Web特集
2009年03月12日
内装マーケット特集2009(企業動向)
感性に訴求する製品開発 大日本塗料
「ノボクリーンシリーズ」の出荷が好調だ。国内で初めて有機溶剤ゼロを達成した室内用水系塗料。「人の五感のうち、臭気の面で従来のエマルションペイントのイメージを払拭、市場に新鮮味を持って受け入れられた」のが要因。特に、病院、学校、福祉施設など公共性の高い建物では定番スペックの地位を獲得しつつある。
これに視覚的な感性要素を加えたのが「ノボクリーン・デコ」だ。ノボクリーンと珪藻土を融合させ、積極的な調湿効果を引き出すとともに、ローラー、コテ、吹付ガンなどで多彩なテクスチャーが付与できる。同品の機能面に由来する「清潔な空気感」に加え、ワイルドさと繊細さ、光と影の演出など意匠表現力が受けた。商業スペースを手始めに、さまざまなシーンで採用が広がっている。
こうした人の感性に響く方向で現在新製品を開発中。「特殊な顔料を用い、フラットなペイントにはない色の揺らぎ感を表現するとともに、起毛のような手触り感が楽しめる新感覚の塗料」。発売されれば、新たなインテリア仕上げとして話題を呼びそうだ。
一方、使いやすさ、暮らしやすさといった点では「水性ビルデック」や「ビューテックス」の人気が高まっている。前者はシーラーレスの2回塗り仕上げでありながら強力なヤニ止め効果を発揮するとともにツヤ、色調整の簡便さが現場で受けている。また「ビューテックス」は"汚れが落とせる塗料"としての評価が定着。お手入れのしやすさで根強いヒット商品となっている。
内装分野の開拓加速 エスケー化研
エスケー化研の内装関連塗料の伸びが加速している。アイテムとして最も伸長しているのが「セラミフレッシュIN」。同品は特殊シリコン樹脂エマルションペイント(EP-Si)で、汚染防止機能を有している。
同品の汚染防止メカニズムは、液体汚染物質が表面に付着しても、その接触角が高いため、拭き取りやすく、加えて塗膜内部に汚染物質が染み込みにくい構造。
同社のテストによると、コーヒー、醤油、トマトケチャップ、手垢など通常汚れを落としにくい汚染に対しても高い除去効果を実証した。採用物件でもクライアントから「汚れても落としやすい」との声が寄せられている。
また、TVOCを1%未満とした他、内装用に求められるシックハウス要因物質フリー、低臭性、防火材料認定を確保。抗菌・防かび性を付与。
この他のインテリアペイントとして、ゼロVOC多機能水性塗料「エコフレッシュシリーズ」エマルションペイント「サニービルドEX/IN」も順調に伸びている。
同社が特に注力しているのが土塗壁調の「ベルアートIN」。日本間にも洋間にも合ったしっとりした土壁を演出できる塗材で、ゆず肌、ストーム、シルクなど14種類の標準仕上げパターンを有している。
「インテリア分野は潜在需要が大きく、健康・安全と高意匠といったコンセプトでまだまだ開拓の余地があり、内装分野を他社にない商品力でカバーしていきたい」(担当者)とコメント。
艶ありVOCフリー塗料開発 神東塗料
神東塗料は今春、VOCフリーを実現した艶ありエマルションペイントを発売する。艶感を高めると樹脂リッチになりVOC含有量が増加するという課題を克服した。
内装向けのVOCフリー塗料としては、昨年艶消しタイプの「シルキークリーン」を発売。コア・シェル型のエマルション樹脂をベースにした同品は固い連続した塗膜を形成。きめ細かい仕上がりが得られ、従来品に比べて格段に高い防汚性、除染性が特長となっている。
今回投入する新製品は従来のグロスペイントのVOCフリータイプとして訴求するとともに「シルキークリーン」の艶ありタイプとして位置付ける。「シルキークリーン」同様、コア・シェル型エマルション樹脂を採用し残存モノマーが懸念される添加剤の使用を抑えることで、艶感を高めるとVOC含有量が増加するという課題をクリア、VOCフリーを実現した。
同社では「環境により配慮した塗料であることから健康志向の高い物件や艶ありニーズの高い学校など役所関係を中心に拡販を図っていく」意向。艶感は3分艶、5分艶を揃える。
