Web特集
2008年11月20日
建築塗料・塗装特集2008(2) 製品動向
アレス弾性ホールド工法伸びる 関西ペイント
関西ペイントが展開する「アレス弾性ホールド工法」が伸長している。定評のホールド工法の進化型で、微弾性フィラーに比べ伸び率は3倍近く、防水性能も2倍ほどあり、トマリが良いという特色がある。
同社は微弾性外装仕上げ工法のパイオニアメーカー。複層工法のニューバージョンとして同工法を投入。2年余りの展開で担当者は「実績を伴った評価が高まっており、現場サイドからは他社には匹敵するシステムはないとの声が多く寄せられている」と自信を見せる。
同工法の上塗り用として同社が推奨しているのが「アレスアクアセラシリコン」。2液タイプの水性アクリルシリコン樹脂系で、水性での親水性塗膜を実現した。メカニズムは、水性とセラミック成分は反応を起こし親水化が難しかったが、特殊セラミック成分をマイクロカプセル化する技術の導入で解決した。またセラミック成分が塗膜中に細かく分散しているため、短期間で塗膜表面に親水化が発現し、超低汚染性を発揮する。
また高弾性塗膜に追従できる柔軟塗膜を形成し、建築物に生じるクラックに追従して高い防水性を確保。耐候性は溶剤系のシリコンタイプと匹敵する高耐候性がある。
この工法に加え「アレスシリコンクラフト工法」を展開。水性反応硬化型アクリルシリコン系微弾性下地調整材と低汚染水性アクリルシリコン樹脂とを組み合わせたW(ダブル)シリコンシステムとなっている。
下地グレード高めたクールテクト工法 エスケー化研
エスケー化研は外壁用遮熱塗替え「クールテクト工法」を開発、"省エネは壁から"をキャッチフレーズに市場展開を本格化している。「市場で遮熱塗装への関心が高まっているので、外壁用遮熱のトップランナーに育成したい」(担当者)と意欲を示す。
クールテクト工法の最大の特色は下塗り層に微弾性アクリルシリコン樹脂サーフェーサー「水性クールテクトサーフ」を導入。こうした無機系のサーフェーサーの開発は同社が初。上塗りには遮熱塗料「水性クールテクトSi/F」を組み合わせたオール水性システム。
下塗りに耐候性の高いアクリルシリコン樹脂系を使うことで、耐久性を延ばし、メンテナンスサイクルのロング化を実現した。下塗り層は紫外線などの塗膜劣化要因に対し優れた抵抗値を示すばかりでなく、熱による劣化抑制効果が見込める。
また、上塗りには遮熱機能のあるアクリルシリコン樹脂系やフッ素樹脂系を採用し、太陽光のうち近赤外線(熱線)を高反射するばかりでなく、幅広い色相ニーズへも対応する。
下地グレードにこだわり、下地基材の熱による膨張収縮を緩和するという開発コンセプトに画期性がある。「耐久性は下地の性能によって左右されることが分かっていたが、上塗りばかりが注目されてきた。これからは建物資産価値向上からも下地処理の高度化が市場から問われてくる。今回の水性クールテクトサーフはその第1弾になると思う」と下地へのこだわりを強調する。
遮熱プラス機能で差別化 日本特殊塗料
日本特殊塗料は屋上防水から外壁、床と、建物を立体的にとらえた改修工法の確立とともに、遮熱・断熱・防水・防音の機能付与で差別化を図っている。特に遮熱塗料では「パラサーモ」がトップブランドの地位を占めるなど、遮熱イコール「パラサーモ」との市場認知を背景に独自の市場戦略を展開する。
外壁・舗装に続き、同社はこのほど「プルーフロン遮熱工法NC-301」を上市。屋上防水の遮熱バージョンを加え、遮熱システムの立体的な仕様確立が可能になった。テストの結果では通常の防水工法に比べ、室内サーモモニター値は最大で2.2の低減効果を実証。エネルギーコストの削減に加え、防水層の劣化を防ぐ効果がある。
