2014/08/24 09:45

工業塗装ラインのホコリ対策(第16回) 平田技術士事務所 代表 平田政司

みなさん、こんにちは。塗装技術コンサルタントの平田政司です。引き続き、「工業塗装ラインのホコリ対策」についてお話しします。 工業塗装ラインのホコリ対策の3原則は次の通りです。 1)塗装工程を囲う 2)ホコリを捕捉する 3)ゴミの発生源を取り除く 前回は、クリーンスーツの洗濯と保管方法についてご紹介しました。今回は、搬送装置やハンガーから落下するゴミの対策について紹介します。

◎搬送装置からの落下ゴミ 

オーバーヘッドコンベア(以下OHC)の搬送装置は、被塗物の上に搬送装置があるので製品にゴミが落下するという問題が生じます。このOHCにはC型チャンネル(リップチャンネル)の中をチェーンが走るタイプとⅠ型鋼レールのタイプがありますが、どちらも落下ゴミの問題は発生します。これらのゴミは磁石にほとんどくっつくことから、油が付着した鉄粉であることが分かります。その他、前処理の飛沫や塗料ミストも付着します。
落下ゴミの確認方法としては、搬送経路の下に白い紙やラベルシートを設置するのが簡便です。一般に昇降部分やターン部や回転装置の下で著しい落下が認められます。
またライン稼働中に、以前ご紹介したポラリオンクリーンルームライトで搬送装置を下から照らすと、パラパラとゴミが落下する様子が観察できます。


この対策はずばり、人海戦術による清掃です。走行中は危険が伴いますので、土曜日など塗装ラインが止まっているときにワイヤーブラシとスクレーパーで付着ゴミを掻き落とします。レールの上面やアングルの清掃も忘れないでください。
この清掃はたまに大掃除をするのではなく、毎月定期的に清掃することをお奨めします。直ぐに取り掛かれるよう、足場や照明、電工ドラムなどを現場に準備しておくとよいでしょう。
なおC型チャンネルの走行面は清掃できませんが、開口部に付着したゴミを除去するだけでも効果があります。また数年に1回は、チェーンを抜いて清掃することもお奨めします。

◎ハンガーなどからの落下ゴミ

1次ハンガー、2次ハンガーや回転装置も清掃が必要です。レールと同様にワイヤーブラシとスクレーパーで付着ゴミを掻き落とします。固着したゴミの除去は、太いゴム紐で吊したエアーハンマーの活用も効果的です。

◎ゴミの防御装置

ハンガーの傘やひさし、清掃装置などそれぞれのラインに合った対策装置を検討するとよいでしょう。
では、次回は焼付炉のゴミ対策について紹介します。