2017年(2017年1月~12月)の塗料出荷は、数量ベースで対前年比1.2%増の178万2,540トン、金額ベースで2.1%増の6,839億5,400万円となった。3年ぶりに金額ベースで対前年割れを免れた形となったが、全体的には横ばい基調を崩していない。

前年の2016年と比べると、年初前半は2月を除いて数量、金額ともほぼ微増で推移し、5月からは2~3%増と回復基調に転じた。しかし、9月以降は需要が落ち込み、数量、金額とも伸びを欠く結果となった。秋口の天候不順が影響したと見られる。

品目別でもアクリル焼付(103.1%)、ウレタン樹脂系(102.1%)が伸長し、自動車、工業用関係が底堅さを見せた一方でアルキドさび止(95.5%)、厚膜型エマルション(95.5%)など汎用系製品の減少が目立った。

2018年は工業用関係が旺盛な設備投資を背景に堅調に推移するとの見方が占めるものの、原料高や運賃高などの影響もあり、依然として市況に不透明感を残している。