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Web特集

2009年07月13日

塗り床・木床用塗料特集2009 メーカー動向

塗り床

新製品を積極投入 アイレジン

「アクアコート」ブランドで各種塗り床材をラインアップしているアイレジン。「急速な設備投資の減退で需要環境は厳しい」とコメントするものの、一方で新しい動きも出ているようだ。ひとつは同社の主力製品である低臭ビニルエステル系「アクアコート#9000」の原発関連での採用。エポキシ系との物性比較、また環境適性などの面で採用に結びついている。


一方、製品開発の目玉として独自に開発を進めているのが水性ウレタンコンクリート系の新製品。塗り床材全般が低調な中にあって、食品関連で定着した水性ウレタンコンクリート系は堅調な動きを見せており、それらの需要獲得に向け独自に開発を進めていた。「一発仕上げの防滑仕様は近々サンプルワークに入る。また平滑仕上げに関しても施工性に難があった従来品の弱点をカバーする方向で開発、差別化を鮮明にしていきたい」とコメントする。
新製品では更に、床の簡易補修材としてヒット商品となっている「埋めまるくん」の水性バージョンを近日中に発売する。


同品は機械の移設や過酷な使用により生じた床の凹凸や段差を工場の従業員がメンテナンスできる簡易補修キット。フォークリフトやプラッター通過のための段差解消、床の欠損の補修などが極めて簡単に行える。工場床のソリューションアイテムとしてフォークリフトメーカーや機械工具販売などの新たな販売ルートも拡大中で、水性化により更に取り扱いやすいバージョンとしてリリースする。

水性2液「杜Mori」に注力 トウペ

トウペは工場や倉庫など一般床面用途として、水性2液反応硬化形ポリウレタン樹脂塗料「フロアーメイト杜Mori」の販売に注力している。一般床の他、バス停留所や幼稚園など採用物件に広がりが見えてきている。
同品は鉄部やコンクリート向けに展開している「トア杜Mori」のフロアバージョン。「杜Mori」の特長である、水性でありながら高い硬度(3H)が、耐摩耗性など床面に求められる性能に適しており評価が高まっている。


超低臭で環境配慮形という水性塗料の特長を有しつつ、耐摩耗性、耐衝撃性、硬度、耐酸・耐アルカリ性、速乾性といった床用塗料に要求される性能を保持しているのが特長。
工場や倉庫の床面では、従業員自ら塗り替えるケースが多く、水性化は強い要求事項となっている。「水性化の流れの中でも、より良い仕上げにしたいという意識が強まっている。そういう点でも2液である同品の仕上がり外観や塗膜性能の評価は高い」(担当者)。
また、プライマーの選択によって、建屋の床だけでなく、道路面にも使用が可能。コンクリートやアルミ、スチールにも塗装することができる。


価格も高い設定となっているため、同社では高付加価値製品として販売していく戦略。安易な単価競争に参入するのではなく、ターゲットを絞り市場を開拓していく。「この製品はオリジナルなため、戦略製品として展開していく。実際にユーザーからも価格以上の効果と評価を頂いている」と手応えをつかんでいる。

食品関連集中、10%以上の伸び キューケン

キューケンは硬質ポリウレタン樹脂「ピューマフロア」をメインに据え、食品工場床に的を絞った展開を図る。景気悪化に伴う設備投資の落ち込みで、塗り床材全般が低迷に喘いでいる中「前年比10%以上のアップ」を確保。「コンビニ関連の食品工場の新設・移転など、食品関連に的を絞っていたことが功を奏した」との見方を示す。
硬質ポリウレタン塗り床材(水系ウレタンコンクリート)はエポキシ系やMMA系にはない特性から食品工場床のスタンダードとして定着しつつある。100~120℃を誇る耐熱・耐熱水性、耐薬品、強靭性などの各種物性に加え、低臭気、速硬化、湿潤面への施工性など食品工場特有の使用環境にマッチして伸張している。