同社の遮熱シリーズは、「パラサーモ」「水性パラサーモ」「ノンクリークコート遮熱」「プルーフロンGRトップ遮熱」をラインアップし、トップクラスの品揃え。
外装用のニューフェイスとしては「シルビアセラティ」を開発し、ニットクアメニティシステム会と一体となった材工展開をスタート。同80は水性タイプの耐久性バージョンで、2コートシステムを採用。1層目に水性を使って2層目は無機系のクリヤー。建物改修の長寿命化ニーズに対応した性能を付与した。
「改修コストを合理的に配分する方向から、トータルな改修仕様による効率化が市場から求められ、機能付与とともに建物の資産価値向上にニットクらしさで対応したい」(担当者)
ふっ素樹脂系に注力 大日本塗料
大日本塗料はふっ素樹脂塗料の展開に注力している。「イニシャルコストは高いがメンテナンス周期を延ばすことができLCC低減が図れる」(担当者)として、戸建やマンション向けで拡販を進める。現在、市場ではウレタン樹脂系からシリコン樹脂系への移行段階でふっ素樹脂系の普及率は低いものの、「オフィスビルのカーテンウォールの塗替え時期にも差し掛かっており、ふっ素樹脂塗料Vフロン#200CWシステムを積極的に提案する」方向。
戸建やマンションには「DNTビューフッソ」を展開。1液反応硬化形水系塗料で、水性ポリマーのふっ素樹脂と架橋剤が混合された状態で安定に存在しており、水が蒸発する過程で反応して強靭な塗膜となるのが大きな特長。
同社では「DNTビューシリーズ」として展開しており、他にも「DNTビューアクリル」「DNTビューウレタン」をラインアップ。ユーザーニーズに対応した製品展開を進めている。「建物それぞれに最適な塗替えスパンを診断することが大切。どの仕様が最も効果的なのかを提案することが重要」。
また、環境対応製品として、屋根や外壁向けには遮熱塗料、内装向けでは「水性ビルデック」「ノボクリーンシリーズ」の販売を積極的に進める。
新製品ではサイディングボード用塗替え水系クリヤー「SBライズコート」を試験的に展開。高意匠性や多彩模様が主流のサイディングボードが塗替え時期となっており、つや引けなど劣化した外壁の高意匠を蘇らせる。本格展開の来年からは新需要へ攻勢をかける。
サイディング専用クリヤーを開発 水谷ペイント
水谷ペイントは窯業系サイディングボード専用クリヤー「パワーアシストクリヤー」を新発売した。同品は弱溶剤2液型シリコン変性樹脂塗料で、サイディングボードの意匠性や質感を長持ちさせる。
「都市部を中心に戸建住宅では高意匠性のサイディングボードが多くなっている」(担当者)として、今後、需要増加が期待できるサイディングボードメンテナンス市場の戦略製品として販売を強化していく。
種類はツヤありと3分ツヤがあり、ツヤありタイプは同種を2回塗りで仕上げ、3分ツヤタイプは下塗りにツヤありタイプを組み合わせた仕様となっている。結合エネルギーの大きいシロキサン結合に紫外線吸収効果を加えたため優れた耐汚染性を有する。「シリコン樹脂のポテンシャルを最大限に引き出し、フッ素樹脂に匹敵する塗膜性能、特に耐候性を有する」。
「ナノコンポジットW」は注文住宅などデザインにこだわる設計士向けへのPRに注力している。「耐汚染性もさることながら、ツヤ消しで高耐候性といった特長が評価されている。建物の資産価値を上げる塗料と評価されつつある」と自信を持ち、東京に続き大阪でも開発部を設置し設計士向けに営業展開を強化している。
パートナー施工店は900社に迫りネットワーク拡大を順調に進めるとともに販売店へは「ナノテク担当者」認定制度を作りファン獲得を進めている。更に新たな取り組みとして一般消費者向けの専用HPを立ち上げる予定。
