Web特集
2009年09月17日
屋外木部用(木材保護)塗料特集2009 メーカー動向
木材保護塗料の"本質"究める 日本エンバイロケミカルズ
木材保護塗料市場において約50%のシェアを握る日本エンバイロケミカルズの「キシラデコール」。市況について担当者は「昨年11月から2月まで落ちこんだが、3月からは前年を上回るペースで推移している。しかし1年間のスパンでみると今年はまだまだ不透明感がぬぐえない」と回復基調を匂わせるものの依然として厳しい見方を示している。
同社にとって、この市場を見据える視点は明確。「木目を生かした仕上げを施す一方で、薬効成分によって木材を腐れ、虫害から保護し、木造建築物の長期保存に寄与する」との姿勢を貫く。競合他社がさまざまな機能付与などで差別化を打ち出す中で「トップメーカーとして本質にこだわりたい」と、設計関係や消費者に対して、不足している木材保護塗料に対する普及啓発を強化していくとの認識を強めている。
同社は今年7月に「キシラデコール」の低臭タイプとなる「キシラデコール フォレステージ」を2年間のテストを経て投入した。ユーザーの支持が高い作業性や性能面は既存製品の特長を生かしたまま低臭化を図ることにこだわった。「フォレステージの投入によって、お客さまの選択肢を広げることができる」と環境ニーズに対応することで新たな顧客開拓に期待している。
更に同社は今春、木材保護塗料と防蟻剤双方の営業グループを統合する組織改正を実施。単なる製品供給だけではない新たなビジネスモデルづくりに向けて始動している。
高隠ぺいエナメルタイプ投入 玄々化学工業
木材保護塗料「サドリンシリーズ」を展開する玄々化学工業は6月、新たなラインアップとして中塗膜形成型木材保護塗料「サドリンエナメル」を投入した。
同品は主力の「サドリンクラシック」に比べて、樹脂分を多く含む造膜タイプ。高濃度の顔料と紫外線吸収剤により、木材の変色、退色を防止。また高い隠ぺい力が最大の特長で、しみやカビをカバーリングし、木材の美観性向上に寄与する。
同品は施主自らのメンテナンス頻度が少ないという国内の市場トレンドを考慮して開発した日本オリジナル製品。開発の経緯について担当者は「かつてのガーデニングブームを経て、メンテナンスされずに劣化したウッドデッキや木壁は多い。再塗装によってもう一度綺麗にしたいというニーズに応えたかった」と説明。劣化が著しい木材に塗装する際、浸透タイプの塗装では吸い込みが止まらない、劣化素地がカバーしきれないという課題に対し、隠ぺい力の高いエナメルタイプを投入することで差別化を図った。またあえてユーザーが使い慣れている油性系にしたことで、一気に需要拡大につなげたいとの期待感を示す。
その他、プールデッキやウッドデッキ向けなどの水廻り部分に滑り止め効果を付与するペースト材「サドリンアンチスリップ」を発売。「サドリンクラシック」専用のペースト材で16ℓに対し800g添加するだけで効果を発揮する。16ℓ当たり33円(末端想定)程度で機能付与を実現。
シリコーンの力で木をまもる エービーシー商会
エービーシー商会は昨年、シリコーンポリマー系の「ワイティープルーフW」で木材保護塗料の市場に新規参入。その超撥水効果がクライアントに強く訴求し、数々のコンペで他社を抑えて採用されるなど注目を集めている。
一般的な木材保護塗料は顔料と油脂で耐候性や耐水・撥水性を持たせているが、1~3年スパンで塗り重ねる必要があり、長期耐久化を求める声は強い。これに対して同品は「シリコーンの力で木材を保護する」という全く新しい発想で開発された。シリコーンは最大の特徴である撥水性と同時に、高い透湿性を有し、更に性能添加の自由度が高く、紫外線カット性や防カビ性などの付加が容易なのも特徴的。
