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Web特集

2008年09月17日

屋外木部用(木材保護)塗料特集2008 メーカー動向

生活者目線を基軸に新規参入 菊水化学工業

菊水化学工業は木部用高保護ペイント「WOODGO(ウッドゴー)」を自社開発し、木材保護塗料市場に新規参入を果たした。
新規参入に至った経緯について担当者は「当社の環境対応商品のラインアップの一貫として数年前から開発を進めてきた。屋外木部用製品を持つことで受注力向上に期待している」とする一方で、「家に関してこだわりを持つ消費者が増え、これまで少数派だったガーデニング愛好者などが多数派になってきた。木製デッキや木製バルコニーなどの需要は高まると見ている」と住宅ニーズの多様化に対応力を高めたいとの狙いがある。


「WOODGO」は含浸タイプの水性木材保護塗料で、機能面では防水性、耐候性、防カビ・防虫性能を有する。また不燃認定を取得するなど、競合品との差別化も図った。また標準色については「現在は未定。30色前後を想定としている」としながらも、同社が得意とする缶内調色システム「1200 kabe color」での色指定が可能となるなど、豊富なカラーバリエーションも魅力となっている。


今回の市場参入にあたり同社では、「生活者目線を重視した」と製品開発において安全性とメンテナンス性に配慮。また市場展開においてもハウスメーカーや設計関係との協業を進める一方で、DIYルートでの拡充も視野に入れている。
主力である建築仕上材では、強固な営業力と販売網を有しているだけに今後の動向が注目される。 

水性対応、豊富な現場経験が強み キャピタルペイント

水性タイプに特化した製品開発に注力するキャピタルペイント。屋外用では浸透型の水性木材保護塗料「ワンダー水性一液ウッドガード」を展開する一方で、今年に入って外部用高耐候性ウレタンクリヤー塗料「モーエンタフ」を新たに投入するなどラインアップに厚みを加えている。
水性タイプは乾燥時間が速いことや塗り継ぎムラが起こりやすいなど油性系とは違う特性を有している。しかし、同社では「油性タイプと水性タイプの特性は違う。捨て塗りや塗装の前に水を撒くなど水性タイプの特性を理解した施工をしてもらえば作業性について問題はない」と説明。同業他社の中でもいち早く水性タイプを投入しただけあって、これまで積み重ねた現場経験がノウハウとなっている。


同品はオイルステインのような仕上がり感が得られる一方で、樹脂臭を抑えた超低臭が特長。環境ニーズの高まりが需要拡大の鍵となっている。
一方「モーエンタフ」は高耐候性ニーズに対応するために開発され、認定はまだながらも難燃機能も有する機能性クリヤー。「耐候性では高い評価が得られている。生地仕上げの要望が高く、着色なしで同品を塗布するケースもある」と耐候性と意匠ニーズを両立した製品として差別化を図っている。


今後の製品開発の方向性としては、「着色剤の保護機能並びに耐候性や作業性のレベルアップに努めていく」と性能面での向上を図る意向。また日本建築学会JASS18規格の対応については検討中としている。 

屋外用を拡大、改修市場に注視 日本オスモ

主原料を天然植物油としたエコロジー性と合成樹脂塗料に匹敵する塗料性能で差別化を図る日本オスモ。一昨年前に投入した「オスモカラー ウッドステインプロテクター」が好調な動きを見せており、屋外分野でのシェアを拡大させている。
同社全体ではこれまで圧倒的に屋内向けの比率が高かったが、かねてから屋外向けの営業を強化している。同品の堅調が原動力となり、現在屋外向けは3割に達している。また日本建築学会JASS18M-307についても早々に適合表示を打ち出すなど、素早い市場対応も見せている。


