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Web特集

2011年11月24日

ポジティブ塗り替え特集2011 メーカー各社の動向

"カラーデザイン"で感動与える 日本ペイント販売

住宅塗替えを対象とした業界唯一のカラーデザインパッケージ「ハナコレクション」(通称ハナコレ)がここにきて急速に塗装施工店の関心をひきつけている。
同社は夏場にかけて関東圏を中心に20数カ所で「ハナコレセミナー」を開催し、1,000名を超える塗装業者を動員。色決めのプロセスを分かりやすく、提案しやすいものにしたばかりでなく、塗り替えそのものを"彩る"というポジティブな側面から捉えたことで、高い反響を得ている。


事実、ハナコレで実績を挙げた施工店からは「他社にない提案だったため、すぐに採用が決まった」「塗替え後にガーデニングをはじめた施主もいる」などの事例が舞い込む。担当の石井貴幸氏は「あるべき塗料・塗装の魅力を開花させつつある」とコメント。外装塗り替えに特化したカラーコーディネータースキルの修得を目的とした有資格者制度「ハナコレマイスター」(有償)への加盟希望者も増加しており、ハナコレが施工業者のモチベーションを高めるきっかけとなっている。
ハナコレがスタートして3年が経過。今年、新装したパンフレットは女性スタッフが中心となり、より今風のカラートレンドに配慮した内容に刷新した。またバラの香りを付けた水性専用塗料もラインアップし、塗装現場のイメージチェンジを図っている。
最近では「ディベロッパーや不動産企業からの関心も高い」と、ハナコレのコンセプトに新たなムーブメントが起きつつある。


共通原色化、濃彩の小口調色にも対応 インターナショナルペイント

水性塗料専門メーカーのインターナショナルペイントは、このほど淡彩色から濃彩色までのカラーオーダーに対応した共通原色対応を始動させる。4kg缶やガロン缶といった小口ニーズにも対応する構えで、「樹脂系による性能競争から色を切り口としたアピールができる」と調色対応力で新たな商機を見出したい考えだ。
このため、設定原色を従来の7色から17色に拡大。特に顔料については「鮮やかで耐候性の強い顔料を選定した」と色相の美しさと性能には自信を見せており、塗料用標準色(日塗工)については全色に対応。また現場調色用として種ペンの販売も開始するとしている。


対象製品は、「IPグロスE」「IP水性メタルコート」「水性マルチコート」「IP軟質塩ビコートSi」「IPキレイコートSi」「グロス破風・羽目板用ウレタン」「IPスーパーフロア」「IPヨウヘキコート」「IPライトプルーフ(ベース)」など建築内外装用塗料15製品。これら同社の主力製品でカラーオーダーが可能となる。
今回、同社が17色の共通原色化に着手した背景としては、設計、施主ともに色に対するこだわりが増していることがある。「外装用、屋根用でも、鮮映性の高い濃色系を望むケースが増えている」とカラーニーズの多様化をチャンスと捉えた。
需要としてはニッチだが、同社としては、これまで種ペン製造で培った技術力を突出させることで、新たな需要を取り込みたいとの期待がある。


ダブル遮熱で差別化 トウペ

「住宅の塗り替えリフォームに対して"長持ちする"といった観点は施主にとっては漠然としており動機づけにはなりにくい。快適性や経済的価値など分かりやすい価値の訴求が必要」(担当者)との考え方。
そこで同社が戦略的に進めようとしているのが「トアスカイコートシャネツシリーズ」だ。遮熱塗料が林立する中で埋没するのを避け、差異化を明確にするため"断熱"の要素をプッシュしていく。具体的には下塗りに1回塗りで100μの厚膜塗装ができ、かつ塗膜中の特殊セラミックによって断熱性をもたらす水系厚膜型「トアスカイコートシャネツMO」を使用、更に上塗りには水系高耐候ハルスハイブリッドの「同W‐HALS」を用いる、いわば高日射反射率塗料のダブルスペック。


「高日射反射率塗料(上塗り)の単体仕様では室内温度が約3℃低下するが、セラミック含有厚膜タイプのMOを下塗りに用いることで更に室温が2℃低下し、明確な違いが感じられる。もちろんそれに伴って電力などエネルギー使用量も減少する」と説明。こうした快適性の向上や経済的価値が需要を後押しするとの考え方だ。同社にとっても断熱の付加要素と得意のハルスハイブリッド技術で他との差異化が図れる。
「まず、電力使用量削減が急務となっている企業物件での需要が先行するが、ここでの定着、一般化がやがて住宅にも波及する。屋根だけでなく壁も視野に入れ方策を練っていきたい」と期待を込める。