その反面、施工の困難性を伴う。特に熱水環境下で発生するアウトガスの影響でフクレの問題が指摘。同社では地道な製品改良によりこの問題を克服するとともに、責任施工組織を構築し、施工技術の指導・管理の両面から品質確保に向けた努力を継続。水系ウレタンコンクリートに特化したメーカーとして市場での信頼は篤い。責任施工組織ピューマ工業会を昨年リフレッシュ、会員数はそれまでの18社から25社に増え、全国の需要をカバー。会員のスキルも一段と向上した。
「1点集中主義が結果的に不況の難を逃れる格好になったが、コンビニ業界も再編の流れにあり先は不透明。現状のベース以外の需要開発に向け、マーケティング、製品開発の両面で領域拡大を図りたい」意向。

MMA系、ビニルエステル系新製品投入 エービーシー商会

塗り床材の総合メーカーのエービーシー商会。担当者は「急速な景気悪化に伴い塗り床材全般の市況は厳しいが、食品関連は改修を中心に引き続き需要が堅調」との見方をしており、食品工場関連の製品ラインアップ強化を図っている。
そのひとつが今春発売した低臭気MMA樹脂系塗り床材「ケミクリートMS・L」だ。MMAの特性である施工後1時間で開放可能な超速硬化に加え、マイナス20℃の低温化でも速硬化するため、食品工場特有の冷蔵・冷凍環境下での需要に応える。


更にMMA樹脂系の難点であった臭気の問題を大幅に改善した。短時間施工の優位性に対し、食品へのニオイ移りの点で問題を抱えていたが、今回、特殊MMAモノマーの採用により臭気の問題をクリア、より使いやすい製品に仕上げた。「低温環境、短時間施工、低臭など具体的かつ細かいニーズを吸収していくことで領域を広げていく」(同)方針。
一方、半導体や液晶工場など、高度な防食性と低アウトガス性が求められるクリーンルームの床や処理槽に対して、低アウトガスビニルエステル樹脂系塗り床材「ケミクリートSVX」を新発売した。従来型のビニルエステル樹脂よりもスチレンモノマーなどの有機ガスやアンモニアガスの発生速度を10分の1-100分の1に抑えることに成功した。
市況は厳しいものの、細かなニーズを掘り起こしつつ適切にソリューションしていくことで需要を確保する。

市場領域を拡大する 日本特殊塗料

「昨年下期に入り、数量ベースは下降してきている。塗り床用は品種によって出荷の動きがバラつき、前年より減った品種と増えた品種が混在している」(担当者)。
そんな中、同社としては領域拡大がテーマ。「ユータックシリカ遮熱」は反応性水性タイプのカラー舗装材で、ターゲットはテーマパークや駐車場など。強力な付着性と遮熱機能がセールスポイント。「プールサイドにも適用できるので、幅広い需要を喚起していきたい」と拡販に注力していく。
また、近日発売予定の「ユータックE-30ECO」は室内、教室、事務所の床がメインターゲット。長尺シート分野に切り込む新型品。「シートに比べ、性能ばかりでなく、メンテナンス性などパフォーマンスでも上回るところをアピールしたい。またシームレスの美しさ、防音性などの機能を前面に出していく」とコメント。タイプは環境対応型の無溶剤エポキシ樹脂無溶剤形。フェノールを使用していないため、従来のエポキシ系厚膜塗り床材と比べ、臭気が大幅に軽減された。


また、薄膜タイプでは「ユータックA-N」を上市。アクリル樹脂溶剤形の防塵用塗り床材で1液形のため作業性が良く、汎用的に展開している。
食品工場・厨房向けの「NTキッチンガード」は製品認知が進み、立ち上がり始めている。「全国的に市場の反応が出て、手応えを感じている今年度が勝負どころになる」と期待は大きくなってきた。

4大メリット「クリンカラーEワン」 日本ペイント

日本ペイントはハイビルドタイプの2液形エポキシ樹脂系「クリンカラーEワン」の拡販に注力している。最大のセールスポイントはプライマーレス、旧塗膜を選ばずに塗れる簡便性にある。
不況下にあるものの、工場関係は逆に工場整備にゆとりがあり、時間に余裕があるため、従業員の床塗り替えが活発になる傾向にある。このため施工性が良く使いやすい同品が選ばれるケースも増大している。


