2017/04/14 18:06

インテリアペイント特集2017 各社動向

DIYペインターの宝箱
ビビッドヴァン

20170222-12-1.JPG女性を中心に裾野が広がっているDIYインテリア。彼女たちの間で"テッパン"のペイントといえば、ビビッドヴァン(大阪市・東やよいCEO)の商品群だ。
アメリカ製「オールドビレッジ バターミルクペイント」の輸入販売を始めたのは2000年ごろ。アーリーアメリカンの優しい色調、クラッキング効果のある塗料やアンティークリキッドなどの周辺塗料も取り揃え、エージングやビンテージテイストのペイント表現の代表格として支持され、ペイントファンを広げた。
一方でペイントの独自開発も進めた。インテリアに特化した「グラフィティペイント」は「見ているだけで嬉しくなるカラーバリエーション、1回塗りでほぼ仕上がる使いやすさ、そして塗るだけでエージング効果を醸しだす超マット感は他の塗料では絶対に得られない」(女性DIYer)と評判は絶大。
グラフィティペイントのシリーズ品として開発した「グリッター」は女性がメイクやネイルを楽しむ感覚で身近な小物やアクセサリー、インテリアをメイクアップするために揃えたアイテム。ゴールド、シルバー、パールの輝くペイントに仕上げた。コスメのような体裁の什器に収まったグリッターがインテリア雑貨店やバラエティーショップ、家具店などの店頭で輝きを放っている。


ペイントだけでなくその周辺でも秀逸なアイテムを取り揃える。
先ごろ製品化したのは、発泡スチロール製のモールディング(写真)。海外のインテリアシーンでペイントの壁がカッコよく見えるのはモールディングの存在が大きい。回りぶちやドア枠などにモールディングが施されていることで塗装壁がグンと映える。
両面テープで手軽に取り付けられるモールディングを新たに製品化、180cmや90cmなどの規格サイズで販売していく計画だ。購入者は自分の部屋のサイズに合わせてカットして使える。「DIYで部屋の壁を塗装する方も増えてきましたが、ご提案に際して何かが足りないと感じていた」という東さん。そこで思いついたのがモールディングだ。それがあることによって塗装壁は俄然引き立ち、更に上質なインテリアを楽しめる。壁のDIYペインティングを後押しするアイテムとして期待する。
一方、昨年発売した「YOJO TAPE」もじわじわと人気が出てきた。養生用のいわゆるPテープにオシャレな柄やデザインを印刷したもので「わたし、マスキングテープの親戚です」がキャッチコピー。ファンシーグッズとして広がった「mt」や「マステ」などのマスキングテープが使用できなかった水まわりや屋外にも使用できるのがセールスポイント。日常で使うさまざまな物や場所をオシャレに変身させる「進化形のマスキングテープ」として広めていく。



需要創造へ多彩なアプローチ
関西ペイント

20170222-12-2.jpg「ぜひとも広げていかなければならない分野」(担当者)と内装需要の開拓に熱が入る。販売面だけでなく、「人の暮らしの場である室内空間に利用してもらうことで塗料への親近感、ひいては塗料の価値そのものの発見につながる」(同)とトップメーカーとしての使命感がある。
価値を訴求する上で一番分かりやすいのがやはり「アレスシックイ」だ。有害な細菌やウィルスを不活化し健康に寄与する機能、消臭や室内空気質の改善効果など居住環境を向上させる機能は人の根源的な価値に響く。
「世界のパンデミック(感染症の流行)の予防に有効ではないか」(石野社長)とグローバル展開を視野に入れる一方で、一人ひとりの生活者に寄り添った草の根的な活動も行う。
子育て支援のNPOとのコラボで展開している「ママトレ」はママ目線でのペイントワークショップ。インフルエンザウィルスの不活化や抗菌・消臭・空気質改善など大切な家族を守るアレスシックイの実力を学び、実際の塗装体験を通じて理解を深めてもらう。
同社の事業所や各地の公民館などで草の根的に開催、既に30回を数える。毎回定員がすぐに埋まるほどの人気で、アレスシックイのファンの裾野が確実に広がっている。


内装分野への別の切り口として「PXI(ピクシィ)」の取り組みがある。"インテリアに、もっとペイントを"をコンセプトにインテリアコーディネーターやインテリアに関心を持つ層に向けた情報発信活動。デザインペイントのワークショップや洗練されたインテリアペイントマガジン「SPACES」の配布、セミナーを通じたスキルアップなどが図れる。
現在の会員数は400名超。特に、昨年秋に同社のグローバルカラーマネージャー・Anne Roseltさんが来日セミナーを開いた際は一挙に会員が50名以上増加、インテリア分野におけるAnneさんの存在感を示した。
PXIの最近の活動では、戸建塗装リフォームの会員組織「リフォームサミット」とのコラボが印象的。PXIのデザインペイントのワークショップにリフォームサミットのメンバーがジョイントし、デコラティブ塗装の技法をともに学んだ。「住宅の外壁塗装を仕事にしている方々が内装にも関心を示し始めてきた。実際の施工を担う人が増えることでマーケットが広がる」と、施工者段階の意識の変化に心強さを感じている。
PXIにはAnneさんがカラー監修した会員限定の専用塗料「PXI's」がある。昨年、DIYホームセンターショーに参考出品したところ、ソフィスティケートされた色揃えやパッケージデザインが関心を呼び、ホームセンターからの引き合いが多数寄せられた。一般販売も視野に準備を進めており、塗料そのものの魅力でも需要創造に挑む。