体感できる移動式遮熱BOX 日本特殊塗料

日本特殊塗料はトータル遮熱塗料システムを前面に出した差別化に注力している。加えて塗膜防水、防音の機能との相乗効果のある展開を図っている。
「パラサーモという遮熱ブランドが定着しているので、複合的なシステムを組める当社のメリットをアピールしていきたい」(担当者)。
具体的には塗膜防水システムの仕様に遮熱バージョンを組み合わせることで屋根・屋上防水の機能性付与を向上させる。また他社との差別化のポイントのひとつである防音機能の複合化は同社独自のスペック。窓ガラス面遮熱「NTサーモバランス」と防音材を組み合わせることで、遮熱・防音のWシステムを図る。
改修市場は混沌としており、鮮明な差別化がないと通用しないとの認識を示す。「商品単品ではなく、システム力の差をポイントにしていく」との方向だ。このためプロモーションを更に強めていく。


その一環として新たなボックス型の体験シミュレーションを創作した。遮熱シミュレーションではアタッシュケース型を先行した実績がある同社だが、今回は人が入って遮熱効果を実感できるのがミソ。遮熱ボックスと非遮熱ボックスの2つを用意、これをツーセット作った。同社の販促イベントに活用する他、特約店やアメニティシステム会会員にも供与し、幅広く活用していく。ボックスはキャスター付で、2トン車で全国どこへでも自由に移動できる。同社では利用を呼びかけている。


他を圧倒する商品体系 エスケー化研

エスケー化研の強みのひとつに他社にない充実した商品体系がある。改修ニーズは細分傾向が強まっているため、施主やクライアントのニーズにきめ細かく対応できる商品力が差別化となっている。
例えばシリコン系のシリーズだけでも「水性コンポシリーズ」から「水性セラミシリコンシリーズ」「水性セラタイトシリーズ」をラインアップ。性能と価格で選択できる幅が広く、顧客要求レベルに合ったスペックを提案できる。水性のシリコン系で3タイプを上市している競合メーカーはない。


「出筋がシリコン系になっているので、3タイプから選べるメリットは大きい。販促する上で自由度が高くなり、販売店からも売りやすいと好評をいただいている」(担当者)。
また震災以降、クラック補修の上塗りに弾性塗材が使われるケースが増えているが、同社の弾性シリーズは薄膜から厚膜までの品揃えで差をつける。とりわけ「レナエクセレントA」は下地のクラックの追従性が高く出荷が好調。この他、改修下地用の新製品「一液マイルドシーラーES」(ターペン系特殊変性エポキシシーラー)は2液に匹敵する浸透性、固着性、シール性を発揮する。
改修マーケットに対しては、外装中心から内外装、屋根・屋上、床とトータルにカバーする商品体系を充実。「トータルシステム提案で改修品質を向上させ、施工コストの軽減につなげたい。商品ラインの充実を一層図っていく」とのスタンス。


施主目線で塗り替えの動機付けを探る 菊水化学工業

菊水化学工業は一般生活者へのブランドイメージ訴求を目指し、ハウスメーカーや工務店などへ"施主目線の製品"を提案している。
通常、外壁の塗り替えは劣化や汚れなどの問題が生じて初めて考えるのが多くのケースとなっている。それとは別の潜在的な塗り替え需要を創造するときに、「機能やデザイン提案だけでは動機付けとしては弱い」(担当者)との見方を示す。
きっかけとしては、瓦を補修する、テラスを付け替えるといった手間の"ついで"に「じゃあ塗り替えも」となる場合があり、「施主さんが塗り替えに踏み切る"スイッチ"をどう入れるかが重要なポイント」(担当者)。
そのため、施主との接点口となる工務店やハウスメーカーへのPRに注力していく意向。ここでは「汚れにくい」「耐候性が優れる」といった機能性を強くアピールするのではなく、「ツヤ消しの街」「白なら菊水」といったブランドイメージの訴求を重視している。


