材料商社の力、豊富な製品知識生かす
佐々木塗料(京都)
塗料、接着剤を扱う一方、光学用から建材用、加飾用など多種多様な機能性フィルム用コーティング剤を販売する佐々木塗料(本社・京都市、社長・佐々木康人氏)。総合商社や化学商社が競合にひしめく中、地場系塗料ディーラーとして異彩を放っている。
塗料販売店がフィルム分野に介在している例は極めて珍しい。創業は大正12年。建築塗装を始めた佐々木氏の祖父が後に塗料販売にシフトした経緯はあるものの「父が京都の会社なら京都らしいものに携わりたい」と発した一言がきっかけとなった。1960年代当時、西陣織に使われていた金銀糸の産業用途が活発化していたタイミングを商機につなげた。
現在の販売先は、ロール状のフィルムに連続膜を塗工するコンバーターがメイン。顧客が求める物性、意匠、塗工性などのニーズに対し、同社が材料を提案。「有償試作を1つのゴールと考えている」(佐々木氏)点と顧客側が材料配合を行うケースが多い点は塗料業界と異なる。
そのためサプライヤーにとっては、顧客が求めるものを多くの調達先から選択し、提案する力が求められる。「深い知識も大切だが、それよりも幅広く提案することが重要」と佐々木氏。時には、塗料や接着剤の原材料を紹介することもあるという。
現在、売上の半数以上がフィルム向けで残りを建築用、工業用塗料が占める。塗料に限らず、コーティング剤を横断した豊富な製品知識が独自の業態を構築している。