「壁を楽しむ塗料」、続々投入
マグペイントジャパン

塗った壁に磁石がくっつく「マグネットペイント」、ホワイトボードのように書き消しできる「スケッチペイント」など、室内の壁にペイントで機能を持たせ、「壁を楽しむ」という新たな価値を普及させてきたパイオニアだ。このカテゴリーの塗料ではトップランナーとして走り続けている。
各ネット販売サイトなどでの物販もさることながら物件の施工で多用されているのが同社の事業展開の強みだ。大手設計事務所各社のスペックとして定番化、幼稚園から大学までの各種教育機関や研究機関、病院、美術館など多彩な物件で採用が拡大。またオフィスのリフォーム需要を担っている鋼製家具メーカー各社も採用に乗り出すなど物件施工需要での実績は断トツだ。
「マグネットペイント」と「スケッチペイント」を組み合わせることで、壁にマーカーで書き消しができる上、プロジェクターを投影するスクリーンとして活用でき、更にさまざまなマグネットアイテムも利用できる「マルチな壁」が出現する。壁の利用のイマジネーションが膨らむこうしたユニークな提案はクライアントの受けが良い。設計や鋼製家具メーカーでのスペック化が進んでいる理由だ。それらへの地道な提案活動が着実に開花している。


同社は製造元のマグペイント社(オランダ)から新バージョンの製品を新たに導入、今春から国内販売を始める。
1つは「マグネットプラスター」。これまでのマグネットペイントより厚くつくコテ塗りの1発仕上げタイプだ。
マグネットペイントの肝は磁石をくっつける強度。つまりどれだけ"鉄"に近づけるかがポイント。他社品も含めローラーで施工するタイプは粘度の制限で鉄粉の含有量に限界があり、所定の磁力に応じて複数回塗り重ねなければならなかった。
新商品の「マグネットプラスター」は鉄粉の含有量をリッチにした高粘度タイプ。コテで厚く付けられるようにしたので1回塗りで磁石が強くつく性能を確保。施工時間の大幅な短縮とそれに伴う人件費も軽減する。
一方、スケッチペイントでも新たに2つのバージョンを導入する。
1つは水性艶あり透明タイプの「スケッチペイントPRO」。最大の特長は1液タイプになったこと。従来の2液タイプに比べて計量・混合の手間が省けた上、ポットライフの制限がなく、廃塗料も発生しない。DIYシーンなどでより使いやすくなった。
もう1つは「スケッチペイント透明マット」。商品名の通り透明艶消しタイプの塗料だ。スケッチペイントシリーズは、デザイン的な制約を排除するためエナメルではなくクリヤータイプで製品化しているのが特徴。使い方として白い壁の上に同品を塗装してマーカーの書き消しと同時にプロジェクター投影のスクリーンを兼用するパターンも多い。この際、光の反射を軽減するため艶消しタイプが求められていたことから新たにラインアップする。



珪藻土74%含有塗り材発売
カラーワークス

20170222-13-1.jpgカラーワークスは製品ラインを強化する。カラーワークスブランドが市場に浸透するに伴って、品揃え要求が高まっていることに対応し、「HIP珪藻土」「スムースパテ」「スムースプライマー」を上市した。
「HIP珪藻土」は競合品の中で最高水準の珪藻土74%含有を実現。このためバインダーに含まれる透過性のあるシリコン成分が塗膜と珪藻土との間で高い吸・放湿性を発揮する。更に消臭・断熱・結露防止・ホルムアルデヒド対応の機能で優れた効果がある。
施工はコテで簡単に仕上げることができ、カラーバリエーションは8色で仕上がり感は質感が高く造形性がある。用途は屋内壁用。荷姿は4kg(約4㎡/1回塗り)、10kg(約10㎡/1回塗り)。
「珪藻土タイプの塗材としては後発なので、質感を高めるために珪藻土の含有率、それと同時に仕上がり感にこだわって開発した」(秋山秀樹社長)。


「スムースパテ」「スムースプライマー」はインテリアペイントのネックとなっている壁紙剥離後の処理に対応して開発した。
壁紙からインテリアペイントへシフトする動きが強まり、ビニールクロスをはがした後の裏紙の段差調整、合板・クロス面の不陸調整、砂壁・じゅらく壁面への全面調整が必要になる。「スムースパテ」はビニールクロスをはがした後の裏紙に対しシーラーレスで施工でき、インテリアペイントの美しい仕上がりを確保する。水性タイプで、荷姿は1kg(施工面約2㎡)、3kg(同約7㎡)。
「スムースプライマー」はパテ処理後の吸い込みムラを抑制する。また、不陸調整の全面パテしごきの不要な箇所に使用できる。
カラーワークスは主力製品である独自ブランド「HIP(ヒップ)」の他、輸入商材「ファロー&ボール」やシャーウィン‐ウィリアムズ製品に加え、しっくい仕上材、木部用塗料、チョークボード塗料、副資材など商品ラインの充実を図ってきた。
いずれもインテリアペイントの認知をマーケット・社会に浸透させる狙いがあり、カラーワークスの冠ブランドの下に商材を包含して展開するスタイル。既にインテリア業界やハウス業界、DIY業界で「カラーワークス」のブランド力は強いものがある。次のテーマは窓口となるチャンネルの拡大にある。
「材販と施工が一体となったインテリアに特化したパートナーづくりに着手したい。カラーワークスの目標である"色で生活を楽しく"のコンセプトに共鳴できる仲間を増やしていきたい」(秋山社長)との意向だ。
同社のカラービジネスは離陸の段階から飛躍の段階に入っている。



DIYトリオをプロ向けに強力プッシュ
ターナー色彩

「ミルクペイント」を筆頭にDIY市場で旋風を巻き起こしているターナー色彩。回転率が低くてこれまでホームセンターのお荷物だった塗料コーナーを活性化させるとして全国のホームセンターの店頭に急ピッチで導入されている。女性DIYerの定番商品としてフィックス。人気は広がるばかりだ。
その勢いはDIYにとどまらない。塗料販売店ルートによるプロの塗装業者の需要が増加している。特に「チョークボードペイント」と「マグネットペイント」の売れ行きが好調だ。
「チョークボードペイント」は例えば首都圏を中心に展開するパワービルダー・中央住宅(ポラス)にスペックされ、子供部屋などにチョークボードペイントをあしらった住宅が人気だ。黒や緑といった一般的な黒板色に加えてピンクやブルー、オレンジ、ブラウンなど12色のカラーバリエーションを揃えているのが特徴。「黒板なのに色を楽しめるという面白さや、さまざまなシーンを演出する楽しさが住まいづくりへの夢をかき立てます。住宅建築で当たり前のように使われるようになってきました」(同社担当者)とプロユーズの広がりを説明する。