この他、内装向け塗料としては、住宅・商業施設向けとして新たに意匠性塗材も開発。同品はコテ仕上げやデザインローラー仕上げに対応する他、塗り、研ぎ、刷毛、ブラシなどさまざまな塗装工法を駆使することで、多彩な意匠付与を可能にする。機能面では調湿性やマイナスイオン機能(オプション)で差別化を図る。
テナントリフォームに展開 トウペ
トウペは内装マーケット展開として、環境配慮形水系塗料「トアVフリーシリーズ」の製品体系を充実させている。
同シリーズはVOCが配合上はゼロと高まる環境ニーズに対応。従来のエマルション塗料を上回る環境適性がある。上塗り用はスタンダード品の「トアVフリーグロス」や高級な位置付けの高隠ぺい性タイプ「トアVフリーハイベスト」の他、艶あり、艶なし、高隠ぺい性などさまざまな用途に合わせた製品をラインアップしている。
また、専用のシーラー及びプライマーを揃えて内装向けに最適な塗装仕様を提案している。
新築物件への採用を進めるとともにビルリフォーム向けにも注力する。「ゼネコンなどでは新築物件からテナントリフォームへシフトする動きが見られる。そういう物件に対して塗装の良さをアピールしていく」(担当者)
レストランやマンションなどで評価されているのが「トウペ蝦夷シラス健康一番」。多孔質で表面積が大きいシラスバルーンは、吸放湿機能が高く空気中の生活臭や有害物質を吸着するため、室内を快適に保つことが可能になる。そのためアレルギー対策としても採用が増えているという。
また、内装用塗料のスタンダード品としては、アクリルエマルション塗料「ウォルテックスシリーズ」を展開。「同ハイベスト」は中空ポリマー粒子を含んでいるため、抜群の隠ぺい力を誇る。JIS K 5663 1種に合格。その他、「同ハイリッチ」「ウォルトン♯100」などがある。
目地処理面の機能、省工程化に寄与 インターナショナルペイント
インターナショナルペイントは内部用目地テープ補強パテ「IPテープグリップパテ」、塩ビ専用素地塗料「IP軟質塩ビコートSi」など作業性、省工程に注力した製品開発を展開している。
「IPテープグリップパテ」は内装仕上げに伴う目地処理の強度アップを図った製品で、Vカット目地部にファイバーテープを貼った後、同品をヘラで刷り込むことで、目地部への充填とテープ目止めが1工程でできるというもの。ファイバーテープと同品を併用することで、ワレにくい目地処理を可能にした。
同品は1液架橋型エポキシ変性アクリルエマルション樹脂がベースとなっており、速乾樹脂とエポキシ架橋効果により、乾燥性、硬化性に優れ、梅雨期や冬期における乾燥不良などのトラブルを軽減。また強化繊維を配合することで、目ヤセが少なく、キメが細かく、ヘラ付け、ヘラ切れが良いなど作業性を高めた。乾燥時間(20℃)は5時間以上。
施工は同品を塗布後、「IPジョイントパテ」で仕上げ。更に上塗りとして微弾性タイプの「ビニラー2100弾性タイプ」を使用することでワレ防止効果を向上させることができる。
「IP軟質塩ビコートSi」は水系1液型アクリル・シリコンエマルション塗料。同品はベタツキの原因となる可塑剤の移行を防ぐ機能を有しており、プライマーなしで仕上げられる特長を有する。
用途はビニルクロスの他、塩ビ鋼板、コーキング処理面にも適応する。
コンセプト戦略へ転換 日本ペイント
日本ペイントは製品戦略からコンセプト戦略への転換を図る。その第1弾が昨年スタートした「パワーファクトリー」。工場の内外の建物・施設までをトータルに塗り替えることで、工場そのものの存在価値を高める方向を打ち出した。
今後、建築分野にもコンセプト戦略を導入し、需要の底上げを目指す。内装分野に関しては未開拓ゾーンと位置付けるとともに、生活者との接点となる重要なマーケットとの認識を示す。従来のカラモニーでも外装を中心とした展開から、内外装をトータルに対応したコンセプトの構築を予定する。
このコンセプトは未発表だが、コンセプトに沿った製品体系を組み込み、生活者の実現したいライフスタイルへ訴求していく。
内装用の製品として伸長しているのが「水性ケンエース」及び「オーデコートGエコ」。
「水性ケンエース」は多種多用な下地に強力に密着し、ヤニ止め効果、汚染除去性能を発揮する。また艶消しの落ちついた表現力に加え、膨れや剥がれの防止効果を高めた。
