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Web特集

2008年12月01日

新規ビジネス特集2008 24社の取り組み事例を紹介

色彩提案を支援、ハナコレ本格化 日本ペイント販売

日本ペイント販売はデザインコンセプト事業「HANA*COLLECTION」(通称:ハナコレ)の展開を強めている。同事業はカラモニー部、マーケティング部、カラーデザイン部の3部が連携して立ち上げたコンセプト事業で、花の色をイメージした6つのカテゴリーからなる色彩提案を軸に、住宅塗装における新たな価値訴求を図っている。


同事業が目指すのは、これまでにない塗装価値の提供。「住宅の資産価値向上、景観への配慮などの観点から改めて塗装することの価値が受け入れられつつある。その中でデザインを切り口とした提案を図ることで新しいムーブメントを起こしていきたい」とカラモニー部・清水潔部長は話す。


そこで同社がキーマンと定めるのは施工店の存在。当然、訴求すべき対象は住宅を持つ施主だが、色決めや配色など色彩に絡む工程で悩む施工店は多い。ハナコレは施工店に対するカラー支援ツールという側面も有しており、カタログや養生シート、タオル、ステッカーなどのオリジナルグッズを充実させることで、施工店と施主のコミュニケーションブランドとしての利用拡大に期待している。
ハナコレがスタートして3年が経過するが、今年春に専用WEBサイトを開設して以来、動画配信、コンテストの開催と本格化の構えを見せている。また、これまでは同社が請け負うケースが多かったカラープランニングも施工店が直接できるようにと、今秋からアドバイス制度や勉強会といった教育事業も開始する予定。

新規ビジネスモデル、ZolaShop 関西ペイント

新たな色彩提案のビジネスモデルとなるか、注目されるZolaShop(ゾラショップ)が展開を始めて半年余りが経過した。担当者は「1年間はシステムの普及の時期で、成果うんぬんの段階ではない」とするものの、デザイナーや設計事務所からのコンタクトは着実に出始めている。
このシステムは、多彩模様塗料「水性ゾラコートII」のカスタムカラーサービス。クライアント(顧客)のカラーデザインをサポートする仕組み。ビジネスモデルは2つある。ひとつは対象が300-500m2以上の物件で、これに対してはカラーデザインをZolashopで作成し提案。新規性があるのはカスタムデザインサービスで、オリジナルソフト(関ペ独自開発)のCD-ROMを使って、クライアントがお気に入りのカラーや意匠をセレクトするモデル。


CD-ROMには(1)インテリアイメージでデザイン(2)花のイメージでデザイン(3)色相(日塗工番号)でデザインの3つのカテゴリーでカラーデザインが容易にできるソフトが入っている。例えばパソコンの画面上で桜を選択すると、そのイメージに合った色相のゾラコートデザインとともに遠景・近景の室内壁のモデルが表示される。
昨年7月に発売した「水性ゾラコートII」は、クライアントの自分らしさを求めるデザインニーズに合致し、20~30歳代の若い層にもアピールできることが判明。「現在25色のデザインパターンを増やし、システムの普及と同時に内装分野での塗装の復権のテコにしていきたい」(担当者)としている。

ニッチ市場に手応え エスケー化研

「SKロングガード工法」が好評だ。開発のキッカケは大規模改修の付帯工事に伴う機械式駐車場の塗替え。これまで管理組合の要請があれば対応していたが、潜在ニーズがあることが分かり、工法としてシステム化した。
機械式駐車場は厳しい劣化環境下にある場合が多い。屋外では紫外線(太陽光)や風雨の影響をダイレクトに受け塗膜が劣化し、素材である鋼材が腐食する。地下室に設置してあれば、高い湿度が大敵となる。更に底板(パレット部)は車の出し入れによるタイヤの磨耗によって塗膜は削りとられる。


このためメンテナンスのポイントは床鋼板のサビが進行する前に対策するところにある。
SKロングガード工法は利用頻度の高い駐車場に配慮したクイックシステム。このため下塗りには特殊変性エポキシ樹脂系さび止塗料「ミラクガードRP」を開発、上塗りとしては速乾型ウレタン樹脂系塗料「ハードクイックUT」との組み合わせ。この相乗効果によって耐磨耗性と耐候性、防食性に優れた塗膜を形成する。
通常の塗装条件(20℃、65%RH)で、塗装後48時間で利用が可能になる。メンテナンスサイクルの長期化に加え、従来のウレタン塗料と比べ、タイヤ跡がつきにくい効果も発揮する。
機械式駐車場はマンション、市街地のモータープール、公共施設など導入が広がっている。そのメンテナンス対策は遅れているのが実態だ。「ニッチ市場だが、その分ニーズは強い」と担当者は手応えを感じている。

