塗装の腕を試すのにこれほどシビアな場所はないかもしれない。何しろ相手は透明の板である。少しの膜厚の違いでも向こうに見える風景がゆがみ、塗る人の力量が一発で分かってしまう。窓ガラスの塗装である▲光だけでなく建物の熱の出入りも窓ガラスからが最も大きい。このため、古くは紫外線カットの目的で、最近では暑さや省エネ対策として、窓ガラスコーティングが注目されてきた。大手メーカーからベンチャーまでさまざまな企業がこのビジネスに乗り出しているものの目立った成功はまだない▲その理由はやはり施工技術。ガラスとしての視界に耐えられる平滑な塗膜をコンスタントに確保するには高度な塗装テクニックが求められる。メーカー主導では乗り越えられない壁がそこにある▲それを一転、塗装職人が主体になって窓ガラスコーティングに挑んでいるグループがある。カーボンオフセット塗装実践会(代表理事・古波蔵正義氏)・通称「グリーンペインターズ」の面々だ▲「難しい仕事だからこそ克服したい」という職人の本能がそこにある。この道何十年の塗装のプロが改めてローラーのテクニックを追求、自分の力量が丸裸にされる透明な板に向き合っている。施工した物件では絶賛の声が続出、塗装の"腕"が創り出す新たな市場に期待が膨らむ(K)

