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トピックス 橋梁工事用移動足場のレンタル開始

タカミヤ

橋梁や高速道路の新設及び点検・修繕工事に使用する吊り足場を手掛けるタカミヤ(大阪本社・大阪市北区)は、作業員の安全確保と施工効率向上に貢献する懸垂式移動足場「ムーバルデッキ」を大林組と共同開発し、レンタルを開始した。作業用吊り足場の組立・解体時での使用及び、橋梁の部分的な点検や塗装などを行う場合の作業用足場としても使える。後者では、全面足場が不要、橋梁点検車使用の際の車線規制の必要がないといった複数のメリットが期待できる。


現在、日本全国で高速道路や橋梁の高齢化・老朽化が問題となっており、ブラストによる塗膜除去や重防食塗装といった塗装作業を含むリニューアル工事が各所で行われている。こうした工事では橋梁下部に作業用の吊り足場を設置するのが一般的で、この組立・解体作業は基本的に高所で行われるので墜落防止は重要な課題となる。

危険度が高いのが吊り足場端部の開口部で、万が一のミスで作業員が墜落したり、または用具を落としてしまったりといった事故の可能性がある。「ムーバルデッキ」はこうしたリスクの改善のために開発された。

端的には、橋梁下部の構造物である鋼桁の下フランジ部分(出っ張り部分)を強力なアームで把持して橋からぶら下がる仕組みのコンパクトサイズの足場となる。この足場を、組立・解体中の吊り足場の開口部よりも低い位置に段違いで設置すると、開口部から人や物が落ちてもここでキャッチできるので安全性が格段に高まるというわけだ。

また、吊り足場の開口部は組立・解体作業の進捗に応じて位置が変わっていく。これに対し、ムーバルデッキは作業床と連結しているアームAと、移動機構であるレール梁と連結しているアームBの2種類のアームを使った移動が可能になっており、開口部の場所の変化に追従することができる。

具体的には、通常の作業時にはアームBで全体を支えており、移動時には一時この役目をアームAに交代し、移動方向にレール梁が動いた後に再度アームBが支える(図参照)。さながら尺取虫の動きのようなイメージだ。

同社ではムーバルデッキのメリットを「開口部がなくなる安全性向上に加え、安定した環境・姿勢での作業により施工性も向上する」と説明する。

ムーバルデッキは吊り足場の組立・解体時での活用の他、作業が必要な場所に自走して作業を行う移動足場としての使い方もできる。

「橋梁の点検・補修では広範囲での工事が必要なケースばかりでなく、作業が必要な場所が点在している場合も多い。この場合に橋梁全体に吊り足場を組み立てるのは非効率となる。ムーバルデッキは移動できるため、全面足場を構築せずにピンポイントでの作業が可能となる。これによる省人・省力化、コスト削減効果は少なくない」と同社の担当者は自信を示す。

また従来の橋梁点検・補修では橋梁点検車を使用するため、橋面(車両走行面)での車線規制が避けられず交通渋滞の原因となっていた。ムーバルデッキはすべての作業を橋梁の下で行えるのでこうした規制は必要ない。

移動機能によるピンポイント活用の例として、橋梁の継ぎ目部のみで作業が必要な案件で使われた実績がある。「従来は全面足場で対処していたケースであり、強みを最大限に生かし簡便・効率的な工事ができた」とのこと。

ムーバルデッキの足場の最大サイズは、これまでの実績上で橋梁の長さ方向4.62m×幅方向10.7m。作業員5人に加え800kgの荷物の搭載が可能だ。「塗装工事では、おそらく塗膜剥離に用いるブラスト機が一番重いはず。この重量には十分耐えられると考えている」とコメント。橋梁塗装との親和性の高さを指摘した。

現在、タカミヤではムーバルデッキのレンタルに応じている。吊り足場の組立・解体では、大規模リニューアル工事分野においては大林組と共同開発を継続している関係もあり、問い合わせがあった場合はまずは案件の詳細をヒアリングする形での対応としている。


ムーバルデッキの移動イメージ。2種類のアームの把持・解放を繰り返して進んでいく
ムーバルデッキの移動イメージ。2種類のアームの把持・解放を繰り返して進んでいく

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