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Web特集

2010年09月02日

シリーズ: 塗るということの規範

塗るということの規範(12) 中嶋徹

(つづき)いわゆる「Artist」(アーティスト)と「Worker」(ワーカー)ということですが、私たちは「Artist」に対して「Artisan」(アルティザン)という言葉を対峙させます。「Artisan」は本来フランス語で「職人」という意味で「Artisand`art」で「工芸家」という意味になります。先程の英語の辞書では「Artisan」は「Craftsman」(工芸家)となっています。私たちはフランス語本来の意味での「職人」として、「Painter」を「artist」に対しての「artisan」としたいと思います。


それでは「職業」として「Painter」とは何なのかを見ていきます。さまざまな職業記述がありますが、公的な機関のものからその記述を選びました。これはアメリカ労働省労働統計局の「Occupational Outlook Handbook」(職業展望の手引き)にある「Nature of the Work」(仕事の性質)に掲げられている「Painters and Paperhangers」(ペインターと壁紙貼り職)の職業記述の訳文を紹介します。


「ペイントと壁紙は外観を綺麗に美しくそして輝かせます。加えてペイントやシール材は天候による曝露から被る影響から外装の表面を保護します」。
「ペインターは建築物やその他の構造物にペイントや着色材やワニスや他の仕上げ材を用いて塗ります。彼らはその塗られる表面のために適切な塗料や仕上材を、耐久性や作業性の良好さや塗装の方法、顧客の願望を考慮して選択します。彼らはまず始めにペイントが正しく付着するように塗られる表面(素地)を調整します。これには剥がし、研磨、ワイヤーブラッシング、燃焼、ウォーターブラスト、サンドブラストなどの作業によって、旧い塗膜を剥離することが求められます。ペインターはまたほこりや油分を除去して洗浄し、釘穴やひび割れは充填し、表面の粗い部分はペーパー掛けも行い、それから汚れを落とし壁面や付設された装飾物などを水洗いします。新しい表面(素地)には仕上げ塗りのための表面調整をプライマーやシーラーの下地調整材を用いて塗ります。ペインターはまたペイントの組成や色彩調和の知識に基づいて塗料を調製し塗料の色を調合します。大きなペイントショップや金物店では、調色機で自動化されています」。


「ペイントや同類の表面被覆材には、それを用いて塗るためのいくつかの方法があります。塗られるべき表面の状態や仕上げの特徴や要素に従い、その仕事の内容によって適切に用いる道具を選定しなければなりません。柔らかい先の細く見切りのあるハケだけで充分な仕事もあれば、時には圧送ローラーが要望に間に合うことにもなるし、またいつも通りにペイントスプレーを使うのがベストなこともあり得ます。それぞれの仕事に合った適切な道具はペイントの仕上げを促すとともにもっとも美しい外観を生むことにもなります」。(つづく) ※2007年執筆

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