「同ウッドステインプロテクター」は防腐、防藻、防カビ性能を備えた木材保護塗料で、耐UV、撥水機能を有する。仕上がり感は半透明仕上げで、合成樹脂系の半造膜タイプと同様の意匠が得られる。その一方で、天然樹脂を主成分としているため「塗膜構造が違うためメクレやハガレは起きず、表面から退色していく。塗替えの際は、旧塗膜の剥離をすることなく、塗り重ねができる」とメンテナンス性の良さも強みとしている。同品の他、デッキ専用塗料として「同ウッドデッキオイル」を揃える。
同社が今後マーケットに見据えるのは塗替え需要。同社では劣化を生じた木部向けの下地処理剤として「ウッドリバイバー」をラインアップしており、上塗りと合わせ改修仕様として提案していく方針。「この秋口から設計関係、ユーザー関係に対しプロモーションを始めていく」と攻めの姿勢が続く。

ユーザー評価が牽引、改良品を上市 三井化学産資

木材保護塗料「ノンロット」を展開する三井化学産資。一昨年、耐UV性、撥水性を高めた「ノンロットZカラー」を投入し、以来2ケタ増と飛躍的に売上を伸ばしている。
その要因となったのが、テープ付きの良さと臭い抜けの良さ。外壁や屋根など他の部位の塗装が並行する際、テープ付きがあることで、木部塗装を施した後、他の部位への塗装が可能となり工期短縮というメリットを生み出した。また臭い抜けに関しては、塗料単体の低臭ではなく、塗装後の臭いがなくなるのが速いなど引渡し時の不安を取り除いた。いずれの機能も「販売当初は気付かなかった特性で、ユーザーが指摘してくれたもの」と実際作業に関わるユーザーの評価を得られたことが販売拡大に拍車をかけた。


このほど同社は更に改良を加えたリニューアル品を投入した。製品名は同じだが、これまでの特長を保持しながら、メンテナンス性及び安全性のレベルアップを図った。塗替え需要の拡大を見据え、製品開発においてもより塗りやすく、安全性の高いものを指向した。作業性に関しては、着色力を高め、隠ぺい性を高めた一方で、安全性についてはヒト20人による河合法皮膚接触試験で陰性結果を得るなど、今後も安全データ類の整備を充実させていくとしている。


日本建築学会規格JASS18M-307は適合表示の方向。それに伴い、これまで表示してきたホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆は、日塗工自主管理要項の改定により取り下げる意向を示す。

消費者マーケットに向け展開強化 新宮商行

新宮商行は米国・PPGインダストリー社の木質用油性ステイン「オリンピックステイン」の販売を行っている。
既に国内での販売においては30年余りの実績を持ち、一般住宅、木質系の公共建物、ディズニーランドなど多くの実績を重ねてきた。
「新築物件が多い中で、今年は住宅着工数の落ち込みが響いている。またここ数年Webの楽天市場を活用するなど末端市場への対応を強めている」とコメントする。楽天市場からの受注は売上の10%弱にあたり、その比率は高まっているという。


販売を行っているオリンピックステインには亜麻仁油を主成分とする「オリンピック・オイルステイン」、デッキ専用の「オリンピック・デッキステイン」及び「オリンピック・ウォーターガード」からなる。
メインに展開を進めているオリンピック・オイルステインは半透明タイプのセミトランスパーレントステインと濃色タイプのソリッドカラーステインがある。「色数の豊富さと紫外線防止、防水性、防カビ、更には長期にわたる耐久性などが主な特長だ」。
また主成分の亜麻仁油が植物性由来で環境に優しいといった点が口コミで広がり、マーケットを形成してきた経緯がある。


更に、ここに来てガーデニング人気からデッキステイン向けに売上が伸長していることから、HCチャンネルなどを利用して更なる拡販に結び付けていく意向を示す。

製品リニューアル、販売拡大に加速 和信化学工業

水性タイプの普及拡大に注力する和信化学工業。今年2月に「ガードラック アクア」及び「ガードラック ラテックス」の性能向上を図り、リニューアル品を投入した。
開発のポイントとして担当者は「原料を見直し、アクアは作業性、ラテックスは耐候性を主に改善した」と説明。また昨今の石油原料の高騰により、溶剤系製品との価格差も縮まっており、性能強化を図ることで販売拡大のチャンスと捉えている。