定番の「ブラック」と「グリーン」に関しては4Lタイプもラインアップ、プロスペックへの対応を強化する。
同様に広がりを見せているのが「マグネットペイント」だ。同品を塗装した壁には磁石がくっつき、壁そのものを掲示やマグネットを利用したさまざまな楽しみ方ができるというもの。
「マグネットペイントに関しては商業店舗での利用が増えています。チョークボードペイントとの併用で"書き消しできてくっつく壁"、あるいはインテリアペイントの『Jカラー』で仕上げて磁石がくっつく隠れた機能の壁などのように使われています。店舗の演出性を高めるとして人気です」と説明する。
こちらも設計やデザイナーの指定から施工業者に下りていくケースが多く、170ml、500mlのレギュラーサイズに加えて1.5Lサイズを品揃え、プロ対応を強化した。


そして、「塗装業者などプロの方々にぜひともお薦めしたい」(同)と期待を寄せているのが新製品の「アイアンペイント」だ。塗るだけでガッシリとした鉄の感じや、真鍮や銅のアンティークなテイストが表現できる塗料。
例えば「アイアンブラック」をスポンジで叩き塗りするとザラザラとしたロートアイアン(錬鉄)の風合いがそのまま表現できる。セルロースや金属粉などをブレンドした配合技術でデザイン性の高い塗料に仕上げた。他に「アイアンブラウン」「アンティークゴールド」「同シルバー」「同ブロンズ」「ライトゴールド」の全6色で展開。
「これまで難しいとされていたフェイク(擬似)塗装が簡便にできるようになったのがアイアンペイントの最大の特長。例えば門扉をロートアイアン風に塗り替えるなど、普段の塗装工事にプラスアルファすることで付加価値が高まります。自社のユーザーに薦めたいと塗料販売店さんからの引き合いも伸びています」と手応えを感じている。



ペイントスタンプで逆転の発想を
好川産業

好川産業は塗装ツールでインテリアペインティングの需要づくりを後押しする。特に近年のDIYブームを引っ張っている女性層は、居心地のいい、自分らしいインテリアのためには室内の壁や家具、小物などの塗装にも積極的。塗装による表現やデザインにはとりわけ関心が高く、それらを刺激する塗装ツールを相次いで発売し好評だ。
植物やダマスク、動物などの柄や模様の型に成形したウレタンフォームに塗料をつけ、スタンプ感覚で壁や家具の表情を変える「ペイントスタンプキット」。色の組み合わせや押し加減などで表現の幅は自在で「個性的な空間づくりを楽しめる」とファンが広がってきている。
壁に押されたスタンプの柄は少し離れた場所から眺めることになるため、ある程度の大きさがないと模様や柄が分かりにくい。ただ、「初めて手にしたお客様が『大きいですね』とためらう場面に遭遇したこともあり、気軽に始めてもらえるようミニサイズも必要」と発想、今春これまでの標準サイズに加えて新たにミニサイズもラインアップする。ミニサイズは32種類を揃え、壁だけではなく小物にも使えそうだ。
「刷毛やローラーは、塗料を選んだ後に選定する"副"資材の位置づけだが、スタンプは、『これを何色で塗ろうか?』『どんな風に使おう?』とそれ自体が主役の立場」とプロユーズでは発想の逆転をもたらすツールにもなり得ると考えたとのこと。
ツールの立場からペインティングの価値を高めていく。



塗装現場の機械化を推奨
グラコ

グラコは、一般の建築塗装でエアレス塗装が普及しない状況に対して「アメリカや海外の多くの国ではエアレス塗装が一般的。日本の緻密な養生技術があれば、内装分野でも充分にエアレス塗装が使える環境にある」(担当者)と強調する。
最大のハードルは、飛散やメンテナンスの面倒さ。「霧状に放散するスプレー工法とターゲットに吐出するエアレス工法は原理が異なる。ガン距離と塗料に応じた設定を行えば、飛散の問題はクリアできる」コメント。またメンテナンスについても、ポンプのみの交換を可能にしたポンプシステムを各機種に採用。パッキンの交換を不要にし、予備ポンプを常備することで現場トラブルからの早期回復に寄与する。


同社がこうしたエアレス塗装を積極化する背景には、塗装現場における生産性向上が鍵になるとの見方がある。「エアレス塗装は、工期の短縮化もさることながら、職人不足を解決する手段になる」と説明。更に「機械化を図ることで作業者の生産性向上、疲労軽減に寄与し、施工力向上にも直結する」と話す。
現在、内装向けでは、超軽量電動エアレス「GX19」を投入。11.3kgと持ち運びが容易な小型サイズで、シーラー、ラッカー、エナメル、ウレタン、一般錆止めなど各種塗料に適応する。
またコードレスエアレス塗装機「トゥルーコート(TRUECOAT)」も高い人気。片手で扱える使い勝手が特長で、塗装の他、ホテル室内の除菌剤の塗布など用途も広がっている。



機能とデザインで演出
エスケー化研

エスケー化研は、機能と多彩な塗装デザインを両立した意匠系塗材のラインアップを拡充し、内装空間の付加価値向上を狙う。
「マルチファンシーDX」は、独自の架橋技術を用いた水性多彩模様塗料で、柄の異なるオリジナリティある壁面仕上げができるのが特長。艶消しで落ち着き感のある36色の意匠バリエーションを揃える。
機能面では、緻密な塗膜構造を形成し、汚れがつきにくく、汚れがついた際も中性洗剤で簡単に除去できる。カビや藻類などにも高い抵抗性を示する。TVOC1%未満。
施工は刷毛及び吹付。コンクリート、セメントモルタル、石膏ボード、各種ボードなどに適応する。