製品アイテムとしては、ツヤ消しタイプでありながら高弾性機能を有する「ビュークリーンウォール」やツヤ消しと優れた耐久性・耐汚染性を持つ「ナノペイント」などを展開し、街に溶け込むシックな仕上材の提案を強化させている。
「以前から設計関係などではツヤ消し仕上げのニーズがあったが、汚れやすいというマイナスイメージがあった。その課題をクリアできるこれらの製品の評価が高まっている」(担当者)としてツヤ消しの街の実現を目指す。


戸建分野へ、床面滑り止め セブンケミカル

ニッチ・オンリーワンをコンセプトとした製品群を品揃えするセブンケミカルのヒット商品に「ホゴコンエースMS-F」がある。東京ディズニーランドで本格採用され、その機能評価を確定。上市して7年目、着実に伸長している。同品は床用ノンスリップ表面保護仕上材。いわゆる滑り止めコーティング材としてはパイオニア製品。その後類似品も上市されたが、実績と評価でリードする。
ひと口に滑り止めニーズといっても多様で、東京ディズニーランドの採用例では雨天時の滑りやすい箇所に集中的に同品が施工され、効果をあげている。これまでの採用事例で目立つのがマンションのエントランスと商業施設のフロントの床。いずれも高齢者が転倒するのを防止するため。


また、駅や公共施設など人の出入りの激しい床面での採用も増加。工場の床でその機能が評価され、ニッチ分野だが用途はまだまだ潜在していると担当者。最近増えたニーズは一般住宅、アパートなど。「高齢者のみの世帯が多くなってきたせいではないか」と見ている。
「ホゴコンエースMS-F」は特殊なアクリル樹脂をバインダーとしており、艶消しと艶ありの2タイプがある。スリップ防止に有効な透明硬質骨材を配合しているのがポイント。「床面の美観をそのままに仕上がり、特殊フィラーにより濡れ色、艶を発生させません。スリップ防止効果は高いとの評価を得ています」と担当者。耐候性など保護効果も高レベルだ。


塗り替え需要、セグメントで攻略 ダイフレックス・恒和化学工業

住宅塗り替えの需要を「定年後の施主、そしてリピーターとなり得る若年層の需要」(担当者)といったセグメントでアプローチする。
定年後の施主のニーズは「資産としての住宅は大切、ただし今後の余生で大掛かりな工事ではできるだけしたくない」というのが本音。ここに対しては超長期耐久性が心理を突くと見る。シリコン系やフッ素樹脂塗料を凌駕する期待耐用年数25~28年の超長期耐久性を一般施主向けに分かりやすく構築したブランドが「ダイヤ オルガード工法」だ。恒和化学工業の技術的資産である無機-有機ハイブリッド技術から生まれたロングライフスペック。
ライフステージで見るとリフォームの発生は定年後が最も多い。その際、「今回塗り替えておけば、後は塗り替えないで済む」との施主の心理が需要を後押しする。定年後以降の塗り替え需要の本質を突き着実に伸ばしている。


一方、若年層向けではデザインの要素を掲げる。多彩模様アクリルシリコン塗料「ダイヤ アーバントーン」は発売して既に10数年を経るが、「近年、多色サイディングの塗り替え需要が増大。それに伴って従来の単色塗り潰しから意匠性の高い仕上げへのニーズが高まっている」とし、同品に再注力している。顔料カプセルで意匠性を持たせる他の多彩模様塗料と異なり、樹脂フレークを意匠のポイントとしているため施工がしやすく、デザイン性もぶれないのが特徴。ベージュ系、グレー系を中心とした現状色に加え、パステル系もラインアップする意向。


外装用ゾラコート、好発進 関西ペイント

昨年発売した「水性ゾラコートEX」が好調。「意匠感という見た目で最も分かりやすい点で差別化が図れる」と、塗装会社はもとより、リフォーム会社、また自社OB物件のリフォーム需要の開発を進めるビルダーなどで定番仕様化する動きが相次いでいるためだ。
内装仕上げで一世を風靡したゾラコートを外装バージョンとして世に出した。外部に耐え得る耐久性、強靭性、弾性適性、低汚染性、防カビ・防藻といった技術的課題に加え、商品力の要となる「圧倒的な多彩感」にとことんこだわった。多彩模様を表現するカラーカプセルの組み合わせや大きさのバランスを追求し、重厚な高級感を醸す「STONE」、明るくカジュアルな「VARIETY」、オーソドックスで落ち着きのある「BASIC」、クールモダンな「MONOTONE」など住宅のシーンに合わせて全30色をラインアップ、「デザイン性で十分、需要を刺激する」だけのパワーを備えた。