両品の特長として、「同アクア」は着色力が高く、隠ぺい性が高いのが特長で、吸い込みムラを抑え、塗替え向けとして優れる。また撥水性、耐候性に優れ、1回塗り仕上げを実現した。
一方、「同ラテックス」は「同アクア」が半造膜系であるのに対し、木目を生かした鮮明な仕上がりを特長とする浸透タイプ。新築物件など木目を生かしたいという意匠ニーズに対応する。発売して3年が経過したばかりだが、「同アクア」に接近する売れ行きを見せており、今後の販売展開に期待感を募らせている。「平面は耐候性の高いアクア、立面は木目を生かしたラテックスが適している」と適材適所でのアイテムを揃えたことも強みとなっている。また日本建築学会規格JASS18-307については両品とも適合品としての販売を開始している。


その他先月から地域限定販売にとどめていた「ガードラックPro」の全国発売を開始。耐候性及び撥水性の向上を図った他、臭気低減を困るなど市場での高評価が全国発売につながった。

大断面集成材の需要に期待 トーヨーマテリア 

含浸型ツヤ消しタイプが主流の木材保護塗料分野において、造膜タイプで独自のポジションを確立しているシッケンズ木材保護塗料「セトール」シリーズ。屋外木質構造物の用途、ニーズに合わせた幅広い品揃えが光る。
主力の「セトールHLS」はごく薄い膜を形成しつつも強い浸透力で防腐、防カビ効果を発揮。それ自体の重ね塗り、あるいは他のシリーズの下塗りとしても使えるオールラウンドプレーヤー。昨年には「同クリアー」をラインアップした。木地色を生かした単独クリヤー仕上げ、既存塗膜の再塗装時の濃色化防止、着色系の目止め(色ムラ防止)など、汎用性を更に高めた。


「セトールFilter7」はメンテナンス塗装の上塗りに最適。通気性を保持しつつ比較的厚い膜を形成。UVカット効果に優れメンテナンスサイクルを長期化する。上品なツヤ感で意匠性においても優位だ。
更に今春発売した「セトール デッキ プラス」はデッキなど水掛かりの多い箇所に対して「滑らない、ささくれない」といった特長が説得力を持ち引き合いが急増、今後への期待が膨らむ。


需要動向に関しては「昨年の建築基準法改正以来、総体的に需要は低調」(担当者)とコメントする。そうした中、同社にとっての新たな需要も現出してきた。アミューズメントチェーンの施設建屋で構造に大断面集成材が使用され、その保護塗料としてセトールが採用された。「鋼材の価格高騰で構造材としての大断面集成材の可能性が高まっている」とし、期待を寄せる。

汎用部隊を編成、営業力強化 玄々化学工業

木材保護塗料製品では「サドリン」を擁する玄々化学工業。特に半造膜系の「サドリン クラシック」は耐候性に定評があり、高速道路の防風柵に採用されるなど、高い支持を得ている。
現在同社では販売拡大を図るべく、雑誌、新聞媒体を通じて設計士やDIYユーザーへのアピールを強化。また3年前から汎用部隊を編成し、設計活動、販売店及び塗装会社への営業活動を注力している。「市況の厳しさから大きな伸びはないが、認知度は高まっており、物件指定も増えている」(担当者)と手応えを感じている。


「サドリンシリーズ」のラインアップとしては、油性タイプでは浸透タイプの木材保護材「サドリンベース」(透明)、「同クラシック」(低光沢)、中塗膜形成型「同エキストラ」(半光沢)を上市。水性では浸透タイプの「同アクアベース」(透明)、中塗膜形成型の「同ティンバーテック」(低光沢)を揃える。需要としては、圧倒的に「同クラシック」に人気が集まっているが、仕上がり感や耐久性ニーズに応じた豊富なラインアップも魅力となっている。


また日本建築学会JASS18M-307規格については適合表示の方向。F☆☆☆☆表示をしていた「同ティンバーテック」については、等級表示を取り下げ、屋外用木材保護塗料としての位置付けを明確にする方針。
今後は消費者によるメンテナンス需要にも着手し、TVOC0.1%未満に抑えた自社ブランド品「エルフシリーズ」で「油性同等の性能を目指す」など屋外用の開発も視野に入れている。

