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Last Updated: 2008年10月21日 18:04  RSS 2.0
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Web特集

2008年10月21日

省エネから低温硬化塗料の開発に注力(粉体塗料・塗装特集2008)

2007年度の粉体塗料(熱硬化性)の出荷数量は32,500-33,000トンと思われる。前年比8-10%と大きな伸びを示した。第3四半期まで好調に推移、スチール家具、工作機械などの輸出向け産業機械に支えられた他、家電製品や建築に絡む配電盤なども前半は順調に伸びた。しかし今年は一変して景気の後退局面から厳しい環境に置かれている。ユーザーのコスト管理が一層厳しくなる中で、省エネ、省資源、省工程、省人化などに対した各塗料メーカー、機器メーカーの提案力をまとめた。

昨年度の静電粉体塗装ガンの出荷数量は景気の好転を反映し、前年同期比30.3%アップの2,530ガンと過去最高を更新した。設備投資が旺盛で各社フル稼働にあった。
しかし、年が明けて早々に、米国に端を発したサブプライムローン問題から、米国がリセションに転じるとともに原油の高騰と相まって国内景気も後退局面に入り、厳しい環境を迎えている。「5月連休まで受注残を抱えそこそこのペースであったが、梅雨入り頃から市況の不透明感がより一層増してきた」と機器メーカーが言うようにユーザーの設備投資の見直し、延期が出始める。


塗料の出荷も好調に推移していたのは春先まで、その後総じてダウン傾向にあり、「昨年まで好調であった輸出関連にも陰りが出てきており、(粉体塗料の)需要期に入る下半期に期待したい」というものの、消費購買力が既に落ちている状況下においては期待も薄い。
ここ数年原油の高騰から各資材の価格が軒並みアップしており、各塗料メーカーはユーザーサイドへの塗料価格転嫁を鋭意進める一方で、更なるコストダウンが(ユーザーから)塗料メーカーに突き付けられている。加えてVOC対策、CO2の削減といったテーマを抱え、ユーザーサイドは更なる生産性の向上に取り組んでいる。特に省エネ、省資源、省工程、省人化のニーズは高い。


これらのニーズに対し、塗料メーカーの共通テーマは低温硬化への対応だ。通常のポリエステル(ウレタン硬化)粉体塗料の焼付温度は180℃×20分が標準。ブロック剤の関係上なかなか低温化は難しい。更にヤニの発生の問題もあることからHAAタイプ(Primid架橋剤)のポリエステル粉体塗料の開発に傾注している。
メーカーによって温度差はあるものの既に160℃×20分から150℃、更には140℃で硬化するレベルのものが開発されている。「ポリエステルウレタンと同等の性能」というように一部のユーザーには供給されている。


またエポ/ポリのハイブリッドやエポキシ系粉体塗料でも低温硬化への取り組みが活発だ。ハイブリッドでは溶剤並みの焼付温度である150℃、140℃が製品化されている。エポキシ系粉体塗料に至っては120℃、更に110℃といった低温タイプが開発されている。
同時に用途が広がることによって、従来の薄板鋼板にとどまらず厚板鋼板への適用も進んでいる。「IR(遠・赤外線ヒーター)と従来の熱風循環式の併用によって省エネ、省スペース及び生産効率のアップを可能にしている」ということだ。特に熱風循環式の乾燥炉は数十年来変わっていないことからIH(インダクションヒーター)やIR導入も視野に入れた新しい乾燥方法の提案が今後は増えてくるものと思われる。


更に直接的に塗料の使用量削減もしくはトータルコストの低減に向けた提案では薄膜・美粧仕上げを推奨するメーカーもある。また最近の塗装機器は低流量タイプのソフトスプレーを志向している。ポンプの改良、開発によって少量エアーで塗料を搬送するタイプが出てきており、跳ね返りが少なく塗着効率のアップにも寄与するものだ。
省資源というところでは、回収効率、塗着効率を高めるために帯電コントロールされた塗料であったり、またソフトスプレー機構を持たせたガンとともに高速色替えブースによって回収・色替えを速やかに行うシステムが開発されている。ただ色替えは生産効率との兼ね合いもあり、ケースバイケースであるようだ。


少量多品種・多色への対応としては標準色によるカラーカードからの採用や小ロット調色などCCM(コンピュータカラーマッチング)を活用して作りこんでいくメーカーやカラーコピーのドットの発想から原色を持ち、CCMで調色する粉体調色システムが既に稼働している。その一方で、多色は液状(水性塗料)で対応するユーザーも大手を中心に出てきている。
昨年から今年にかけて新たな塗装ガンやシステムを上市する機器メーカーが多い。使いやすさを追求したものが目に付く。現場の声を反映させた製品開発に注力している。


昨年度の国内におけるガンの出荷数量はオートガンが1,775ガン、ハンドガンが755ガンであった。特にオートガンの出荷は前年比58.8%アップと非常に設備投資が旺盛であったことが伺える。
メーカー別シェアはノードソンが24.8%、日本パーカライジングが22.1%、ランズバーグ・インダストリーが18.8%、旭サナックが17.9%、ホソカワミクロンワグナー(日本ワグナー・スプレーテックを含む)が14.5%、アネスト岩田は1.9%と推計される。しかし、今年度は各社慎重に構えており、特に景気の不透明感が強まっていることから足元を固める動きが目立つ。


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