2014/06/18 11:31

~技術を旅する~(第1回) 小柳塗工所・小柳拓央氏

皆さん、はじめまして。(有)小柳塗工所の小柳拓央でございます。2010年に金属部門、2012年に総合技術監理部門を取得した技術士でもあります。このたび、ご縁あって連載のお話をいただきお受けしました。テーマは、「技術を旅する」です。読者の皆さんは、「小柳って誰?」と思うかもしれません。そのため今回は、"技術の旅"の始めとして、自己紹介をさせていただきます。


私は、東京スカイツリーがある東京の墨田区で、電着と吹付の塗装工場を経営しています。戦後からこの地に工場を構えており、私は3代目になります。現在46歳です。
長男ということもあり、幼き頃から「将来は塗装屋の跡継ぎ」と期待されてきました。私の周りが比較的そのような環境・雰囲気だったのでしょう、あまり抵抗を感じたことはありません。高校まで地元の公立学校に通い、大学進学を考えた時に、ある疑問にあたりました。
「塗装は、何学科なのだろう?」
塗装に関わる皆さん自身、あるいはご子息の進路に対して考えたことはありませんか?あるいは、他の専門を学ばれた方は、どんな経緯で塗装の世界に入りましたか?
私の場合、大学進学の際、理科系は決まっていましたが、実際は成り行きで学科を選びました。今思うと、なんとも志の低い理由です。


しかし、大学で「塗装」を専攻したいとなると、いったい何学科に進学すればよいのでしょう?
私が進学しようとした'80年代後半、インターネットなどの便利な情報収集ツールはありません。当時、東京近郊の塗装科そのものは、職業訓練大学に存在したのが後から分かりました。
現在では、ものづくり系の大学で学科や一部科目として塗装が扱われています。工学的に「塗装」そのものを扱うところは、かなり少ないのが実情です。逆に、私がこれまで出会った塗装技術者の出身学科は、化学、機械、経営工学、環境、金属、建築、工業意匠など、実に様々です。


私の出身の土木でも、鋼構造物の防錆・景観、道路付帯設備、塩害対策用鉄筋などで、塗装が関係します。
そう考えると、塗装は工学的な体系が少ないにも関わらず、実に幅広い技術分野が関わりますね。
「技術を旅する」次回は、技術士について、お話しします。


20140604-5-2.jpg1968年生まれ。1992年、中央大学理工学部土木工学科卒、同年、カーナビメーカーに入社、バードビュー表示や音声ガイダンスの開発に関わる。
1997年、家業の(有)小柳塗工所に入社。1999年、父親である先代社長の急逝により代表取締役に就任。2010年、これまでの技術経歴を生かすため、国家資格である技術士資格(金属部門)を取得、2012年には総合技術監理部門を取得。以来、中央大学理工学部の兼任講師、東京工業塗装協同組合理事、東京商工会議所墨田支部評議員の公職も務める。