2014/04/07 09:28

工業塗装ラインのホコリ対策(第12回) 平田技術士事務所 代表 平田政司

みなさん、こんにちは。塗装技術コンサルタントの平田政司です。引き続き、「工業塗装ラインのホコリ対策」についてお話します。 工業塗装ラインのホコリ対策には、「見える化」が有効です。 前回は、ホコリ対策の原理原則をお話しました。発塵したホコリは気流により拡散します。これがホコリの拡散原理です。そのため、気流の「見える化」によりホコリの発生源とその拡散方向を把握することが必要です。 また、ホコリ対策の3原則は次の3つに集約されると私は考えています。 1)塗装工程を囲う 2)ホコリを捕捉する 3)ホコリの発生源を取り除く 今回はホコリ対策の3原則のうちの2番目の「ホコリを捕捉する」について、ご紹介します。

◎原則2:ホコリを捕捉する

塗装工程を浮遊するホコリは、散水やネットで捕捉することができます。このときに大切なことは、気流の「見える化」を行い、その流れを利用するということです。ホコリは気流により拡散するわけですから、その流れの通り道に仕掛けを作ると効率の良い捕捉ができます。
たとえば、気流の流れの途中の床面に水を撒くとか、ステンレスの水パンや市販されている「保水マット」を設置することで、床面からのホコリの離脱を防ぐことができます。


床面の散水は効果の大きいホコリ対策です。しかし定期的に散水しなければ、すぐに乾いてしまい効果が得られません。散水ホースを現場の近くに設置するなど、散水しやすい環境整備が必要です。
浮遊するホコリの捕捉には、ネットが有効です。ネットの代わりに、サッシ用の金網でも効果があります。金網の場合はアングルを組んで網を張ります。私の経験では、金網の材質にはアルミが施工しやすくメンテナンスが容易でした。


一方、ネットの場合は施工が簡単です。天井の梁にネットを留めたり、天井付近にワイヤーを引っ張り、そのワイヤーにクリップで留める方法があります。
なお、浮遊する微粒子ゴミを積極的に捕捉する仕掛けとして粘着剤をネットに塗布した「ダストキャッチネット」が市販されています。
その他、塗装ブースの壁に塗布してホコリやミストを捕捉する粘着剤や、貼り付けるタイプの粘着シートも市販されています。


これらの対策は、行き当たりばったりで設置するものではありません。塗装工程の風速、風向、ホコリの飛散状況を測定し、場内のマップに記録することで、どこに設置をすれば最適であるかが分かります。
では、次回は「ホコリを捕捉する」の続きとして、掃除の方法についてご紹介していきます。