水系化に向け樹脂開発から差別化 神東塗料

神東塗料の工業塗料事業は工作・建設機械、金属製品、自動車部品、プラント、建材、型鋼と幅広い業種に塗料を供給する一方で、ゴルフボールや鏡、パチンコスロットル機などニッチ市場向けの機能性塗料の開発も長年にわたって展開している。
ただいずれの用途においても求められるのは水性化を筆頭とする環境対応へのニーズ。「自製樹脂でやらなければこの先生き残ることはできない。溶剤系レベル同等の水性塗料を開発するには、樹脂からの開発が決め手になる」(工業用塗料事業部長・森本光明氏)と樹脂開発から着手することで競合他社との差別化を図りたい意向を示す。


同社が特に水性化に期待するのは、建設機械、工作機械、自動車部品、鋳物関係。エポキシ、アクリル、ポリエステル、アルキッドの樹脂重合設備を有している一方で、提携関係にあるデュポンの水系ウレタン、水系エポキシ技術を融合することで、水性ラインアップの充実化を強みとする。既に機械類においてはサンプル提供を開始している状況にあり、「来年はVOC対応やナフサ相場との関係から水性シフトが進むと見ている」と話す。


現状のラインアップとして常乾・焼付マーケットにおいては水溶性アルキッド塗料を上市。エポキシベースの錆止めに代わる汎用製品として展開している他、高耐候性ニーズにおいては水性アクリルシリコンを開発するなど上塗りの充実を図っている。この他、電着技術を生かした機能性塗装の提案も積極化している。

無機塗料で差別化、樹脂から一貫生産 トウペ

昨年10月、大阪有機化学工業から無機塗料事業を譲受したトウペ。今年5月には同社三重工場で合成プラントを竣工し、樹脂から塗料化までの一貫生産体制を構築した。
無機塗料の主成分となるシリカやアルミナは天然に存在し、結合力が強く、化合物としても高い安定性を持つ。また光や熱によって分解されにくく、耐久性も高いことから、同社では無機塗料の需要が増大すると見込んでいる。当面は高硬度、耐候性、耐汚染性、耐食性、不燃性といった機能特性を武器にアルミ建材、ステンレスなど建材分野への販売展開を行っていく意向を示している。また付着性においては、鉄や非金属物に対しプライマーなしで塗装できるのが特長。省工程、環境対応が図れることから、今後はふっ素代替技術として、将来的にはPCMグレードまで性能を高めたいとしている。


ただ現状ではコスト、施工性の面から一部の採用に限られている。一般的に無機塗料は高硬度塗膜を形成するがゆえ、脆く、割れやすいといった欠点を抱えている他、粘度調整、焼付温度200℃(現状)の低温化など技術的課題を残している。とはいえ、同社としては有機系樹脂を限りなく抑えた無機成分コンテンツの高い製品開発で差別化を図る姿勢で一貫している。
最近になって問い合わせ件数も増えており、まずはクリヤータイプから投入する予定。鉛筆硬度5-6Hを実現したクリヤーを既に開発しており、機能性コーティング材として用途拡大を図っていくとしている。

含浸材技術を土木分野に展開 大同塗料

今年4月に住友精化からアクアシール事業を譲受した大同塗料。同社の販売網を基盤とした販売拡大が期待される中で、主力の建築向けとは別の用途展開に弾みがついている。
同社が見据えるのは土木分野への参入。その代表的製品として位置付ける「アクアシール1400」(NETIS登録 KT-070047-A)は、シラン系90%以上の高含有表面含浸材。ジェル状の無溶剤タイプで、コンクリート表面に塗布するだけでコンクリート内部に深く浸透し、表層部に撥水層を形成する。この撥水層がコンクリート構造物への水の浸入を防ぎ、塩害、凍害、アルカリ骨材反応などコンクリートの劣化要因から保護する機能を有する。


従来、トンネルなど土木分野向けのコンクリート保護工法としては、エポキシ、パテ、ウレタン塗装からなる厚さ10mm程度のライニング工法が一般的だが、それに対して同品は6mm以上浸透させることで、ライニング工法同様の効果が得られるのが特長。公的機関による共通試験結果では、透水抑制率、吸水抑制率、塩化物イオン浸透抑制率ともに高評価を得ている。
施工は刷毛、ローラー、スプレーと容易で、施工費(直工)は3,500円/m2。塗布量は350g/m2