「つや消しの街」で新たな価値を提案 菊水化学工業
菊水化学工業が外装向けで取り組んでいるのが『つや消しの街』のPRだ。「マットな世界というイメージで今までなかった価値観を提案していきたい」(担当者)として設計士向けに営業を行っている。
つや消しシリーズとしては、超低汚染性ナノテクノロジー水系塗料「ナノペイント」、低臭低汚染性エマルションペイント「ビュークリーン」、低汚染水系弾性艶消塗料「ビュートップファイン」をラインアップ。つや消しという優れた意匠性に加えて耐候性を有する製品ラインアップで市場展開を図る。
主力製品であるナノペイントは「マット調を好む設計士側からだけでなく管理・施工側からの耐久性ニーズにも合致した」(担当者)と自信を持つ。
同品のカラーバリエーションは白だけで28色を揃えるなど幅広い。更に無機質系超微粒子と有機成分を複合化したハイブリッド結合材が塗料粒子の間に隙間なく入り込み、強く柔軟性に富んだ塗膜を形成。その強靭さとしなやかさが優れた耐久性を発揮する。無機質成分で形成された塗装表面は雨すじ汚染を抑え白さを保つ。
その他、戸建住宅の長寿命化については「まずはオーナーが愛着を持つことが大切」として、同社では木材保護塗料をメンテナンス需要の掘り起こしのきっかけと位置付け、水系木材保護塗料のWOODGO(ウッドゴー)を発売。木部塗装の分野から内装分野へとつなげる提案をしていく。「市場を作る積極的な取り組みが必要」との見方を示す。
30秒で簡易トイレ「便利いす」 竹内化成
竹内化成は30秒でワンタッチ携帯トイレ「便利いす」(特許)を販売している。簡易テントが付いているのでプライバシーの保護も万全。工場の仮設トイレ用からレジャーまで幅広い使われ方をしている。
これまでの携帯トイレは組み立てに時間がかかるばかりでなく、工具が必要で素人には扱いにくいものが多かった。「便利いす」はプラスチック製で、トイレを使うには座る部分のふたを開け、脱着できる使い捨てパックに用を済ませた後、凝固剤を入れ固め、パックごと燃えるゴミとして処分。荷重に対しては150kgまで耐えられる。折りたたむとパソコンよりひと回り大きい重さの7で、女性の力でも移動できるコンパクトさ。
この開発は竹内一夫社長のヒラメキがスタート。建設関係者から阪神大震災後、ボランティアに出かけたときに一番困ったのがトイレの確保で、また施工の現場でもトイレに苦労している話は聞いていたので、「何とかしたい」との思いから2年半かけて開発した。
便利いす、トイレ用簡易テント、使い捨てパック(10枚)セット。
選択と集中で需要喚起を図る イサム塗料
外装分野においては選択と集中を図るイサム塗料。アクリルシリコン樹脂塗料「ネオシリカシリーズ」で低汚染性を訴求する一方で、「タイルガード」で磁器タイル改修のテコ入れを図るなど、樹脂、素材ともに特化した展開を見せている。
「ネオシリカシリーズ」はふっ素に勝るとも劣らない高耐久性、低汚染性が最大のウリ。「アクリルシリコンに対する認知度が徐々に高まっている」(担当者)と艶特性や施工性を加えた総合力で需要拡大につなげたい意向を示す。
ラインアップとしては1液タイプで水系、弱溶剤系を揃えるが、あくまでも中心に据えるのは2液タイプ。水系、弱溶剤系、強溶剤系にそれぞれ硬質、軟質タイプの上塗り材を揃え、RC、PC、サイディング、鉄部、ステンレス、旧塗膜など各種素材に対応する仕様を構築している。