特にユーザー評価が高い点は、ワンコートの省力化が可能なところ。下地であるアクリル樹脂系、エポキシ樹脂系、ウレタン樹脂系のそれぞれの旧塗膜にフライマーレス、1回塗りの施工性がある。水性の下地にも対応。
また、溶剤臭を低く抑えているため、周辺に対する配慮の面でも使いやすい。工場作業を中断することなく塗り替えできる。
また、塗膜は耐摩耗性、耐薬品性が抜群で、旧塗膜をリフレッシュし、性能をアップ。
幅広い適用性があり、一般工場床から、食品工場、食堂、店舗、事務所、研究施設、実験室、コンクリート駐車場(屋内)、機械・電気室など。


プライマーが必要なケースに対しては、「クリンカラーE20プライマー」の使用も可能。
同品は厚膜タイプだが、徹底した作業性の追求から、塗り替えに適した「クリンカラーEワン」を開発、特に従業員施工を念頭においた拡販に注力している。

3ブランド展開で性能ニーズに対応 大日本塗料

大日本塗料は床用塗料シリーズとして、「床コートシリーズ」「レジフロアーシリーズ」「レジセメンシリーズ」の3ブランドを擁し、コスト、性能ニーズに応じた市場展開を図っている。
薄膜仕上げタイプの床コートシリーズは、各樹脂系を揃えることで防塵、耐薬品性、耐候性に対応するとともに、F☆☆☆☆を取得するなど安全性に配慮する。中でも「水性床コートウレタン」は耐薬品性、耐摩耗性に優れ、倉庫や工場の他、ガレージや歩行量の多い通路に適する。
レジフロアーシリーズは、ウレタン樹脂系仕上げ、エポキシ樹脂系仕上げ、無溶剤エポキシ樹脂系仕上げ、帯電防止塗料仕上げを揃えた溶剤系シリーズ。リフト走行に耐え得る強靭な塗膜を形成する。


一方、超膜厚性、超耐薬品性、美観強化仕上げとして上市するのが、エポキシ樹脂系ライニング材の「レジセメン」。5の超厚膜タイプで、耐薬品性、耐衝撃性に最も優れた製品として位置づける。

耐タイヤマーククリヤー開発 神東塗料

神東塗料は溶剤形1液ウレタン樹脂クリヤー塗り床材「ユカトップ タフクリヤーU」を開発、販売を開始している。
同品は工場・倉庫床などにおけるフォークリフト走行に対し、付着するタイヤマークやすり傷から床面を保護する機能を有する点が最大の特長。「近年、車やリフトの大型化が進んでおり、通常タイプの製品では対応しきれない部分も出ている。施主に対しても床メンテナンスの長期化が寄与できる」(担当者)として、グレードアップにつながるオプション製品として訴求していく意向を示す。


同品は3Hと硬い塗膜を形成させることで耐摩耗性、耐すり傷性を付与。コンクリート地への直接塗装も可能で、下地保護にも寄与する。
同社としては、フォークリフトが使用される工場、倉庫の他、廊下、事務所、通路などの耐すり傷性が求められる用途をマーケットに見据えた上で、傷みの激しい部分だけのスポット補修としての採用も視野に入れている。
同品に適用する中塗り塗料は、「ユカトップローラーエポ」「エポフロー#200」「ユカトップUハード」「ユカトップ#400」「ユカトップAU#600」。
無溶剤エポキシ樹脂塗床材と組み合わせた仕様では、下地調整後、「速乾ユカトップEプライマー」を下塗り後、ローラー施工が可能な「ユカトップローラーエポ」を中塗り2回。その後、
同品の1回塗り仕上げ。
歩行可能時間は4時間以上。塗付量は0.15㎏/m2、F☆☆☆☆取得。

塗装工場の環境改善を切り口に 久保孝ペイント

塗り床材では「アスコントップシリーズ」を上市する久保孝ペイント。コンクリート・モルタル床用、エポキシ系、ウレタン系など各種品揃えを図る中で、水性タイプとして1液形水系アクリル樹脂塗料「水カラーHG」、2液型水系超速乾エポキシ樹脂系「水エポ SD」、2液型水系ツヤありエポキシ樹脂「水エポ」を柱に据える。