期待耐用年数も15年とコンクリートの耐久性35年と合わせて50年耐久を実現していることから省工程、コストダウンに寄与する。同社はライニング工法の代替技術として、道路、橋脚、鉄道などのコンクリート構造物への採用活動に注力している。

環境技術を武器に国内参入 NCC・ベッカー

NCCは2年前にスウェーデンの塗料メーカー・ベッカー社と国内総代理店契約を結び、プラスチック塗料分野への販売展開を開始している。現在は携帯電話や家電向け、自動車向けを中心に営業展開を強めており、既に一部ユーザーとサンプリングを実施するなど、採用に向けて準備を進めている。
ベッカーの売上高は1,430億円で従業員数は4,146名(ともに2006年データ)。特に携帯電話分野、コイルコーティング分野では世界トップクラスで、UV塗料、水性塗料などの工業用塗料全般を得意としている。


UV塗料においては、固形分(85%)が高く、VOC排出量が少ないといった環境対応技術を武器に耐擦傷性やレベリング性、ハードコート(3H~4H)、高光沢、耐薬品性を保持した機能性塗料を開発。更に現在では100%無溶剤タイプのUV塗料の開発を進めるなど、ハイソリッドUV、水性UVともラインアップを揃えている。一方、水性塗料においては20年以上の実績を有しており、色や性能面でも溶剤系に匹敵するレベルに達しており、海外の携帯電話、家電向けで実績を有している。


国内の工業用分野においては、水性塗料への置換は遅々としている現状にあるが、環境対応に対する気運が高まることこそが需要拡大のチャンスと捉えている。その中でNCC自体も温湿度管理や廃水処理など塗料ディーラーとしての機能を最大限に生かした複合的な提案を武器に展開する意向。今年に入って調色機を導入するなど、サービス体制の強化に努めている。

漆塗りを現場塗装に汎用展開 ヤブタ塗料

ヤブタ塗料(本社・神奈川県小田原市、社長・薮田勉氏)は、伝統的な漆塗りの世界を建築塗装の分野に広めるべく新たな取り組みを始めている。「創業100年を超える当社は地場産業の木工、特に漆塗りとの関わりは深い。時代の趨勢とともに伝統工芸が陰りを見せる中で、なんとか本漆の良さを広めたいとの思いが強かった」と薮田社長。


そのような中、とある展示会で漆の最新テクノロジーに出会った。京都市工業試験場塗装技術研究室などが開発した3本ロールミル精製漆で、「本漆でありながら、塗膜の乾燥が極めて速い。従来、70-80%必要とされていた湿度が40%程度で乾燥硬化することから、現場塗装でも十分に使えると直感的に判断した。更に漆の弱点であった耐候性や漆かぶれなど従来の概念を払拭する漆」に一目ぼれ。さっそく販売元との交渉を進め、建築塗装分野におけるアプリケーションで合意、取り組みを始めた。


現場塗装での応用に関しては薮田社長自身が塗装方法の研究を重ねノウハウを蓄積。「ある程度実用化できるレベルに達した」ことから、取引先の塗装店への紹介を始めた。「展開に当たっては住宅内部の木部塗装をイメージしている。これまで手の届かなかった漆塗りが汎用的に提供できることで、本物志向のニーズを喚起できるのではないか」というのが狙い。塗装店を集めた講習会は活況を呈しており、既に実物件でも動き始めている。「生活者の価値観(本物志向)をくすぐるビジネス」として期待をかける。

イフェクト効果アピール シモダ

「塗料・塗装にしかできないカラーデザインを提案していきたい」と担当者は新規ビジネスの発想を語る。シモダが今年春からスタートさせた「マジシャンカラー」のコンセプトは、"色は変化する"。
マジシャンカラーは特殊イフェクト効果をもつ塗料シリーズで構成され、DIY感覚でも使いこなせる簡便性がセールスポイント。


当初は独自のカラーデザイン効果から商業スペースやテーマパーク、公園などに採用が限定されると見込んでいたが、一般住宅など日常性のある空間での導入が目立っている。「生活空間そのものの変化を求めるニーズが出ているため」と分析する。
イフェクト効果は、緑青、錆、クラック、ゴールド、シルバー、ジャパンゴールドの6つの色相で構成。渋味のある緑青色、錆色も意外と人気が高い。とはいえマジシャンカラーを代表するイフェクトといえばクラック。クラックをデザイン化することにより、壁が生きもののようになるから不思議。しかも壁が時を語り始め、独特なエージング効果をかもし出す。


