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Web特集

2010年05月10日

UV・EBコーティング特集2010 電子材料や光学関連で完全復調 塗料分野は一部フィルムに移行

2009年のUV・EBコーティングのマーケットは波乱に満ちた1年であった。サブプライムローン問題に端を発した世界同時不況の影響から昨年1‐3月期は前年比50%以下の出荷数量となり、在庫調整が進まず、見通しの立たない中にあった。


しかし、月を追うごとに在庫調整が進むとともに中国向けディスプレーやカラーフィルターのレジスト関連を中心に電子材料はいち早く持ち直し、梅雨明け頃から家電製品のエコポイント制度の導入による薄型テレビなどが下支えとなり、需要は急回復する。この2010年3月期決算においても各材料メーカーは07年の最高益に迫る勢いにあり、完全復調の声も聞かれる。
既に需要を見越しフィルム供給メーカーの設備投資やガラス基板の増強を大手メーカーは打ち出している。電子材料や光学関連は新興国の需要拡大が今後も見込まれることから化学と名の付く会社は何らかの開発に手を染めているのが実情だ。「自社の持つ基礎技術をベースにさまざまな機能を付与することでニーズに応えられるのではないか」と成長分野を見据える。


一方、塗料関連のハードコート分野では新設住宅着工数の落ち込みによる建材や買い替え需要も一巡し、伸び悩み傾向にある携帯電話関連が減退している。特に携帯電話のベースコートやハードコートは中国や東南アジア向けの輸出需要が旺盛。
またこれまでパソコンの筐体や携帯電話(ピース)は塗装(ベースコートとハードコート)によって仕上げられてきた。しかし近年インモールド成形法によって作られる製品が増え始めている。「加飾フィルムといわれるもので高いデザイン性と品質の安定、更には低コスト化によって需要を伸ばしている」と関係者。


インモールド成形は転写の技術を応用したもので、金型内にデザインを施したフィルムを挟み込むことで射出成形と同時に金型内でプラスチック表面に画像や写真を転写するもの。ハードコートも成形と同時に行うこともできる(後化工でハードコートを施すケースもある)。既にノート型パソコンや携帯電話などでは採用されている。
更に建材のフローリング材においてもつき板に塗装を行って仕上げていたが、木目を印刷したフィルムを基材(MDFなど)に接着し、その上にEB照射して仕上げるEBシートがマンションフロアーに採用されている。
量産による経済効果と工程の大幅短縮による価格競争力に加え、印刷された木目は綺麗に揃っていることから人気が高いという。「白木の印刷は綺麗で本物と区別がつかない」というほどだ。このEBシートはフローリング材にとどまらず、キッチン回りの扉や収納扉に採用され始めている。
このようにハードコートの一部(塗料分野)は塗りものから貼りものへと移りつつある。「塗装では表現できないデザイン性の高いものを印刷の技術を用いて表現してきた。この傾向はしばらく続く」と業界関係者は見る。


電子材料を中心に光硬化の技術が高まっている。従来のハードコートの照射にとどまらず、接着または粘接着及び封止と用途が広がっている。「生産性の向上と品質の安定、更にエネルギーを含めたトータル的なコストダウン」が大きいようだ。
自動車のEV化によって電子材料の採用は更に高まるものと思われ、各メーカーの視線は自動車に向いている。

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