環境性能はTVOC1%未満、F☆☆☆☆。内装分野の壁、天井の他、トリム、開放廊下、軒裏などのワンアイテムとして使える。
オーデコートGエコはVOC含有を限りなくゼロに近づけた環境・安全設計が特徴。水性艶ありの定番としての実力を備えている。
「内装分野は壁紙に対抗できるコンセプトが鍵」と担当者はコメント。
水性メタリックの動き活発化 ターナー色彩
水性メタリックペイントが動き始めた。商業空間を中心に指定活動を強化、世界的なブランドバッグや高級靴メーカーの直営店など、指定材料として出荷が活発化し始めた。
同品はメタリック調の12色を標準色として揃えるが、サテン地のようなシルキーで上品なメタリック感を表現するのが特長。メタリックの躍動感を楽しませながらも、落着きと気品に満ちたインテリア空間を演出する。水性F☆☆☆☆の安全性に加え、メタリックに見られがちな塗りつぎムラが目立たないのも特長だ。
加えて同社のカラーコントロール技術も差別化のポイント。ブランドショップなどこだわりのインテリアシーンでは色に対する要求もシビアで、「デザイナーからは、正面からだけでなく斜めからの色の見えまでこだわった色指定がある。そうした注文に適確にクイックに応えるのも当社の強み」(担当者)とし、水性メタリックペイントを切り口に同社商空間シリーズの拡販を図る。
一方、住宅内装をメインとした「Jカラー」に関しては家具メーカーとのコラボレーションを始めた。「例えばカラー家具の背景の壁をカラーリングするなど、暮らしの場で色を楽しむきっかけづくりの提案を行っている。塗料や家具の単体販売というよりも、住空間のシーンを提案していくスタイル。インテリアに関してはやはり生活者の感性に訴求するような売り方が必要」とし、より効果的な販売方法を探っていく方向。
アレスシックイ、突破口に 関西ペイント
関西ペイントが販売している「漆喰塗料アレスシックイ」は鳥インフルエンザ感染の低減効果が確認され、大きな反響を呼んでいる。ウイルスの感染力を30分間で99.6%以上減らせることを実証し、同社では健康・安心を全面にアピールし、拡販していく。
同品は漆喰の有する消臭機能に加え、抗菌・防カビ性や結露抑制、ホルムアルデヒドの吸着・分解を保ちつつ、ペイント化することによる利便性を付与しているのが特徴。
採用が広がるにつれ、意匠面でのニーズが強まってきた。「シンプルな意匠の他にもっと変化や質感のあるものを」とのニーズが設計関係者から出され、これを受け新意匠バージョンを近日中に上市する。
新意匠バージョンは特殊なローラーを採用し、3色のカラー変化と立体感のある陰影が表現できる。「漆喰ならではの質感と微妙なニュアンスで意匠性がグレードアップできた」(担当者)とコメント。
販売に関しては同社の特約店が施工業者を対象とした研修会を全国的に開催し、施工体制が構築されつつあり、差別化製品としての拡販を加速させたい意向。
また、同社の水性ゾラコートは「Zola shop」の頒布が進み、刈り込み段階に入りつつある。設計、施工、販売店での普及が実需に結実するようサポートをしていく。「他社にない独自性で内装分野に切り込み、ブランド認知を確かなものにしたい」と積極姿勢を打ち出す。
日本の情景をイメージさせる漆喰 カラーワークス
カラーワークスが発売した「Hip 漆喰-SAMURAI colors」がインテリアシーンに新たな旋風を巻き起こしそうだ。徹底した本物志向と日本人の心に響く色と物語が感性をくすぐる。
開発に当たっては、石灰の鉱山会社とタイアップして原材料から製品化まで一貫した生産プロセスを構築。アクリルエマルションなどの樹脂は使用せず、高級左官用消石灰を主材料にほとんどが自然界から抽出した原材料を使用。本漆喰からスサを抜き、代わりに寒水石を入れることで作業性やさまざまな左官仕上げパターンを可能にした。コテ用とローラー用を揃える。
消石灰を主原料にした漆喰は、その強アルカリにより抗菌や防カビ・ダニ威力を発揮することが知られている。加えて調湿機能、消臭機能で快適な住環境をつくるとともに、CO2の増加や、化学物質によるアレルギーなど、年々増え続けている問題を身近なところから改善していける。