「木材ガード」HCルートで伸長 吉田製油所

「木材ガード」の出荷が好調だ。主にホームセンターなど量販ルートで伸びている。既存品と並んで陳列されているケースも多く、競り勝っている状況がある。
同品は現場の声を受け開発。木材保護塗料を使用する際の臭気の問題にユーザーは悩まされているとの情報がホームセンターの売場担当者から寄せられ、「安心して使える木材保護塗料を開発する」(吉田善彦社長)ことを決定。そこで役立ったのが白アリ対策シリーズなどで培った薬剤ノウハウ。多種多様な薬剤を組み合わせ、水性バインダーにブレンドすることに成功した。開発には約1年をかけた。


上市してからは当然「臭気が気にならなくなった」との評価が確立。大手ホームセンターを中心に販売を伸ばしているが、防腐・防虫・防カビといった性能に関しても「既存の有力品を上回る」(吉田社長)と自信を見せる。ホルムアルデヒド、クロルピリホス、トルエン・キシレンを一切配合していない安全性を確保する一方で、薬剤の配合技術で差別化を図っているからだ。


今後は量販ルート以外の塗料販売店や建材ルートでの拡販がテーマ。ホームセンターで「木材ガード」を購入しているのは60%以上がプロの業者だからだ。
併せて「スーパーウッドステイン」の拡販に注力し、「木材ガード」との相乗効果を狙う。「当社独自の製品づくりを具体化したものなので、定番品に育成したい」(同)とコメント。

国産材の価値を高める 大谷塗料

大谷塗料はヒノキやスギなどの国産材及び県産材の活用が進んでいることに着目し、屋外、屋内、木工製品向けと専門メーカーの強みを生かした製品開発に取り組んでいる。
国産材の価値向上を目的に名づけた「森未来(しんみらい)シリーズ」として今年、常温乾燥型ウレタン塗料「スーパープロテクトシステム」を上市。柔らかく、狂いやすい針葉樹材に対して、鉛筆による凹み強度2Hの付与を可能にするなど広葉樹におけるウレタン塗装同等の塗膜強度を実現。これまで天板など表面材への使用を敬遠されてきた針葉樹だが、「昨年ヒノキ製の学童机2000台に採用された」(担当者)と、木材の地産地消を進める各自治体の施策と合致し、需要に結びつけている。


その他にも同社は、温暖化対策、シックハウス対策、廃棄物資源の活用と社会問題の解決をコンセプトにした製品開発に注力している。
屋内外用途においては、これまで自然系浸透型着色剤「バトン」及び「水性バトン」で需要を伸ばしてきたが、更に学校給食から発生する廃油を独自の技術で水性化した「ソイコロカラー」を学校物件へ提案中。新しい循環型システムを構築している。


その一方で、新たに屋外用として「スーパーネオデラック6060-木部用クリヤー塗料」を開発した。同品はウレタン樹脂タイプで、材の動きに追従する塗膜の伸びと強度を持たせた他、退色防止機能を付与した。

水性タイプの難点を克服 エーエスペイント

昨年、デンマーク・DYRUP社の水性木部用保護着色剤「GORI」の輸入販売を発表したエーエスペイント。テスト施工で得た経験から、日本独自の気象状況への配慮が必要と耐候性や作業性など改良を施した。そこでまずは中部3県、北陸3県にある日本ペイント・カラモニー店での販売を皮切りとし、全国販売に広げたいとの構想を持っている。


「GORI」は水性屋外下地処理専用塗料「GORI11」、水性木部用保護着色材(内外装用)「GORI33」、水性屋外木部用専用クリヤー上塗り「GORI79」の3製品で構成。木目を生かした着色仕上げの際は、下塗り1回、上塗り2回塗り仕上げの計3回塗り。下塗りで薬効成分を深く浸透させ、上塗りで美観と耐候性を付与する。またテープ付き性能も有する。