「ベルアートIN」は、土塗り壁調内装用多意匠装飾仕上塗材で、石材調の風合いと質感を生かした柔らかいデザインが特長。VOC1%未満を達成した他、ホルムアルデヒドを吸着・固定化、調湿機能も有する。
施工は吹付、こて、ローラー。ゆず肌やジェラート、フォレストなど18の標準パターンから多彩な模様を付与することができる。
「SK調湿ウォール」は、内装用天然素材セラミック系塗材で、珪藻土や多孔質セラミック軽量骨材を配合したことで室内の湿度をコントロールする。TVOC1%未満。
標準パターンは、フラット仕上げ、わら仕上げ、ウェーブ仕上げ、シルク仕上げの4種類。標準色16色との組み合わせで多彩な意匠を実現する。



細かなカラーニーズをキャッチ
インターナショナルペイント

インターナショナルペイントの共通原色システムがこだわりのカラーニーズを捉え、右肩上がりで調色数を伸ばしている。
同社が既存の製品に17原色を用いた調色サービスをスタートしたのは2012年。樹脂や機能競争から一線を画す形でカラーサービスでの差別化を図った。日塗工色を網羅するなど、濃色から淡彩色まで可能にした調色対応力に受注が拡大。更にガロン缶(約4L)1缶から対応する小口対応力も受注を押し上げた。
納期に関しては、午前中受けた注文は、その日の出荷を基本としつつ、例外的に「優先順位に応じて対応しているが、キャパに限りがあるため、オーダーが立て込んだ際は多少の遅れを説明している」(担当者)と話す。
こうしたカラーでの差別化は、製品開発にも反映している。


「IPグロスE(エコ)」は、艶あり、7分艶、5分艶、3分艶、艶消しの5種類の艶感に対応する内外部用塗料。豊富なカラーバリエーションと艶感を組み合わせることで、壁面や木部などに対し、高精度な仕上がり感を付与することができる。
機能面では微弾性塗膜を形成し、目地部のワレやヘアクラックに追従。優れたレべリング性を発揮し、塗りムラを軽減する他、パテ跡を解消する。超低VOC、超低臭設計。
「IP水性メタルコート」は、プライマーを不要にした水系1液型金属用塗料。各種金属部に適応し、屋内鉄部のカラー選択の幅を広げている。



専用漆喰塗料の販売好調
日本ルナファーザー

塗装下地専用壁紙の「ルナファーザー」。発祥のドイツではルナファーザーと塗装を組み合わせた内装仕上げが一般的。クラックを防ぐ下地の補強効果と、何度も塗り重ねられることによる、経年で優化していくインテリアをドイツの人たちは楽しんでいる。
天然素材に由来するエコ感に加え、透湿性により結露やカビの発生を抑える清浄な空気感、更に紙繊維による柔らかい陰影や手触り感が独特の風合いを醸し出し上質な空間を形づくる。


国内では日本ルナファーザー(東京・港区)が展開、30年以上の実績を持つ。同社は3年ほど前にルナファーザー専用のオリジナル漆喰塗料として「ルナしっくい」を発売、「ここに来て販売が急進している」(担当者)と動きが出てきた。「珪藻土や本漆喰などの左官材が多用されていたが、汚れや割れなど生活上の不具合で敬遠され、第3の選択肢として漆喰塗料が工務店スペックに入るケースが増えてきた」と背景を説明する。
ポーラスの大きなホタテ貝殻を原料とした「ルナしっくい」は臭いやVOC吸着の持続力に優れるのが特長。呼吸する壁紙ルナファーザーとのマッチングによる清浄な空気感、漆喰の上品さを伴って優しい空間を形成する。
壁紙自体が下地の動きを吸収することで漆喰材の弱点とされるワレにも強く、水引けなどによるムラも出ない。また、市販のメラミンスポンジで簡単に汚れを拭き取れる他、タッチアップ跡も目立たないなど生活上でもとても使いやすいと好評だ。



"快適な住空間"需要にマッチ
イケダコーポレーション

イケダコーポレーションの天然スイス漆喰「カルクウォール」が一般住宅の内装で採用を伸ばしている。工務店や設計事務所での扱いが増えている他、同品を採用した施主がインスタグラムなどのSNSサイトで家づくりの進捗を配信。それが似た感度を持つ施主を刺激し口コミで広がりを見せている。
同品はスイスのアルプス山脈で採れる高品質な石灰岩を原料にしたスイス漆喰。強アルカリ性で空気中の臭い成分や有害な化学物質を吸着し分解する。加えて調湿効果があるため部屋を快適に保つ。更に石灰の細かな粒子がコテ塗りの立体感を引き立て高級な質感を演出する。


「漆喰の質感に加え、施主からは快適な暮らしを実現したい、安全な住宅に長く住まいたいといった要望が出てきている。それが同社の安全で快適な暮らしを提供するという商品理念と一致しているのでは」(担当者)と好調の要因を分析する。
一方で、同社がもう1つの主力製品として据えるのがドイツ・リボス社の自然塗料シリーズ。同社製品は安全で健康的なイソファリアーテとオレンジピールオイルを溶剤に使用。子供玩具にも使用されており、ドイツ規格協会で「幼児玩具向け安全基準」に合格している他、国土交通省の認定F☆☆☆☆を取得。透湿性があり木の呼吸を損なわない特長がある。
今後は「地域密着の工務店などとコラボレーションしたワークショップやイベント出展などで更に認知を広げたい」(担当者)とコメントする。



色域が大幅拡大、商品力アップ
神東塗料

「近年、海外製品の普及もありビビッドカラーの指定など色に対する市場の要求が高度化している」と担当者。これを受け同社のエマルション塗料の主力「ページ70エコ」及び「ページ50エコ」の調色幅を大幅に広げた。
新たに原色を設定し、紫から青、緑、黄、橙、赤までの色相で10のレンジのベースカラーを設定、濃彩域での色出しが格段に強化された。それぞれ白との混合で中彩から淡彩をカバーする。また、それらとは別にポイント使いで映える「アクセントカラー(5レンジ)」や「赤錆系」「黄土系」「黒系」の必須色をラインアップ。更に、東京オリンピックに関連づけた五輪エンブレムの「エンブレムカラー(5色)」も揃えた。