こうした特性に由来し、同品はまず徹底的に水を弾くことで汚れを防ぎ、腐れやカビ、ワレから木材を守る。しかも下地にしっかりと浸透し、蒸気透過性をもった撥水層は木の呼吸を妨げない上、変色、テカリ、ふくれがなく、木目や木の風合いを最大限に生かす。更に紫外線カット性が格段に高く、著しく耐久性が向上、木材の変色やヤセを防ぐ。45カ月の屋外暴露後(カラレス)でも接触角110°以上の耐久撥水性を保持し、退色や目ヤセがほぼないことが確認されている。
まさに従来の木材保護塗料の既成概念を超えた新規製品で、長期耐久化を望む市場ニーズに合致。著名な物件のコンペで軒並み採用されるなど、その実力を見せ付けている。同社では今後の汎用展開に合わせて販売網を構築していきたい考えだ。
価格対応で差別化 大阪塗料工業
木材防虫防腐着色塗料「ニューボンデンシリーズ」を展開する大阪塗料工業。高性能、高耐候性を有する油性タイプの「ニューボンデンDX」を筆頭に廉価タイプの「ニューボンデン ガーデンカラー」、水性タイプの「水性ニューボンデン」「水性ニューボンデン ステインクリヤー」などコスト、性能、仕上がり感に応じた製品ラインアップを擁する。
最高級グレードに位置する「ニューボンデンDX」はこのほど日本建築学会規格であるJASS18 M-307の適合規格をクリア、販売拡大に弾みをつけている。
その一方で同社は、競合ひしめく木材保護塗料市場にあって、コストパフォーマンスに重点を置いた流通施策に転じる構えを見せている。
その戦略的商品に位置づけているのが「ニューボンデン ガーデンカラー」。同品は強力な撥水機能で木材表面からの雨水の浸入を抑え、腐食から保護する一方で、紫外線に強い顔料が木材内部まで浸透し、通気性を保ちながら木材の耐久性を高める特長を有する。また木材保護機能である防虫、防腐、防カビ効果を保持する。
同社ではコスト対応力をつけるべく、製品ラベルをシールにした他、カタログなどの販売経費を極力抑えることで原価低減を実現。担当者は「ディーラー様にとっては価格優位性が発揮できると販売拡大に期待している。ユーザーにおいてもコストメリットが享受できる」と価格対応による差別化を鮮明にしていく。
"木らしさ"と保護の両立 三井化学産資
木材保護塗料「ノンロット」で市場参入して10年が経過した三井化学産資。市場が頭打ちにある中で、依然として2ケタ増の伸長を続けている。
その鍵となっているのが、末端ユーザーの評価を吸い上げることによる継続的な製品開発。「被塗材から木の香りがする」「施工後の臭い抜けが早い」「テープ付きが良い」といった評価は、顧客である販売店や塗装業者の声によって見出したもの。耐候性、低臭、作業性といった表面上の性能にとらわれることなく、ユーザーの評価を深掘りし製品改良を継続したことで着実にファンを増やしている。
塗料製品そのものの差別化が難しい中にあって、実際の杉皮に塗装を施した携帯型色見本帳を作成するなど販売展開にも独自性を見せる中で、同社が重要視するのは30年という長期的スパンの観点から木造建築物の美観と保護をいかに両立していくか。
木目を生かした仕上げを好む日本独自の意匠感性に対し、担当者は「木材保護塗料を塗り重ねていくと木造建築物はどうなるのか。いかにして木らしさを損なわずに木造建築物を維持していくかが重要。その観点から適切なメンテナンス方法を提示していくことが必要になってくる」と話す。
メンテナンス回数を抑えながら、長期にわたって木造建築物を保持していくためには「劣化年数に応じたメンテナンス時期と材料を組み合わせていくことが重要」と初期性能競争からは一線を画した複合的な視点からの製品開発を進めていく意向を示す。
セトールの独自性前面に トーヨーマテリア
含浸型ツヤ消しタイプが主流の木材保護塗料分野において、造膜タイプで独自のポジションを確立しているシッケンズ木材保護塗料「セトール」シリーズ。サプライヤーのトーヨーマテリアは、設計指定活動、ユーザーへの認知活動、流通へのフィードバックなどメーカー営業の本道を着実に歩み、「セトール」シリーズが市場の一角を担うまでに育ててきた。ここ数年の建築不況の影響は否定しないものの「認知されていない層がまだまだ残されており、セトールの独自性を前面に新規開発に注力している」と手綱をゆるめない。
