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Web特集

2008年10月21日

粉体塗料・塗装特集2008 企業動向(原料メーカー)

原料メーカー

エポ/ポリの低温硬化タイプに傾注 ユニチカ

「最近の原料価格の高騰は必ずしもナフサと連動していない。世界的にタイトな状況が続いており、価格の通るところに供給していく動きが強まっている」と懸念を強める。
粉体塗料の原料であるテレフタル酸、イソフタル酸、ネオペンチルグリコール及びエチレングリコールの値が上がっている。


ここにきてまたイソフタル酸、ネオペンチルグリコールなど高耐候性ポリエステル塗料の上げ幅が大きくなってきている。同社は今期もこの秋口にかけて値上げを予定している。
同社はHAAタイプのポリエステル樹脂の開発に力を注いできた。既に標準タイプの「RE-8810」「RE-8820」、更に高耐候性グレードの「RE-8850」の3アイテムを揃える。
またニーズの高いHAAタイプのポリエステル樹脂のツヤ消しも開発を進めているが「5-3分ゾーンのツヤのコントロールが難しい」と技術的にはまだ確立されていない様子。


世界的にVOC、CO2削減のテーマが大きな課題として横たわる中で省エネ、省資源といったニーズから低温硬化の要求も高い。
同社ではエポキシ/ポリエステルのハイブリッドタイプの低温硬化を進めている。「従来のハイブリッドのガラス転移温度は55℃が一般的。これを50℃から50℃を切るレベルのものができあがっている」としてサンプル出荷を行い、生産体制を整える考えだ。

多彩なワックス添加剤をラインアップ ビックケミー・ジャパン

 ビックケミー・ジャパンはプロセス改良、表面欠陥の改善など作業性、仕上がりを向上させる粉体塗料用添加剤のラインアップを充実させている。中でもワックス添加剤は脱泡、ユニークな意匠性を演出できることから引き合いが増えている。
「ハンマートーンなどの模様粉体塗料は1コートで得られるメリットがある。そのような特異性を生かし、かつ表面模様を均一に再現したりテクスチャーのコントロール、耐スクラッチ性、ツヤ消し効果などを実現したのがワックス添加剤」と説明する。


多孔質被塗物からの気泡の排出を向上させる「CERAFLOUR 961」「同 962」、均一で再現性のある模様形成や粉体塗料用樹脂との相様性に優れる「CERAFLOUR 967」、組成にPTFEマイクロナイズドワックスを採用してテクスチャーをコントロールし耐スクラッチ性にも優れる「CERAFLOUR 965」「同 968」「同 969」。
更にマイクロナイズドポリプロピレンワックスを主成分としアンチスリップ性、ツヤ消し効果も併せ持つ「CERAFLOUR 970」、ソフトフィール感やツヤ消し効果とともに耐スクラッチ性、撥水性、耐ブロッキング性を付与する「CERAFLOUR 991」と多彩なワックス添加剤をラインアップしている。


また二酸化ケイ素に吸着したポリアクリレートを主成分とする「BYK-368P」はレベリング性の向上とともにオレンジピールを低減。「同-3900P」はクレーター防止及び不純物に対する抵抗性を向上させる。
「BYK-3950P」「同-3951P」は顔料に親和性のある基を有するコポリマーで、粉体塗料において顔料及びフィラーの受容性、分散工程の改善、更に優れたレベリング性、脱ガス効果を持つ添加剤。

HAAタイプのポリエステルで差別化 ダイセル・サイテック

ダイセル・サイテックの出荷が好調だ。今期も半期で前年比2ケタアップの伸長率を示している。エポ/ポリのハイブリッド樹脂とHAAタイプのポリエステル樹脂が貢献している。
エポ/ポリのハイブリッド樹脂は150℃×20分の低温硬化が可能で、かつフロー性のよさからアルミホイールのプライマーなどに採用され量が伸びている。一方のHAAタイプのポリエステル樹脂はツヤ消しタイプがインテリア関連で採用が進んでいる他、屋外用途の高耐候性グレードが商業ベースで流れ始めた。


「当社としては製品グレードの揃っているHAAタイプのポリエステル樹脂をメインに展開を図っていく。ヤニフリーで硬化温度が下げられる。国内においてもポテンシャルは高いと思う」とし今後も特長のあるHAAタイプのポリエステル樹脂をメインに製品ラインアップの強化を図る方向だ。
また同社が採用に向け積極的に取り組んでいるのがUVパウダー樹脂。なかなかUVパウダーの特性を生かせるアイテムが見つからない中で、意匠性・デザイン性の切り口から市場開拓を進めていく方針だ。「欧州では意匠性、デザイン性の付与を目的にMDFや木質建材に採用されている。再度原点に返って意匠性・デザイン性からアプローチを図っていく」と採用に向け更なる努力を傾けていく意向だ。

引き続きPrimidXL-552の拡販に注力 エムスケミージャパン

Primidタイプの粉体塗料は世界で20万トンを超えた。伸長率ではやや鈍化してきたものの、依然成長を続けている。「屋外用に限ると48%の占有率を有し、汎用的な架橋剤としての認知は得ている」とコメントする。
一方、国内においては昨年のPrimidXL-552の出荷数量は約30トンと、ここ数年足踏み状態が続いている。「省エネ、CO2の問題から低温硬化が求められている。ポリエステルタイプでは唯一低温化が可能な触媒」とアドバンテージを強調する。


そのPrimidXL-552の特許が今年末に切れる。既に欧州ではガスオーブン内での安定性を改良したPrimidQM-1260、流動性に優れたPrimidSF-4510を展開している。「新たなPrimidの展開は考えていない。当面XL-552の拡販に注力していく」考えだ。
同社は、エポキシの値が上がっていることからエポ/ポリのハイブリッドとの価格差が縮まりつつあり、ウレタン硬化のポリエステルタイプとともにハイブリッドからの置き換えとしてアピールしていく意向だ。

高耐候性ポリエステル樹脂が好調 日本ユピカ

日本ユピカの今上期の粉体塗料用樹脂の荷動きは前年同期より多少プラスの推移という。同社が先鞭を付けた高耐候性ポリエステル樹脂(ウレタン硬化)が好調を維持している。屋外用途ではスタンダードになっており、室内用途でも被塗物によっては黄変を避けるために採用が進んでいる。「用途に合わせ5品種を揃えており、ニーズにあったものが選択できる」という。
またその高耐候性ポリエステル樹脂でもツヤありからツヤ消しのフルマットまで対応できるようになった。ツヤ消し剤と専用樹脂をセットにして販売を始めた。「ツヤ消しのコントロールがしやすいことから評価は高い。既にコマーシャルベースで流れている」とコメントする。


一方、HAAタイプのポリエステル樹脂は塗料メーカーの評価も済んでいるものの、採用には至っていない。またツヤ消しタイプの開発も進めているが、反応速度が速いため安定的にツヤが消えないといった課題を抱えている。更に高耐候性タイプの開発も終わっている。「サンシャインウエザオメーターで1,500時間をクリア、光沢保持率80%以上。このHAAタイプはウレタン硬化の高耐候性タイプと同等の性能を持つ」と説明する。


同社は中国・江鮮省常熟に不飽和ポリエステル樹脂のプラントを建設した。その設備を利用して粉体塗料用ポリエステル樹脂の生産も行っていく方針にある。「中国、東南アジアはTGICタイプが利用されている。今後、HAAタイプが普及していくものと思われることからHAAタイプの専用樹脂を生産し、拡販に結び付けていく考え」を示す。日本以外のアジアを中心に販売していくことを検討しているようだ。

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