いずれも水性塗料、重金属フリー、F☆☆☆☆のエコタイプのペイントと施工用具をセットしたパッケージ販売をしている。
シモダの塗料販売店ルートで拡販しているが、「関心をもち、扱う販売店様が増えている」と手応えを見せる。今後は販促ツールの充実、カラーデザインの新規パターンを加え、市場アピール度を強めていく方針。

ナノ技術を駆使、収益拡大を狙う 大日本塗料

大日本塗料は透明導電膜形成用コーティング材など機能性コーティング材事業を本格化させている。15年前から社内ベンチャーとしてスタートしており、2年前には新設のスペシャリティ事業部に移管。将来の中核を担う事業として、フラットパネルディスプレイ(FPD)分野や燃料電池、太陽光パネルといった成長産業への展開を強めている。
機能性コーティング材事業で同社が核とするのはナノレベルでの分散技術。FPD、タッチパネル、PETフィルムなどの光学フィルム分野に対して機能性の付与の他、基材との干渉や光の屈折率の調整など分散技術をコアとした皮膜形成技術を培ってきた。


現在同社が展開を強めている透明導電膜形成用コーティング材は、数十nmのITOなどの超微粒子導電性無機酸化物を一次粒子近傍までナノ分散したコーティング材。塗工適性の最適化が容易で、かつ密着性に優れ、簡単に導電膜が得られるといった特長を持つ。多層コーティングや大型設備を要する真空蒸着に比べ、設備コストが安く、生産性も高いなどの優位性があることから塗布型材料としての利用が増大している。


コーティング分野における競合関係も激しさを見せているが、同社の強みは開発から製品化までのリードタイムの速さ。15年前から着手したことで初期投資も償却を終えており、実需に結びつけることで収益拡大に寄与する構えだ。

ガラス向けに水性無機塗布剤を展開 日本エコ・ケミカル

日本エコ・ケミカルはガラス外面の汚れ防止用に水性無機系親水性付与塗布剤の開発・展開を進めている。
従来のガラス塗布剤は基材を覆ってしまうので塗膜を透明にするのは困難であった。特に厚膜になると白く濁るなどの難点があった。同社が開発したガラス用無機系塗布剤は完全な透明膜にするために塗布後、水をかけて成膜させるという仕組みだ。


「これまで光触媒塗料などが開発されているが、薄膜にかつ均一に塗装を行うことは困難であった。同開発製品は膜厚に関係なくガラス面に満遍なく塗布し、その後基材(ガラス)全面に水をかけることで完全な透明膜を形成する」と説明する。親水性塗膜が形成されているかどうかは水をかけ、スムースに流れるようであればOK。
一般のコート剤は塗布後水をかけると落ちてしまうが、同品は水をかけても成膜する点が従来品との違い。「塗膜としては数μmなので耐用年数的には数年。親水性が落ちてきたところでリコートする」とコメントする。


施工が容易なこともあり、初回の施工を業者にお願いし、その後は消費者及びクライアントが自ら行う提案型商材として同社は展開を進めている。
透明膜のニーズはポリカーボネート板、車両、更には石材(墓石)などから引き合いを得ており、同社は用途ごとに専用のコーティング剤を開発。浴室鏡・外部ガラス・外壁・強化ガラス・石材・プラスチック向けなど製品が出来上がっている。

光触媒ビジネス立ち上げ ケーアイ

ケーアイは「ハイパーリキッドチタン」を展開している。光触媒コーティング材として幅広い用途を開発しているが、施工に関してはコツが必要なため研修や施工マニュアルを整備して万全の体制を敷く。
同品はアナターゼ型チタン微粉化粉末にバインダーとしてベルオキソチタンを採用し、水中分散タイプの光触媒クリヤーコーティング材。


光触媒は一般的には、紫外線が当たると化学分解反応(触媒反応)を起こし酸化反応し分解。このプロセスで有害な化学物質(大気汚染物質から環境ホルモン、生活臭まで)を分解、菌類の繁殖を抑制、親水性による汚れ防止、帯電・紫外線防止の効果が期待できる。
多様な効果がかえって光触媒の性能を見えにくくしていることから、同社ではターゲットを絞った展開をしている。改修塗膜に対する汚れ防止のクリヤー仕上げ用としての使用では、アクリルからフッ素樹脂の上塗りが可能。下地用としてハイパーリキッドチタンプライマーを用意している。
施工のポイントは薄くムラなく均一に塗布する。塗装業者であれば1-2回の施工でコツをのみ込めるレベルの技術だ。


もうひとつのターゲットは室内や車室内用。室内の備品や家具にスプレーなどで散布すると、付着している限り光触媒効果が持続する。
「徐々に実績が上がってきたので、こうした評価をデータ化して情報提供していきたい」。

