日本ペイントは、コロナ禍収束後初の本格的な対面式セミナーを始めた。8月から10月にかけて全国11都市で「GOOD JOBリフォームセミナー2025」を開催、塗装店やリフォーム業、塗料販売店などが各地で駆けつけた。住宅塗装リフォームの市況が停滞する中、「明日仕事に役立つ!最新トレンド・最新塗料」と銘打ち、仕事の獲得につながる専門家の講演や塗料の訴求方法などで構成。9月3日、東京・大井町の会場で開かれた同セミナーには塗装店や塗料販売店など120名が来場、市況低迷を跳ね返すヒントを求めた。

コロナ禍中の先食いの反動や物価高による消費低迷を受けて停滞感が強まっている住宅塗り替え市場。その克服へ向けた塗装店や塗料店の共通した課題に対し、「Webでは得られない対面ならではの情報をお伝えしたい」(同社)と開催した。

今回の全国セミナーは、仕事の獲得に役立つ専門家の講演と、無機塗料「グランセラ」の訴求方法、同社の営業・技術・マーケティング担当者とのブースセッションの3部で構成、中身の濃い内容となった。

このうち、3日に開かれた東京会場のセミナーでは、住宅塗り替えリフォームのポータルサイト「ヌリカエ」の責任者・箕輪憲太氏が「リフォーム市場の現状と勝ち筋について」と題した講演を行った。

箕輪氏は、先食いの反動減や物価高などコロナ禍後の消費の変動に加えて、「訪販業者の減衰により潜在需要の掘り起こしがなくなっていることも市況が低迷している要因」と説明。外壁塗装の検索数が1年前に比べて3割近く落ちているデータを示した。

一方、市場規模が縮小している中で、家電量販やホームセンターなどの大手小売業は、「実店舗×認知率×価格競争の強みで影響値を増している」とし、その中での個別事業者の勝ち筋について話を展開した。

箕輪氏は、リフォーム営業の効果的な営業スタイルとして、客の判断軸を一緒につくるプロセス型営業のアプローチ、初期架電のノウハウ、現地調査のクオリティ、見積作成とクロージングのポイントなど一連の流れに沿って説明。「当たり前のことを丁寧かつスピーディーに、モニタリングをしっかり行ってチャンスを逃さないよう取り組むことが大事」と基本動作の精度を上げることを説いた。

セミナーの第2部では、「知られざるグランセラの魅力 マル秘儲けテクニック」と題し、日本ペイントの担当者がプレゼン。同品のコストパフォーマンスやライフサイクルコストの低減を客の喜びに変える話法、他社の無機系塗料との違いなどを説明。「仕事の獲得、相見積もりでの受注率アップ、そして儲かる塗料としてぜひご活用いただきたい」とアピールした。

第3部では、会場後方に設えた各種製品やサービスのブースで来場者とセッション。寄せられた質問や意見に対して専任のスタッフが対応、ユーザーや販売店との距離を縮めた。