差別化のポイントは造膜タイプに由来する独特のツヤ感や風合いだ。一般的な木材保護塗料と比較すると同品を施工した建物は高級感が出るため、新規ユーザーでもリピートにつながる確率が高い。
主力の「セトールHLS」はごく薄い膜を形成しつつも強い浸透力で防腐、防カビ効果を発揮。それ自体の重ね塗り、あるいは他のシリーズの下塗りとしても使えるオールラウンドプレーヤーだ。また一昨年には「同クリヤー」を新たにラインアップ。木地色を生かした単独クリヤー仕上げ、既存塗膜の再塗装時の濃色化防止、着色系の目止め(色ムラ防止)など、汎用性を更に高めた。
また昨年発売した「セトール デッキ」はウッドデッキなど水掛かりの多い箇所で「滑らない、ささくれない」と効果が明確。分かりやすさが説得力につながり出荷が順調。ヒット商品の気配を見せている。
コンセプトは「庭をコスメする」 ニッペホームプロダクツ
木部用塗料として発売した「ローズガーデンカラーズ」の注目が高まっている。コンセプトは「ガーデンコスメカラー」。ペイントによって「庭」という素材を美しく魅せ、住まいを、暮らしを楽しむとの想いが込められている。
ターゲットはズバリ女性層。日本ペイントのカラーデザインセンターが新たに開発した40色のカラーバリエーションがDIYerやガーデナーのイマジネーションを膨らませセルフペイントへの後押しをする。「ムートン」の淡い色合いから「ボルドー」の深みのある色合いまでトーン別に色相を揃え、ユーザーのイメージに合わせて自在に印象を変えることができるよう配慮した。
また、庭に無造作に置いておくだけで絵になるパッケージデザインも魅力。従来の実用一点張りの塗料から、ペイント未経験の女性でも思わず「使ってみたくなる」コスメ感覚の塗料へと、商材のイメージをガラリと変えた。ラティスやトレリスを始め、エクステリア木部を同品で彩ることで、植栽を美しく引き立たせ、誰もが憧れる「魅せる庭」が実現する。
当初、ガーデンショップやホームセンター(HC)園芸コーナーでの販売に主眼を置いたが、女性を惹きつける魅力からHC塗料コーナーからの引き合いも活発化。他の塗料に埋もれて独自の魅力が失われないよう、最も目立つゴンドラエンドで陳列されるケースが多い。HCの塗料売り場を変えるために同社が掲げる「TPSS(トータルペイントソリューションシステム)」の花形アイテムに育ちそうな気配だ。
木材用塗料にナノ旋風の予感 テロソン
ナノテクノロジーを応用した木材保護塗料が登場した。テロソンが発売した屋外木部用塗料「染めQエコール」は、1時間(夏場)の超速乾、マイルドな薬効成分で高い防腐・防虫効果、塗布困難な堅い木や節にも良好な塗装性などナノテクに由来する数々の効果を発揮、市場で注目を集めそうだ。
ヒット商品「染めQ」のキーテクノロジー・ナノ技術を木部用塗料に応用した。一般的な木材保護塗料が殺虫、殺菌を目的とした薬効成分なのに対し、同品は医薬品レベルの成分を使用。ナノに微粒化された有効成分が木材の微細部まで浸透するため、忌避効果だけで十分な保護機能を発揮する。耐候性(退色)に関しても従来品に比較して倍近い実曝性能が確認されている。
更に特筆されるのは乾燥の速さだ。油性系の木材保護塗料のネックとされるのが乾燥の遅さ。2-3回塗りが指定されていても、工期や人件費の問題から実際には少ない工程で仕上げている現場も多い。これに対して同品は、夏場で1時間、冬場でも3時間程度で硬化するという超速乾を実現した。これによりワンデイフィニッシュが可能となり、塗装仕様上の問題を解決。
また、ナノ技術はこれまで塗装が困難であった堅木への塗装を容易にした上、密着性の悪さからクレームの原因ともなっていた節にもしっかりと密着するなど作業場のストレスを払拭した。
