がり品質にも手応えを感じ、事業展開拡大を見据えている。

箕輪氏は「将来的には現行でメッキ調でないものを銀鏡仕上げにしていきたい。例えば、ホイールであればメッキのものがあるのでそうした製品に対抗するつもりはない。そうではなく意匠を武器に全く新しい製品を作りたい。それが自社製品として販売するのか、または塗装を請け負う体制を整えるのかは思考中」と、新たなビジネスモデルを見据えている。 顧客個々との細かな対応から市場ニーズを捉え、塗装技術を生かした新たな意匠付与で新たな事業展開を図っていく。

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