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Last Updated: 2008年7月11日 14:17  RSS 2.0
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Web特集

2008年07月11日

需要減速、施工管理能力で差 木床用、文教施設依存からの脱却図る(塗り床・木床洋塗料特集2008)

企業の活発な設備投資から昨年春頃までは好調に推移した塗り床材市場だが、昨年後半から需要が減速している。改修市場での需要拡大を目指す各社の課題は人材のレベルアップ。製品の機能化が進む中で、施工管理能力など人的スキルが差別化のポイントとなっている。一方、木床用塗料市場は主力の文教施設の減少が避けられない中で、住宅及び商業分野への拡大で巻き返しを狙う。

改修シフトが鮮明に 塗り床材マーケット

日本塗り床工業会がまとめた平成19年度の出荷量(3面参照)は対前年比15.7%増の3万8,527トンと好調に推移した。この数年、企業の設備投資が活発化したことにより塗り床材の出荷も順調に伸長。4万トン台突入も現実味を帯びていたが、主要メーカー各社は「昨年後半から伸長率は鈍化している」と需要状況の変化を指摘する。
国土交通省の平成19年建築物着工床面積を見ると全建築物の着工床面積は14.8%減の1億6,099万m2。内訳は公共建築主が736万m2(10.7%減)と11年連続の減少。需要を支えてきた民間建築主も1億5,363万m2(15.0%減)と5年ぶりの減少を記録した。民需の減少がマーケットに影響した形となった。


また使途別で見ても事務所636万m2(8.0%減)、工場1,238万m2(21.0%減)、倉庫828万m2(15.5%減)と塗り床材が主力とする企業物件での減少が目立つ。この流れは今年に入っても変わらず、工場の着工床面積の対前年比は1月から4月まで-21.3%、-19.5%、4.4%、-18.1%と推移。倉庫においても-10.9%、-40.0%、5.0%、-23.5%と平均2ケタ台で縮小傾向をたどっている。


この原因は改正建築基準法の影響というより、景気後退局面に入ったとみる発注企業側の慎重さによるところが大きい。サブプライムローン問題によるアメリカ経済の不透明感、原油高、鋼材、穀物といった素材価格の高騰によるマイナス要因が建築着工の減少となって現れている。
そのため塗り床材メーカー各社は改修シフトを鮮明にしている。これまで改修市場においては塗料メーカー系が主力としていたが、ここに大手塗床材メーカーも加わることによって、より一層競争関係が厳しくなると見られる。


日本塗り床工業会がまとめた平成19年の品目別の出荷量の推移を見ると前年より増加したのはエポキシ、ポリエステル、水系ウレタンコンクリート、溶剤形アクリル、水性アクリル。逆にウレタンとMMAは減少した。特に伸長が目立ったのが水系ウレタンコンクリート。平成18年の3,752トンから7,881トンと倍増を記録。メーカー各社は「臭いの問題からMMAからの置換が進んでいる」と口を揃える。操業中の物件に施工する改修需要で環境対応製品に対するニーズが高まっていることが、水系ウレタンコンクリートを押し上げた要因となっている。


ただ環境対応製品に対する需要が高まる一方で、メーカー各社は機能付与による用途拡大に注力。そのため薄膜タイプのアクリルやエポキシといった汎用製品を投入する一方で、施工指導や技術フォローといった施工管理体制レベルが競争力に直結している。
画期的製品の開発が難しい中にあって、各メーカーの製品ラインアップは横並びの様相を見せており、そのため製品として差別化を図るよりも、現場診断力、施工管理能力など人員の投入とスキルの底上げが需要拡大の鍵となっている。

住宅分野でオプション採用進む 木床マーケット

木床用塗料の主力マーケットである体育館などの文教施設の需要が、少子化や学校の統廃合により縮小傾向をたどっている。あるメーカー担当者は「夏場を目前にして関西では物件そのものが出ていない。また関東では安価な油変性ウレタンが主流となっている」と嘆く。


製品開発においては、各社環境対応型製品として水性2液ウレタンを投入。ホルムアルデヒドの放散等級を定めた改正建築基準法が施行された時は、水性タイプの需要を押し上げた。しかし、自治体の財政難が明らかになるにつれて「F☆☆☆☆製品であれば、溶剤形でもいいという判断になっている」とコストがボトルネックになり、湿乾ウレタン、油変性ウレタンのF☆☆☆☆品に需要が集まっている。水性2液ウレタンは従来品の倍以上というコストとともに、原料の調達事情から製品としての差別化が難しいという課題も需要拡大の阻害要因となっている。その中でメーカー各社は現在、水性1液ウレタンの開発に着手。作業安定性に難がある2液より、1液で塗膜物性を確保し、コスト対応を図ることが重要との姿勢を見せる。


その一方で、メーカー各社は住宅分野及び商業店舗を視野に入れた製品開発に力を入れている。特にハウスメーカーなどでは、高グレードオプションとして、既設のフローリングに水性ウレタンや現場施工型UVウレタンが採用されるケースが出ている。ワックスが不要になり、耐汚れ性などが増すなど、メンテナンスフリー仕様として新たな付加価値が生まれている。

 

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