大塚刷毛製造は9月29・30日の両日、福島県郡山市のビッグパレット福島において、インフラ事業分野の研修及び実演会を開催した。橋梁の改修工事などにおいて注目されているブラストシステム「マルチメディア・ブラスト工法」に関するメンテナンス研修及び実演会を開いたもので、導入済みの施工会社やこれから導入予定の事業者など62社、113名が全国から参加した。

「マルチメディア・ブラスト工法」は、大塚刷毛製造が販売元、吉原鉄工所(広島県尾道市)が製造元として展開しているブラストシステム。

マルチメディアの名が示す通り、オープンブラストとバキュームブラストの両方の現場で使用でき、研削材も金属系と非金属系の両方が使用可能。更に、歩道橋など小規模な現場から240mのノズル長を生かした長大橋まで大小さまざまな現場に対応。そのマルチぶりが支持され、重防食塗装など全国の施工会社で導入が進んでいる。

大塚刷毛によると、「ブラストを打ったり、研削材と塗膜をバキュームしたりとハードな使われ方をするマシンなので、使用後のメンテナンスが重要。それに対するお客様からの要望も多い」ことから、既に導入済みのユーザーへ向けたメンテナンス研修会を9月29日に開いた。

研修では、製造元の吉原鉄工所・吉原慎二社長が講師となり、座学と実地でメンテナンス講習を実施。ブラストタンクや分離回収タンク、バキューム回収機など主要な装置のメンテナンスのポイントを解説したあと、屋外会場に持ち込んだ実機で手順を説明。実際にブラストを打ち、研削材と塗膜を回収するデモンストレーションを交えた本格的なメンテナンス研修に参加者は見入っていた。

また、翌30日は同システムの導入予定者に向けた実演会を開催。ここでも実機によるブラストとバキュームのデモンストレーションを実施し、その実力に高い関心が寄せられていた。