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Web特集

2008年10月21日

粉体塗料・塗装特集2008 企業動向(機器・設備メーカー)

機器

摩擦帯電ガンの機能を更に高める 旭サナック

「今年の春先までは順調に推移していたものの、その後景気の後退局面を迎え設備投資が抑えられ始めている」と状況を説明する。
ここ数年ナフサの高騰によって原燃料が上がっている。ユーザーサイドからは省エネ、省資源、省工程、省人化のニーズは高まっている。同社ではコンプレッサを小型化し空気量を減らす。また供給機においては少量のエアーで均一に分散させる。更に省スペース化に向けた取り組みを行っている。


先ごろ、日本パーカライジングとの業務提携によってコロナガンのOEM供給を受けることを発表した。「得意な技術を生かすことで新しい提案ができるようにしていく。コロナガンと摩擦帯電ガンのそれぞれの良いところを生かしていくことが重要。当社の得意とするところは摩擦帯電ガンと判断した」とコメントする。
同社では従来の摩擦帯電ガンの見直しを進めていく方向にあり、「メンテナンス性の向上、定量供給装置の改良、更に塗料を選ばない摩擦帯電ガンなど従来以上の機能を付加したガンの開発を行っていく」とコメントする。
「現状の摩擦帯電ガンは経験と勘に頼ったところがある。これを理詰めできちんとしたものにすることで更に発展する」という。


同社は塗装機器の開発のみではユーザーのニーズに今後対応できなくなるといった危機感を抱く。「求められる外観に対して塗料技術と塗装技術の両面から研究していかないとユーザーの求めるものは提供できない」と説明する。塗料と塗装がより一体となって付加価値を生む。

DDF式パターン可変型ハンドガンを上市 アネスト岩田

アネスト岩田は液体・粉体を含めた静電塗装機の開発に注力していく方針に基づき、既にカーメーカー及び静電塗装機市場に特化した部署を設置。「マーケティングから開発、販売まで完結したスタイルで市場対応を図っていく」方向にある。


同社の静電塗装機器は「E-spray Powderシリーズ」としてオート、ハンドガンの両タイプをラインアップするとともに、DDF方式(デジタル・デンシティ・フィード)による粉体定量供給ユニットを持つ。また同社はこの秋にDDFポンプ搭載のパターン可変型ハンドガンを上市する。
パターン可変型ハンドガンは、ここ2~3年、デモ・トライアルを繰り返し調整を重ね、これまでノズルを交換してパターンを変えていたものを、ガンの手元で容易にパターン変更できるというもの。「被塗物の形状に合わせてパターンを絞ったり広げたりと手元で操作が行え、また塗料ホースは従来の4分の1の断面積(内径Φ5)で接続が可能なことから省スペース化とハンドリング性の向上が図られた」という。
DDFは昨年医療機器製造や航空機部品などの特殊な用途に7台採用された。「特殊なコーティングに採用されたが、パウダーのソフトスプレー感、及び吐出量の安定性が評価されたもの」とコメントする。


一方通常のE-spray Powderシリーズはハンドガンの引き合いが増えつつあり、今後「ユーザーの使いやすさや操作性などのハンドリング性を高める改良を進めていく」方向にある。
グローバル展開を推し進める同社の静電粉体塗装機の位置付けは決して低くはない。今後もグローバル供給できる体制を築く考えだ。

EDポンプなどVE提案を展開 ホソカワミクロンワグナー

今期(9月決算)のホソカワミクロンワグナーの粉体塗装機器は前期に引き続き好調に推移している。しかし、来期は景気後退局面の中で既に予定していた設備投資の順延などが出てきており厳しい環境と予想する。 
そのような中で同社はレトロフィット、バージョンアップ、塗料使用量の低減などの提案営業を進めていく考え。


その第1弾は不良率の改善に寄与する超音波ふるい。ゴミ、凝集粉(ブツ)を取り除き不良率の低減を実現するというもの。「超音波発生装置は国内にないので輸入して対応する。パウダーセンター及びサイクロンに装備することで非常に大きな効果を発揮する」とし、既に国産1号機を試作した。
また第2弾がインジェクター方式による低速エアーのEDポンプ。6~10mmの細いホースが利用できる低流量タイプ。「20g/minからの吐出制御が可能で、動脈も起きず、HiCoat-C4ガンとの組み合わせによってソフトなスプレーパターンを形成する。特に少量吐出で入り込み性、付き回り性に優れ、パウダーの跳ね返りが少ない」ことから通常の10~30%の塗料使用量の削減が期待できる。旧来のガンにはHiCoat-C4ガンのキットに変更することでEDポンプの使用が可能になることから生産コスト削減提案として進めていく方針。