一方で昨年から本格販売を開始した「タイルガード」は、これから改修需要の高まりが予想される磁器タイル向け改修工法。専用の主材、上塗り材を開発し、タイル壁面の剥落を防止するとともに、美装の回復、保護、低汚染性機能を付与する。この分野では複数の競合他社が相次いで製品投入を図っているが、20年前から「ネオシリカ-5000GS」でクリヤー塗料を供給してきた実績を強みに需要拡大を狙う。
更にこのほど玄関アプローチや通路面に施された磁器タイル床面向けの滑り止め工法「スキッドガードAD・UV」を開発。速乾常乾タイプとUV施工型を揃え、機能面での訴求を図る。
塗装店に役立つ機械の開発 精和産業
「塗装店様の作業効率アップと利益向上に寄与する」(和田平社長)をテーマに製品開発を行っている精和産業。今回同社が推奨するのが携帯圧送ローラー「アルバイト君」と低圧温風塗装機「クリーンボーイ」だ。
「アルバイト君」は最大使用圧力1.7MPa、最大吐出量1.6L/minの実力派圧送ローラー。5.9kgの軽量・小型タイプのため屋根、外装、内装など機動性が高く戸建塗装など小さな現場ほどその威力を実感できる。1)塗料が絶え間なく供給され、作業効率は2倍にアップ2)ネタのローラー付着量のムラがないので仕上がりもきれい3)ローラーの寿命が延びるなどの特長の他、ホッパーとホースの裏技簡単洗浄など同社ならではの情報提供も行っている。一部の微弾性フィラーを含む幅広い塗料に適応、5Lホッパー標準装備。
また低圧温風塗装機「クリーンボーイ」は、大容量の低圧エアーが塗料を包み込み飛散が極端に少なく高塗着効率を実現。更に大量のエアーで高霧化のレベルを引き上げた新型HVLPガン「SGL-3」を標準装備、均一な塗膜による美しい仕上がりを確保する。「クリーンボーイ」はコンプレッサー不要で4.8kgと軽量・小型。こちらも機動性は抜群だ。
更に「アルバイト君」と「クリーンボーイ」を組み合わせた「万能アルバイト君」はローラーから大規模、小規模の吹付までオールマイティに活躍する。例えば折板屋根の遮熱塗装1,800m2を3日間1人で完了するなど、その実力を見せ付けた。
獣毛に匹敵、化繊刷毛「美天空」 大塚刷毛製造
大塚刷毛製造は獣毛に近い化繊刷毛「美天空」(特許出願)を開発、このほど新発売した。
刷毛の原料である獣毛は主な供給元である中国で入手が難しくなり、コストも上昇している。特に豚毛に関しては中国国内の豚肉の消費量が増大し、養豚家が発育促進剤を使って成長を速めているため、刷毛に必要な長さに達せずに出荷するケースが多発。このため構造的に入手しにくくなる状況にある。
しかし、獣毛に比べ化繊刷毛は含みなど使い勝手に差があり、プロには普及していなかった。そのため同社は獣毛のようなナチュラルウェーブを持つ繊維を開発し、先端をフラットに加工することで、塗料の吐出が均一で伸びの良い刷毛を開発することに成功。
また、毛切れもなく耐久性や洗浄性も良く、溶剤系塗料にも水性塗料にも使用できる。
タイプは筋違(10号、15号、20号、25号)、隅切(8号)、目地筋(10号)、目地平(8号、10号)。
また、毛切れ・泡かみが少ないウーブンタイプ初のグロス仕上げローラー「ROBIN」を新発売した。1液・2液の溶剤・水性塗料の鮮やかなツヤを出せる。ミドル(7インチ)、スモール(4・6インチ)。
更にハンドルに再生紙を使って樹脂成型したリサイクル可能な刷毛「環境」を開発、ハンドルと毛の部分が分解できるので、分別廃棄が可能。「将来の刷毛の在り方を示すものとしてアピールしていきたい」とコメント。
グレード戦略「4F神話」 日本ペイント
日本ペイントはクライアント(最終発注者)のニーズである価値ある材料を使って安心できる施工に向けた提案として「4F神話」を展開中。塗料にこだわると、暮らしはここまで変わるをキャッチコピーに「住まい、ビューティフル宣言」をアピールする。