技術転用、自販機コーティング拡大 ソフト99

ソフト99コーポレーションは自動販売機用ガラスコート剤を開発するなど自動車向けで培ったコーティング技術を生かした用途展開を積極化させている。
自動車向けではガラス系コーティング剤「Beautiful G'ZOX リアルガラスコート」を上市。撥水性と防汚効果を特長にガラス系コーティング剤市場においてはトップシェアに位置する。2006年に発売した自販機用ガラスコート剤はまさに同品の技術をベースとしたもので、飲料向け自販機を中心に実績を重ねている。


同社にとっては全くの未知の分野だったが、自販機のメンテナンスで問題を抱えている現状が需要に直結した。自販機の汚れは飲料メーカーのブランドイメージ悪化につながるからだ。
飲料自販機は国内に230万台設置されており、その内毎年40-45万台を入れ替えている現状にある。引き上げた自販機は新台との入れ替えや再塗装を行っているが新台は30数万円、再塗装も1台10数万円といずれも大きなコスト負担が強いられている。それに対して同品は1瓶(200mL)で5~6台の塗布が可能で、材料と施工コストを合わせて約4,000円/台と大幅なコストダウンに寄与。また飲料缶の補充と同時に行っていた清掃も25分から5分と清掃時間の大幅短縮を実現した。


実績も3万台(06年)、11万台(07年)、15万台(08年予測)と右肩上がりで伸びており、同社では物置や給湯器など新たな用途開発に向け弾みをつけている。

床面向けにUVフィルム・UV塗装 玄々化学工業

玄々化学工業は高耐久性抗菌フィルム「WINUP FILM(ウィナップフィルム)」を4年前に開発。ワックスを超える物性をアピールし床面表示・広告向けなどで普及拡大を図っている。
同品はUV硬化型ワックスをPET基材に塗工することで高耐久性、抗菌性を有する。また、中間にグラビア印刷層やインクジェット層を設けることで、高画質メディア機能も付与できる。
「1-2年でも傷が付きにくいため、一時的な広告というよりも、長期間残す必要がある表示に効果的」(担当者)と、名古屋市交通局の地下鉄や施設のエントランスなどで採用されている。


汚れ・傷・臭いが付きにくい上、抗菌性が付与されているため、幼稚園や病院、トイレなどでの採用を目指す。
拡販に向けて現在はいくつかの業者とタイアップして性能評価をしているという。「実績、データ集めにはある程度の期間が必要。その情報を元に改良を進めて事業展開を進めていく」。
また、同社では現場施工型のUVコーティングシステムを住宅のフローリングやショールームのタイル床向けに展開している。


ラインアップは水性、無溶剤、溶剤と製品タイプを揃えニーズに対応した体制を整えている。店舗や戸建、マンションなどでニーズは高まっており、特に店舗ではワックスの代替によるメンテナンスコスト削減や洗浄廃液問題の解消などの利点が評価されている。
同社ではユーザーの用途に合わせてWINUP FILMと現場UVコーティングシステムの提案を進めていく。

日常の騒音シャットアウト 日本特殊塗料

日本特殊塗料は防音技術で世界をリードしている。自動車から新幹線、各種建物、建造物までと用途は幅広い。騒音対策に同社は「防音材」の他、「遮音材」「制振材」を開発し対応している。
効率のよい騒音対策には、音響解析、音響測定、シミュレーション解析の技術が駆使される。その技術力は全自動車メーカーで同社の材料がスペック化されていることでも分かる。


さて、ここで基本的な用語を理解しておきたい。吸音とは音を吸収し、音の反射を防ぐ。例えば布団を頭からかぶると、中でしゃべる声は響かない。遮音とは、音を遮断し、音が反対側に抜けるのを防ぐ。うるさいものにはフタの状態。制振とは、振動を抑え、発生する音(波動)を防ぐ。シンバルを手で押えると音は止まる。
こうした吸音・遮音・制振の三位一体技術が防音につながる。


この技術ベースを活用して開発されたのが防音材シリーズ「防音くん」。マンションから戸建住宅まで、生活環境の中で生じる騒音対策に役立つ防音材を揃えている。窓用、室内吸音用、流し台用、床用、排水管用、鉄骨階段用、天井吸音ボード用、雨音対策用のバリエーションがある。


「防音一番オトナシート」は鉄板などの振動による騒音を防ぐ、使い勝手の良い防音シート。裏紙をはがして貼り付けるだけのワンタッチで、スチール雨戸やドアの振動による騒音を防ぐことができる。
「騒音は隠れた公害といわれ、潜在ニーズは非常に大きい」という。