その他、新製品としてはDDFポンプに代わるワグナー社のオリジナル製品であるピンチバルブ式の塗料搬送用ポンプ。更に「スーパーキューブ」「スーパーテック」と基本構造は変わらないものの横向きに吸引する開口を設けて風の流れを調整した大物ワーク用のブースもこの秋から紹介する予定だ。
同社は高速色替えブースに「スーパーキューブ」「スーパーテック」を有し、ガンは均一でソフトなスプレークラウドを実現した「HiCoat-C4」ガンを展開している。

ガンレス電界流動粉体塗装装置を展開 メサック

メサックはガンを使用しない電界流動粉体静電塗装装置を展開している。静電の電気力線を利用する静電植毛の技術を応用したもの。
既に上市して10余年を経過するが大小合わせて100台近い納入実績を持つ。近年、生産性の向上や薄膜仕上げのニーズから引き合いが増えている。

電界流動とは垂直対向粉体電極(電極に多数のコロナピンが付いている)に(-)30KVの低電圧を印加させると並列に配列した電極間に繰り返し電界(電場)が生じて数多くの電気力線が働く。この電界中にエアーで流動している粉体塗料を吹き上げて帯電させ、電界の作用とエアーでワークに吸着させる仕組みだ。


塗膜の膜厚はインジェクターと(電極付)塗料吹付装置、クラウドの3カ所で調整を行う。
「従来、薄膜仕上げ(10~15μm)を前面に打ち出して営業展開を行ってきたが、電極の配置やクラウド濃度の調整で薄膜から通常の静電粉体塗装の60~70μmの膜厚まで対応できるように改良を図った。量産品であれば極めて効率のいい塗装方法」と説明する。


またガンレスであることからメンテナンスが容易かつ省スペース。「基本的に色替えはお勧めしないが、2~3色であれば専用色ブースとして導入しても十分に採算に合う」という。
海外からの引き合いもあり、膜厚コントロールの幅を広げることで市場からの評価も高まっている。

ハンドガンシステムENCOREを上市 ノードソン

ノードソンの今期(10月決算)の粉体塗装事業は昨年並みの実績になりそうだ。昨年は前年比200%と過去最高の売上高となった。「今期も昨年ベースを維持している」とするものの、夏場を過ぎて設備投資の延期、見直しが出始めるなど景気後退局面に入り、来期は引き締めて迎えるとのコメント。
ここ数年、ナフサの高騰により溶剤系塗料、特にシンナーの値上げ幅が大きく粉体塗料とのイニシャルコストの差が小さくなる中で、粉体塗装を検討するユーザーが増えてきた。「加えてVOC対策の絡みもあり粉体塗装化への波は高まっている」と説明する。この波は多少の高低はあるものの2010年までは続くと同社は見ている。


粉体塗装のネックとされてきた多色対応については「色替えブースと吹き捨てブースの併用、もしくは吹き捨てで生産性を優先するユーザーも多い」という。更に「色数を20-30色に絞りこんで粉体塗装を行うユーザーもある」とコメントする。
先行き不透明感が漂う中で、同社はハンドガンシステムの販売に力を注ぐ方針を打ち出した。「5年先のマーケット動向を踏まえると、更なる裾野の拡大に努めるとともに販売網の整備を行い、ノードソンの認知度を高めていく」方向性だ。


今回、新たに投入するハンドガンは「ENCORE(アンコール)」ハンドガンシステム。同品は人間工学に基づいてデザインされたスマートなフォルムと軽量で優れたバランス性によって作業性の向上を図った。
また機能的にはガンボディ背面に配置された高輝度LEDディスプレー、アイコン及びノードソン独自の補助トリガーの組み合わせで塗装中でも塗装条件を維持しつつ、変更も可能だ。「吐出制御、20個までのプリセット制御の切り替えをモード選択ボタンで行えるなど"オン―ガン"コントロールによって指先でガン制御ができる」と作業性を重視したハンドガンを強調する。