更に、同社ならではのセンスを感じさせるのが各色の物語性。日本の伝統色7色を標準で揃えるが、例えば「研ぎ澄まされた刀が日の光を受けてきらりと光る。その時の色(薄墨)」「夕暮れにはらはらと散る桜。花びらの色(灰桜)」といったようにストーリーを展開。同品のプロデュースを手掛けた俳優・根津甚八氏が色の抱いている"情景"を、「侍」を演じた氏の経験の中にある言葉に紡いだ。日本の伝統「漆喰」に同社ならではの味付けを施した「SAMURAI colors」。米国での発売に向けても準備を進めている。
ペイントマジシャン、大反響 シモダ
シモダが協賛して開催した昨年12月のマジシャンカラーイベントが予想以上の盛り上がりを見せた。参加者の約半数が塗装業者であった他、塗料ディーラー、設計士、ステージ関係者など多様な人たちから注目を浴び、「関心が高い」(担当者)ことが分かった。
イベントは、東京・新宿パークタワーの1階ギャラリーの広いスペースを使って、マジシャンカラーの新意匠である「空セット」「木目セット」「大理石ウォームセット」「大理石クールセット」の4種の発表と実演が行われた。また従来意匠についてもデモンストレーション。
新意匠で参加者に注目されたのは「木目」がトップ、次いで「大理石」。木目に関しては特別なスキルがいらず、簡便に表現できる点が評価。木目意匠をいろいろなシーンで使ってみたいとの声が強い。
これを受けシモダはマジシャンカラーを突破口としたビジネスに注力するため、社内体制を強化。各拠点を通じての営業活動及びデモンストレーションを強めていく。塗料販売店にとっては新需要の創造、塗装業者にとっては直需開発のメニューとしての利用を促進したい意向。
マジシャンカラーの魅力はデコラティブな意匠が特別のスキルがなくても表現できる点にある。「反響が全国から寄せられているので、これに着実に応えていく体制にしたい。当社の営業マンもスキルをマスターしつつあり、出前デモンストレーションも活発化していく」とコメント。
独・水性塗料を販売、需要開発挑む キャピタルペイント
キャピタルペイントは昨年からドイツ・メファート社の内装用水性塗料「ドゥーファ」の販売を開始している。
同社は木工塗料専門メーカーとして屋内向けには、オイル調水性フロアー用エコ塗料「フレッシュF」、水性着色剤「ワンダー水性1液型」、木部用1液型水性難燃ウレタンクリヤー塗料「モーエンアクア」など水性に特化した環境対応型機能性塗料の開発に主軸を置いている。
そんな同社が販売代理店として木部以外の海外製品を販売する背景には、環境対応型製品の需要開発に勢いをつけるとともに、差別化が不可避となっている設計関係へのアプローチ力を強化する狙いがあるからだ。
「ドゥーファ」はドイツ国内のDIYショップで販売されている製品で、塗装下地壁紙(ルナファーザー)との併用が一般的。VOCを一切含んでいない、アクリル樹脂を使っていないため特有の樹脂臭がないなど、有害物質による環境や人体への影響を抑えている点が最大の特長となっている。
TVOC(総VOC)測定試験では、定量値100μg未満/m3と厚生労働省がシックハウス対策指針値として定める400μg/m3を遥かにしのぐ数値を得ており、ドイツのエコマークに相当する「ブルーエンジェル」を取得している。
国内での展開においては、一般塗料と比べて高価であるため汎用市場とは一線を画し、シックハウス対策向け住宅など、設計事務所を通じた差別化展開を図っていく意向を示す。
撥水・撥油機能を生かし製品化 玄々化学工業
玄々化学工業は室内の珪藻土、土壁、更には加工木材、エクステリアの汚れ防止用にフッ素系の撥水処理剤「ザ・撥水」を商品化、展開を進めている。
同品は初期接触角が136度と極めて高いことから強力な撥水効果が得られ、また塗布によって素材の質感を損なうことなく、かつ臭気がほとんどないので居住者に優しい。更に刷毛などが固まることなく繰り返し利用できるといったメリットを有する。
