〈ホームセンター〉

ミュンスターという街にあるオスモ社(塗料部門)を訪問した後、近接しているドイツの大手ホームセンターチェーン「BAUHAUS」を視察した。

日本のホームセンターのように日用雑貨品はほとんどおいておらず、倉庫型の巨大な売り場全体が建材や住宅設備、DIY商材などで埋められている。写真のように浴槽や衛生陶器がずらっと並べられており迫力満点。正にザ・ホームセンターといった感じ。

売り場の中で最も広い床面積を占め、良い位置を陣取っているのがペイントコーナーだ。店舗入り口の正面、ゴールデンゾーンに鎮座している。

マイルド、ピュア、ワーム、クールなどテイストごとにカラーデッキ(色見本カード)がディスプレイされ、その中から選択した色の塗料を自動計量調色機でその場で造るシステム。店頭調色が当たり前に行われている。

因みに、ホームセンターには一般消費者もプロの業者も買いに来るが、プロ会員価格で線引きされている。

〈塗料専門店〉

ホームセンター視察後、地元の塗料専門店を訪れた。やはり倉庫型の店舗スタイルで、商品を置くラックは目の高さより低く全体が見わたせるようになっている。

ここでもカラーデッキと自動計量調色機を置き、店頭で調色して販売するスタイル。

ホームセンターとの棲み分けについて訪ねたところ、ホームセンターで塗料を買うペインターも多いが、プロ意識の高いペインターは、「一般消費者も買いに来るホームセンターではカッコ悪くて買えない」と、プライドが許さない層も多いそう。

また、対面販売による説明、配達、掛け売りなどの利便性でも支持されており、一定の顧客のボリュームを抱えている。