ガンコントローラーは電気コンポーネントとエアーコンポーネントをひとつの筺体に収めることでコンパクトにした。更にポンプはこれまでよりも少ないエアー量でより多くの塗料を搬送できる高性能ポンプを採用。よりソフトなパターンの安定吐出を可能にした。
同ENCOREはシュアコート(ハンドガン)の後継機種と位置付け拡販を図っていく方針だ。

ハンドガン・PRIMAシリーズを展開 日本ワグナー・スプレーテック

日本ワグナー・スプレーテックはパウダーマニュアルガンシリーズとして「PRIMA(プリマ)」シリーズを展開している。汎用機器では認知度の高い同社ではあるが、工業用においてはやや苦戦を強いられている。同社は販売政策の見直しを図り、PRIMAシリーズの拡販を進める考えだ。
同シリーズにはエアーフィールドST型、エアーフィールドED型、及びエアーフィールド60Lホッパー型が揃っている。エアーフィールドED型は低流量タイプのEDポンプを搭載したタイプ。


コントロールユニットEPG2008は吐出量調整が簡単に行え、標準・複雑形状・リコート・任意設定の4つの塗装条件から選定ができる。更に吐出量を維持しつつ、かつ吐出スピードの変更も可能だ。更にディスプレーには設定電圧・電流及び運転電圧・電流が表示されている。「同シリーズはメタリック塗装に威力を発揮するとともにコロナガン、トリボガン共用できる経済タイプ」と説明する。
また同社では溶剤塗装ユーザーの粉体塗装導入を容易にしたIDCブースシステムをラインアップしている。同ブースシステムは少量手吹き塗装に最適なチャンバータイプ。コンベアーによる連続塗装用としてトランスファータイプ。及び特殊ワークの手吹き塗装に対応したスタンドタイプの3タイプを揃える。「容易に導入できるようコンパクトな設計となっており、フィルターユニットの交換で色替えも簡単」とコメントする。その他、ノズルなどのアクセサリーも充実している。

ブースなどのラインアップの強化 日本パーカライジング

日本パーカライジング・アイオニクス部の今期前半の伸長率は売上ベースで前年比2ケタ弱とまずまずの動き。しかし、「後半は景気後退から厳しい環境」と説明する。既にユーザーの設備投資の見直しや延期といったケースが出てきている。
ユーザーサイドも利益に直接結びつく箇所に集中的に投資を行う傾向だ。塗装に関しては段階的に更新を図るなど前面リニューアルは減る方向。「ガンの数を増やし吐出量を下げて塗着効率を高めるなど対費用効果に見合った投資に抑えている」と説明する。


昨年上市した新型ガン「GX8000シリーズ」が好評だ。Pulse PowerIIの搭載によって被塗物にガンを近づけても定められた最大電圧と電流を確保するので粉体塗料の吹き飛ばしが少なく高い塗着効率を維持。またデジタル制御コントローラーが塗料搬送空気量を一定にすることで吐出量変更時の吐出速度調整が不要となり、適正な塗装条件が確保できるといった特徴を持つ。
昨年は戦略的にハンドガンの販売に注力したことが奏効、今期に入っても出荷は順調に推移している様子。更にハンドガンに関しては旭サナックと業務提携を結び、同社のGX8000シリーズをOEM供給する。


またブースに関しては現状のマルチコンパクトブースの作業性、コストダウンに向けた素材からの見直しを進める考え。更に高速色替えシステムのツインディバイドもコストダウンとともに軽量、コンパクトな設計を図り、よりマーケットに受け入れられるものにしていく方向だ。「ブースは見直しを進め品揃えの強化も合わせて行っていきたい」という。
一方の海外展開はハンドガンが好調に推移している。特に米国は従来のツルテックから分離独立してペドコを設立した。この販売会社が売上に貢献している。また中国においても販売代理店の見直しと販売網の整備を進めるなど海外は販売代理店網の再構築を行い巻き返しを図る考えだ。

供給管理システム・MagicCenter上市 ランズバーグ・インダストリー

「4月以降、米国のリセションが鮮明になるとともに国内景気も後退局面に入り、夏場を過ぎてから予定していた設備投資の見直しや延期が出始めている」と状況を説明する。VOC絡みで2010年までは波はあるものの粉体塗装の設備導入は続くと見るが、その先は不透明というのが同社の見方だ。