同社のエマルション塗料は市場での評価が高い。隠ぺい性、シルキーで上品な表情など仕上がり品質にこだわるプロに多く支持されている。今回、主力の「ページ70エコ」及び「同50エコ」で色彩対応力を大幅に高めたことで商品力が更にアップ、市場でのポジションを高める。
一方、艶消しエマルション塗料「シルキークリーン」の販売も好調だ。VOCフリーの安全性に加え、艶消しでありながら泥や手垢の汚れ、水性ペンの落書きなども中性洗剤できれいにふき取れることなどが評価され、3年前にキッズデザイン賞を受賞した。
このことが好印象だったこともあり、ホームセンターの店頭にも多く並べられるようになった。近年のDIYブームの流れに乗りB to Cのチャンスも広がってきた。



内装のスタンダード目指す
ロックペイント

ロックペイントが内装分野で販売を伸ばしているのが「水性エバーロック」及び「V.Oシリーズ」だ。
「水性エバーロック」は一液反応硬化型のエマルションペイント。従来の水性塗料では抑えられない軽微なヤニやシミを直接塗装して止めることができる。シーラーレスによる作業工程の簡素化が塗装業者に便益をもたらす。塗膜の強靭性が高いため準外部の軒天での使用も多い。「これ1本を車に積んでいれば汎用的に利用できる」(ユーザー)点も支持を高めている理由。
一方、居住者に対しては住みやすさの向上がメリット。低VOC・低臭の室内環境適性はもちろん、一液架橋型の緻密な塗膜は汚れがつきにくく、付着した汚れも落としやすいため生活上のストレスを軽減する。更に透湿性に優れた塗膜を形成するため高気密化が進む住宅にマッチしているのも特長。内装用のスタンダードに位置づける。


もう1つプッシュするのは「V.Oシリーズ」で、業界でもいち早く上市したVOC成分がほぼゼロの製品群。艶消しタイプの「ビニロックV.O-Ⅱ」はシリーズ共通の低VOC、低臭に加えてタッチアップ性に優れ、塗りやすく上品な仕上がりが得られる。
艶ありタイプの「ユニロックV.O-Ⅱ」は木部枠や鉄扉、ベランダ手すりなどの準外部、台所など水まわりの塗り替えに適している。
また、光触媒と吸着剤を併用することで有害VOCや悪臭を吸着分解する高機能性の「ビニロックV.Oスーパー」もラインアップ、幅広い需要に応える。



内外可能なしっくい機能塗材発売
メーコー

メーコーはしっくい機能を持つ新塗材「クリンナ ブレス日和」を発売した。しっくい特有の空気質改善機能を発揮する塗材で、日常の暮らしの場である室内の居住性、快適性を明確に高めるのがセールスポイント。
人には「空気を食べている」という側面がある。食事などのときに空気を体内に取り込む量は食物や飲み物のなんと6倍。従って空気質が悪ければ当然のことながら身体にも良くない。そこで、室内で最も大きな面積を占める壁面にしっくい機能を持たせて室内の空気質改善効果を狙ったのが「クリンナ ブレス日和」だ。
同品は黄色ブドウ球菌や大腸菌、インフルエンザウィルスなどへの不活性作用があり、壁を媒介とした感染を抑える。また、不快な臭い物質やホルムアルデヒドなどのVOCの吸着効果が極めて高く、室内環境の改善効果を明確に実感できる。シックハウス症候群や化学物質過敏症対策への効果も期待。


塗材のタイプは、EP塗料の感覚で塗りやすいローラー用と、意匠を施しやすいコテ用とを揃えた。ローラー用、コテ用ともに色は白。
ローラー用は更なるセールスポイントがある。内部だけでなく外部にも施工できる点だ。外部に使用できるローラー塗装が可能なしっくい機能塗料は国内でも初。「昔の建物など本漆喰の外壁の補修ニーズが結構あるが、左官の熟練工不足やコストがネックとなり通常の塗料で塗り替えざるを得ないケースが多い。それらのニーズにマッチした塗材としても展開を強化する」意向。



上塗りを選ばない万能型木部着色剤
大阪塗料工業

大阪塗料工業の木部用着色剤「マルチステイン」が発売以来、堅調に販売量を伸ばしている。
最大の特長は、同品単体でステイン(着色)仕上げを可能にするとともに、溶剤、水系の上塗り塗料に対応する利便性の高さ。「油性・水性ウレタンやラッカーにも対応する。上塗り(クリヤー)によって着色剤を使い分けする必要がない」(担当者)と着色剤としての幅広い適用性が市場の評価を高めている。製品特長は、オイルフィニッシュのような鮮明な仕上がり感が得られる他、乾燥時間(23℃)も4時間以上と速乾性を持たせた。食品衛生法第20号適合。
色は15色を揃え「着色力が高いと引き合いが増えている」とホワイトの人気が高まっているという。荷姿は0.9kg、3.5kg、14kg。


同社では、マルチステインの採用をきっかけに上塗りを含めたスペックインにつなげており、営業展開に弾みをつけている。
この他、インテリア対応の自然塗料「ユーロシリーズ」がある。「国産材の利用が高まる中、国産自然塗料として関心を頂いている」と建築家からの根強いニーズを確保している。
同品は、植物油、蜜ロウ、弁柄をベースとしたオイル塗料で、ヒバ油を配合し抗菌性を持たせた点が特長。13色のカラーバリエーションを揃える着色剤の「ユーロカラー」の他、「ユーロオイルクリアー」「ユーロミツロウオイル」「うすめ液」をラインアップ。仕上がり感、施工性など幅広いニーズに対応する。



斬新な意匠表現に高評価
日本ペイント

塗料の内装需要の創出を狙って昨年発売した「ニッペパーフェクトインテリアシリーズ」。中でもこれまでにない斬新な意匠表現が特徴の「EMO(エモ)」の実績が積み上がってきた。いずれの物件においても「EMO」が醸す独創的な表現力への評価が高い。
「EMO」は一般的な塗装と異なり、"ムラ"をあえてつくり、そのランダムな表現を楽しむ塗料。専用の下塗りで着色後、半透明の上塗りをラスター刷毛のような大きな刷毛とプラスチックヘラなどを使ってランダムに塗りつけていく。塗る人の感性やテクニックによってオリジナリティあふれる意匠を表現できるとともに、上塗りに混入された粒子によって照明や光の反射と陰影効果が得られ、室内空間をドラマチックに演出する。


