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Last Updated: 2009年3月12日 11:37  RSS 2.0
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Web特集

2009年03月09日

内装マーケット特集2009・ケーススタディ ペイント教室に100人超の応募殺到 プチショップ「カラープラザ」(鎌倉)

古都・鎌倉にプチ・ペイントショップ「Paint&Color Plaza」がリニューアルオープンした。一般顧客のみを対象とした事業コンセプトに変え、生活者ニーズを吸収していくことで躍動感あるビジネスの構築を目指す。業態転換の背景には生活者のライフスタイル指向の強まりがあり、ペイントビジネスのチャンスが開けてきたとの感触を持つ。プロ業者販売をあえて否定してまで、新しい販売スタイルに脱皮する方向には、既存の塗料販売店が置かれた厳しい状況がある。「自ら退路を断ち、プロの業者の反発を承知の上で、生活者ビジネスに将来の活路を見出したい」(同社・柴利明氏)と強い決意で臨んでいる。
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小さくかわいいショップ外観

カラープラザ(略称)は荻野塗料(本社・藤沢市)の鎌倉営業所として開設され、50年あまり事業を行ってきた。5年前、カラープラザとしてリニューアルされ、生活者の集客も意識した業態に改めた。
店舗機能としてICIデポーペイントによる店頭調色システムを導入した他、色彩提案や塗料相談のできるコンサルティング機能などを充実させた。この間ペイント教室なども開催し、ペイントショップの認知を高める努力を続けてきた。


生活者に対応していくには格好の立地という地の利もあった。JR横須賀線・鎌倉駅から徒歩5-6分の立地、観光ルートとは外れているとはいえ、国道13号線から1本入った道沿いで分かりやすい。とりわけ、地元で人気のインテリアショップ「SWANY」が隣接しており、インテリアファンを呼び込める可能性があった。
しかし5年近くの展開で明らかになった問題点は大別して2つあった。ひとつはプロショップとの混在という業態。店にプロが来ればその対応が優先され、結果的に素人への対応が疎かにされてしまう。やはり1回の販売金額に差があるので、プロへの対応に追われてしまうのだ。


しかも作業服姿のプロがカウンターの前に立っていては、どうしても素人は入りにくい雰囲気が出る。気安くコンサルティングできるショップとしては大きなマイナスイメージを抱え込んでしまう。しかもプロの手前、生活者からの塗装工事の受注も大っぴらにできないというネックが顕在化した。
もうひとつの問題は人材面にあった。生活者に対応したコンサルティングをする力をスタッフにつけることが難しい。現場スタッフは手間と時間のかかる素人の対応に悩み、結果的に生活者との交流の余裕がなくなるジレンマに陥ってしまっていた。


昨年10月、大きな決断をする。業態を生活者対応に絞り込んだペイントショップとすることにした。プロへの販売を中止することは拠点の存続に直結するだけに「退路を断つ覚悟が必要であった」(柴氏)という。
事実、事業採算が見込めるのかは不透明だ。事業計画としては1年目で採算乗せをし、2年目に黒字、3年目には業態(スタイル)を確立し次のステップにつなげるとしている。


「結論的には業態が中途半端ではダメということが分かった。生活者に正面から向き合えないし、人材も育たない。くっきりとした生活者に向かう業態にしなければ生活者ビジネスの根幹である信頼構築はできない」と柴氏は言い切る。
10月からのスタートは上々。10月上旬に開催した塗装教室(アトムサポートの協力)では問い合わせに追われっぱなしとなった。「自己流ではうまくいかない、私たちが応援します」をアピールしたところ、参加者は100名を超えた。断った人数を加えると倍近い応募があったことになる。
 2日間開催の予定が平日を含め1週間以上にわたって塗装教室は開催された。予想以上の手応えがあった理由について、参加者の半数を60歳代の高齢者が占め、残りは世代的にバラつき、30歳の若い層は10%ほど。男性の比率もかなり高かったという。このため実利的な面を求めるニーズで参加した人が多かった。


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若いママは天井をブルー(空のイメージ)に

来店する客層は独身者は少ないものの、世代や男女を問わない。接客して明らかになったのは、自分のライフスタイルを持った客が大半のため、カラーイメージを決めるには迷うというよりも塗装をサポートするコンサルティングが中心になる。ただプロのアドバイス次第で信頼関係が密になるケースがある。
例えば濃色のカラーを選んでスケて失敗する。このためスタッフは10段階のグラデーションの付いた灰色の下地色で濃色の使い方をアドバイス。こうしたちょっとしたノウハウが専門店としての存在感を高める。


新業態として3カ月足らずだが、手応えはつかみつつある。生活者ビジネスの醍醐味は連鎖販売にある。1人の生活者との信頼をベースに室内の壁に始まり、外装からテーブルの塗替えにまでつながり、紹介受注にまで拡大していく。1回当たりの販売金額数千円は何倍にも化けるのだ。
カラープラザでは既にこうした連鎖の芽が出始めている。塗替えやリフォーム物件も数件受注し、270万円の大型物件も含まれる。ドア1枚の塗替えも丁寧に対応するスタンスで、あくまでも生活者サイドに立ったサービスに徹底していく。


スタッフは正社員1名、アルバイト2名のローテーション。オール女性スタッフ。担当の濱田麻利さんは「お客様からのペイントをしてよかったとの喜びの声に励まされ、ペイントのことをもっと知りたくなった」と話す。スタッフも顧客が育てる面があることを示す。
カラープラザとしては当面、材料売りで100万円、工事サービスで200万円の月間300万円の水準に採算ラインを置く。「地域に合ったやり方、会社の身丈に合ったやり方を貫けば生活者ビジネスは確立できる」(柴氏)と明言する。

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