水性塗料ゆえの問題とされる作業性については、「水性塗料の欠点をカバーしており、施工性には自信を持っている」と強調。更に毛先に特殊加工を施した専用刷毛を揃え、良好な作業性を確保した。
耐候性ニーズに対してはクリヤータイプの「GORI79」で対応する一方で、「退色する前ならクリヤーの1発仕上げも可能」(担当者)とメンテナンス性にも優れている。
販売展開において同社が見据えるのは改修需要。DIYルートは視野に入れておらず、プロユースとしての位置付け。グループ会社である日本ペイントの特約店網という強い販売基盤が市場拡大における強みとなっている。

WPSの概念を突き抜けた耐候性 エービーシー商会

エービーシー商会が今春発売したシリコーン系木材保護着色塗料「ワイティプルーフW」が話題を集めている。
一般的な木材保護塗料は顔料と油脂で耐候性、耐水・撥水性を持たせているため2~3年スパンで塗り重ねの必要性が生じる。これに対し同品は、木材用では珍しいシリコーン系ポリマーを主成分としたことで、従来品に比べ3-5倍の耐候性、耐水性、撥水性を持たせることに成功、突出した性能への関心が高まっている。


同品は含浸硬化1液型シリコーンポリマーを主成分としており、木の内部に浸透していくつもの撥水層を形成、高度な耐候性、耐水性、撥水性などシリコーン由来の特性を付与する。
例えば、45カ月屋外暴露後でも接触角110度以上の耐久撥水性を保持する他、紫外線による劣化も著しく改善。木材劣化の最大要因である水の浸入と紫外線劣化を防ぎ、長期にわたり木材を保護する。
この突き抜けた性能はさっそく屋根材用途としての実物件でも認められた。発売後間がないにもかかわらず、コンペでは先行メーカー4社を退け指定を獲得、屋根という過酷な環境下だけに同品の実力が試される格好の物件となった。


「住宅の長寿命化やサスティナブルな建築指向の中で木材が再認識されつつある。これまでの木材保護塗料の概念を超える塗料として、幅広い用途に訴えかけていきたい」(担当者)とコメント。

コストパフォーマンスを再PR ユニオンペイント 

ユニオンペイントは建築木部内外装全般の保護着色塗料として「タフウッドステイン」を展開している。
油性タイプの浸透性の良い塗料で、1)木材に深く浸透し、腐れ、カビ、虫害などから木材を護る2)粘度が低いので扱いやすく、そのままムラなく塗装できる3)撥水性を求める物件や箇所で多用されており、撥水性への評価が高い―などの特長がある。


加えて、「他社品に比べてリーズナブルな価格設定」(同)なのも同品の大きな特長。ユーザーや塗料販売店は同等品スペックで他社品から同品への置き換えを図ることで価格対応力が強まる。「そういった面でポテンシャルのある製品だが、市場での認知度がまだ低く販売量は満足のいくものではない」(同)。このためコストパフォーマンスを切り口とした再PRに注力し、底上げを図る。
木材保護塗料の需要は「汎用木工塗料のボリュームゾーンであり、外せない分野」(同)というのが同社のスタンス。


「タフウッドステイン」の市場への再PRに注力する一方で、「臭気の低減、より安全で効果の高い薬剤成分への変更など、今以上に使いやすい製品にする」(同)ための改良にも取り組む。製品の総合的なパフォーマンスを高め、競争力を養っていきたい考えだ。
更に改修需要を意識した製品開発にも取り組む。ここでは下地の劣化や汚れをカバーするための隠ぺい力の向上、環境や安全性の面などから水性を視野に入れた方向で開発を進める。

水性木材保護塗料の販売をスタート エアスペース

国内外の自然素材など特殊塗材の販売を行っているエアスペース(事務所・愛知県日進市、社長・櫻井圭一氏)は、水性木材保護塗料「ウッドシールステイン」及び「エコワニス」の販売に注力している。
「ウッドシールステイン」は水性でありながら優れた耐候性を有する。同品は含浸しながら造膜し、浸透性も良く1~2時間の間に3回の塗布が可能となっている。色は16色を揃える。