昨年採用されたリフレッシュ施設のリニューアル工事では、「最初に来場者の目に映るエントランスの印象を劇的に変えたかった」(設計)というのがEMOを選択した理由。ツールや塗り方によってさまざまな表情を作り出せる「奥の深い塗料」との評価を引き出した。
またダイニングバルのケースでは星の瞬きを表す「トゥインクル」が採用された。壁面のランダムな意匠と照明のほのかな反射で個性的な空間を演出、好評を博した。
同社では「EMO」の専用ウェブページやユーチューブ上でのイメージムービーや施工動画ページ紹介などインターネットを最大限に活用して新たな意匠材料「EMO」の認知を広げている。



DIYからプロユースまで幅広く
イサム塗料

イサム塗料のハイブリッド型光触媒内装用塗料「エアフレッシュ」が着実に販売量を伸ばしている。「爆発的ではないが、賃貸物件でもクロスを塗り替えるケースが増えてきた」(担当者)と、生活者と接点を持つ企業との連携に注力するなど、リフォーム、リノベーションの高まりが内装塗料の需要を押し上げるとの見方を示す。
こうした中、顕著な成長性を示しているのが海外での展開。数年前から現地代理店と協業し採用が拡大。「日本ブランドに対する信頼性の高さと健康ブームが追い風になっている」と光触媒機能に対する関心の高さも相まって、指名買いが増えているという。


同品は、有機化合物や細菌などを分解する光触媒機能と抗菌効果を持つAg(銀)イオンを配合したハイブリッド塗料で、消臭、抗菌、抗カビ性能など室内の空気環境を改善するのが最大の特長。暗所に弱い光触媒機能をAgイオンで補うことで広適用性を確保し、住宅、医療・福祉施設、教育施設、店舗、オフィスなど幅広い物件での採用を可能にしている。
またカラーバリエーションも100色を揃え、施設の特性に応じた配色を実現。「現在、アクセントで使える新色タイプの追加を準備しており、よりデザインが楽しめるものになる」と話す。
今後は、空気改善に寄与する機能と抱負なカラーバリエーションを武器にDIYからプロユースまで幅広く提案していく考え。「塗料販売店の新アイテムとして寄与できる形を構築したい」とBtoBの底上げにも注力する意向。



錆止め・上塗り兼用金属用塗料
中央ペイント

中央ペイントは昨年、1液水性アクリル樹脂錆止め兼用上塗塗料「ARGコート1000」を投入した。「既に食品工場やホテルから引き合いが得られている」(担当者)と手応えを見せる。
内装用パテを主力とする同社にとって、水性金属用塗料は新基軸の製品。パテの主戦場となる新築着工の鈍化が見込まれる中、新たな需要分野になり得るとの期待がある。
「ARGコート1000」は、錆止め塗料と上塗り塗料を兼ねたハイブリッド塗料で、従来の3工程を2工程に減らせる省工程化が特長。鉄及びステンレスといった非鉄金属にも密着する。
また物性面では、一般用さび止めペイント(JIS K5621 2種相当)の防錆力を保持し、鉄面に直接塗装してもフラッシュラスト(点錆)が発生しないなど、基本性能を確保した。


施工は下地調整後、同品の2回塗り仕上げ。塗装工程間時間は3時間以上、最終養生時間は24時間以上。
同社がターゲットに狙うのは、屋内外の鉄部。「特化則など塗料に対する規制が強まる中で、性能と環境対応を両立した製品として普及拡大を図りたい」(担当者)とコメント。クロム・鉛フリー、特化則非該当など環境安全性の高さをアピールする。
昨年4月に発売し、塗料販売店、塗装ユーザー、工場ユーザーなどから高い関心を集めており、今後も建築、工業用を問わない販売展開に活路を見出していく考え。色については、調色体制を整え、淡彩色から濃色までのカラーニーズに応えている。



大人の女性に向けた内装材
大橋塗料

塗料ディーラーとして木部用塗料や塗り材、室内塗料などの販売に力を入れている大橋塗料(静岡市)。商材の見つけ方とそれぞれの商材を消費者の心に届くようアレンジするスキルは秀逸。ネット販売の分野で独自のポジションを築いている。
その同社が内装需要をターゲットに新たな商材をラインアップした。コンクリート調フランス漆喰の「Otona Joshi Wall」だ。商品名からも分かるように大人の女性の嗜好を想定して開発した新塗材。それらの層の嗜好がインテリアでは一定の普遍性を持つとの読みだ。
Otona Joshi Wallの表情は、コンクリートのようなクールな印象ながら、マットな仕上がりからのぞく光沢感や色の濃淡が大人のニュアンスを与える。秀逸なのはその色味。カラーバリエーションとして20色を揃えるが、いずれも洗練とアンニュイな雰囲気が同居したような何とも表現しがたい色合い。単調ではないその色合いがやはり大人を感じさせるのだ。


一方、素材的にはフランスの石灰岩を主原料して使用。調湿効果や空気を浄化する石灰の機能によって室内の空気質をクリーンに保つ効果がある。
施工は専用シーラーを塗布・乾燥後に下擦りと上塗りのコテ作業。最後にカラーワックスで着色して仕上げる。この工程を経ることで濃淡のあるOtona Joshiな雰囲気が得られる。「市場の嗜好は多様化しており、ターゲットを絞り込むことで却って商品のエッジが立つ方向」を目指す。