新工法、スプレーと刷毛塗りを両立 好川産業

好川産業はこのほど、エアスプレーと刷毛を一体化させたエアレスガン専用刷毛を開発した。東京電力と鉄塔塗装を主力とする塗装会社3社による共同研究によって生まれたもので、11月初旬から発売を開始する。


今回同社が開発した「エアレスガン用刷毛ALB-101」(特許申請済)は、エアレスガンの先に刷毛を装着することで、スプレー塗装と刷毛塗りを両立したもの。これまでも同様の製品はあったが塗面に塗料が充分にのらない、刷毛の中間の毛玉の中に塗料が溜まりボタ落ちやノズル詰まりが生じるなどの問題も多く普及していないのが現状。同社は刷毛内部の空洞部分を拡大させ、また刷毛内部にリングネットを取り付けるなど技術とアイデアを駆使することで、スプレー、刷毛塗りの両方をスムーズに行えるようにした。また口径さえ合えば一般的に販売されているエアレスガンに装着できるという汎用性も実現した。


特に実用化のポイントとなったのはフリーパターンチップを刷毛に内蔵した点。ノズルが詰まってもフリーパターンチップでノズル口径を変えることができるため、瞬時に詰まりを解消することが可能になった。更に被塗物の形状によってパターンや吐出量を調節しながら作業できるメリットを有する。
同社ではスプレー感覚で刷毛塗りができるため塗料ロスが少なく、かつ短工期で施工できるとして、鉄塔を中心に橋梁、タンクなどの重防食分野の他、内外装、建築といった建築塗装分野にも広げていく意向を示す。

ホルムアルデヒドセンサーなど販売 ウイングターフ

ベンチャー企業のウイングターフは携帯型ホルムアルデヒドセンサーやMRガス減菌システムを展開している。
ホルムアルデヒドによる室内汚染や医療機器現場ではウイルスなどによる感染症などの問題から高い安全性が求められている。同社は環境対策提案型の企業として測定機器を含めたビジネス展開を進めている。


ホルムアルデヒドは今年の3月1日から特化則(特定化学物質障害予防規則)の改訂に伴い第3類から第2類に変更された。『人の発ガン性が確認された物質』として使用事業所に厳格な安全処置が義務付けられ、その管理が大幅に強化された。
同社のホルムアルデヒドセンサーは公定法(高速液体クロマトグラフ分析法)と同等の精度とガス選択性(アセトアルデヒトを含む他、ガスも干渉を全く受けない)を実現させたもの。


主な特長は(1)感度が高いためWHOの室内環境基準であるとともに厚生労働省の基準値でもある0.08ppm以下のガス濃度を3分で測定(2)空気中にはさまざまなガスが存在するが、全く影響を受けない(3)センサー本体に薬液を滴下した使い捨てフィルターを入れることで、簡単に測定できる―など。
また同社では感染症対策や精密機器の減菌、更に無残瑠・無腐食に対応したMRガス減菌システムを展開している。同システムは高いガス浸透性によって高い減菌効果を発揮するとともに、腐食・残留がなく、かつ排気ガスは水と炭酸ガスに分解されることから安全性が高いシステムとなっている。

照明器具の高反射効率でCO2削減 テスコ・エコライティング

テスコ・エコライティングは屋内屋外などの既設照明設備の効率改善用機器の販売・設置を行っている。
同社が扱っているドイツ・ALANOD(アラノッド)社の広角反射板「TDDLシリーズ」を導入することで大幅な照度アップと照明の消費電力が削減可能というもの。
高反射率95%の世界特許素材と独自の多面解体反射板によって小さな光源で大きな照度を実現した。「アルミニウムにPVD鏡面加工を施すとともに独自の多面解折技術で高反射率を可能にした。既に多くの工場で採用されている」と説明する。


既設ランプ数はそのままで、水銀灯400WをCDランプ100Wに入れ替えたケースでは、4分の1の消費電力を達成しつつ、既設照明以上の手元照度を実現した。天井高7.5m、照明器具間隔8.3mという付帯条件だ。
このケースでは年間消費電力27,156kwの削減とCO2排出量9.5トンの削減に寄与した。特にCO2の削減が大きな課題となる中で、コストダウンとCO2削減が同時に行えるのは貢献度が高い。また光源周辺に熱がこもらないことから、冷房効率の改善にも結びつく。


「最新の省エネ型HIDランプやナトリウムランプとの組み合わせ、また市販の各社設備装置との組み合わせも可能。更に市販のランプ・安定器・セードなどダウンライトの各パーツの中からユーザーのニーズに最適のアソートを行い、照明器具一式として提案させて頂いている」とコメントする。