更に作業性ではローラーの圧力に押し潰されないマイクロカプセル技術を確立、ローラー施工を可能としたことで住宅近接地など施工現場の適用範囲が格段に広がった。
「米国のように中古住宅が流通し、住宅の経済的評価が高まれば塗り替えの位置づけは大幅に改善されるが、それにはまだ時間を要する。ただ、近年では若い世代を中心に住まいを楽しむライフスタイルが根付いてきており、そうした層に先鞭をつけ、デザインで評価されるカテゴリーを創出していきたい」と挑戦を続ける。


メンテナンスの習慣づけが重要 玄々化学工業

玄々化学工業は木材保護着色塗料「サドリンシリーズ」を展開している。最終ユーザーに近い工務店に対して細かな対応や現場での使い勝手の良さなどをアピールし需要創造を図る。
夏場、北日本地域では降雨期間が長かったためログハウスなどのメンテナンス需要の動きが悪かった。降雪前までに落ち込みのカバーを期待する。
ウッドデッキやフェンスなどの屋外木部では3年程度の周期でメンテナンスすれば木そのものが傷むことも少なく木部の寿命が延びる。しかし、実際には汚れや傷みが激しくなってからの塗り替えとなる場合が多く、そうした塗り替え工事では旧塗膜をすべて剥がすなど大掛かりな作業となってしまう。
そのため定期的なメンテナンスをする習慣づけが大切となっており、同社ではそうした取り組みを行っている業者とのタイアップの必要性を感じ、取り組んでいく。


サドリンシリーズは下地処理用浸透タイプの「サドリンベース」をはじめ、人気製品の「サドリンクラシック」(含浸タイプ)、造膜タイプの「サドリンエナメル」、更に耐スリップ付与ペーストの「サドリンアンチスリップ」をラインアップし、用途に合わせた提案・販売を行っている。
サドリンエナメルは圧倒的な隠ぺい力で灰色化した木材をきれいに再仕上することが可能となる。高濃度の顔料と紫外線吸収剤により木材の変退色を抑制する機能を有する。
塗膜を形成するタイプで同クラシックに比べて厚膜の仕上がりとなる。


汚れない家その場で見える化 ピアレックス・テクノロジーズ

ピアレックス・テクノロジーズの光触媒フッ素樹脂コーティング材は施主への訴求力抜群だ。住宅塗り替えの根源的なニーズである「汚れない家」に対する機能をその場で"見える化"できるからだ。
施主にプレゼンする際、同品のエアゾール缶とA4大の白いパネル及びガラス板、煤煙の液体、マイカ粉(ベビーパウダーでも可)を携行。煤煙液は排気ガス混じりの塵埃、マイカ粉は砂塵(黄砂など)を模したもので、建物に付着する汚れを代替している。
プレゼンではまず、白パネル及びガラス板にエアゾール缶をスプレーし、塗布・未塗布の部分を作成。塗料はものの数分で乾くのですぐさま実証に入れる。白パネルには煤煙液(黒色)を流しかけ、霧吹きで水を散布。すると、同品を塗布した部分だけ煤煙の黒い汚れがたちどころに流し落とされる。つまり親水機能の実証だ。親水性発現までに時間を要する他の塗料と異なり、乾燥後ただちに親水性を発揮する同品ならではのパフォーマンス。


同様にガラス板では帯電防止機能を実証。塗布・未塗布部でマイカ粉の付着が明らかに異なり、砂塵を寄せ付けない効果が歴然と見て取れる。
「塗り替えをされるお客様の『きれいな家を保ちたい』という根源的なニーズに応える機能をその場で可視化できることは最も説得力が高い。当社製品の責任施工組織・K2コーティング・マスターズのメンバーは、このプレゼン手法で競争力を高めています」と有効性を訴求する。


品質と供給、メーカーの本分追求 神東塗料

塗り替え工事の要はいかに良質な下地をつくるかにある。神東塗料が自信を持って推奨するのが、塗り替え用プライマーサーフェーサー形塗料「リフレッシュプライマー」だ。吹付タイル、マスチック塗材面などの吸い込みのない面へも適用し、各種の仕上塗材へ対応できるエポキシエマルションタイプの水性プライマーサーフェーサー形塗料。
2液エポキシタイプで下地への密着性が強固。クラックに対してもローラー塗り転圧により充填して隠ぺい。また微弾性フィラーと異なり、旧塗膜のテクスチャーをすっきりと鮮明に再現できるのが特徴。ローラーマークの出にくいレベリング性のため、ローラー作業性と安定した仕上がり感が得られる他、2:1で混合しやすく品質もぶれない。各種の上塗り選定が可能で、特に溶剤形の上塗塗料採用時に、1液形の下塗材に発生しやすい"ちぢみ"などのリフティングが起きず安心して使える。