タックレスに自信、水性新製品
大日本塗料

建物内部塗装の課題であった鉄部の耐皮脂軟化性を高めた水系塗料「アクアマリンタックレス(仮称)」を今春発売する。
内装分野は安全・環境面で水系塗料が主流になっているが、鉄部に関しては課題が残されている。手すりや扉など人の手の触れる箇所では皮脂で塗膜が軟化して汚れが付着しやすくなる上、擦れで塗膜そのものが磨耗してしまう。このため鉄部には塗膜が堅牢な溶剤系の使用がいまだに多いものの、「将来的にはやはりオール水系に向かう」(担当者)との判断で開発を進めた。
新製品は名称の"タックレス"が示す通り耐皮脂軟化性を大幅に高めたのが特長。人の皮脂に近い成分の物質を特定、それによって耐性テストを繰り返して目標とする塗膜に近づけた。汚れや磨耗の原因である皮脂軟化性について「合調塗料の堅牢性を水系で実現、『水系合調』の新たなカテゴリを創出する塗料」(同)と自信を示す。内装鉄部用の定番化を目指す。


一方、同社の内装塗料群の看板商品に育った「水性ビルデック」が引き続き好調だ。オフィスビルや商業施設、住宅軒天などの使用分野で安定的に出荷を伸ばしている。
その理由は職人レベルでの支持率の高さ。パワーエマルションと銘打った同品の抜群の隠ぺい性によりヤニやシミへのかぶり、塗装回数の低減などコスト削減に大きく寄与する。また天井の塗装時のスパッタを軽減する被塗面への転写性など職人視点の開発コンセプトが的中、現場で支持を高めている。



艶感、カラーで多彩な品揃え
オスモ&エーデル

オスモ&エーデルの天然植物油塗料が住宅分野で根強い支持を集めている。「住宅着工件数自体は決して芳しくないが、無垢材ファンは少なくない」(担当者)と一定の需要層に対する高いブランド力が強みとなっている。
インテリア向けで展開するのは、「オスモカラーウッドワックス」及び「同ウッドワックスオパーク"日本の色"」。
「ウッドワックス」は木目仕上げを特長とした半透明の着色剤で家具、建具、玩具、天井、壁など、あらゆる木部に使える利便性を有する。耐久性、撥水性、防汚性に優れ「液体などによるシミを防ぐ他、めくれや剥がれを抑える」と木部表面の美観を維持する。標準色は13色をラインアップ。中でも白色系のホワイトスプルースの人気が高まっているという。塗装面積は約20㎡/L(1回塗り)。0.75L、2.5Lを揃える。


一方「ウッドワックスオパーク"日本の色"」は、半透明仕上げと塗りつぶし仕上げの両方の仕上げを可能にした木部用塗料。「ウッドワックス」同様、多用な木部に適応し、1回塗りで木目仕上げ、2回塗りで塗りつぶしと同品1つで多様な意匠表現を付与することができる。色は和色をモチーフにした12色を揃え、喫茶店や美容院など店舗関係の採用を増やしている。塗装面積は12㎡/L(2回塗り)、容量0.75L。
この他、透明艶ありクリヤー塗料「オスモカラーノーマルクリヤー」が高い人気。3分艶の高級感のある落ち着いた仕上がり感を引き出しつつ、耐久性、撥水性、防汚性を付与する。



機能性タイプを豊富に揃える
玄々化学工業

玄々化学工業は内装向けでは自然塗料「AURO(アウロ)」を展開。100%天然原料で作られた安心・安全設計となっている。
アウロは速乾白色エマルジョン壁塗料で、無機質系壁材や天井材の白色塗装用として展開している。対象素材としては、プラスターボード、ケイカル、塩ビ以外の壁紙に適する。着色剤を組み合わせることで、イエロー、レッド、ブルー、グリーンなどでカラーリングが可能となる。
機能性塗料としては「G-NATURE(ジーネイチャー)」シリーズを展開。その中の「G-NATURE和さ美(わさび)は植物系自然塗料であり、屋内木部全般に適している。


被膜を作らず木材の木理を強調するとともに、しっとりと落ち着いた自然の風合いを生かした仕上がりが得られる。透明及び全8色の着色タイプがあり、1回塗りで仕上がる。
それらに加えて「静電気帯電性が少なく、結露とともにカビやダニ発生の温床となるハウスダストの集積を抑え、アレルギー要因とされるこれらの室内環境汚染を低減化する」性能を有し、提案を積極化させている。
また、ここ数年引き合いが強まっているのが、水性防火塗料「ファイヤーディレーF4」だ。木材建築物の防炎処理に適しており、屋内外に使用できる。最近では駅舎や枕木など鉄道関連からの関心が高まっている。
不燃木材と併用する案件が多く、同社では性能面や意匠性などで改良を加えたタイプを上市する予定。



ペイントをコミュニティの基点に
ポーターズペイント

独特の色とテクスチャーで存在感を放つオーストラリア製の塗料「ポーターズペイント」。石英や大理石をブレンドした塗料の微妙な陰影、石灰ベースのライムウォッシュのエージング効果、サテン地のような上品な光沢を放つペイントなどインテリア空間の演出性の高い塗料として多くの設計やデザイナーが支持。店舗、住宅、公共施設など広く実績を重ねている。
国内展開しているNENGO(ネンゴ・神奈川県川崎市)の企業コンセプトは100年後の街づくり。不動産や建築、リノベーションの各事業を通じて、人が「住みたい」「遊びたい」「働きたい」街、時を経るにつれて優化していく街づくりを目指している。


これらの事業と連動して塗料の魅力を訴求することに成功しているのもポーターズペイントの特徴だ。
例えば賃貸住宅のリノベーションではワークショップがよく開催される。オーナーや入居予定者などが集い、DIYで室内のペインティングをするイベント。部屋づくりに関わることで高まる愛着、近隣同士が触れ合うことによる豊かなコミュニティの形成など、単に塗料の販売だけには終わらない「街づくり」の視点が常にある。言わば塗料にコミュニケーションツールとしての新たな価値を浮かび上がらせているのが同社独特の事業展開だ。
本社で週に1回のペースで継続しているワークショップには新築、リノベーション、DIYリフォームなどでポーターズペイントを使いたいという人がたくさん訪れている。