ここ数年の景気を反映し、ユーザーの設備投資は色替えブースと吹き捨てブースのコンビネーションによって生産性を高める動きが目立つ。更にレシプロを主体に塗り込めない箇所はロボットを用いて補正する。もしくは被塗物によってはロボット塗装で狙い吹きし、無駄を抑えるなど効率よく塗装する傾向にあり、合理化・省人化の方向からロボットを採用するケースが増えているという。
またこれまで機器メーカーは色替えのスピードを演じてきたが、「使いやすさを優先するユーザーが増えつつある」とコメントする。
同社はユーザーのさまざまなニーズに対応すべくスイス・ゲマ社の製品の他、自社開発製品にも力を注ぎマーケットニーズに応えている。


同社のハンドガンシステムは「OptiFlex(オプティフレックス)」。オートガンは「OptiGun」にコントローラーは「OptiTronic」コントローラー。ブースは国内開発製品の壁面に透明なポリカーボネート樹脂を採用した「ダイヤモンドブース」を標準品に、色替え頻度の高いユーザー向けに高速色替えブース「マジックコンパクトブース」をラインアップしている。
また近々に塗料供給の自動化を図った「MagicCenter(マジックセンター)」を上市する予定だ。同品はこれまでのガン制御、レシプロケーター制御及び新粉供給機能をマジックセンターに統合し、塗料の供給管理の応答性を向上させた。


ボタンひとつで塗料の回収、色替えが行え、タンクに内蔵されたセンサーは常に塗料レベルを一定に保ち、更に小型化されたタンクから最小限のエアーで塗料がガンに供給されるといった特長を持つ。

省エネから遠赤外線バーナーの採用増 桂精機製作所

桂精機製作所の燃焼事業部は熱風発生装置とともに遠赤外線バーナーによる遠赤加熱をメイン事業に据え製造・販売を行っている。同社の神奈川工場にラボを設置し、「ユーザーから持ち込まれたさまざまな形状や材質のワークに対し、データー分析から最適な加熱と方法を提案している」という。


遠赤外線加熱のメリットは熱風加熱比べワークの昇温時間が短縮できることから大幅な乾燥工程の省スペース化が可能なことだ。更に厚板鋼板などの熱容量の大きな被塗物に対してもガス式であることからパワーが大きく基材そのものから加熱し、塗膜内部から溶融が始まるので高品質な塗膜が形成できる。「実験によると厚板を160℃まで昇温する時間は熱風の場合36分に対し遠赤外線バーナーは8分と熱風に比べ4分の1強短縮できる」。更に肉厚部の局部加熱やアルミ製品への対応も可能だ。
また既設の熱風乾燥炉に導入できることから遠赤外線バーナーと熱風乾燥の併用を提案している。「それぞれのいいところを併せ持たせることでコスト的にも(塗膜)品質的にも効率のいい乾燥方法」と説明する。


同社の遠赤外線バーナーはガス焚式でサスのパイプに特殊なコーティングを施して遠赤外線を発生させている。パイプの表面温度はMAX500℃までの昇温が可能だ。
「昨年は設備投資が旺盛で省エネ、合理化、生産効率の向上から100台のバーナーの出荷となった。近年は厚物の熱容量の大きな被塗物の乾燥に採用されるケースが多くなっている」という。
 同事業部は"地球環境に貢献する"をキーワードに事業展開を進めており、クリーンなエネルギーとしてガスを用いた燃焼装置を提供している。

中波長カーボンヒーターに人気 ヘレウス

赤外線ヒーターの総合メーカーであるヘレウスはさまざまなニーズに対応したヒーターを供給している。「コーティングといった範疇で捉えると加熱のニーズは高く、生産効率のアップ、省エネ、省資源、省スペース化と多様化している」とコメントする。
同社の赤外線ヒーターには短波長赤外線ヒーター(近赤外線ヒーター)、中波長赤外線ヒーター、中波長カーボンヒーター、長波長赤外線ヒーター(遠赤外線ヒーター)と種類も豊富で、かつ求められる波長に合わせて対応できるところが同社の強み。