「加工木材、丸太、土壁、珪藻土、布、竹、紙、コルク材など吸収性の素材に適応可能。また木材用、繊維用(天然、動物、化学)、珪藻土・土壁用の用途に合わせ5つのタイプから選択でき、布製品などへの撥水効果は洗濯をしても長く撥水効果が期待できる」とコメントする。その他、太鼓や旗など外部での雨よけや畳などの汚れ防止に事前に塗布して効果を発揮。
塗布方法はコートモップ、コテバケ、刷毛、ローラー、スプレーなどで原液を2-3回塗布する。
既に同社ではインターネットを通して販売を始めており、一般消費者からの引き合いが増えていると同時に木材加工などの専門業者から一次撥水用に採用されている。
更に同社は高耐久性のウィンナップフィルムやUVハードコーティング仕上げを差別化に展開している。「フィルムは汚れに強く、長期にわたって美観が維持できる。またUVハードコーティングは新築マンションのオプションとして対応しているが、耐擦り傷性やグロスありが人気」という。
天然油脂系着色剤で差別化 大谷塗料
大谷塗料は植物油脂をベースにした木部用着色剤「VATON(バトン)」ブランドを軸に、油性系、水性を揃えることで作業性、仕上がり感、環境ニーズに対応した展開を見せている。
現在、販売に力を入れているのが木部用浸透型着色剤「VATONカラーオイル」。植物系油脂をベースにした高濃度着色剤で昨年から本格販売。
顔料リッチにしたことで退色、変色に強く、鮮やかな仕上がり感が得られる一方で、刷毛塗り、拭き取りにも対応。深い濃色仕上げと木目仕上げが同品1つで対応できる作業性も魅力となっている。また軟質材、硬質材に関らず、1回塗りで木目を生かした仕上げができる。
乾燥時間は8時間以上。気温15℃環境下であれば翌日には指触可。
一方、水性タイプでは自然系水性木部用浸透型着色剤「水性VATON」を上市している。水性樹脂と天然植物油脂を組み合わせることで塗りやすさ、耐久性、安全性を確保した。
植物油には天然のヒバ油を配合し、シックハウスの原因とされる化学物質は配合していない。塗膜は食品安全法の基準に適合させるなど、安全性を確保した。
また作業性については、塗料の伸びを高めたことで、塗り継ぎムラや色ムラが出にくく、塗りやすいのが特長。油の浸透効果によりしっとりとした木目を生かした風合いに仕上がる。
油性VATONと同等の耐候性を有する他、専用クリヤー塗料を塗布することで、家具調仕上げも可能。
天然植物油の強みを生かす 日本オスモ
日本オスモは今年から販売店組織「ひまわり会」を発足し、プロモーション活動や情報提供など販売店を中心とした営業展開を強化することで、需要拡大を図っている。既に50社の販売店が加盟し、上々の滑り出しを見せている。
屋内木部向けとしては、「オスモカラー エキストラクリアー」、「オスモカラー フロアクリアーラピッド」が中軸を担っている。
「同 エキストラクリアー」は木目を生かした艶消し仕上げが特長。天然カルナバワックス、カンデリラワックス、ひまわり油などの植物油をベースにしながらも粘度が低く、高い浸透性を有しており、手垢止め、撥水効果が得られる。
施工は1回塗り仕上げで、ディッピング、スプレー、刷毛塗り、ローラーと各種工法に対応。1Lで約16m2塗布できる。
一方、「同 フロアクリアーラピッド」は3年前に販売を開始して以来、着実に需要を伸長。油性タイプでありながら、乾燥時間約4~5時間と1日2回塗り仕上げができる速乾性が最大の特長で、撥水性、耐摩耗性機能を付与するとともに、温かみのある仕上がり感が得られる。
適応下地は、無垢フローリング、コルク、OSB床材、未塗装木質フローリング。
同品は艶あり、3分艶を揃えるが、昨年「同 フロアクリアーラピッドマット」を上市し、艶消しニーズにも対応している。
需要拡大期見据え、PR強化 和信化学工業
水系シフトを推進する和信化学工業。屋内木部向けとしては、オイルフィニッシュ風の仕上がりが得られる水系着色剤「アクレックス ネオステイン」、インテリア全般の幅広い用途に適する「アクレックス 木部用ウレタンシリーズ」が好評を得ている。