同品をベース色に塗布し、仕上げに塗布するのが水性ニスの「エコワニス」。アクリルを主成分とした浸透性の高いニス材のため、膨れや剥がれが少なく、ウッドシールステインと併用することで超耐久を実現する。塩害耐候性能5年以上という実績を持つという。
両品の製造元は韓国の塗材メーカーの東和特殊産業で、韓国環境ラベルも取得している。化学物質評価機構によりホルムアルデヒド不検出(0.10未満㎎/L)のデータも取得。


櫻井社長は「長寿命住宅に合わせて、良いものを長く持たせるという最近の流れにぴったり当てはまる。特に耐紫外線性が優れており、外部で使用する際にはエコワニス半艶、艶ありとの併用は欠かせない」と自信を持つ。
今年の2月から本格販売をスタート。建材商社やインターネットなどを通じて工務店や設計関連向けに営業展開し、作業性の良さ、優れた耐候性、低臭性をアピールし拡販を進めていく。また、販売代理店を募集しており、「1次店がきちんと利益を確保できる価格設定をしている」(櫻井社長)。

ブランド力に磨きをかける 日本エンバイロケミカルズ

国内トップシェアを誇る日本エンバイロケミカルズの「キシラデコール」。ワンブランドでの販売を35年間継続しており、ユーザーの信頼度は厚い。
販売状況について「売上は堅調に推移しているが、市況の厳しさは認識している」(担当者)とコメント。競合他社が同社シェアの取り崩しを狙う中で、同社は長年の間で培ってきたブランド力を戦略のベースに据える。昨年から試験販売を続けている「キシラデコール フォレステージ」は、まさにそのブランド力の底上げを狙ったプレミアム的位置付け。低臭、乾燥性、作業性のレベルアップを図り改修市場をターゲットに見据える。本格販売に関しては、「現在データを蓄積しており、上市には万全を期したい」としている。


また日本建築学会JASS18M-307規格が策定されたことは同社にとって追い風となっている。薬効成分で木材の防腐、防虫を付与するという木材保護塗料の市場形成そのものを担ってきた同社にとって、それら以外の製品と明確に差別化されたとあって、営業展開に拍車がかかっている。
需要拡大を見込む改修市場においても「木造建築物を長期に保存していくには防腐、防カビ・防虫効果があり、メンテナンス性の良い浸透タイプの木材保護塗料が適している」とのスタンスは一貫しているものの、用途に応じて水性高耐久ペイント「コンゾラン」を推奨する柔軟性も。塗装に関する技術資料、電話やwebによる問い合わせ体制が充実していることも差別化の要因となっている。

不燃タイプを投入、需要拡大に期待 大阪塗料工業

大阪塗料工業は木材保護塗料製品として4製品を揃えた「ニューボンデンシリーズ」を展開しているが、このほど新たに不燃機能を付与した「ニューボンデンDX不燃」を投入。機能による差別化で販売拡大を図っていく姿勢を鮮明にしている。
これまで同シリーズには、油性系でワンランク上の保護機能を持たせた「ニューボンデンDX」、撥水性を高めた「同ガーデンカラー」の2製品と、水性タイプではエナメル速乾仕上げの「水性ニューボンデン」、木目を生かしたステインタイプの「同ステインクリヤー」を揃えている。いずれも防腐、防虫効果を備えており、仕上がり感、環境対応、作業性、コストとニーズに応じた品揃えが特徴。特に「同ガーデンカラー」は強力な撥水効果及び塗りやすさを追求。かつ廉価な価格設定が魅力となっている。


市況が厳しさを見せる中で同社は「CO2の吸収を見ると老齢木より若齢木の方が高い。木を使い、植林していくことは環境にも優れている」(担当者)と200年住宅構想も相まって木材の活用は進むと見ている。
今年同社は屋内木部用2液ウレタン不燃塗料「NTXウルトラック木匠不燃システム」を開発。不燃機能が木材活用の突破口になるとして、需要拡大に期待している。今回開発した「ニューボンデンDX不燃」もその一環。木材保護塗料としての機能を有しつつ、火災による有毒ガスや火災伝播を一般塗料より低く抑えることができる特長を有している。

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