「4F神話」シリーズのコンセプトはずっとキレイに、ずっと長持ち。雨にも風にも紫外線にも強い耐久性、汚れを雨水で洗い流すセルフクリーニング機能に加え、塗替えサイクルの長い低コスト性を訴求。こうしたコンセプトは生活者の目線に立った内容が盛り込まれ、分かりやすくストレートに性能を表現しているのが特色。
同社のリフォーム経験者100名を対象にしたアンケート結果によると、塗替えで一番心配なことは「コスト」25%に対し、「打ち合わせ通りしてもらえるか」が30%と上回った。また外装リフォームのポイントは45%が「耐久性」と回答。良い材料を使って長持ちがニーズであることが分かる。
コストより品質ニーズに対する商品群が「4F神話」というストーリーを組む。「デュフロンファイン4Fセラミック」「ファイン4Fベスト」「テフロン4Fルーフ」で構成。
他社にない4フッ化フッ素のセラミック変性樹脂を使った仕様は世界初の技術。塩素を含まないフッ素樹脂塗料は同社がリードする。
「施工の主導権を生活者などの最終クライアントが握っており、ここにダイレクトに行く方向で4F神話を浸透させたい」(担当者)。
ハイウェザーDCに特化 トウペ
トウペは改修マーケットに対して差別化製品である「ハイウェザーDC」に特化して展開を進めていく。
「ハイウェザーDC」は1液形の低汚染形高耐候性ハルスハイブリッド樹脂塗料で、シリコン樹脂系を上回りフッ素樹脂系に迫る耐候性を有するのが大きな特長となっている。塗膜表面の親水機能により低汚染機能を発揮する。「汚れにくく耐候性にも優れているためニーズは高い。実績も重ねており、今後も差別化製品として拡販に注力していく」(担当者)。
リニューアル物件としては大規模マンション、低層マンション、戸建といった種類の建物がある中で、同社としては「建物の規模によりそれぞれ特徴があり、それに合わせて営業を行っている。製品はそれぞれのニーズに対応した汎用的な製品を上市している」。
製品としては「トアアクセス21システム」を展開。水系システムとしては、上述したハイウェザーDCの他、ポリウレタン樹脂塗料「トアスイセイウレタン」、シリコンアクリル樹脂塗料「トアスイセイシリコン」、フッ素樹脂塗料「トアスイセイフッソ」を上塗り塗料としてラインアップ。下塗りには水系微弾性フィラー「トアアクセス21フィラー」を標準仕様としている。上塗りには弱溶剤タイプも揃えている。
「改修物件では人間関係が大切。施主はさまざまな不安や疑問を持っており、そうした施主に対していかに安心を提供できるかをメーカーとしても追求していきたい」(担当者)として、営業展開を進めていく。
意匠性を軸にデザイン提案を強化 山本窯業化工
有色陶磁器質骨材(カラーセラミック)を配合した意匠性仕上塗材の開発に特化する山本窯業化工。最近ではシート状タイプの内外装壁材「U-NEX(ユーネックス)」が好調に伸びている。塗装に比べ施工単価は高くなるものの重厚感のある質感に加え、短工期で施工性、環境性に優れるなどリフォーム適性を確保していることがその要因。結果的に同社の収益向上に寄与している。
その一方で、主力の塗材においては石材調仕上塗材を中心にデザイン性と機能性両面でのアプローチを図っている。「省エネ、環境ニーズが高まる中、塗料性能としては汚れにくい、割れにくいものが求められている」(担当者)と説明。主力製品においてはアクリルシリコン樹脂をベースに高耐候性、耐退色性、透湿性など性能確保に努める一方で、1グレード上の仕様としてふっ素塗装、光触媒塗装仕様もラインアップとして揃える。
