2014/09/07 14:59

工業塗装ラインのホコリ対策(第17回) 平田技術士事務所 代表 平田政司

みなさん、こんにちは。塗装技術コンサルタントの平田政司です。引き続き、「工業塗装ラインのホコリ対策」についてお話しします。 前回は、搬送装置やハンガーから落下するゴミの対策についてご紹介しました。今回は、焼付炉のゴミ対策についてご紹介します。

◎焼付炉のゴミ

焼付炉にはたくさんのゴミが溜まっています。これらのゴミは主に、ヤニや燃焼生成物、搬送装置の油や鉄粉、入口から侵入した外部のホコリなどです。
パーティクルセンサーで焼付炉内のホコリの数を計測すると、熱風の循環経路にフィルターがついている焼付炉はゴミが比較的落ち着いています。一方、フィルターが無い焼付炉はホコリの数が多く、製品に付着するまで焼付炉内で舞っていることが分かります。


一般に稼働中の焼付炉内部のホコリの様子を直接見ることはできません。しかし金庫炉や山形炉の入口からポラリオンクリーンルームライトで内部を照らすと無数のゴミが舞っているのを観察することができます。
また停止中の焼付炉に入ると、床面や熱風ダクトや自然排気口にたくさんのゴミが付着しているのを観察することができます。

◎焼付炉の清掃

焼付炉は定期的に清掃する必要があります。ここで連続炉の一般的な清掃方法をご紹介します。
(1)こびりついた煤は、ワイヤブラシやスクレーパーで除去する。
(2)タッククロスなどで天井、壁、床面、搬送装置、アングルなどを拭き取る。
(3)自然排気口もなるべく奥まで清掃する。
(4)熱風の排気側ダクトの開口部や内部に多くのゴミがあるので、掃除機なども使い念入りに清掃する。
(5)拭き取り終了後、掃除機で床面のゴミを吸い取る。炉壁や床面の鉄板のつなぎ目はゴミが挟まっているので、丹念に吸い取る。後ずさりして最後に侵入口から出る。
(6)バーナー、循環ファン、フィルターボックスも同様に清掃する。
(7)新しいフィルターを装着する。
(8)扉を閉めて循環ファンを空廻ししてホコリを落ち着かせる。その後フィルターを点検し、ゴミの付着が多い場合はフィルターを清掃する。
最後に金庫炉の場合は、毎朝炉内を掃除機で清掃し、焼付乾燥終了後の扉を開ける前に扉の前の床面に散水することをお奨めします。扉を開けると熱気が入口上部から出て行くと同時に床面の空気が炉内に流れ込み、床のホコリを吸い込んでしまうからです。
では、次回は最終回です。