上塗りにはアクリルエマルションから弱溶剤ウレタン、1液反応硬化形アクリルシリコン「シントー水性グランツSI」、低汚染アクリルシリコン「水性ハイテントップ」、超耐候性超低汚染水系有機無機ハイブリッド塗料「水性ハイテンセラ」まで適用箇所や期待グレードに応じて幅広く揃える。「広範な塗り替え市場で、施主の真の要望は信頼。品質への信頼、供給への信頼といったメーカーの本分を追求し、市場の求める信頼に応えていきたい」(担当者)と言う。


サイディングクリヤー、本番迎える 大日本塗料

「新築住宅の10年保証を主体とした住宅品質確保促進法が2000年に制定、元請会社による10年点検時のシーリング打ち替え及び塗り替えで更に10年延長保証するといった需要。正にいま、塗料に求められる要望の厳しさが増している」(担当者)と市場の動向を説明。ちょうどこの時期から住宅外壁の主流であるサイディングボードは高デザイン化が進展し、自然石調、レンガ調などの多色サイディングが多く用いられるようになった。それらの塗り替え需要が本番を迎えている。
ここで課題になっているのが、サイディングの元のデザインをいかにキープするか。本物の石やレンガに近い高度なデザインも、従来の単色塗り替えでは台無し。そこで同社が推奨しているのが、クリヤー塗膜で多彩模様サイディングの意匠を維持しつつ基材を長期にわたって保護する塗り替え手法「SBライズコートシステム」だ。


多彩模様サイディングのエナメル層はクリヤー層によって保護されているが、経年でクリヤー層が劣化してエナメル層が露出する前に同品を塗ることでクリヤー層を復元して多彩模様の高デザインをそのままに、長期間保護することが可能になる。弱溶剤系及び水系のアクリルシリコン系を主体に展開している。
同社はサイディングのプレコート用塗料のトップメーカーとして基材や旧塗膜の履歴を熟知しており、塗り替えにおける塗装適性のバックデータはどこよりも豊富。こうした知見を同社ならではの説得材料にしていきたい意向。


見た目の分かりやすさで説得力 メーコー

メーコーの完全水系多彩模様外装仕上塗材「カラリアート」の需要が広がっている。
近年、戸建て住宅の外壁はタイル調や石調などデザイン性の高いサイディングが主流。それらを塗り替える際、せっかくの高デザインを単色で塗り潰すことに施主は抵抗があり、「カラリアートで新たなデザインに再生できるとの切り口が説得力を持つ」とし、活動に力を入れている。
同品は水性クリヤーと水性架橋ゲルからなる完全水系の多彩模様塗料。クリヤーとゲルのバランスを追求し、ナチュラル感あふれる自然石調の仕上がり感を実現。アクリルシリコンベースのため変色防止、耐汚染性にも優れる。


最大のセールスポイントはローラー施工を可能とした点。自然石の斑(ふ)を表現するゲルが崩れると意匠が損なわれるため、多彩模様塗料は従来吹付工法の制約があった。同社ではゲルの改良を続け、ローラーの圧力に耐え得る架橋ゲル技術を確立、ローラー施工仕様を初めてラインアップした。これにより狭小な都市部での塗り替え工事対応など、市場性が一挙に高まった。
「塗装会社様もさることながら、リフォーム会社あるいは自社OB客のリフォーム需要開拓に注力し始めた工務店などでの定番スペック化が広がっている。従来の単色での塗り替えと明らかに差異化でき、更に施主にとっても見た目で塗り替え工事の価値が判断できるため、受注営業時の訴求力が高い」(担当者)と採用増の理由を説明。拡販スピードに勢いが出てきた。