市場展開においては、主力の粉体塗料分野との融合を図り、粉体塗料ユーザーである塗装工場の塗り替えに特化した展開を図っている。だた、特徴的なのは工場の作業環境に踏み込んだ形でアプローチを実施している点。「ただ塗膜の劣化による塗り替え提案ではなく、塗装ラインのゴミ・ブツ対策、不良率の低減を観点に塗り替えを提案している」(担当者)と説明。環境改善を見据えた提案を行うことで、ユーザーとの関係強化にもつなげている。
そこで同社は、塗り床材に対し工場スタッフが扱いやすいものであること、環境、安全性に優れたものであることを開発コンセプトに掲げており、水性タイプの拡販を積極化している。
水性タイプの中心となるのは、4年前に上市した「水エポ SD」。従来の水系エポキシ塗料では困難とされていた低温時(気温5)での塗装を実現した。PRTR対象物質を含まない、有機溶剤臭がなく、火気の危険性がないなど安全に配慮する一方で、耐水性、耐薬品性に優れた性能を発揮する。
23℃時においても指触乾燥2時間、歩行可能時間7時間と速乾性を有し、工期短縮にも寄与する。

品揃えに磨き、新製品を投入 水谷ペイント

豊富な製品ラインアップと現場対応力を武器に市場展開を図る水谷ペイント。塗り床材を主力分野に据えるだけあって、劣化状況、下地素材、環境ニーズに応じて塗装仕様が引き出せるデータベースを社内で構築するなど、社内対応力にも強さを発揮している。
市況環境が厳しい中、現在はMMAからの環境代替として水硬化ウレタン「ボウジンテックスUコン」の需要が伸長している。
同品は100の熱水にも耐える耐熱性と耐薬品性、塗膜強靭性が最大の特長。強靭性に関しては、コンクリート並み以上の床面形成が得られるとして、食品工場や厨房などでの採用を伸ばしている。特長としては、シーラーが不要で翌日には作業可能であることから工期短縮に寄与。また無溶剤タイプのため、有害ガスが発生しないなど安全性にも優れる。


一方、高まる改修需要に向けて、同社では「場所に応じた仕様を組んでいく必要がある」(担当者)として、用途、環境に適した製品ラインアップを強化する意向を示す。
そこで同社はこのほど、屋外床面向けとして水性アクリル樹脂系「水系ボウジンテックスサーモ」を発売。床用遮熱塗料と位置づける同品は、太陽光の反射を高め、路面の熱上昇を抑制する効果を持つ。濃色8色を揃え、工場の路面や遊園地などの軽歩行用路面での需要開拓を積極化していく。
その他、防カビ塗料「アルバイオ」を発売。HACCP(ハセップ)に対応する食品工場での採用を視野に入れる。

アクリルシリコン塗床材を発売 大同塗料

大同塗料は5月から新製品として「ユカクリート 水系シリコンマット」の発売を開始した。
同品は塗り床材では珍しい水系1液型アクリルシリコン樹脂塗床材。ツヤ消し仕上げで落ち着いた風合いが得られる一方、耐汚染性に優れるなど、各社横並びがちな製品体系にクサビを打つ格好となっている。
現状、塗り床材の多くが光沢のあるツヤありタイプが主流なのに対し、同社があえてツヤ消しタイプを投入した背景には「マットな仕上がりを要望するニーズが増えている」(担当者)と多様な嗜好を見せる改修市場への深堀りにある。塗り床材市場において現場対応力を強みとした需要拡大に注力する同社にとって、市場に深く入り込んだ形での製品開発で差別化を図る。


同品の特長は、1液タイプで取り扱いが容易な他、耐摩耗性、耐久性に優れる。またノンクロム・ノン鉛で速乾性(軽歩行可能時間4時間以上)を有している。工場、倉庫、事務所の他、商店街や事務所及びマンション床での採用を見据える。
その他、昨年開発したアスファルト路面用太陽熱反射塗料「カラーファルトクール」も今年から本格化を迎えている。
同品は反射タイプの水系塗料で、路面に塗装することで表面温度を大幅に低減し、夏場におけるアスファルト面からの熱気上昇を軽減させる機能を有する。未塗装アスファルト面と比較して8-14℃の差が確認されており、今夏に向け営業展開を積極化している。