塗装分野においてもここ数年の旺盛な設備投資から中波長赤外線ヒーターの採用が増えている。「省エネ、省スペース、更には生産性の向上からヒーターを導入するケースが多い」という。「塗装がボトルネックになっている工場が多い。塗装部門の生産性が改善されると工場全体の生産効率への波及効果は大きい」と説明する。また乾燥工程がコンパクトになれば工場のレイアウトもフレキシブルになる。
導入事例として、粉体塗装のケースでは立ち上がり3-4分で溶融温度の200℃近くまで昇温(850℃まで可能)してメルトさせ、熱風乾燥炉でキープ、フローさせるヒーターと通常の熱風乾燥のハイブリッドを提案しているという。「併用によって無駄な昇温時間を大幅にカットできる。更に溶融・フローに合わせたエネルギーコントロールで高品質な仕上がり外観が得られる」とコメントする。


またここにきてON-OFFの速い中波長カーボンヒーターの採用が増えつつある。1本当たりのエネルギーが高いのでラインスピードを上げることができる。更にマルチコート1ベークも可能なことから省工程対応として塗装分野でも引き合いが増えているという。

粉体、ハイソリッドで採用進む ダイニッカ

ダイニッカが仏・SUNKISS社のサンキスサーモリアクターの国内代理店になって10年が経過する。既に専任を置き、大阪支社にはラボも有し、被塗物形状に合わせた最適な塗装条件を提示するなど理想の塗膜品質を追求することで、省エネ・省スペース化を実現。同社のエンジニアリング技術はユーザーから高い評価を得ている。
この10年の間に100弱の採用事例を有し、ここ2-3年は自動車部品、建設機械及びフォークリフトなどのハイソリッド化や粉体塗装の採用事例が多いという。


サンキスサーモリアクターの触媒輻射パネルは、天然ガスなどを触媒酸化させる触媒材料を耐火材料に含有させた赤外線放射ユニットに天然ガスなどをフレームレス反応で加熱させる仕組みだ。
特に触媒反応による赤外線放出スペクトルの範囲が2-8μにあり、塗料の吸収波長に相当することから効率のいい塗膜品質を形成する。またフレームレスの酸化反応により有機溶剤を分解するため高い安全性を確保している点が大きな特徴となっている。「被塗物の基材表面から温度が上昇するので塗膜内部から溶融が始まる。それが優れた塗膜品質につながっている」と説明する。


複雑形状な被塗物や厚板鋼板などの熱エネルギーの大きな被塗物に対し、同製品は短時間に溶融温度まで高められることから省エネ、省スペース化に寄与する。「フローするキープ時間は従来の熱風循環(炉)を併用することで優れた塗膜品質が得られるとともに従来の半分、もしくは3分の1の乾燥炉スペースで対応可能になる」とし、既設の熱風循環(炉)に導入できることから併用を勧めているという。
「ここ数年、塗膜品質の要求レベルが高まるとともに、原燃料の高騰やCO2削減から省エネ・省資源・省工程といった生産コスト低減のニーズが多い。赤外線パネルヒータを使用することで高いコストパフォーマンス性が発揮できる」とコメントする。

UV粉体塗装を本格スタート マテリアルサイエンス

マテリアルサイエンスはUV(紫外線)硬化の粉体塗料コーティングシステムを展開している。9月上旬からサンプル出荷を開始、建材メーカーやデザイナーへ営業を進める。
UV粉体コーティングシステムの工程は、コーティング1分、溶融(100℃以下)2分、UV硬化(50℃以下)20秒となり、全工程で約2分半という短時間で塗装が可能となる。同システムはスウェーデンのTRIAB製のもので、同社が輸入販売している。


「従来の内装ボードであれば、プライマーにサンディングが必要だが、このシステムでは大幅に工程時間が短縮できる。コストも従来塗装と比べると4分の1で済む」と中澤富夫社長は自信を持つ。エポキシ/ポリエステル樹脂系をメイン製品として、発泡コンクリート、スレート、石膏ボード、MDF、エンジニアリングプラスチックなどの素材向けに提案していく。
昨年には長野県岡谷市にパイロットプラントを設置し、技術フォロー体制を整えた。更に、来年には商業化に向けた工場を建設予定。ライン全長は40-50mで、6万m2/月の規模の塗装工場となる見込みで、中澤社長は「UV粉体塗装に興味を示している会社がいくつかあるので、まずはこの工場で塗装を請け負う形で実績を重ねていきたい」とコメントする。


同社はUV粉体塗装の上に紫外線照射技術による意匠性の提案も行っており、省エネ、無溶剤、高意匠性をアピールした営業展開を強化する。

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