オール水系実現、水性さび止め投入 スズカファイン

スズカファインは、金属部のオール水系仕様を実現する1液水性エポキシ変性さび止め塗料「水性ラスノンEPO」を開発、10月から販売開始した。
同品は弱溶剤1液形エポキシ変性さび止め塗料に匹敵する防錆力が最大の特長。これまで工業用向けに供給してきたが、市販化にこぎつけたことで一気に建築汎用分野での拡大を狙う。
防錆性能においては、金属表面とエポキシ成分との間に働く相互作用により密着性を向上。更に防錆顔料が被塗物表面の鉄イオンと反応し、バリヤ性の高い不動態被膜を形成することで、屋外使用にも耐え得る性能を確保した。
鉛・クロムフリーで、JIS K5674-2種に適合。担当者は「環境に配慮が必要な物件での利用に適している」と説明。鋼板屋根のオール水系仕様も可能となることから、需要拡大が期待される。また近日中にも遮熱塗装仕様に対応した「水性ラスノンCOOL」の発売も予定している。


一方、上塗り塗料に関しては昨年発売した「水性セラフレックスシリーズ」が人気を高めている。同シリーズは、超低汚染性と高耐候性を両立した2液反応硬化形水性無機塗料で、無機ハイブリッドタイプの「水性セラフレックスSi」とふっ素を配合した「水性セラフレックスF」を揃える。
いずれも反応硬化機構を用いたことで塗装直後に起こりやすい初期汚染に対しても高い低汚染性を発揮する。また弾性機能を有しており、外壁塗膜防水材を長期に保護することが可能である。


ガラス用遮熱コーティング快走 ECOビジネストレーディング

ECOビジネストレーディング(本社・東京都台東区、社長・島田靖弘氏)のガラス用遮熱コーティング材の販売が快調だ。節電が大命題となった今夏、同社のガラス用遮熱コーティング材は「6~8月は施工面積で毎月12万以上、出荷量にして前年比5倍以上の伸び」と驚異的な販売を続けている。しかも商業施設や企業物件などの大型案件ではいずれもフィルムを含めたライバル製品とのコンペで受注を競り勝っており、遮熱性能の実効性や施工性といった実力が認められている格好。
同社のガラス用遮熱コーティング材は塗料中に含有した金属酸化物・ATOによって遮熱性能を持たせる。ATOの超微粒化技術、多含有での分散性、最適バインダーなどいずれも大手化学メーカーと共同で開発。それら大手メーカーと強いコネクションを有し、ハンドリングできるのが同社の強み。遮熱性能では窓際で最大マイナス12の温度差を示し、同カテゴリーの製品の中では群を抜き、現在も進化中だ。


更に他社品との明確な違いは施工性。従来主流の長尺スポンジなどによる塗布は曲面対応、大面積での塗り継ぎ、力の強弱による塗りムラ(視認性の歪み)などクレームも少なくなく、ガラスコーティング普及の最大のネックとなっていた。
それに対して同社のコーティング材はローラーで施工できるのが最大の差別化ポイント。製品開発に当たってはレベリング性を極限まで追求、ローラー施工を可能としたことで実用性、汎用性を高め一気に商品力が開花した。


ナノコンポジットW、好調を維持 水谷ペイント

水谷ペイントが販売する「ナノコンポジットW」が8年目を迎えてもなお2ケタ伸長を続けるロングセラーとなっている。
同品はナノテクノロジーによって開発され、緻密に分散したシリカ粒子が汚れの浸入をブロックし、更に親水性の塗膜表面が降雨により汚れを洗い流す。そのため超低汚染性を実現した。
その上しっとりとしたマット仕上げが設計士をはじめデザイン性を重視するユーザーや施主で評価が高まっており、好調さの大きな要因となっている。
「かつては外壁はピカピカの仕上げが人気で圧倒的だったが、最近ではツヤ消しのしっとりとしたイメージが好まれる傾向がある」(担当者)。


またパートナー施工店の数は1500店にも上り、定期的に勉強会を実施し営業手法や技術アプローチの向上を図っている。ナノコンポジットWを扱っていない優良施工店はまだあるとの見方を示し、更なるパートナー拡充を進めていく考えだ。
「資産価値を高めたいと考えている施主にとって期待に応えられる製品であり、付加価値製品として施工業者さんにとってもメリットが出せる。営業面も含めてユーザーとの連携を強めて拡販を進めていきたい」。
その他、外壁の遮熱タイプのアクリルシリコン樹脂エマルション塗料「水系シリコンW」を販売している。一般塗料に比べ、遮熱工法では約15℃、遮熱ハイ工法では20℃の遮熱効果がある。窯業系サイディングボードなどの塗り替え用途として提案している。