ニッチな分野で付加価値化を図る 東日本塗料

東日本塗料は価格競争が激しくなる床用マーケットにおいてコンクリートやアスファルトなどの道路用遮熱塗料の展開に力を注ぐとともに、床用塗料の水系化を推し進めている。
既存の床用塗料は環境問題から水系化が求められており、新たに開発する床用塗料は水系タイプ(エマルジョンタイプ)になっているという。「薄膜タイプも厚膜タイプも水系で対応しており、ラインアップの強化を進めていく」方向にある。
またここ数年、ヒートアイランド対策として道路用の遮熱塗料が注目され、更にこの不況下の公共投資による有効需要の創出と相まって今年の1-5月は4万m2に採用されるなど道路用の遮熱塗料が好調に推移している。


アスファルトやコンクリート道路面に厚膜塗装を施し、特殊な顔料を用いて反射効率を高める塗料設計をしている。「受注した(道路)ゼネコンや専門工事業者によって塗料の仕様が多少異なることから物件対応が求められる」と説明する。大都市圏を中心にヒートアイランド対策が進む中で、同社は横展開を進め、需要開拓を進めていく意向を示す。
同社の床用塗料は道路用の遮熱塗料を含め、特定ユーザー向けが増えつつある。「ここ数年、異業種との交流を積極的に進める中で、特殊な用途向けに採用されるケースが増えている。従来とは異なる材料を使うなどニッチな分野ではあるが特色のある製品で付加価値化を図っていく」との考えを示す。

水性速乾ミラクフロアー好評 エスケー化研

エスケー化研が上市した「水性速乾型ミラクフロアー」が好評だ。水性エポキシ樹脂系塗床材で、環境・安全に配慮したばかりでなく、水性と速乾という市場ニーズに応えた。
水性でありながら、エポキシ結合を塗膜内部構造内にもち、溶剤エポキシ樹脂系に匹敵する性能を獲保した。このため稼働中の工場内の施工も可能で、作業に支障をきたすことがないとの評価がある。
また、反応硬化形アクリル樹脂を採用した「アーキフロアーAWG」は水性1液の新製品。最大の特徴は、従来の水性アクリル樹脂系と比べ速乾性を高めているため、施工翌日からの歩行も可能(施工条件23)。これが工期の大幅な短縮につながる。


更に低温下における硬化性の性能をアップし、使用条件が幅広くなった。各種下地や旧塗膜に対する密着性もレベルアップ、高い架橋密度で塗膜形成するため汚れが内部に浸透しにくく、汚れても除去性に優れる。
水性・低臭の他、ホルムアルデヒドをはじめとする揮発性有機化合物13物質を含まず、環境・安全性が高い。
同社はトータルスペックへの対応を強めており、外壁と床、屋根などの一体スペックをアピールする方向にある。ユーザー側も個別にメンテナンスするのに比べ、作業やコスト面でメリットがあるとの認知が進み、「当社の品揃えの豊富さとともに、多様なスペックに対応できる商品体系は強い差別化になっている。塗り床材のアピールも強めていきたい」(担当者)としている。

プライマー、1液水性で差別化 アトミクス

「予想以上に厳しい状況が続いており、市場を絞り込むとともに今年いっぱいは我慢の年となるだろう」と担当者は見通しを語る。
工場関連の需要回復には1年以上かかる見通しで、分野を絞り込み食品関連に注力していく。「工場など特殊な床は定期的メンテナンスなど需要がある。その一方で塗り床材に厳しい品質・性能が要求される。競合品との差別化を鮮明にしていく」。
差別化のポイントはプライマーから上塗りまでそれぞれの要求性能に適した機能をもたせることである。


