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Web特集

2008年09月17日

屋外木部メンテナンスにどう対応するか サービス点検で市場深堀り(屋外木部用・木材保護塗料特集2008から)

木材保護塗料市場はメーカー各社、改修市場をターゲットに据え、耐候性をレベルアップした新製品の投入を急いでいる。しかし塗装の現場ではウレタン樹脂塗料などによる塗りつぶし施工が多用されている現状もある。メンテナンスが不可欠な屋外木部に対して、適材適所での使い分けが重要になっている今、メンテナンスという観点に立った新たなアプローチが求められている。

公共工事の減少、建築着工件数の減少などが響き、新築物件への依存が高い木材保護塗料市場は厳しい状況が続いている。木材保護塗料主要メーカーの年間出荷額は約50億円程度と見られ、対前年比で5-10%程度減少していると推測される。

改修向けに新製品続々

そこで各社、改修市場が需要拡大の活路と見据え、ここにきて耐候性、着色性、作業性、低臭、安全面などの性能向上を図った新製品の上市が活発化している。中でも耐候性のレベルアップは各社共通の課題となっており、塗替え周期の長期化、また白木仕上げや生地仕上げニーズへの対応が迫られている。高耐候性クリヤーの上市が増えていることもこのことが背景となっている。


しかし、これまで木目を生かしたデザイン性と薬効成分による防腐・防虫・防カビ効果を武器にしてきた木材保護塗料にとって、耐候性を追求することは木材保護塗料本来の特性とは乖離した方向にある。現時点において浸透型着色剤で10年耐久の実現は不可能との評価は共通しており、メーカー各社が注力している耐候性のレベルアップもユーザーが求める性能に近づけてもそれを上回るものではない。


需要家の立場からすれば、他の塗装部位と同等の耐久性を持たせたいとの思いがあるが、屋外に木を使うことに対して理解しているとは言いにくい。使うにしてもデザイン重視か性能重視か、それに伴うメンテンナンスはどのような処方が必要なのか。設計側も施主側もこれらの点について考慮しなければ、屋外木部に塗装すること、強いては屋外に木部を使うこと自体、リスクを抱え続けることになる。またメーカーにとってもただニーズ対応の製品開発に終始するのではなく、メンテナンスに対する正確な処方とマーケットの創出が必要となっている。そういう意味では"メンテナンスを誰の手に委ねるか"がポイントとなってくる。

メンテナンスは誰の手に

それでは塗装業者のようなプロがメンテナンスをする場合はどうか。今回住宅塗装を専門とする全国19社の塗装業者に屋外木部塗装に対する現状を聞いた。塗装部位として多かったのは破風、軒天、ウッドデッキ、鼻隠し。使用塗料としては、浸透タイプの木材保護塗料と並んでシリコン樹脂塗料やウレタン樹脂塗料で塗りつぶし、更にクリヤー塗装という仕様を併用しているケースがほとんどだった。


彼らが屋外木部塗装に重視する機能としては「耐候性」が圧倒的に多く、次に「柔軟性」「密着性」「通気性」と続く。作業性や仕上がり感より塗膜性能に対する要求が高い。耐候性に関しては浸透タイプ並びに造膜タイプともに共通しており、柔軟性、密着性、通気性に対しては造膜タイプに求めている機能と見られる。いずれも長く持たせるということに価値を置いていることがうかがえる。
ただ注視すべきことは塗料で耐久性を持たせることに限界を感じている向きも強い。「こまめにメンテナンスが必要であることをメーカーサイドからもPRしてほしい」「どんなに手間をかけて施工しても膨らんでしまうため、既存塗膜に異常が見られる際は板金巻きを推奨している」の意見が複数あった。現在、各メーカーが半造膜系の新製品を上市しているのも、少しでも耐久性に対する要望に応えたいとの姿勢が背景にあるが、塗装業者の反応は冷やかである。


施主からすれば、破風や軒天を自ら塗装するには危険が伴う。かといって、こまめに業者に委託して塗り替えるには費用負担が大きすぎるため、結果的に塗装業者のようなプロに依頼する場合はすでに退色し、劣化が進んだ状況となっている。定期的にメンテナンスに手を入れられないのであれば浸透タイプは不向きとなり、造膜タイプや樹脂系塗料による塗りつぶしの仕様が増えると見られる。


ただ一方で、施主自らがメンテンナンスするとなると木材保護塗料の優位性は大きくなる。使い勝手が良く、塗り重ねがしやすいなど意匠性と耐久ニーズを両立できるからだ。販売チャンネルとしてはホームセンターが主流を占めるが、塗装業者との関わりが持てないわけではない。
他の外壁部位が10年耐久であるからこそ、こまめな確認が必要な木部を媒介とし、施主とのコミュニケーションを図ることはできないか。破風や軒天は手が入れられないため造膜仕上げにし、ウッドデッキや玄関柱、バルコニーなどを施工した際は、2-3年に1回、定期訪問して必要とあれば塗料を販売したり、サービスしたりという提案も可能と思える。塗装業者にとって継続的に消費者と関係を持つためのツールとしての活用は有効だ。
屋外木部という観点で見ると、仕上がり感や耐久性、また部位やメンテナンスに対する考え方によって、選択する塗料は1つではない。これらを明確にしなければ、木部と塗装の関係はより遠いものになる懸念がある。デザイン的にも木に対するニーズは根強い。塗料販売店、塗装業者がDIYとの接点を持つ仕組みが構築できると考える。

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