それでも担当者は「あくまでも当社の軸は意匠性」と言い切る。同社が最大の武器とするのは、本物に近い擬石調の意匠を付与するデザイン力。建物の演出効果の側面からマンションのエントランスやファサードなどで採用を伸ばしており、同社ではデザイン訴求による需要拡大を図っていきたいとしている。
現在はバブル期に建設した石材調仕上げ物件の改修時期に入っていることから、設計会社へのアプローチを強化する一方で、飛散のないローラー施工向けの製品開発も活発化させている。
屋外木部へサドリンシリーズ展開 玄々化学工業
玄々化学工業は木材保護着色塗料「サドリンシリーズ」を展開。特に低塗膜形成タイプの「サドリンクラシック」はデッキや壁をメイン用途として、発売以来好評を得ている。紫外線吸収剤が木材の変色・退色を抑え、色数28色の豊富なカラーバリエーションが木質素材を生かしたカラーデザインを可能にする。
需要動向について、担当者は「現在は、かつてのウッドデッキブームのメンテナンス時期にある。しかし、しっかりとメンテナンスされているケースは少ない」との見方を示す。近々1回仕上げを可能とする「クラシック」の改良バージョンを上市予定。「粘性の低いクラシックは作業性が良く、それでいて1回塗り仕上げができれば需要の顕在化につながる」(担当者)。
同シリーズのその他には、浸透タイプ「サドリンベース」、中塗膜形成型「サドリンエキストラ」、水性では浸透タイプの「サドリンアクアベース」、中塗膜形成型「サドリンティンバーテック」をラインアップしている。
また、木材や合板の防炎処理用途として表面塗布型防火塗料「ファイヤーディレーF4」を上市している。同品は塗膜が燃焼する際に炭化が起こり被膜(断熱層)を形成し空気中の酸素と触れるのを防ぐことで基材を燃えにくくする。更に塗膜が燃焼するタイミングで成分の脱水反応が起き水蒸気の発生とともに吸熱する仕組み。HPからの引き合いが強く、設計士からの関心度が高くなっている。商業施設などでの実績をアピールし拡販を図っている。
責任施工体制で差別化 AGCコーテック
AGCコーテックは戸建改修事業に取り組んでいるが、今期は景気の後退局面を迎え、厳しい環境にあるようだ。
「前半は昨年並みの受注にあるが、後半は減退する可能性が高い」と説明する。政府が『200年住宅ビジョン』を打ち出す中で、「長期耐久性の考え方は賛同できる。フッ素樹脂塗料を使用すると20年に1回のメンテナンスであれば10回で済む。新設からフッ素樹脂塗料を使用して頂ければ更なるメンテナンスの延長が可能になる」とコメントする。
既に同社のフッ素樹脂塗料は一部のハウスメーカーに採用されており、最高級グレードの仕様に入っている。また窯業サイディングでも15mm以上の厚板に採用されており、「今後、200年住宅構想の中で、ハウスメーカーなどはフッ素樹脂塗料の採用を検討してくるのではないか」という。
「いずれにしても質のいい塗料と質のいい施工が求められる。当社は戸建改修への対応としてメイクupショップを組織し責任施工体制で行っている。更なる実績を高めることに注力していく」と続ける。
同社は10月1日付で石材調多彩模様フッ素樹脂塗料「ボンフロン マイカストーン」を正式上市した。
同品は建築窯業建材の多彩調のイメージをフッ素樹脂塗料で演出。水性フッ素樹脂塗料のクリヤーにマイカを含有させてベース色(中塗り)の上に吹き付けることで石材調の多彩模様に仕上げるというもの。標準色は16色をラインアップする。
高グレード下塗り材で差別化 神東塗料
外装分野においては材料販売に特化した展開を見せる神東塗料。さまざまな施工条件下においても安定した品質確保を重視した開発力が同社の強みとなっている。
