Web特集
2008年10月06日
自動車補修用塗料特集2008 企業動向
CO2削減でユーザーの利益向上に努める イサム塗料
イサム塗料はCO2削減を前面に押し出した製品開発及び営業展開を強化している。狙いはユーザーのエネルギーコストの削減。需要牽引力の弱いVOC対策を一歩超えた環境対応策として、省エネによるコストダウンに寄与していくことで、ユーザーの利益向上につなげたい考え。
その主力となるのが、低溶剤型1液ベースコート「アクロベース」。VOC50%以上の削減を実現した同品は2005年の発売以来、順調に売上を伸ばしており、ついに金額ベースで「ミラノ2K」を逆転するまでに成長した。
また6月にはハイパー水系塗料「AXUZ(アクアス)」のリニューアル製品を発売し、作業効率の大幅短縮を実現。ウェットオンウェットでの塗装が可能で、塗装回数の低減並びに塗料使用量の低減を図った。「VOC低減は当たり前のこと。環境対応仕様だからといって作業効率が増えては普及しない。いかに工法を少なくするか、やり直しを少なくさせるか、環境プラス作業性に対するニーズへの対応力が求められている」(古川雅一専務)と説明する。CO2を削減したクリヤーや塗装機、周辺機器など複合的に取り組むことで効率化を図っていく意向を示す。
売上高70%を占める自動車補修用塗料事業は同社にとって屋体骨的存在。市況には厳しい見方を示すものの、「常に新しい価値を提案し、攻めるしかない」とミラノ2K、アクアスと同業他社に先駆けて製品開発を行ってきたように、今後も一歩先の製品開発に着手していく姿勢を見せる。
そこで同社はこのほど、新型アルミ原色「コスモシリーズ」を発売した。「水性化や付加価値塗色による商品価値の向上に伴い、新車に採用されているメタリック塗色は無粒子感があり、かつ高輝度になっている。従来のアルミ原色では再現しにくい塗色が増加していることからユーザーにとって今まで以上に使いやすいものを追求した」というのが開発の発端。平滑で均一化したアルミフレークを採用することで高輝度塗色への対応を可能にした。
販売店と協働で顧客サポートを徹底 アクゾノーベル
「日本はアメリカに次ぐ世界第2位の自動車保有国であり、鈑金塗装の需要がなくなることはない。その中で今まで同様、ユーザーの皆様へ先端技術を販売店様と協業し提供し続けていく」と宮川博社長は話す。
同社は水性タイプ、低溶剤ハイソリッドと環境対応型製品を中心とした展開を見せている。既に低溶剤ハイソリッド「オートベースプラス」は2002年から国内で先駆けて販売を開始しており多数の実績を有する。また水性塗料「オートウエーブ」においては、現在全国20社弱に導入しているが、今年に入って引き合いは更に高まっているという。「作業環境の改善も含めて、環境対応技術に対するニーズは増している」と今期中にトータル50社にまで引き上げる意向だ。
水性ベースコート「シッケンズ Autowave(オートウエーブ)」をはじめ、脱脂剤「M850 ソルフリー」、サフェーサー「オートサーフェーサーWB」、ベースコート「オートウエーブ」、クリヤー「オートクリヤーWB」とすべて水性タイプでのラインアップを揃えており、完全水系システムを実現。一方、低溶剤ハイソリッドタイプについてもプラサフ「シッケンズ カラービルド」、サフェーサー「オートサフェーサーラピッド」(速乾タイプ)、ベースコート「オートベースプラス」、クリヤー「オートクリヤープラスHS」「オートクリヤーラピッド」(速乾タイプ)の2製品を揃える。
水性タイプ及び低溶剤ハイソリッドともに溶剤並みの作業性を確保し、かつ大規模な設備導入が不要。「水性だからといって、特に設備を新たに導入する必要はない。既存の設備に改良を加えるだけで対応できる」とコメント。
販売展開においては、販売店との協業によるユーザーサポートに徹していく姿勢を打ち出す。「新規ユーザーを開拓するより、まず既存のユーザーへの技術支援を最優先にしていく。今後もよりサポート体制を充実させていく」と販売店との営業活動をより充実させていく方針。
技術スタッフについては更に増員する計画を掲げている。
ボディコーティングの概念を変える ペルマガード
ペルマガードトレーディング(本社・横浜市、社長・松田実氏)は欧州で実績を持つポリマー系コーティング「ペルマガード」の販売を3年前から始めている。日本総輸入販売元としてBMW正規ディーラーに供給を始めるなど実績を高めている。
同品は元々自動車の他、飛行機や船舶などの塗装保護剤として開発されたもの。洗車の手間を省くメンテナンスフリーという概念ではなく、1コート機能性塗膜を付与し、新車当時の光沢の長期間維持と塗装膜を保護するというコンセプトによって開発された。
化学反応性樹脂により塗装表面の微細なキズをうめ、外部の仕上げ面に空気中の水分と化学結合させることで膜厚4~7μmと厚膜のフィルム層を形成する。特に仕上がり感においては"西洋漆"と表現するほど深い光沢感が得られ、黒みを一層強くするなどの性能を有している。
松尾氏は現在のボディコーティング市場に異義を唱える。「現在のボディコーティング市場は戦略先行で成り立っている。磨きに対しても何μmある塗膜をどれだけ磨いているかあまり意識されていない。結果的に新車のクリヤー塗膜まで削り、数年後に劣化が出ている事例もある。また洗車をしなくていいというのは間違ったイメージ。美観なのか、ツヤなのか、それともメンテナンスフリーなのか、お客さんの要求に応じた適材適所での使い分けが必要」と訴える。同社では新車クリヤーを侵さないために厚膜の犠牲膜をコーティングするという新しい概念で市場開拓を狙っている。
販売展開については「普及認知には時間がかかる。加盟店制を設けているが、プロショップを対象に1件1件同品の特性を理解してくれる顧客へのフォローを徹底していくことで、需要を拡大していきたい」と話す。技術習得のための研修制度を用意している他、加盟金、施工機材、研修受講料を一式としたスターターパッケージ(98万円)も揃えている。
施工価格はBMW5シリーズ、ベンツEクラスで新車7万8,000円-、経年車9万8,000円-。メンテナンス推奨は2年以上。
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