標準色14色の他、木地仕上げ用クリヤー、目止め用シーラーを揃え、参考上代33,600円(16リットル)と価格面でも競争性を持たせた。
屋外分野を強化、品揃えに厚み 日本オスモ
今年に入って、積極的な営業施策を打ち出している日本オスモ。4月に小売店を対象とする塗料販売店49社を集め、販売店会組織「ひまわり会」を発足。また昨年末から数回にわたり塗装業者、設計士、工務店、ログハウスメーカーなどにDMを配布するなど川上・川下両面でのPRを強化している。
特に販売店を組織化した背景には「更なる需要拡大を図るためには塗料販売店との協調が不可欠」(担当者)との判断がある。これまで設計活動を中心に新築物件での需要を伸ばしてきた同社にとって改修需要、特に屋外分野は伸びしろの部分。加盟販売店には在庫、専用棚を義務付けることで販売機会の向上を狙う。また全国2万6,000件を対象とした塗装業者向けのDMにおいても、ポスティング用チラシを配布するなど営業支援的な側面からアプローチを実施。「リピーターも増えている」と効果が生まれている。
屋外分野の戦略的製品に位置づける木材保護塗料「オスモカラー ウッドステインプロテクター」は、植物油原料を主成分としたエコロジー性と耐候性、保護機能など塗膜性能を兼ね備えた製品。塗布面積が他社同種品よりも約2倍高いという経済性も訴求のポイントに掲げる。また同社では生分解する下地処理剤「オスモウッドリバイバー」もラインアップに抱えており、「屋外木部塗り替えシステム」としての訴求を強めている他、白木ニーズに対応した「オスモカラー ウッドステインクリアー プラス」を発売するなど、品揃えに厚みを加えている。
消費者目線で市場開発 菊水化学工業
昨年、木部用保護塗料「WOODGO(ウッドゴー)」を上市し、屋外用木部塗料市場に参入した菊水化学工業。消費者目線での製品開発に注力する同社にとって、木部用塗料の上市は消費者との関係構築に寄与する製品として需要拡大に期待感を募らせている。
同品は、塗膜を形成する半造膜タイプで水や湿気の浸入を防ぐ一方、通気性を保持させることで木の呼吸を確保。また防虫、防カビ機能を保持する他、20色を揃えた豊富なカラーバリエーションや不燃材料認定の取得など他社品にない差別化を有している。担当者は「商品価値を高められるようなコンセプトで展開していきたい」と単なる塗料販売のスタイルにこだわらない柔軟さも見せている。
同社が見据える消費者目線での製品開発については「これからはいかに消費者に安心感を与え、支持が得られるかが重要になってくる」とコメント。安全性とメンテナンス性への配慮を塗料設計の基本コンセプトにする一方、塗りやすさにこだわった塗料設計や塗装用具をセットにしたキット販売も見据えるなど、施主自らがメンテナンスに関わることを想定したアプローチも視野に入れている。
発売して間もないながらも既に幼稚園のピーリング部に採用されるなど実績が生まれている。しかし「屋外木部市場においては、まだマーケットは確立しきっていない。市場調査を兼ねながら展開していきたい」とじっくり育てていくことで新たな価値訴求を図ろうとしている。
Webなどを使用して直接訴求 新宮商行
新宮商行は米国・PPGインダストリー社の木質用油性ステイン「オリンピックステイン」の販売を行っている。
国内では30年来の実績を有し、一般住宅、木質系の公共建物、更にディズニーランドなどの大型物件まで幅広く採用されてきた。
ここ数年、新築着工数の減少に加え、昨年秋口からの急速な需要後退を受け、厳しい環境にある。また「昨年からPPG社の方針で色数が減少するなど減収の要因が重なった」と説明する。
同社としては従来の新築物件から改修物件にも視点を移しつつ、HC(ホームセンター)や、Webを活用した販売の新たなチャンネル作りを行う。
「本社のある北海道ではジョイフルエーケーに納めるなど積極的な展開を図っており、本州においても検討している。また楽天市場の売上は増加しており、今後も楽天市場などのWebを活用する事業展開を目指す方向」とコメントする。