ストック需要の高まりを受け、建物の資産価値向上、長寿命化が叫ばれる中で、同社が現在戦略製品として位置付けるのは、「シントーダンエポ」「リフレエース」の多重架橋形水系エポキシ下地調整塗材。「大規模改修を長らく続けているユーザーのファンが多い」(担当者)と根強い支持を得ている製品でもある。
可とう形改修塗材REの「シントーダンエポ」は水系エポキシエマルション樹脂により、IPN(相互侵入高分子網目構造)塗膜を形成。エポキシ樹脂とエマルション樹脂の異種樹脂が互いに絡み合った特殊構造により、単一ポリマーでは実現できなかった強伸度物性、付着性、高抗張力が得られる。硬質、軟質弾性仕上げ塗面に対して高い付着性を発揮するとともに、軟質塗膜改修時に見られる歪みによる界面剥離に耐え得る塗膜強度を持つため、幅広い適応性を有する。
「リフレエース」は可とう形改修塗材Eで、「同ダンエポ」と同様IPN構造を形成。微弾性塗膜より遥かに高い付着力と耐ひび割れ性を有し、温度変化による伸縮を最小限に食い止める。
上塗り材は、1液反応硬化形水性アクリルシリコン樹脂塗料「シントー水性グランツSI」(耐候型1種)を上市。高耐候性タイプの樹脂を採用し、溶剤系同等の耐候性と光沢が特長。
陸屋根向け遮熱塗料を開発 インターナショナルペイント
水系塗料専門メーカーのインターナショナルペイントは、水系1液遮熱型簡易防水材「IPライトプルーフ遮熱」並びに水性1液有機・無機ハイブリッド型エマルション塗料「IP遮熱アスファルトコート」の2製品を開発し、遮熱塗料市場への展開を始めている。
「同ライトプルーフ遮熱」は特殊顔料を配合し、防水、遮熱、断熱効果を付与した簡易防水材。太陽光中に含まれる赤外線を反射させる遮熱効果と厚膜工法による断熱効果との相乗効果により、建物の温度上昇を抑制する機能を有する。同社が行った実試験では、一般塗料と比べて最大15℃の温度差が得られたことから、同社では学校やマンションなどコンクリート陸屋根の物件を中心に展開していきたいとしている。
「同遮熱アスファルトコート」はアスファルト舗装専用の遮熱塗料。アスファルト舗装が熱、紫外線、酸化など苛酷な劣化要因が加わる中にあって、同品は遮熱効果とアスファルト舗装自体の劣化防止機能を有するのが特長。
技術的には速乾架橋反応技術とシロキサン結合の相乗効果により強靭な塗膜を形成し、耐摩耗性を保持する。アスファルト舗装面の長期保護に寄与する一方で、通気性塗膜を形成し、降雨時においても塗膜表面に水の層ができず、乾燥時と同等のスリップ効果が得られる。乾燥性は指触乾燥20~30分、軽歩行可能時間(20℃)約3時間と速乾性を有している。
遮熱塗料市場では後発となるが、用途を絞った展開に集中する意向を示す。
真の意味での耐久性を訴求 恒和化学工業
住宅の長寿命化時代に向けて、同社が得意とする無機―有機ハイブリッド技術を核とした塗替えシステムを構築していく。その中心となるのが無機系塗料の実力派「ダイヤスーパーセラン」の反応技術を継承した水系超耐候・超低汚染型変性無機塗料「ダイヤスーパーセランアクア」だ。
期待耐用年数25~28年とフッ素樹脂塗料を凌ぐ超耐久性塗膜、また無機成分が塗膜全体に均一かつ緻密に分布しており超低汚染性を発揮。水系塗料では最高ランクの塗膜耐久性と低汚染性を実現した。更に難燃性や高硬度(3H)といった無機の特性に下地への追従といった有機由来のフレキシブル性をプラス。低汚染タイプの弱点とされていた塗り重ね性もクリアするとともに、水系のため旧塗膜の選択性も問題ない。「発売して3年ほどだが、光沢や低汚染性など実物件で期待通りの物性を確認しており、自信を深めている」(担当者)とコメントする。
