東日本塗料は販売好調の床用塗料「FLONE NULLSATTO(フローンヌルサット)の缶デザインを刷新し、ブランド力の強化を図った。

10月8日、同社は都内で販売戦略発表会を開催し、印刷缶の切り替えによる狙いを説明。高級感の演出によるブランド力の強化と認知度向上を図り、B to Bだけでなく"B to C"へと幅広くアプローチしていく方針を示した。

細谷義憲社長(写真)は「今回の切り替えは単なるデザイン変更ではありません。フローンヌルサットのブランディング戦略によって、存在感を更に高めるとともに社会の課題に応える新たな一歩」と力強く語った。

2液水性反応型ウレタン樹脂塗料である「フローンヌルサット」は2018年に市場投入された薄膜タイプの床用塗料。2液型塗料でありながら電動撹拌機が不要で、手攪拌で施工ができる良好な作業性が大きな特長となっている。

2液型塗料としての高耐久性や低汚染性といった性能と、特別な技術や電動工具がなくても施工できる作業性、更には水性塗料としての環境対応がユーザーから好評を得て販売が大きく伸びている。

現在ではシリーズ化され、「フローンヌルサットクリヤー艶有・艶消」「フローンヌルサット艶消」「フローンクリヤーチップ」と拡充し市場展開する。

新デザインではグリーンカラーを基調とし、製品の統一感と高級感を演出しブランドの存在感を高めた。製品価値の訴求と販促活動に積極活用していく方針を掲げ、中でも注力するのがB to Cと位置付ける工場や倉庫の従業員向けの展開だ。工場や倉庫では5S活動として床の塗り替えを行う機会があり、その際にはプロの塗装業者ではなく従業員自らが塗装する需要の顕在化を狙う。

優れた作業性は塗装業界の職人不足にも対応し、環境に配慮した水性塗料のため使いやすい側面もある。

同社では、気候変動、環境対応、職人不足をキーワードとして製品開発を進めており、細谷社長は「社会全体が直面するこれらの課題に塗料メーカーとしてどう応えるのか、その答えの1つが今回のフローンヌルサット印刷缶切り替えにも込められています。今後はB to Bに加えてB to Cの認知も視野に入れ、より幅広いお客様に価値をお届けしていきます」として販売増を目指す。