"塗装の解消"商品続々と 太豊刷毛ブラシ工業

太豊刷毛ブラシ工業が開発したマイクロファイバーローラー「虎シリーズ」が塗装職人の高い評価を得て、販売を伸ばしている。
マイクロファイバーは、ミクロンサイズまで組成された合成繊維で、吸水性の高さや繊維の緻密さからタオル素材やレンズ拭きクロス、機能性ウェアなどあらゆる分野に採用され、注目を集めている。
同社はこれをローラー素材に転用したことで、これまでにないローラー特性を持たせることに成功した。
吸水性の高さは、"ネタ持ちの良さ"につながる塗料の含みと吐き出し性の高さを実現。また施工時の飛散や泡立ちを減少させるなど仕上がり品質も高められるとユーザーの評価を高めている。特に仕上がり品質においては、従来品と比べて毛抜けやヘタリが少ないことに加えて、繊維が被塗物の形状に沿うように形成する。波板トタンなどの形状物についても効率的なカバーリング特性を持つ。


これらの特性が塗装職人の口コミで広まり、一気にヒット商品に成長。「リピート率も高く、販売店からの引き合いも増している」(豊川剛司社長)と手応えを見せる。
同社が開発スタンスとして据えるのは"塗装における不快の解消"。何気なく使用している副資材における問題点を吸い上げることで商品開発に生かしている。
新たに開発したネットを不要にしたローラーバケットもその1つ。丹念な現場営業が同社の原動力となっている。


施工会社サービスを徹底 佐藤産業

佐藤産業はクライアントである施工会社のサポートサービスで業績を伸ばしている。扱いは副資材がメインだが、シーリング材など領域を広げ、サービス力アップを指向する。
現在、近畿、中部、首都圏に拠点を展開。2年前からはサービス機能を補完するSATTO SHOP(コンビニ型の副資材ショップ)1号店を東京にオープン。本体と一体の形で展開している。
同社の差別化は施工会社の動きに合わせた徹底したサービス。施工現場ごとにニーズが異なることを踏まえ、副資材の供給のタイミングを図る。補充体制も万全。「ローラー1本足りなくなっても対応できる」ほどのサービススピードがある。
日頃から施工会社とのコミュニケーションを密にとり、施工現場の状況を正確に把握していなければできないサービス。単純なデリバリーとは一線を画している。塗装機器のメンテナンス、補修サービスも徹底。同社にはメカニック(機械)サービス専任がいて、日常点検から故障修理までスピーディに対応している。


SATTO SHOPは施工会社に新たなサービスを創造する狙いで立ち上げられた。現場での欠品は日常化しているが、副資材を品揃えして対応。野丁場より町場の施工業者を吸引する業態。今後拠点の拡大とともに多店舗化を図っていく。「改修の高度化、単価がシビアになればなるほど、当社でしかできないサービスがクローズアップしていく」と展開力を加速させる。


サイディング塗り替えセミナー盛況 ニューライフアカデミー

外装リフォームサポートのニューライフアカデミー(代表・古畑秀幸氏)が開催している「窯業サイディング塗替診断士講習会」が盛況だ。これまでの3年間で全国計83回を開催、「認定窯業サイディング塗替診断士」(受講者)は460名に達した。住宅塗り替えを行う塗装業者の必須セミナーとして定着している。
戸建て住宅外壁の70%以上で窯業サイディングが用いられているが直張り工法の物件など塗装後にハガレやフクレの問題も少なくなく、塗装業者の悩みの種となっている。
「窯業サイディング塗替診断士講習会」では1)塗装後に多発する9種類のクレームの原因と対策2)科学的、定量的な診断方法と住宅履歴書対応の診断書作成3)診断結果に基づく工事仕様、見積書の作成手順4)今後急増の「多色サイディング」のクリヤーメンテナンスの診断法、営業手法5)国交省のリフォーム補助金、リフォーム市場倍増政策への対策―など詳細に解説される。


「塗ってはいけないサイディング」「通気性が確保できているかどうかの見分け方」など現場の課題への即戦的なノウハウから、元請受注へ向けた営業的、経営的アドバイス、更にはリフォーム市場の国の施策と中小零細業者の対応策など幅広い見地から講習が行われ、住宅塗り替えの元請を指向する施工会社に有益な情報がもたらされるとして好評。講習会の情報は、http://www.newlife-a.comを要チェック。

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