同社はプライマーの性能では高い評価を得ている。湿潤面用プライマー「ウェットガードプライマー」は無溶剤エポキシプライマーで、Gフィラーと組み合わせて湿潤面に強力に付着。まさに食品工場、厨房、学校の給食室などには不可欠の性能を誇る。
新製品「フロアトップ#1500」は水性床用の欠点である汚染性を大幅に改善した。しかも2液反応型の水性タイプと同等以上の汚れにくさを実現、1液の使いやすさが認知されている。
 この他「フロアトップ#8000耐熱」は食品工場や厨房の過酷な条件下に耐える耐温冷繰り返し性に優れる。
「デリックガード」は「ウェットガードプライマー」とのシステムで、臭気を嫌う病院や食品工場に適している。特に耐有機酸性に優れているため、醸造工場や製靴工場などのコンクリート床を保全し、衛生的な環境づくりに寄与する。

木床

水性伸長横ばいも2液タイプに注力 大東ペイント

大東ペイントは木床マーケットにおいて、水性ポリウレタン樹脂塗料「ウレテイト水性スーパー」(1液)及び「ウレテイト水性二液」を展開、特に2液タイプの指名活動に注力している。
教室や体育館などの学校施設の塗り替えでは水性化が進んでおり、同社でもここ数年は順調に出荷数量を伸ばしてきた。ただ、今年に入りその傾向も若干の弱まりが見られるという。
担当者は「旧塗膜を研磨して3、4回塗りで仕上げるといった本格的な改修工事ではなく、1回塗りでツヤが出ればよいといったメンテナンス工事が増えており、そうした場合にはコストが安くすむ溶剤系が使用されることが多い」との見方を示す。


それでも、現場では環境配慮の面から水性化の流れは続いており、同社では耐久性やツヤ仕上げ、密着性、適度なすべり性など優れた物性を有する2液タイプの「ウレテイト水性二液」の販売に注力している。また、下塗り塗料に改良を加えて研磨性及び浸透性を向上させた。
塗装仕様は「ウレテイト水性二液」の3回塗り仕上げと高級仕上げとして4回塗りを提案。また、コストを優先するユーザーには、下・中塗りに「ウレテイト水性スーパー」を組み合わせた仕様が好評となっている。
また、ライン用の無鉛タイプを近々上市予定で、これにより一層環境に配慮した塗装仕様が組めることになる。北関東マーケットでトップシェアを占める同社はますます拡販に注力していく。

ツヤ消しタイプを投入、品揃えに厚み 日本オスモ

木床用塗料では「オスモカラー フロアクリアーラピッド」を上市している日本オスモ。5月にはツヤ消しタイプの「同 フロアクリアーラピッドマット」を投入するなど、品揃えに厚みを加えている。
新築着工件数の減少などにより厳しい状況を強いられている内装分野だが、「国産材の需要喚起により木に対するこだわり派が増えるだろう」(担当者)と木材需要の回復に期待感を見せる。


主力の「オスモカラー フロアクリアーラピッド」は植物油を原料とした油性塗料ながら、1日2工程仕上げができる速乾性を有する点が最大の特長。撥水性、耐摩耗性においても優れた機能を発揮する。
これまで天然植物油塗料による安全、安心を全面に打ち出してきた同社だが、同品に対し「合成樹脂塗料に劣らない性能を持っている」とエコロジー性と塗膜性能を兼ね備えた製品として自信を深めており、販売展開を積極化させている。
また同品の他に、同社の責任施工グループ・オスモマイスターズクラブ会員向けに供給しているプロスペック用製品「オスモカラー ポリックスプロ」がある。
同品は完全無溶剤タイプの植物油塗料で、店舗、学校施設などの木質床材に対応する高グレード品。耐久性に優れる他、耐摩耗性、高撥水性、高防汚性を有する。無溶剤のため、揮発分が一切なく、ほぼ無臭。改修にも適し、樹脂を問わず木質床材の表面を美しく仕上げることができる。

水性2液タイプに開発強化 大谷塗料

大谷塗料は木床用塗料として、1液湿気硬化型ウレタン塗料、低臭油変性ウレタン、水性ウレタンを軸とした製品ラインアップを有している。
圧倒的なボリュームを要する体育館などの文教施設関連においては、木材利用を盛り込んだ武道館建設事業など明るい兆しも見られているが現状は厳しい。
また社会的な環境気運の流れから、一時は水性化に移行するかに見えたが、「F☆☆☆☆表示があればいいという理由で湿気硬化型が主流を占めている」(担当者)とコスト優位の状況が続いている。