同社が販売しているオリンピックステインは亜麻仁油を主成分とし、高品質な顔料が配合されていることから木に浸透し木材の耐久性を高めるとともに、刷毛塗りで美しい仕上がり感を得られるのが特長だ。
「セミトランスパーレントやデッキステインによる半透明の塗装は木目、鋸目などの木材の美しさを表現し、ソリッドカラー(濃色)は塗潰し仕上げであっても通気性を保ち、木の呼吸を妨げない」とコメントする。
水性特化、地道な顧客づくり キャピタルペイント
木材保護塗料では「ワンダー水性1液型ウッドガード」を展開するキャピタルペイント。水性タイプに特化した営業展開を行っており、着実に売上を伸長させている。
同市場では油性タイプの製品が主流を占める中にあって、水性タイプへの移行は遅々としている。塗り継ぎムラや刷毛ムラが出やすいなど水性タイプ特有の技術的課題がユーザーにとって扱いものとの印象が根強くあるからだ。
とはいえ、改修物件の増加や市街地など臭気対策が必要な物件において水性タイプの需要が増えている。そこで同社は設計士向けの講習会や現場密着型の営業を指向することで、技術的課題を克服するための塗装方法、使用ツールなど塗装ノウハウの構築に磨きをかけている。
最近では水性タイプゆえのメリットも見出しつつある。「新築物件でコストダウンを図るため、施主が可能な範囲で施工に関与するセルフビルドの流れが進んでいる。塗装においても施主が材木工場に出向き塗装するケースが増えている」(担当者)とコメント。塗装品質以上に「臭いがない」「乾燥が速く、塗装後すぐ工事に入れる」という水性特有の特長がセルフビルドの現場では追い風となっている。
同社にとって需要拡大の鍵は、設計指定活動からユーザーの支持につなげていく導線の構築。耐候性の向上、クリヤーの開発などの開発テーマを抱える一方、広がりつつあるユーザーに対し、培った塗装ノウハウをいかに伝えていくかに注力している。
水系普及見据え、啓発活動充実 和信化学工業
和信化学工業は圧倒的に溶剤系タイプが市場を占める中、来たる水系化時代に向けて種まきを続けている。
近年、塗料販売店、塗装業者向けの研修会を積極化。昨年から今年にかけて計29カ所で研修会を実施し、のべ1,700人を集客するなど販売店、ユーザーとの関係を強化している。また水系塗装を施した複数の板材を搭載した移動展示車「ガードラック号」を開発、イベントへの参加も積極化。
水系タイプで主力に据えるのが、木材保護着色塗料「ガードラック アクア」「ガードラック ラテックス」の2製品。「同アクア」は隠ぺい力が高く、1回塗り仕上げを可能にし、改修用途に適する。一方、「同ラテックス」は木目を生かした鮮映性の高い仕上がりが特長。
塗り継ぎムラや刷毛ムラなど水系特有の課題に対し、同社は度重なる改良を繰り返し、製品力に磨きをかけてきた。「製品には自信を持っている。耐候性においても暴露実験で高評価を得ている」とコメント。北海道や東北でも高評価を得ており、冬場の施工時には添加剤を加えることで対策を講じるなど、これまでのノウハウを生かした展開を見せている。添加剤においては、現在「同アクア」のみだが、今冬にも「同ラテックス」向けを上市する予定。
水系化の動きに対し、担当者は「すぐに切り替わることがないが、水系化は必須の流れ。目先に捉われることなく、地道に啓発していきたい」と今後はリフォーム業者や工務店向けに講習会を開催していく。
水性バトンに保護塗料タイプ開発 大谷塗料
大谷塗料はこのほど防虫・防腐効果を付与した木部保護着色剤「水性VATON+(プラス)」を発売した。
2年前に日本建築学会規格JASS M‐307として木材保護塗料塗りが規格化されたこと、また日本塗料工業会がJASS制定を受けて木材保護塗料を屋外用としホルムアルデヒド放散等級の審査対象外としたことなどへの対応として、既に発売している水性VATONのグレードアップ品を開発した。
