世界最大規模のカスタムカーと関連製品の展示会「東京オートサロン2026」が1月9~11日の3日間にわたり幕張メッセで開催された。会期中の来場者は27万2,383人。自動車メーカーでの塗装やボディカラーに関するトピックスと、AIを用いた新しい自動車技術に注目して取材した。
スズキが参考出品していたSUV「XBEE Nature Photographer」は、ベース車両のボディカラー「ミスティックブルー」をマット調にチェンジし「タフさ」「上質感」を演出。「日常を彩り、感性を運ぶ。山へ、街へ、カメラと歩む上質な一台」とのコンセプトで、アクティブなXBEEオーナーが、趣味のカメラを楽しむ場面を表現するカスタマイズを施した。
塗装を担当したスタッフは「白いモヤがかかる山道を疾走するシーンを想定し、こうした状況で最も映える色を目指した」とコメント。高輝度のアルマイトブラックとのツートンとの対比で力強さを出すことにもこだわった。簡単に出せる色ではなく試行錯誤があったが、出来上がりには「満足している」と笑顔を見せた。
スバルといえば「WRブルー」に象徴される青色の車のイメージが強い。青を基調に構成された展示ブースの装飾が、パフォーマンスカーである「LEVORG」及び「WRX S4」の特別仕様車「STI Sport R-Black LimitedⅡ」の新色であるサンライズイエローの存在感をより際立たせていた。
黄色は隠蔽力が低く下地が透けやすいのでボディカラーとしては扱いが難しい。ブース担当者によると、今回の新色も塗装工程を2回通して厚膜化を図るなど、手間を掛けて作成したとのこと。しかし、塗膜を厚くすると車体重量が増すデメリットも生じてしまう。
そうまでして黄色にこだわった理由を「スポーツタイプのボディカラーの代表は、やはり青、赤、黄色。市場ニーズが高いとはいえないが、黄色を求めるユーザーは確実に存在する。ニッチな要望にも対応するスタンスを示したかった」と説明した。
ホンダは、昨年のジャパンモビリティショーで世界初公開した小型EV「Super-ONE Prototype」の市販予定カラー採用車両を展示した。
ボディカラーは青みがかった紫で「天空に駆け上がる稲妻のイメージ」とブース担当者は説明した。
同車は「車を意のままに操る喜び」を追求しており、専用に開発された「BOOSTモード」により有段変速機を備えたエンジン車のような迫力ある走行感を演出できる。「ホンダらしい走りを体現したマシンで、ボディカラーにもインパクトを出したかった。今回の色は決して万人受けするものではなく社内的に議論もあったが、狙い通り注目を集められた」と胸を張った。
パナソニックオートモーティブシステムズは、"AI x UX=「移ごこちデザイン」が実感できる空間"をコンセプトに掲げ、AIなどの先端技術を駆使した未来の自動車像を提示した。
「WELL Cabin GranLuxe」は、インバウンド向け観光送迎サービスを想定してトヨタのハイエースをカスタマイズしたもの。後部座席の前面に55インチの透過型ディスプレイを設置し、そこに対話型AIアテンド機能「WELL Attendant」のアバターを映し出すことが特徴だ。
移動の間、アバターとのコミュニケーションを通じて目的地の情報や歴史・文化に関する知識を得ることができる。多言語対応で日本が初めての訪日観光客の旅のサポートも担える。
ボディデザインには、日本の伝統文様である青海波(せいがいは)をモチーフとして採用している。







