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Web特集

2010年08月20日

シリーズ: 地域力

地域力(第6回) 河田塗料(東京) "調色"で自己スタイルを貫く 専門化で地域で協業

来店型ショップ「ペイントプラザカワダ」を経営する河田塗料(社長・河田幸一氏)。全面改装オープン当初は、新たな業態の挑戦に同業者など延べ150人以上が視察に訪れるなど、業界の注目を集めた。15年の節目を迎えた今もなお安定経営を続けている秘訣は何か。そこには、調色機能を磨き続けたスタイルの確立がある。
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東京・目黒区に拠点を構える河田塗料。15年前に来店型ショップ「ペイントプラザカワダ」を全面改装オープンし、12年前には日本ペイントの自動調色システム「CAN」を導入するなど、旧来の材販スタイルからの業態転換を図った。


調色機能はショップ展開を図る同社にとって、最大のアピールポイントとなった。これまで手がけた調色数は5万缶を超える。現在も月平均300-400缶をこなし、年間5,000缶近くの調色を行っている。メーカー依頼の調色は5%程度。「白ベースを大量に買えるので、メーカー調色よりも販売原価は安く抑えられる」と河田社長。淡彩のみの調色を行う販売店が多い中にあって、同社は淡彩、中彩、濃彩とすべてをこなす。「金曜日の夕方に明日必要だから塗料を作ってほしい」などのニーズにも対応する磨き上げた調色即納体制が、小口、緊急性を要するユーザーにとって重宝な存在となっている。


「CANシステム」は当時600万円で購入。銀行から5年ローンで借り入れた。「年間1,200缶、月25日稼働で1日4缶以上調色すれば採算が合うと分かった」と導入に踏み切った。初めは色が異なる1缶ずつの注文に神経を要したものの、1つの配合データで2缶、3缶作れること分かり、自信を深めた。現在、調色の8割は日本ペイントの配合データでまかなえるが、それでも2割は自家調色。これまで作り出した色は1,000色以上に及び、これらの配合データはすべて記録に残し、いつでも同じ色が作れるように保存している。


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ショップの相乗効果

現在、店に訪れる客は月500-1,000人程度。その7割が塗装業者、2割がセミプロ、1割が一般生活者。特に最近ではセミプロが増加しているという。業種は工務店、左官屋、板金屋、リフォーム業者などさまざま。「自らの仕事をする傍らで塗装もしているようだ」と説明。既存顧客である塗装業者が不景気から仕事量を減らす一方、これらのセミプロなど客層の幅が広がり、経営の安定化に寄与している。また塗料を買うつもりの客から施工を依頼されるケースも少なくないという。「年間10棟以上は工事を請け、売上の一部を担うまでに成長した」と相乗効果も生まれている。
需要縮小から価格競争が激しさを見せる市場において「高く売るつもりもないが、安く売るつもりもない。適正利潤をもらえればいい」と河田社長。店に来れば何でも揃うという便利さや緊急時の調色対応、材料の手配などが付加価値となって、ユーザーから価格以上の評価を得ている。


ショップの効果について「会社が大きいとか小さいとかではなく、扱っている商材を見せることが大切。店は商品をお見せすることから始まる」。必要なものを必要なだけ配達していた既存の販売形態と異なり、店で直に商品に触れることで必要なものを思い出すという効果もある」と話す。
現在、陳列しているのは約3,000アイテム。いずれも塗装に必要な関連資材を基本とした品揃えを重視している。というのも塗料専門ショップであることから逸脱しないことで、金物屋など近所の専門店から紹介されることも少なくない。また、同社にないものは近くの店を紹介するというように、地域の専門店同士が共存共栄の関係を作っている。「顧客を増やそうと商材を拡充すれば、誰も紹介しようとはしなくなり、中途半端になって客は寄り付かなくなる」との言葉が裏付ける。


「手の届く範囲で背伸びをしていけばいい」との経営方針を貫く河田社長。現在、新たな領域として踏み出したのは、日本ペイント製品以外の調色対応。「製品によってはこれでなければならないという根強いニーズがある」。調色データも自ら作り出していく必要があるが、これらに対応していくことで更にきめ細かい調色サービスに磨きをかけ続けている。
◇会社概要:河田塗料
本社:東京都目黒区目黒本町5-9-21、℡03-3714-5735、FAX03-3760-814

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河田幸一社長

河田社長は知る人ぞ知る剣道の達人。教士7段の腕前を持ち、今も地域の子供たちの指導にあたっている。経営も"己を知り、敵を知れば百戦して危うからず"という孫氏の兵法になぞらえる。「自分の力を知った上で、自分の力で勝てる相手と試合していれば、負けることはない。資金力、経営能力などいろいろな要素を含めて、自分の力以上のところで商売しても勝てるわけではない。自分の力で何とかできる相手をお客さんにすれば困ることはない」と話す。

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