市場における水系化ニーズはコスト、施工性の点から依然として弱含み。しかし、同社では来たる需要拡大期に備え、別働隊を組織するなど、プロモーション活動を精力的に行っている。特に一昨年は販売店を対象に研修会を実施。昨年は施工店を対象に全国30カ所で研修会を開催するなど、のべ1,000人以上の施工業者を集めた。「まずは実際に見て、触ってもらうことが重要」と理解を得ることに徹底した。
一方、塗り継ぎや塗りムラ、乾燥性といった水系タイプ特有の技術的課題の克服も差別化に据える。「マイナス5度下での乾燥の問題もクリアした。また低VOC化をより進めた形で、揮発性化学物質の除去も図っている」とコメント。環境対応化は塗料性能と相反する矛盾も抱えるが"水系タイプで溶剤並みの塗膜性能と作業性を確保する"という開発方針に変化はない。
とは言え、既存マーケットにおける需要環境は厳しい。そのため同社では塗料製品以外での付加価値化を重視し、まず第1弾として60色のカラーバリエーションを揃えた色見本帳を発刊する。木工塗料メーカーとして培った"色出し技術"を建築分野へ反映させていくことで、指定色対応も含め嗜好性ニーズへの訴求を図る。
不燃処理材の塗装仕上げを実現 大阪塗料工業
大阪塗料工業が昨年販売を開始した屋内木部用2液ウレタン不燃塗料「NTXウルトラック木匠不燃システム」の引き合いが高まっている。
同品は国土交通省不燃材料大臣認定を取得した不燃処理材向け塗料で、火災によって発生する有毒ガスや火災伝播を一般塗料に比べて低く抑える機能を有する。既に数社のメーカーが同種品を展開しているが、同社は不燃処理剤の析出という難点を克服するために相性の悪い水性タイプではなく、あえて溶剤系にすることで不燃処理材の析出を防止。塗装による意匠付与を可能にすることで差別化を図った。
販売を開始して間もないながらも、エアコンを囲うルーバーや焼肉店のコンロ廻り、飲食店の厨房などに採用された他、大型物件への採用も具現化しているという。
同社は「市場創出型の製品のため一気の需要拡大は難しいと捉えている。今は細かなニーズを積み重ねることでノウハウを蓄積し、市場形成に挑んでいきたい」とコメント。外部でのニーズも高いため、材種の適合、経年変化、耐久性などデータ収集にも注力していくとしている。
容量は少量ニーズに対応するため、8L、32Lに加え、2Lも追加投入した他、仕上がり感は5分艶、全消しの2タイプを揃える。
塗装仕様は着色仕上げの場合、ステインを塗布後、「NTXウルトラック 木匠サンディング不燃」、「同フラット不燃」の2回塗り仕上げ。ホルムアルデヒド放散等級F☆☆☆☆取得。
色の選定が販売に直結 トーヨーマテリア
昨年、シッケンズ木材保護塗料・屋内用のニューバージョン「セトールBLデコール」(水性、F☆☆☆☆)を新発売、「予想より立ち上がりがスムーズ」(担当者)と好感触だ。
従来販売していた「セトールインテリア」からの改良点は主に2つ。脱グリコールにより環境・安全性を更に高めた点、そして日本市場に合わせた色の改良を行った点だ。特に、色のモディファイが「好調な立ち上がり」に好影響を与えているようだ。
色数から言えば従来品31色に対して、現「セトールBLデコール」は20色に絞り込んだかたち。ただし、日本の住宅シーンで人気の高いブラウン系を充実させるとともに、ステイン系ホワイトをベースとした女性に人気の高い色のラインを揃え、ナチュラル、カジュアル、シンプルといったデザイン志向にマッチ。
更に、ブラウン系は同社の主力製品である屋外用の「セトールHLS」と色の整合性を持たせたことで「設計関係者からは内外で一体感のある提案ができるとの評価をいただいている」と、色の選定が効果的に販売に結びついている。屋内の造作、面材など現場施工の用途で幅広く用いられている。
一方、屋内床用で定番的に使われ始めているのが「水性フロアー」だ。特に無垢の床材で多用されているレッドパインなど針葉樹の素材の感触を楽しめ、かつ高い保護効果を発揮する。天然系塗料のような風合いを醸しつつも、保護機能ニーズにもしっかりと応えるのが人気の秘密だ。
住環境改善効果で熱烈支持 日本ケイソウド建材
珪藻土塗材のパイオニア・日本ケイソウド建材の「エコ・クィーン」。室内空気質の改善効果で卓越した効果を発揮、左官業者など日本全国のユーザー、そして実際の住まい手の熱烈な支持を得、不動の地位は揺るがない。