今回発売した「水性VATON+(プラス)」は防虫、防腐効果を付与することで屋外用途での使用を見据えた水性タイプの木材保護塗料。既にJASS18 M‐307規格適合品としての販売を始めている。
同品は水性タイプの特性を有しながら、天然植物油と防虫防腐効果を配合しており、天然植物油には天然ヒバ油を採用。食品安全衛生法に適合する安全性を有する一方で、変退色に強い高耐候性を特長としている。
また改修需要の増加に伴い同社では、特殊な洗浄システムを組み合わせた「木部塗装リフォームシステム」として同品の販売強化に力を注いでいる。
同洗浄システム「エコブラスト」は環境を考慮しており、素地を痛めることが少なく、手早く、安全かつ強力に洗浄することができる他、消臭効果も有する。
用途は汚れたログハウスなどの木部他、カビなどで黒ずんだコンクリート汚れや複雑形状物などに対応する。
ガーデン向けエナメルタイプ投入 アサヒペン
ホームセンター(HC)向けを主力とするアサヒペンは、3月にガーデン用多用途塗料「水性ガーデンペイント」を投入するなど木部用塗料製品の販売を積極化している。
HCの塗料需要について担当者は、「3月まで冷え込んでいたが4月下旬頃から反転し、5月のゴールデンウィークを契機に需要は持ち直しつつある」とコメント。HCの既存店売上が伸びない中にあって、「塗料部門においては大きな変動はない」と塗料需要の底強さを強調する。
その中で屋外木部用塗料においては、ラティスや木柵、プランターといったガーデンファニチャー向け製品とログハウスやウッドデッキなど住宅向け製品に分類した製品ラインアップを揃えている。
特にガーデン用においては、ユーザーに女性が多く、臭いや後始末が容易なことから水性タイプの「水性ガーデン用カラー」が順調な動きを見せている。0.7や1.6といった少量タイプの出荷が中心だが、「玄人ユーザーが多い住宅向け製品とは違い、水性タイプの人気が増している」と話す。
更に同社は需要喚起につなげるべく3月にエナメルタイプの「水性ガーデンペイント」を発売。「長期間屋外で放置された材においても美観を復元することができる」と高い隠ぺい力が特長。防カビ、耐水性に優れる一方で、防サビ性を付与。釘などの鉄部においても直接塗布できる他、レンガやコンクリートにも適応する多用途性が特長となっている。色数は20色。
薬剤ノウハウ生かし市場開発 吉田製油所
白アリ予防駆除剤、木材防腐剤など薬剤ノウハウを生かした製品開発に定評を持つ吉田製油所。同社は木材の防腐、防虫という観点から新たな市場開発に力を入れている。
1つは国内での生息発見が拡大するアメリカカンザイシロアリの存在。薬剤ノウハウを有する同社にとって、乾材シロアリ対策を新たなビジネスチャンスとして見据えている。特に乾材シロアリの防蟻効力試験を実施するための自社試験体制を構築しており、効力が確認され次第、薬剤の供給を含めた需要拡大が期待される。
またこの他、防カビ剤「バイオサイド」を上市している。ホームセンターでの店頭販売などを視野に入れつつ、建築向けを中心に用途提案を含めたマーケット開発に注力していきたいとしている。
木材保護塗料製品においては、薬剤ノウハウを生かした油性タイプ「スーパーウッドステイン」と水性タイプの「木材ガード」を上市している。
ホームセンタールートでの販売展開を主力にする同社は、白アリ関連製品と合わせて店頭実演などを継続的に実施。「水性タイプにおいては臭いがないとの高評価を得ている」(吉田善彦社長)と消費者とのコミュニケーションを図ることで、次なる製品開発に生かしている。
「木材ガード」は屋内外兼用で、木目を生かしたステイン仕上げを演出。防腐、防虫、防カビ効果に優れる他、水性のため取り扱いが容易で、かつ臭いがないといった特長を持つ。
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