水性1液型無機系塗料の"本命"に名乗りを上げた建築用塗料が発売された。ロックペイントが今月2日に上市した「ROCK GENUINE(ロック・ジェニュイン)」がそれだ。英語で「本物」を意味する「GENUINE」をそのまま製品名にした自信作で、各社の無機系塗料がしのぎを削る中、「性能本位で支持される"本物"の塗料」(同社)の位置づけを狙う。加えて、同品が打ち出した"洗える壁"との新鮮なコンセプトで、低迷する住宅塗り替え市場に風穴を開けたい考えだ。
新発売した「ROCK GENUINE」は、水性1液型の超低汚染リアルハイブリッド無機系塗料。無機による超耐久性と有機によるフレキシブル性の2つの長所を掛け合わせたW効果で、建物を長期間守り続ける。「有機・無機のW効果を謳う無機系塗料は他にもありますが、樹脂の設計と合成を自社で内製化しているからこそ実現できた至高の品質」(担当者)と強調、自信を示す。
耐候性に関しては、キセノンランプ促進耐候試験を1万時間継続し、光沢保持率95%以上を実証。実曝での期待耐用年数20~25年の超ロングライフ性能を明示した。乾燥過程で無機成分が塗膜表層に緻密に配列され、降雨時に汚れが洗い流される親水性塗膜を形成。セルフクリーニング効果で綺麗な壁を長期間維持する。
各種の基材や下地に応じた下塗りを用いることで、窯業サイディングや金属サイディング、コンクリート、モルタル、亜鉛メッキ、アルミ、硬質塩ビなど外壁から付帯部まで幅広い基材に対応、建物や住宅の外装全般をカバーする。ツヤ有り、5分ツヤ、3分ツヤを揃え、容量は15kgと3kgを用意した。
3月2日に正式発売し、春の塗装シーズンに向けて各地でセミナーの開催を予定。「製品名に込めたように、本物の品質を追求したハイスペックな無機系塗料でありながら、市場で十分に戦える価格帯に設定。塗装店様の武器にしていただけると思う」とし、塗り替え市場における有力製品として拡販に乗り出す。
外壁のセルフメンテナンス誘導
同社が"本物の品質"と自負する性能に加え、同品で際立つのが"洗える壁"という斬新なコンセプトだ。洗える外壁というこれまでにない概念を打ち出すことで、住宅塗り替えなど塗装営業時のインパクトが狙える
そのバックボーンとなるのが、独自の防藻・防カビテクノロジーだ。外壁の美観を損ねる最大要因のカビや藻類は、塗膜の微細なひび割れや隙間から内部へ浸透。特に黒カビの菌糸が根を張ると表面を擦った程度では菌糸や色素は取れず、しつこい汚れとなって外壁に定着。見た目だけでなく劣化を促進させる要因にもなる。
これに対し同社は、緻密な塗膜構造×薬剤ベストミックス×超低溶出塗膜といったアプローチ(下図)で、独自の防藻・防カビ技術を確立。藻類やカビの付着を抑え、根が張りにくい状態を長期間維持することに成功した。
そこで提案するのが、住まい手が壁を洗うというセルフメンテナンスのスタイルだ。「カビの根が張らないよう、1年に1回程度スポンジなどによる軽い水洗いを行うことで、より効果的に綺麗な外壁が維持できる」と説明。独自の防カビテクノロジーにより、軽微な洗浄だけで美観を保てるからこそできる提案で、「自宅の資産価値と見栄えをずっと保てるとの切り口が、GENUINEで塗り替える動機付けになる」と、塗装営業における新たなアプローチに言及する。
住宅の塗り替え市場では近年、フランチャイズなどによる業者の外壁洗浄サービスが台頭、広がっている。特殊な薬液と長尺ポールなどで、足場レスで外壁を洗浄。塗装に比べて格段に安く外壁をリフレッシュできるとし、物価高や節約志向を受けて急速に広がっている。ここでも根源的なニーズは、『自宅の外観をきれいにしたい』という施主の心理だ。
このニーズを手軽なセルフメンテナンスで満たせるのが、今回発売したGENUINEのセールスポイントでもある。「愛車を洗車する習慣が根付いているように、自宅の外壁も洗浄して綺麗な状態を保ち、日々の暮らしを豊かにおくる。そうした価値観やスタイルが好感される時代になってきているのではないでしょうか」と指摘。セルフメンテナンスで外壁を綺麗に保てることが付加価値になるとの見方を示す。
施主層の世代交代、外壁基材の高性能化や長寿命化など住宅塗り替え市場が厳しい局面を迎えている中、根源的ニーズの"美観"を満たすユニークなアプローチで需要を刺激。住宅塗装の新たなトレンドを創出したい意向だ。
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