コーティングメディア・オンライン独自のコンテンツをお届けします。新聞・雑誌の定期購読、単行本ご購入承り中!

Last Updated: 2012年1月 4日 15:58  RSS 2.0
キーワードを入力してサイト内のニュースを検索できます。

Web特集

2010年09月06日

シリーズ: 地域力

地域力(第8回)参優塗装工業 ショールーム、プロ品質見せる 全員が職人の力を結集

将来を見据え地域密着に踏み切った。現場が見えるショールーム作りは未完成だが、全員プロ職人ならではのアイデアにあふれる。地縁性の高い地元民から信頼を得る王道はない。モデルハウスを基点とした工事品質の波及効果を期待。「違いは工事のプロセス、職人の技術にあるのだから、これを伝える方法を探るしかない」(石田剛代表)という。
20100804-8-1.JPG 
ショールーム外観

ショールーム兼ショップの駐車スペースの一角は、塗装サンプルの展示場となっている。「一般の人たちにとって塗装のイメージがいまひとつ曖昧。ストレートに分かってもらうには塗り板サンプルでなく実物に近いものを見せ、遮熱塗装であれば触れて体感してもらいたい」との思いを込める。

同社は石田氏が創業し、今年で20年目。若い職人が6名でチームを組む。石田氏はいわば兄貴分。とにかく面倒見が良い。6名のうち1人は女性。現在産休しているが、復帰する予定。チームワークが良く、塗装の腕が確かなので、不況下でも仕事はフルに近い。現場は関東エリアに広がり、今日は埼玉、明日は群馬と移動する。当然下請仕事が中心。同社は徹底したコミュニケーションがチームワークの源泉。どんなに遠い現場からでも帰ってきてミーティングをする。このため全員が集まるのは夜の8時、9時が当たり前。疲れていてもミーティングは活発になる。

転機となったのが、現状は仕事に困ることはないが中長期的に見て下請仕事が減る傾向にあり、現場が広域に分散していることを背景に「10年後を考えたら今のような仕事形態は続けられない」との危機感。そこで決断する。地域に密着した仕事の掘り起こしの方向だ。 「下請仕事では物足りないものを感じてきた。もっと仕事を面白くやりがいのあるものにしたいとの気持ちが全員あった。それと安値受注した工事のツケを回されるのではなく、工事品質を自分たちで決め、適正な単価を取れるまともな仕事を追求したかった」(石田氏)。 今年1月、ショールームをオープン。店のアピールのため手作りのチラシを配布、路面サイドには照明付きの大きなオリジナル看板。文字はすべて英文。下地はブラックなので走る車からのアイキャッチも抜群。とにかく店の存在を知ってもらうことに注力する。

元はコンビニ店であったショールームはガラス張りの前面に前処理から始まって上塗りまでの塗装工程をパネルで解説。使用塗料を展示するなど徹底的に工事の"見える化"にこだわった。 同社が立地するエリアは戸建てオーナーも多く、リフォーム激戦区。生活者である施主もそれなりに目が肥えている。そう簡単にドアを開けてはくれない。訪問販売も後を絶たない。 「生活者の信頼を得るための受注方法を確立したい。ひとまねでなく、オリジナルなものを」とモチベーションは高い。その一方で方法論は手探りであることも認める。 試みているのが塗り替えモデルハウス作戦。エコ塗装を格安で施工。各エリアで2棟をモデルケースとして施工し、施工内容をPR活動に利用する。

「プロの職人にしかできない仕事の質やこだわりを理解してもらうため、モデルハウスを基点に口コミ効果を広げていきたい。仕事には絶対の自信があり、大手のリフォーム業者とは仕事そのものが差別化になる。でも違いはなかなか説明しにくい。地元密着したプロ職人の仕事の信頼・信用・安心をどう伝えていくか、探り探りやっている」。 このエリアは約80%が地元民。外部に対し保守的なガードがあるという。このため地縁を利用したショップの認知を図るため、地元の塗装業者とのコラボを進めている。また大規模住宅団地に対しPR攻勢をかける構え。

20100804-8-2.JPG  
ショーウィンドーで工事の見える化

同社の職人力、現場周辺への気配り、クリーンな現場管理、そして何より工事への品質はプロの誇りを示すものとして最も重視。20~30歳代の若い職人のモラルの高さは、朝夕のミーティングで現場で起きる問題を共有化する企業風土によるもの。女性職人はインテリア塗装工としても育成していきたい考え。「ショールームも未完成。全員職人なので常駐者がいない。駐車場から見える工夫をしている」と手探りは続いている。 ◇所在地:東京都西多摩郡日の出町19‐6TEL042‐588‐7227

代表の石田剛氏は17歳で塗装職人となった、いわば現場のたたき上げ。工事品質には人一倍こだわり、現場主義を貫いてきたが、若い職人の高齢化を見据え、地域密着していく方向を選択。プロの職人オリジナルの受注方法を探っている。こだわっているのは"プロの仕事"をどう理解してもらうか。そのためショールームスペースにはプロのこだわりを込めた展示。また広いコンサルティングスペースを用意した。「実際の仕事をしている強みをアピール、人と人とのつながりから受注できるようにしたい」と日焼けした顔をほころばせた。プロショップはスタートしたばかりだ。

« 前のWeb特集Web特集アーカイブ次のWeb特集 »

Web特集|ニュース|コラム|インタビュー|データルーム|イベント情報|セミナー情報|リンクネットワーク