これまでは比較的大型物件を得意としていた同社だが、「裾野の広い低層住宅、特にシェアが急拡大しているものの、しっかりとしたメンテナンスシステムが確立されていない窯業系サイディングの塗替え対応が今後の大きなポイントになる」(同)と見ており、「ダイヤスーパーセランアクア」を核としたメンテナンスシステムを構築していく意向だ。このため水性無機の下塗り材、更には高意匠サイディングでニーズの高いクリヤー塗料の開発を急ぐとともに、屋根、鉄部などトータルで訴求力の高いシステム構築を目指す。
中古足場資材の販売を開始 足場王
オールフロンティア(本社・東京都、社長・平林拓郎氏)が運営する足場王が4月から市場展開を開始した。
足場王は中古の足場資材の買取・販売を展開。2,500坪の敷地(埼玉県鶴ヶ島市)に約70,000㎡(架面積で住宅350棟分程)の豊富な在庫を有している。足場には枠組足場、くさび緊結式足場、単管足場があり、市場では枠組足場が主流となっている。足場王がメインに扱っているのはくさび緊結式足場(通称:一側足場またはビケ足場)。
比較的新しいこの部材は中古マーケットもなく、市場での差別化展開を図る。
担当者は「くさび緊結式足場は細かく割付けができハンマー1本で簡単に組み立てが可能なため需要が増えている。資材もコンパクトにまとまるので運送も楽になる」と利点を述べ、従来足場を外注していた塗装業者向けに自社施工を促す提案を進めていく。
同社には以前足場職人だった従業員もおり、ユーザーに対して現場サイドから材料提案するなど細かなサービス体制も大きな特長。「ニーズが高まれば足場組み立ての指導も行っていきたい。マニュアルDVDの作製なども構想にある」(担当者)。
現在のユーザーは足場専門業者が8割を占める。今後は中小規模の塗装業者向けの展開を強化していく意向。個人での購入も可能で、「ホームセンターの感覚で利用して頂きたい」(担当者)。
8月からはHPを開設。地元ラジオでCMを打つなど認知度アップに注力している。問い合わせTEL0120-148-089
新製品を積極化、高級グレード充実 スズカファイン
スズカファインは今年6月に「ワイドエポーレSi」を発売、また9月下旬からは「水性無機コートSi」の発売を開始するなど新製品の投入を積極化させている。
弱溶剤形2液反応硬化形エポキシ・シリコン変性ポリウレタン樹脂塗料「ワイドエポーレSi」は25年前に発売した「同エポーレ」の後継品。「同エポーレ」はエポキシ樹脂の付着性とウレタン樹脂の光沢、仕上がり感を兼ね備えた上塗り塗料で、柔らかい塗膜を形成し、鋼板の伸縮に対応する塗膜物性を特長としてきた。新製品では従来品の性能を維持するとともに、更にシリコン樹脂を加えることで高耐候性を付与。また弱溶剤型にすることで塗替え適性及び環境対応に配慮した。
特長としては、高光沢、高隠ぺい力を保持し、鮮映性の高い美しい仕上がり感が得られる。また金属、セメント系素材、既存塗膜と幅広い適応性を持つ。更に汚染性、防カビ・防藻性を保持することから、同社では屋根、壁面、鋼構造体など幅広い用途に対応できるオールラウンドタイプの最高級上塗り塗料と位置付けている。
一方「水性無機コートSi」は超高耐候性2液反応硬化形水性無機系塗料。無機と有機をハイブリッド化することにより適度な柔軟性を持たせ耐ひび割れを付与した。また有機系塗料同様、耐アルカリ性を保持する。
同品の最大の特長はふっ素を凌ぐ耐候性と親水性による超低汚染性。難燃性、防カビ・防藻性も保持し、メンテナンスサイクルの長期化に寄与する。
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