珪藻土本来の特性に由来する調湿、結露防止、不燃性に加え、含有消石灰の強アルカリによる防かび、酸化チタン光触媒による汚れ防止、超多孔質による省エネ、音響効果など快適な室内環境を実現。そしてナノサイズの孔に積極的に吸放湿される湿気に、同品の組成物特有の要素が加わり抗酸化作用を発現、健康改善に優れたパワーを発揮する。
それらの効果は実際の住まい手から寄せられた声が実証する。「雨の日や梅雨時期でもさらさらで気分がよい」「結露がなくなった」「ペット臭がしない」「暖房費が半分に減った」「台所周辺さえ油汚れがない」「オーディオの音がクリアーになった」など居住性に関する感想に加え、「アトピーが治り始めた」「ぜんそくが良くなった」「風邪をひかなくなった」「不眠症が解消された」「壁の近くに居るだけで頭痛が解消される」「切り花や神棚の榊がたいへん長持ちする」など、健康改善に関する感想の多さに驚かされる。同品の実効性はこれらユーザーの生の声が如実に物語っている(同社ホームページにも公開)。
同社の珪藻土塗材「エコ・クィーン」は「健康被害にあわない」といった従来のニーズから「住まうことで健康に寄与する」といった新しい概念の内装材に昇華している。
ライフスタイル実現へ 大塚刷毛・ハンディークラウン
2年前、DIYショーでハンディ・クラウンは従来の販促の殻を破る展示を行った。住宅のシーンに分けた塗装方法のPOPによる説明と合わせて、必要な塗装ツールを同時に展示する方法。これはホームセンター関係者にショックを与えた。ホームセンターの売場構成では塗料コーナーと刷毛などの副資材は分離されて展示されているのが一般的だからだ。
「ひとつの問いかけとしてチャレンジしました。というのも消費者のインテリアへの関心が高まっているという背景があり、従来のホームセンターの塗料の売り方では限界があると思ったからです」と販促グループリーダーの大木清太氏は企画意図を説明する。
POPではインテリア、浴室、木部、コンクリート床、鉄部などに分け、特にインテリアに関しては壁紙のリフレッシュ塗装として、ヤニ止めクリーニングやマスキングについて詳しく解説。素人の気づきにくい前処理のノウハウの重要性をアピールした。
大木氏はホームセンターの客層が多様化していると指摘する。素人の他、多能工と呼ばれる塗装を片手間にやる人、リフォーム業者、工場従業員など。このためニーズも多様化しており、塗装ノウハウの説明を求める声は強まっていると見る。
「素人の方でもライフスタイルイメージから、それを実現するひとつの手段として塗装を考えるようになっている。このため感性に訴えるマーケティングがないとモチベーションが高まっていかない」(大木氏)
塗装の強い味方、ルナファーザー 日本ルナファーザー
塗装用下地壁紙の代表格「ルナファーザー」と塗装による内装仕上げの評価が高まっている。国内では既に30年以上の実績を有するが、住宅内装へのニーズの多様化とともにルナファーザー+塗装仕上げがクローズアップしてきた。
ルナファーザーは紙パルプ及び再生紙などの天然素材でつくられたエコ素材。再生紙に木材チップを漉き込んだ「チップス」とバージンパルプを素材とした「フリース」の2種類の紙質があり、チップの大きさやエンボスのパターンにより20種類ほどのテクスチャーを用意。ポーラスなため透湿性があり、結露やかびの発生を抑え、クリーンな空気感に包まれる。
ルナファーザー+塗装の最大のポイントはインテリア仕上工法としての完成度の高さ。色と風合い、光と影の揺らぎ感、やすらぎと洗練など他の仕上工法では味わえない独特の空間を形成する。更に塗りつぎによるメンテナンスで建物の風格さえも高める。
一方、施工サイドにとってのメリットも大きい。パテ作業が軽微で済む他、これまで塗装の広がりを阻んでいた"クラック"の発生を抑えられるためだ。塗装専用に開発されただけあって塗料がかぶりやすいなど塗装適性が高く、現場サイドにとっては非常に手離れが良い。更に基材の持つ風合いやパターンと塗装の色との融合により、提案の幅が広がるとともに、他の仕上工法にない完成度の高さを示せることで差別化にもつながる。ルナファーザーは塗装の良さを引き出す。