微細気泡で排水処理効果を高める NSI

NSI(本社・横浜市、社長・椙江光明氏)は微細気泡発泡装置「Nano1 System(ナノワンシステム)」を開発し、塗装排水循環装置として実用化を始めている。効率的なスラッジ処理に寄与するとして、自動車メーカーの塗装ラインに採用されるなど実績も生まれている。
同社は同品の開発・製造・販売並びに水域環境修復事業、水質改善コンサルティングを行う環境ベンチャーで、4年前に設立。東京大学、北海道大学、海外の大学機関などを共同研究機関として抱え、製品開発を行っている。


主力製品である「ナノワンシステム」は水中に10μmの微細気泡を発生する装置で、この微細気泡効果により溶存酵素の増加、好気性微生物の活性化、懸濁物質の浮上分離を行うというもの。更に磁界の中を通すことで、水に酸化還元効果をもたらす。
基本特性としては、設置した場所の空気と原水を装置内部に取り込み、攪拌せん断し、微細気泡を作成。微細気泡にすることで、浮力が小さくなり水中での滞留時間が格段に長くなることに加え、水と気泡の接触面積が増加することから、投入した薬剤の効果が飛躍的に向上する。


ある自動車メーカーに採用された事例では、同品の設置前と比べ、COD値46%減、BOD値30%減、SS値30%減、電導度29%減を実現し、かつ堆積した塗料カスの付着も減少した。薬品、清掃、水などのコストをトータルして、1年で1,000万円以上のコストダウンを実現した例も出ている。

塗装治具をオンデマンド展開 岩田製作所

岩田製作所が組立式の塗装治具及びマスキング専用パーツの販売を開始してから1年半が経過し、ユーザーからの評価が高まっている。
塗装治具は小物・軽量物から重量ワークまで多種類のパーツを標準品として在庫に持ち、組み合わせによりさまざまなワークに対応することが可能となっている。また、破損箇所の修復にも簡単なパーツ交換で対応できる。従来、塗装治具は社内製作や専門業者への依頼が主流となっていたが、同社では外注コストや剥離コストの削減メリットをアピールし展開を進めている。


塗装品質に重要なポイントとなるのがマスキング。代用品でなく専用パーツを使用することで、マスキング精度の向上や作業時間の短縮につながる。これまではシリコンゴム素材の製品のみであったが、EPDMゴム、PVCのタイプの販売を予定している。
「約220℃の耐熱性を持つシリコンゴムではオーバースペックとなる場合もあり、耐熱性が低く単価を抑えたタイプを開発した」として、ニーズに応じた製品ラインアップを強化した。
カタログ販売を展開し豊富な在庫から小ロット・短納期販売が大きな特長。ユーザーからすれば欲しいものが欲しい分だけすぐ手に入るメリットがある。


同社では特注品製作にも対応。「要望が多い製品は標準品としていく。ユーザーから教えてもらいながら一緒に開発していきたい」として、新製品及び新サービスを追求していく意向。HPからの問い合わせも増えており、展示会出展など認知活動に注力する。

ホテルなど全国からニーズ プロペクト

都内にある一流ホテルでの採用が相次いでおり、バスタブ再生ビジネスの全国展開を進めていく。他の再生工法では工期の長さやコストに加え、ホテルではタブーの臭気の問題から塗装方法に限界があった。
プロペクトの原点は石材の磨き再生。ここで培った技術・ノウハウをバスタブの再生に注入した。システムが完成するまでには2年余りをかけた。


基本コンセプトは磨きの技術での再生。このためバスタブに合った特殊コンパウンドの選定とともに、研磨しバフで仕上げるレベルの設定に苦心。いろいろな研磨材で試し、鏡面仕上げまで研磨する方法を確立し、工法として画一化することに成功した。
施工のポイントは、バスタブの種類や素材の表面状態のチェックにある。汚れや劣化の度合に応じた研磨システムを選ぶ必要がある。このコツをつかめば、研磨技術は数時間の研修でマスターできるレベルという。特に鈑金塗装のプロであれば十分サイドビジネス化できるため、「BPのメニューのひとつとして普及させたい」としている。


同再生工法の最大のセールスポイントは新品並みにバスタブが再生し工期が速く、コストも塗装工法の約半分。また騒音や臭気など、工事環境の安全性や安心感が高い。
同社では現在、ホテルなど500室に対応できる体制があるが、ニーズが全国に拡大しているため、塗装業や鈑金塗装業者が施工代理店となるネットワークの構築に着手。「早く立ち上げていきたい」意向だ。

