未来に対して、ちょっと希望を持てる話を聞いた。塗料メーカーのカシューの賀詞交歓会で、招待客を代表してあいさつした塗料ディーラー・板通(本社・栃木県足利市)の板橋信行社長の話にあった▲栃木県教育委員会の委員も務めている板橋氏によると、今年度の県内の高校進学者数は1万6,458人。それに対して、2025年の県内の出生数は9,463人だから、「この子たちが高校に進学する15年後には、現在の58%にまで入学者数が減少する」と言う。他の多くの地域にも共通するこのショッキングな話を、"希望"の文脈で話していたことが印象的だった▲進学者の数が減ると、学校の統廃合が加速する。が、それはネガティブな面ばかりでなく、「学校が減る分先生も潤沢に配置され、AIなどのテクノロジーも活用されて教育の質が格段に高まる」というのが教育委員会の認識だそうだ▲『国家の興廃は教育に在り』と格言にあるように、日本再興の鍵は正にそこにあるのではないか。そんな希望を抱かせる話であった▲最も確実な未来予測のデータと言われる人口動態。数の減少や少子高齢化ばかりを案じるのではなく、その裏にある希望を見つけていかにビジネスをデザインしていけるか、産業界にこそ通じる話である。未来の高校生ばかりに頼っていられない(K)