水性タイプの普及には、性能及びコストがハードルとして立ちはだかるが、水性タイプを指定する自治体が増えている。同社では塗膜強度、作業性を兼ね備えた水性2液タイプの開発を積極化していくことで、来る需要期に向け準備を進めている現状にある。現在、水性タイプでは1液タイプの「水性VATONフロアー」を上市。耐ラバーマーク性を高め、ツヤあり、半ツヤ消し、全ツヤ消しの3種類を揃える。
この他、にわかに脚光を浴びている現場施工型UV塗料も顕著な伸びを示している。元々、この分野において同社は10年近くの実績を有し、昨年は濡れ感やオイル感の仕上がり感が得られる「UFO(フィニッシュオイル)」を発売。UV着色剤を擁し、専用ハンディランプのUV照射装置を独自開発するなど工期の短い商業店舗などを新たな市場に見据え、需要拡大に期待している。

新製品、上々の滑り出し トーヨーマテリア

昨年から国内展開を始めた「セトール デッキ プラス」が上々の滑り出しを見せている。ウッドデッキやボードウォーク、ヨットのデッキなど水掛かりの多い木部専用の塗料で、撥水性や耐摩耗性、紫外線抵抗性といった木材保護機能、木目を鮮明に映す高級感のある仕上がり特性に加え、微粒シリカビーズを配合し「濡れても滑らない」防滑性が大きな特長。
「公共施設に付帯するボードウォークなど指定が増えてきた」と担当者。チーク材など堅牢な木材を使用してきたボードウォークは塗装レスのケースが多いが、「海辺やプールサイドなど裸足歩行の箇所では防滑性とともにササクレを防いで安全性を確保したい、またデザイン面で焼けを防止したいとのニーズから設計指定されるケースが多い」(同)と、機能優位で採用に弾みがついているようだ。「ウッドデッキ、ボードウォーク、ヨットや船舶のデッキなど対象はニッチながら、特性を認識していただければ採用に至る確立は高い」とし、認知活動に注力する。


一方、一般の屋内木部床に向けて展開しているのが「水性フロアー」だ。アクリルウレタンによる堅牢な素材保護効果を持ちながら、塗膜感を感じさせないナチュラルな仕上がり感がポイント。一時、自然塗料に流れていた設計やビルダーなどが素材感と耐久性の両立を図りたいとの意向から同品を採用、リピートにつながるケースが増えている。川下へ向けた認知活動を積極化し、固定ユーザーのボリュームを増やす。

"超マット特消し"で木肌の温もり ユニオンペイント

ユニオンペイントは今春、高級木質感仕上げを追求した新製品「木温(ぬくもり)フラット」を発売した。ウレタン塗装でありながら、オイル調仕上げと変わらない仕上がり感と"超マット特消し"の完全無黄変仕上げを実現。塗膜感を感じさせることなく、木肌が持っている自然の風合いを堪能できる。普遍的に人気の高いナチュラルデザインニーズに受けが良さそうだ。
同品はアクリル主剤とウレタン硬化剤の2液タイプ。全ツヤ消しより更にツヤを落とした"超マット特消し"が最大の特長で、艶消し剤の選定と樹脂とのコンビネーションに工夫を凝らした。従来のウレタンと異なり完全無黄変を実現、無垢表面の柔らかい木肌感を感じさせつつ耐摩耗性などしっかりとした塗膜物性で基材を護る。


室内ドア、テーブル、椅子、造作建具など一般木工用はもちろん、木床の上塗りとしても使用可。特に店舗などの商空間ではナチュラルデザインで特徴づけでき、人気を呼びそうだ。また自然塗料、オイル調仕上げのウレタン塗装用としても需要が見込める。超マット特消しの塗り板見本はインパクトが強く、設計などからの反応も高い。
一方、木床用の従来製品では1液ポリウレタン樹脂塗料の「ウレタンフロア」及び1液水性ウレタン樹脂塗料「アクラフロアー・ベスト」が堅調に流れている。特に「アクラフロアー・ベスト」は水性のネックであった塗膜硬度を改善、環境と塗膜物性を両立した製品として着実に出荷を増やしている。

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