塗装向けに防塵スーツを開発 ガードナー

半導体製造向けの防塵服などクリーンウェアの企画製造・販売を行うガードナーは、塗装向け専用の防塵スーツを開発した。既に自動車メーカーなどが採用しており、工業用塗装分野、自動車鈑金塗装分野などに向けて拡充を図りたいとしている。


今回開発した機能性塗装用スーツ「CK1040」は高い通気性と吸汗・速乾性、低発電性、制電性を有するのが特長。「塗装現場は工場の温室環境がオペレーションされている環境とは違うため、通気性と防塵性の確保を最優先した」と開発担当者。これまで防塵対策を施す塗装現場においては半導体用防塵服が採用されているケースが多かった。しかし0.1μm以上の防塵性を備えているため遮蔽性が高く、塗装用途においては蒸れやすいという難点があった。そこで新製品では素材を防塵服と同様、長繊維のポリエステル100%を使用する一方で、繊維の太さや織り方を工夫することで一般防塵素材の20倍の通気性を付与し、かつムレ感を軽減した。


また防塵性を付与するメリットとしては、衣服からのゴミやホコリは塗装不良の原因となるため、防塵服の着用は塗装直行率の向上に寄与する。同品は10μm以上のホコリをシャットアウトし、かつ導電糸を6mmピッチで入れることによって、安定した制電性能を確保し、ゴミの付着を防ぐ。
今年の春から本格販売を開始し、自動車メーカーの他、自動車鈑金塗装向けにOEM供給を実施。今後は工業用塗装分野への販売拡大を目指していく。

塗料製造向け生産管理システム開発 ジック

システム開発会社のジックは塗料生産管理システムの販売を開始した。これまで特定の塗料メーカー向けに開発していたが、製品ごとの塗料原価の把握や生産工程がリアルタイムで可視化できることから同社では経営効率の向上を実証し採用拡大に努める。
同社が開発した「GE-Max」は液体・粉体・化学製品向けに特化した生産管理システムで、受注から出荷までの業務上の管理を一元化した点が最大の特長。受注入力-原料発注-生産計画-工場出入-売掛買掛計算-実績管理-検査記録-保守管理を統合化し、生産工程を効率化する。


実用に即した例として、受注した時点で原料引き当てを行い、不足がある場合は原料発注を指示。生産指図書についても原料の配合一覧に加え、備考欄を設けることで各工程の注意点を加えることができるなど、現場作業者に明確な指示通達を可能にした。またロス率を計算した生産量の把握や、特定の原料の使い切りを設定した配合計算も可能となっている。
その他、搭載したカレンダー機能により、ディスパー、ミル、自動充填機などの各工程の稼働状況やスケジュールが早見でき、原料不足がある際は赤字で表示。突貫注文による工程の入れ替えや原料在庫のシミュレーション機能を付与するなど実態に配慮したシステム設計が施されている。


また11月に発売予定の「GE-Max2008」新バージョンタイプでは、MSDS作成オプション、GHSラベル作成オプションを標準搭載している。

FC制による住宅ビジネスを始動 中野塗装

千葉県を中心に住宅塗替えを行う中野塗装は全国を対象とした住宅塗装ビジネスを始動した。自社で培ったインターネット受注のノウハウを全国に広げることで塗替え需要を取り込むのが狙い。フランチャイズ制による加盟店を募集し、関東圏から順次進める予定で、全国100拠点、3年以内に売上高100億円を目標に掲げる。


同社は「OB顧客を増やすことで、経営基盤を強化していく」(中野太樹社長)と元請け100%で一貫した経営スタイルを掲げている。インターネットは同社の受注チャンネルの中心的役割を担っており、売上高2億円弱の内、ネット受注は7割に及ぶ。
ただネットによる強い受注基盤を構築した一方で、自社の拠点が千葉にあることから、施工エリアを限定せざるを得ないのが現状。また全国から寄せられる施工依頼に対しても付き合いのある業者を紹介することしかできなかった。そこで同社の強みとするネット受注の対象エリアを全国に広げるにあたって、同社の事業理念に賛同する施工店網を構築したいというのが今回のFC設立の背景となった。FC加盟店組織には、ギリシヤ神話で「掟」を神格化した正義の女神である"テーミス"と名付けた。


仕組みはネットを通じテーミスに寄せられた見積もり依頼を最寄りの加盟店に紹介し、その加盟店が見積もり提出から契約、施工を行うというもの。一方で、営業、積算方法、接客、経営などの実務において各種研修制度を用意し、加盟店の底上げを図っていく。

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