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Web特集

2008年06月23日

建築塗料・塗装特集2008 塗装会社の取り組み④(ペイントスタッフ・ナガエ塗装)

すべての基本は「気配り、目配り」 ペイントスタッフ(宮城県利府町)

大学卒業後サラリーマンになるも、家庭の事情で1年で帰郷。「仕事が何もない状態。とりあえず塗装屋だった亡父の伝である親方についた」のがこの世界でのスタート。「ガムシャラに仕事を覚えた」ものの、親方の人間性に不信を抱きほどなく独立。かといって仕事のあてがあるわけではない。

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吉田哲郎社長

常用の仕事でなんとか食いつないでいるうちに、ハウスメーカーの下請けをしていた塗装店の目にとまる。仕事のない辛さが身にしみていた吉田氏。「自分を見せなければ」と仕事ぶりで強力にアピール。次第に工事が集中してくるようになった。 これで安定した仕事量は確保できた。しかし、やはり下請けは下請け。「単価は3年間据え置きのまま。仕事量は増えたものの、現場に追われ体力的にも限界を感じるとともに、ただ仕事をこなすだけの現状に疑問を持った」という。「自立的な成長、また受注先に対する交渉力を高める意味合いにおいても競争力を養わなければならない」と決意。直需への取り組みを始めた。

手始めに地元紙にカラー広告を出稿。しかし電話は1本もない。見かねた新聞社が翌月もサービスで掲載してくれ、ようやく1件の受注に結びつけることができた。「とにかく続けることが重要。一つの賭けだった。そのうちジャブが効いてくるように1件、2件と受注が増えだした」と振り返る。

この間、顔写真入りで親しみやすさを伝える、消費者にとって難解な塗装の内容を分かりやすく伝えるなど、絶えず広告内容の工夫を行ってきたことはいうまでもない。「結果が出るまで信じてやりぬくこと」の大切さを知る。 「下請け100%の時代は3,500万円が限界だった」年商も今では6,000万円強に。月に14‐15件かかえる物件の半数は直需工事だ。加えてハウスメーカー、地域の工務店などからの仕事依頼も増えてきた。「競争力がついてきたことの証」と受け止める。 これらの仕事を支えるのが同社の職人たち。「当社のモットーは『気配り、目配り』。良い仕事も、お客様の評価もすべてはそこから。弟分として育ててきた若手が力をつけ、現場を任せられるようになってきた」ことを素直に喜ぶ。時間に余裕ができてきた分、将来につながる人脈の構築など経営者としての仕事に傾注。全国の同業者とも活発に意見交換を行う。

先月からラジオコマーシャルを開始した。新聞広告、イエローマスタードへの掲載など今秋からは月に30万円ほどの予算をつぎこむ。一方で、エリアを絞り込んだポスティング活動も強化する。ここではモルタルやサイディングなど下地ごとの劣化要因と対策を始め、その家ごとのパーソナルな情報をチラシにまとめて配布。他のチラシとの差別化を鮮明にするとともに、親近感を抱いてもらうのが狙い。そのためのデータ収集を本格的に始めた。

サービス業の意識で営業展開 ナガエ塗装(愛知県西尾市)

ナガエ塗装(愛知県西尾市、代表取締役・永江義澄氏)は地場のゼネコンや工務店からの下請け業務の他、役所関係、アパート、戸建てなどの塗替え事業を展開している。昨年度の年商は5億円を計上し成長を続けている。

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永江義澄社長

同社は10年ほど前から戸建塗替え事業の本格展開を開始した。当初は訪問営業も行ったが、「業界のイメージは社会的に低いレベルで見られることが多かった」(永江社長)ため苦労したという。それでも工務店からの発注やOB顧客の紹介などで受注量を増やしていった。順調に実績を重ねており、平成19年度のペインテナンスキャンペーンでは53物件を施工し、全国で8位、愛知県ではトップとなった。

永江社長はキャンペーンに関して、認知度は低いと感じながらも期待を寄せている。「地道でも活動して浸透させることが必要。1社だけで消費者にアピールすることは難しい。キャンペーンによって地域の受け皿をつくることで施主に安心感を与えられる」との見方を示し、直需比率のアップを図る。今では訪問営業は行っておらず、主にOB顧客からの紹介で受注している。4月からは初めて新聞にキャンペーンの折込チラシを入れて認知度の向上を狙っている。地元の西尾市地域を対象に3万部を3回に分けて配布していく。

また、同社では不動産のリノベーション事業も積極的に展開している。アパートなどの物件に対して外壁診断を提案し、改修が必要であればそこで初めて塗替え営業を行う。外壁診断の際は必ず第三者を介入させる。第三者を入れることで診断の透明化が図れ、オーナーも納得した上で工事に入ることができる。 リノベーション事業の中心となっているのは営業歴15年の兵頭直美さん。「建築業ではなくサービス業との意識で営業に取り組んでいます。そのため職人に対してもマナー教育は徹底して行います。そしてただ塗り替えるだけではなく、いかに付加価値を提供できるかが大切だと考えます」と述べる。

同社では過去に改修工事したアパートやビルなどの物件の診断状況や塗装工程などをデータ化している。そのデータを元にOB顧客の囲い込みを図っている。 戸建てでもアパートでも元請けとして受注するためには地元に密着することが大切というのが同社の考え。新聞の折込チラシ営業もその1つだが、その他にボランティア活動も積極的に行っている。同社自ら役所に対して公園やトイレなどの落書き消しや清掃を申し出たり、4月には国の有形文化財として登録されている岩瀬文庫の落書き消しを行ったりして地元密着を図っている。 永江社長は「将来的には来店型のショールーム展開を行いたい」として更なる成長を見据えている。

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