関西ペイントは業界初となる労働安全衛生法、有機溶剤中毒予防規則非該当の自動車補修用「オール水性 有機則フリーシステム」の開発に成功した。市場モニターを実施後に今春から本格展開に向けての準備を進めていく。

今回開発した同システムはベースコート、クリヤー、プラサフの主剤、硬化剤、希釈水などすべてのラインアップで有機則非該当化を達成。人体への影響や臭気を大幅に軽減し、塗装環境の改善に寄与する。

自補修業界は作業者の安全衛生に関する法規制の強化、人材の確保・育成、周辺環境・近隣住民に配慮した工場づくりなど大きな変革期を迎えている。

BP工場への労基の査察、トヨタの内製化工場100%水性転換宣言などを契機に市場では水性シフトが加速している。これまで外資系メーカーが市場をリードしてきたが、2015年には国内メーカーも水性ベースコートのニューバージョンを上市。現場からは「使える水性塗料」との評価を得た。同社でも他社に先行して水性ベースコートのニューバージョン「レタンWBエコ EV」の上市及びバージョンアップを行ってきた。更に今回、有機則非該当とした新システムの開発という更なる環境配慮型の水性塗料の開発でシェアアップを狙う。

今回開発した水性ベースコートは「レタンWBエコ EV」のバージョンアップ品として位置づける他、水性クリヤー、水性プラサフは新規製品の設定を予定している。