施工事業拡大、需要の広がり実感
ベンジャミンムーアジャパン

「住宅の内装仕上げでペイントの広がりを実感しています」(担当者)とコメントする。近年、住宅取得のスタイルとしてマンションなどの中古住宅を購入し、リノベーションして住まうケースが増えている。「ディベロッパー仕様の新築とは異なり、中古のリノベーションでは施主の意向が反映されやすい。しかも住まいづくりへの意識が高いそれらの層では、量産クロスという選択はあまりなく、ペイントに関心を寄せる割合が高い」との見方を示す。
ペイントの販売だけでなく同社への施工依頼の増加からもその傾向が分かると言う。


リノベーションの場合は設計や工務店などがからみ施主の意向を反映させながら施工されるケースが多い。この際、施主がベンジャミンムーアペイントを指定した場合に「塗装工事も含めて当社に発注されるケースが増えており、施工事業が急伸している」状況とのことだ。住まいづくりへの関心が高く、リノベーションに際してペイントを選択しそうな潜在顧客にベンジャミンムーアペイントの情報が届くよう、ネット技術を駆使している戦術が背景にある。
もちろん、リノベーション以外、例えば「DIYで部屋のセルフペイントをしたいお客様などにも届く仕組み」を構築。ペイントの購入だけでなく店頭や出張サービスも行っているペイントレッスンが盛況なことからもファンの広がりを実感している。4月にオープンする札幌も含め全国11の代理店網を構築、市場での存在感が高まる。



木部現しの定番化狙う
トーヨーマテリア

同社が国内展開しているシッケンズブランドの屋内木部用塗料「BLデコール」が2桁ペースの伸びを示している。要因の1つがレジャー施設、店舗関係での採用が増大していること。
近年、レジャー施設や大型店舗などの内装デザインパターンとして木材を現しで使うケースが増えている。柱や梁、トラスなどの構造材を現しで使うケース。木材の持つナチュラルな風合い、リラックス効果によって客の店内への滞留時間が長くなり、売上増につながるとの期待がある。
この場合、断面の大きな集成材などが多用されるが、保護的な側面と意匠的な意味合いで現場塗装されるケースが多く、それらの需要で同社のBLデコールが定番になりつつある。


水性、低臭、速乾タイプの屋内木部用塗料の同品は、半造膜タイプで木材の保護、耐久効果を発揮しながら「木目を鮮明に生かし木材の素材感を損なわない」のが持ち味。集成材の積層感を緩和しつつ、パステル調の色合いが空間をやさしく演出、リラックス効果を引き出す。「木部現しデザインの仕上材としての定番化を狙っていく」(担当者)方針だ。
一方、住宅関係では木製サッシメーカーの仕上げ塗料としてコンスタントな需要をつかんでいる。断熱、省エネ、結露防止、室内の快適性の向上といった観点から、これまで主流のアルミサッシから素材シフトが進んでおり、木製サッシの仕上げ用として実績を積むことでここでも定番化を狙う方向だ。



内装塗料で企業姿勢示す
菊水化学工業

菊水化学工業が内装塗料の一押しと位置づけている「ミルテックス5」はスウェーデンAlcroBecker社製のアレルギーフリー塗料。アレルギー体質の子供を持つ親の切実な願いに応えて開発した健康・安全性を極めた製品。ヨーロッパの環境マーク(スワンマーク、EUフラワーマーク、燕マーク)を取得。「スウェーデンぜん息とアレルギー団体」からも推奨されている人にやさしい塗料だ。F☆☆☆☆、厚生労働省指針対象13物質非含有など国内環境基準ももちろんクリアしている。
機能的には健康・環境安全性がクローズアップされがちだが、真の商品力は建物内装塗料としての総合力にあるという。

同品の製造元・AlcroBecker社のある北欧は冬になると外は白一色。しかも夜が長い。従って長い時間を過ごす部屋の快適性は重要で「いかに居心地が良く、やすらぎを得られるかに製品の総合的な開発コンセプトがある。大きな面積を占める壁の『色』にこだわっているのはもちろん、健康・安全・快適性のすべてにおいて高い次元の空間を提供するために開発された塗料」と説明、だからこそ同社が国内展開する理由があると強調する。
総合塗料メーカーへの変革を掲げている同社。「現状、外装分野の製品ラインアップの充実を急ピッチで進めているが、それが整ったら次は内装分野。ミルテックス5を当社の企業姿勢のシンボル的な存在にするとともに、表現性豊かなテクスチャー材料など当社ならではの個性的な製品開発にもチャレンジしたい」方針。



ペイントの楽しさを具現化する
ラスト・オリウムジャパン

ラスト・オリウムジャパンは、アメリカでトップシェアを持つエアゾール製品を軸にDIY市場の参入を本格化。ニッペホームプロダクツとの提携を弾みにホームセンターでの取り扱い店舗数を増やしている。「ユニークな商品を投入していくことで存在感を高めていきたい」(伊藤英朗社長)とシェア獲得に意欲を示す。
同社が強みとするのは、生活にあるさまざまな物にデザインや機能を付与する商品開発力。靴やアウトドア用衣類、キャンプ用品など多様な素材に対応し、防水、防汚、防錆効果を付与する超撥水スプレーの「ネバーウェット」は、多数のメディアに紹介されるなど、同社のヒット商品となった。


その中で現在、人気を高めているのが「CHORK BOARD(チョークボード)」。金属、木部、ガラス、ダンボールなど多様な素材を黒板にすることができるのが特長で、ブラックの他、クリヤータイプもラインアップ。素材の色を生かしたまま、チョークでの図画を楽しむことができる。
この他にも下地の色を生かしつつホワイトボードマーカーで書くことができる「DRY ERASE」(クリヤー)やマグネットが付着する「MAGNETIC PRIMER」を上市。塗って剥がせるラバーペイント「FLEXiDIP RUBBER COATING」なども揃える。
同社はこうしたペイントを使った楽しさを売り場づくりに落とし込んでいく考え。「従来の概念や習慣を変えることで新しい成長ストーリーが生まれる」と期待を示す。